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初心者の落とし穴?少額通貨取引にご用心。

FX会社によっては1,000通貨など少額取引ができるところがあります。しかし、日常の金銭感覚でトレードしていても、リスクに対してメンタルを制御する術が学べないのではないでしょうか。

トレードとは、リスクとは何かを学ぶこと。

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トレードとは、そもそもハイリスク、ハイリターンなもの。だからこそ、リスクの受け入方を学ぶことが、ある意味全てかもしれません。痛くも痒くもない金額でトレードしていては「リスクとは何か」という肝心なことを学べません。

少額取引はリスクがほぼゼロで初心者に優しいイメージがありますが、リスクがないものからは何も学べません。リスクとは時として受け入れるべきもので、避け続けるものではありません。

トレード・スキルが上達してくると、次に立ちはだかるのが枚数増加というメンタルの壁です。この壁を乗り越えないと希望の金額を稼ぐことができないのですが、日常の金銭感覚からすると100倍位のギャップがあります。

普段、100円単位で買い物をしていて、損切りは1,000円単位というのは、なかなか受け入れがたい事実ですが、これができないと、おそらく、ひと月に数万円すら稼げないでしょう。もし、ひと月に数十万円を稼ぎたいなら、5千円~1万円の損切りを受け入れる器が必要になります。

FXで稼ぐ方法は2通りしかない。

レバレッジ
Photo credit: John Flinchbaugh / VisualHunt / CC BY-NC-SA

FXで稼ぐ方法は、枚数で稼ぐか、ピプスで稼ぐか、2通りしかありません。

枚数で稼ぐメリットはトレード回数が少なく済むことで、デメリットはメンタル負荷がかかることです。

ピプスで稼ぐメリットは枚数が少なくていいのでメンタル負荷がかからないこと、そして、デメリットはトレード回数が増えることです。

少し極端な例ですが、あなたがひと月に30万円稼ぐのを目標とするなら、ひと月に300ピプスくらいなら帰宅後のトレードでも可能なはずです。

この場合、枚数で稼ぐなら10枚(100,000通貨)×300ピプス、ピプスで稼ぐなら1枚(10,000通貨)×3,000ピプスと2つの方法がありますが、夜のトレードだけで3,000ピプスは現実的ではありません。

僕はFXの魅力はレバレッジの活用にあると感じています。レバレッジを使えば、短時間で稼ぐことができ労働時間を短縮できます。ひと月に3,000ピプスをとろうとすると、長時間拘束されるので結果的に労働収入と変わらないように思えます。

長期トレーダーになれば、ワントレードで大ピプスが狙え、監視時間も減りますが、僕の得意分野ではありませんし、これはこれで難しいところはあると思います。

稼ぎ方なんて人それぞれ自由なので、押し付けるつもりはありませんが、せっかくあるレバレッジを効かさないでおくのは勿体ない気がします。

100円単位の消費者感覚がトレードを難しくしている。

100yen

100円マック、100円ショップ、缶コーヒー、初詣のお賽銭、一般的な消費者がお金を投げれる最小単価は100円位ではないでしょうか?各FX会社提供の1,000通貨取引とは、この消費者感覚に合わせたものだと思ってます。

損切りを10ピプス平均とすると1,000通貨(0.1枚)取引なら、負けても100円の損で済むます。一見、初心者に優しいように見えますが、この金銭感覚に慣れるのはとても危険なことです。

この単位でのトレードならメンタル負荷は、ほぼゼロだと思いますが、ひと月に数千円しか稼げません。

枚数と金額の目安としては、10,000通貨(1枚)でトレードできて、ひと月に数万円、100,000通貨(10枚)で数十万といった感じなので、1枚から始めて、段階的に10枚を目標枚数とするといいでしょう。

途中、しんどいと感じたら、そこが今の限界なので、一旦枚数を固定して絶対にムリをしないでください。

1枚から10枚までは10段あるので、一段(1枚)づつ階段を登るイメージです。これが、0.1枚から始めるとなると10枚まで100段登ることになり、とてつもなく時間がかかってしまいます。

10,000通貨(1枚)はおよそ1,000円単位の取引なので、100円単位の消費者感覚からすると10倍ですが、この程度のリスクは受け入れる訓練をしていかないと、なかなか厳しいかなと感じます。

専業か兼業か?

さくらんぼ

枚数をある程度増やせばトレード回数を減らせるので兼業でも十分やっていけます。帰宅後のトレードしかできなくても10ピプス~20ピプス程度のチャンスは毎日あります。

専業=プロ、兼業=アマというわけでは決してありません。目標金額を稼いでいればそれでいいわけで、専業だろうが兼業だろうが関係ありません。むしろ兼業で稼ぐ方が生き方としては賢いと思います。

今の仕事を辞めたくて専業に憧れを抱く方もいますが、専業になったらなったで別の心労があります。正直、上司とか会社のグチが言えるだけ幸せだったことに、会社を辞めると気づきます。

このブログを通じて、僕が提案しているのは、複数の収入源としてのトレードスキルです。FXはシュールな世界なので、レバレッジを使えば、時間とお金が両方バランスよく手に入ります。

一般的にお金と時間はトレードオフになっていて、時間が増えれば収入が減り、収入が増えれば時間は減るものです。お金のために働き、忙しすぎる人生は、個性や才能も活かすこともできず、定年後、何もできない人になってしまいます。

専業トレーダーといえば聞こえはいいですが、一歩間違えば、社会性を無くした単なる引きこもりです。

僕も会社を潰した頃、人と会うのが嫌になってパソコンが唯一の友達になっていた時期がありましたが、外へ出て身体を動かし仕事をしたり、人と話をしたりすることは、心と身体のバランスを保つのに、凄く良いことだと思います。

3億稼いでパッと辞めるとか具体的な目標がないなら、社会と関わりながらトレードを続けていける環境を整えることが大事です。

野球しかできない選手は、野球ができなくなったらただの人です。

トレードしかできない人ではなく、トレードもできる人になって、もっと自分の時間をつくってもらおうと、このブログをやっています。

「礎」というサポートライン。

基礎工事1

傾かない家を建てるのに基礎工事をします。トレードなら枚数増加によるメンタル負荷をこの基礎が支えます。

基礎工事2

枚数を大きくすればワントレードで大きく稼げますが、その分、メンタル負荷が大きく圧し掛かります。当然、それに見合った盤石な基礎が必要になります。

大型ショッピングセンターを建てるには、何本も深く杭を打ち込みます。基礎工事中は何をやっているのか全く見えませんが、終わると一気に建物が立ち上がります。稼ぎ優先でいい加減な基礎工事をしてしまうと、後から大変な目に遭います。

基礎のないトレーダーが、感情まかせの、いい加減なトレードをして資金を飛ばしたり、変な癖がついてしまって、それが抜けずに苦労しているのと同じことです。

急がばまわれ、といいますが、始めから手を抜かずに基礎工事をしっかりすべきです。

礎

トレードの基礎工事は上図のようなイメージで、打ち込んだ杭を上から見てると思ってください。

仮説→検証→デモトレード→実践(リアルトレード)→検証(チェック)

デモで勝てれば技術的には勝てる前提なので、リアルでやってもいいでしょう。

ポイントは、ひとつの仮説に、ひとつの検証、ひとつの結果です。

トレンドフォローのルール(仮説)をつくったら、それを静止チャートで1年間分は検証して、ひと月単位で勝てるルールか否かを確かめてください。

その後、デモトレードで1ケ月単位で勝てるなら、リアルトレードに移行できますが、FX会社のデモ・チャートでは、1ケ月の検証に、そのまま1ケ月かかってしまいます。

フォレックステスターなどの検証ソフトの良いところは、静止チャートの検証だけでなく、早送りして、ルールに当てはまるところだけを、リアルに近い値動きでテストできます。

ひとつの仮説をルール化できたら、次に別の仮説を立てて検証していきます。あとはひたすらこの繰り返しです。ひとつひとつ確実に自分の武器を増やしていってください。

「お金の器」というレジスタンスライン。

メンタルブロック

ある程度まで枚数を上げていくと、チキン(臆病)な損切りや利食いをするようになりパフォーマンスが落ちます。

わかっているのに上手くトレードできないという目に遭います。この解決策としては、慣れもありますが、やはり「礎」を強固にしてメンタルの限界を引き上げるしかないでしょう。

「礎」というサポートが強ければ、お金の器というレジスタンスを突破して、次のレジスタンスラインまで引き上げることができます。

お金の器は、生まれ育った環境や現在の経済レベルなどで様々ですが、非常識な金銭感覚を支えることができるのは基礎の力しかありません。

今日のまとめ

先日、亡くなられた水木しげるさんの言葉です。

幸福の七ヶ条
第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。
第四条 好きの力を信じる。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条 怠け者になりなさい。
第七条 目に見えない世界を信じる。

深いなぁ、相場の世界にも通じるなぁ、惨い戦争を体験されて「痛み」の経験から生まれた言霊だと思います。



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コメント

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  • コメント (10)

    • mocha0509
    • 2015年 12月 09日

    こんばんは、
    先日、迷惑駐車をしている人に声を荒げて注意をしてしまいました。
    自分が動けないことにも腹たちましたが他の人も動けず、ただ車を停めている人に悪気は無く、他の車は通れる
    だろうと思っていただけでした。
    であれば、他の車が動けないのであなたの車を動かしてくださいと、丁寧に教えてあげれば良いだけのことです。
    なんで腹を立ててしまったか、「なんで、そんなこともわからないのか」というように考えたからです。
    後で、なんかつまらないエントリーをして、ロスカットして自分に腹を立てているのと同じだなぁと思いました。
    怒りを持っても何の解決にもならない。冷静に解決方法を考えて対処しないと結局前に進めない。
    そう考えると、声を荒げたことが申し訳なかったなと思いました。顔を覚えてないのでお詫びはちょっとできま
    せんが。
    怒りや否定、中傷、批判は恐怖につながります。他人への批判は、自分に返ってきます。それは、他人から批判
    を受けるのではなく、他人を批判する心が自分に向かい、自分を否定し責め自己信頼を損なわすのです。このこ
    とが、トレードにおいても恐怖心を占めパフォーマンスを落とします。
    心静かになれば、自然が潜在的な意思がいろいろ教えてくれます。心が乱れていると本当は見えるはずのものが
    見えず、聞こえず、わからず、ということになるのでしょう。
    目に見えないものとは、こういうことではないかと思います。
    まだまだ修行の足らない身ですが、トレードを通じて成長することもできます。
    水木先生のご冥福をお祈りいたします。

      • Non
      • 2015年 12月 09日

      僕も最近、ハイオク仕様の車にレギュラーを入れられてキレました。スイマセンの一言もなく、僕がレギュラーと言ったとウソの弁明をしたからです。相手の年齢は僕と同じくらいの人でした。同世代がスタンドでアルバイトしている事情を考えれば可哀そうなことをしたかもしれません。僕のせいでクビになったかもしれません。

      若い頃よりココロの微調整が効きにくくなっているのは僕も同じで、とにかく理不尽なことに腹が立ちます。その代わり、小さな子供や動物など、無垢な生き物を以前よりとても愛おしく思うようになりました。ダークサイドにさえ落ちなければ、感情の起伏が大きくなること自体は悪いことではないかもしれませんね。フォースがともにあらんことを(^^♪

    • taku
    • 2015年 12月 10日

    今回も動画アップありがとうございます。
    私も迷晴れさんの意見に賛成です。私は最初1万通貨から始めました。でもどんどん資金がなくなっていき、FXから撤退しようか(実際辞めていた)迷っていました。でもここであきらめず続けていたら、いつかは稼げるようになるのではないかと思い、今千円通貨で取引をしています。おかげさまで迷晴れさんのブログに出会ったこともあり、最近少しずつ利益が出るようになってきました。でもまだ自信が持てません。かつての負けのダメージがまだ払拭されていません。うまくいっている人がよく言うには「一度ひどい目に会わないとうまくならないよ」と言います。ひどい目に会うと真剣に勉強するということでしょうか。とにかく今は来年度までには枚数を増やせるようにしっかり勉強していきたいと思っています。よろしくお願いします。

      • Non
      • 2015年 12月 11日

      統計を見たわけではないのでなんともいえませんが、1枚(10,000通貨)以下でトレードしている人は結構いるかなと思います。トレードはメンタルブロックを壊していく必要があるので、言い方は悪いですが、いつまでもぬるま湯に浸かっているのはよくないと思います。

        • taku
        • 2015年 12月 11日

        アドバイスありがとうございます。
        来年度には再挑戦します。

    • Kazuo Momiki
    • 2015年 12月 12日

    久しぶりの迷晴れ雑談のアップでしたね、ありがとうございます。
    私は自分にあった枚数でトレードをするのがいいと思います。
    例えば給料を月に20万円もらってる人と、200万円もらってる人ではその時点で10倍の差があるわけです。
    投資額にあった枚数でやるのがいいと思います、私は過去に少ない投資に合わない枚数でトレードをして、失敗した経験が2度あります、2回目はさすがに堪えました。
    もともとポジティブな性格なので、「失敗した時の逆にエントリーすればいけるじゃん」と3回目の挑戦中です。
    今回は絶対に守ってるマイルールがあって、・自分の設定した維持率を守る・という事です、資金が増えていけば枚数も上がってきますのでドキドキですよね、資金が減った時が一番気を付けないといけません、それまでより枚数が減るわけですから、物足りなさを感じて枚数を上げたくなります、でもそれをやると前のように資金溶かしちゃうことになりかねません。
    ただし、10ピップス損切りした時の額が軽く前屈みするぐらいのボディーブローを食らうぐらいの額にしてます。
    痛くもない平手打ちを何発食らってもダウンしませんが、それに慣れると軽いボディーブローを食らうだけでノックアウトになりますよね、逆に重いボディーブローをもらってると中々ダウンしなくなります、食らうだけでは損切貧乏になりますので、相場の弱点を観察して、後は15ラウンド終わるまでに相場に右ストレート一発ぶち込むだけです、トレーナーはもちろん迷晴れさんです。

    ちなみに私はFX口座に入金した時点で、円ではなくて、ギルだと思うようにしています、利確の時はもちろんあのメロディーが心に流れます。

    長くなってすいませんでした。

      • Non
      • 2015年 12月 12日

      「円ではなくて、ギルだと思うようにしています」これは正解です!証拠金は銀行預金とは違いますから、まず、全額を失っても困らない程度のお金で始めるべきだと思います。

    • りっきー
    • 2015年 12月 12日

    根拠・理由・基準のない勝ちは必然の負けですよね。普通にやれば負ける(負ける確率が高い)余儀なく撤退(退場)した人を多く知っていますし生き残ってきた人も大きな損失で痛手を負って学んできたといいます。刃物はけがでもしないと身をもって危険で怖い(痛い)とわからない。1000通貨のぬるま湯リスクと同じくらいレバレッジを上げるリスクについても用心するよう語られているともっと素晴らしい動画だと思いました。追い詰められてこれしかない環境で実践するほど深みにはまる可能性が高いと思いますので。

      • Non
      • 2015年 12月 12日

      逆のバージョンですね(^^♪考えておきます。

    • かにずき
    • 2016年 7月 20日

    拝見させていただきました。

    リスクが自分の感覚の内側にあっては、リスクへの対応は身に付かないと考えました。
    もしかしたら自分の中にある水平線は、チャート上のものより重要なのではと感じました。

    素晴らしい気付きをありがとうございました。

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