27Apr
レジスタンスやサポートラインをどこで引けばよいか教えてほしいというコメントを頂くことがありますが、機能するラインとは、市場参加者の合意が得られている(皆が機能すると思っている)値段ということなので、特別な能力が無ければ見いだせないようなものではありません。
ヒントは動画やブログに散りばめてあるので、上位足から見てチャート左側(過去)が未来にどう影響するのかを、検証して確かめるのが一番良い方法だと思います。
なぜ、ラインを引くのか。
[youtube id=”6-1YmuEr9rw”]
相場を理屈やセオリーで学ぶ大切さは否定しませんが、断片的な知識を組み合わせて応用させるには経験値が必要です。ひとつひとつは理解できても、リアルな相場では、それらが速やか、かつ複合的に起こるからです。
ラインの引き方についても同じことがいえます。高安に引く、キリ番に引く、何度も止まっているところに引く、すべて正解ですが、その正解が実践で活かせるかどうかは訓練次第で、知ってると出来るは全く別次元のものです。
大事なのはラインを引くことではなく、「ラインの重要度」がわかることだと思います。波が折り返すポイントには全てレジスタンスとサポートがあるので、細かく見れば数限りなくラインが引けてしまいます。
ボクの場合は大きく分けて環境認識用(シナリオ)とトレード執行用(エントリー&イグジット)にラインやゾーンを引きますが、今日のトレードに必要ないラインは引く必要がありません。1分足スキャルをするのでなければ、一日の値幅を考えても、上位足から数本あればいいと考えます。
ラインを引く目的はチャートの視認性を上げて、シナリオ通りなトレードを躊躇なく執行するためなので、ラインを引くこと自体が目的ではありません。
川の流れをイメージする。
上がったり下がったりする波の反転ポイントにラインは引かれるので、もし、相場がジグザグしてなければラインは引けません、ラインの前にジグザグな流れありきです。
波を「線」ではなく、可変幅を持つ「チューブ」として、川の流れのようにイメージすると本質的なことが見えてきます。ボリンジャーバンドやエンベロープなどのインジケーターもこの概念を利用したものかもしれません、移動平均線はこの川の中央を通るものです。
川には水が流れていて、広いところと狭いところがあります。川幅が広ければ、水量が多く深く、その流れはゆるやかです。逆に狭ければ水量は少なく浅く、流れは急です。
これは、急角度なトレンドより、ゆるやかな方が継続時間が長いのと似ています。
川の流れが反転するところは、水流のポケットができ、水深も深くなり川幅も広がります。大河なら、ポケットは大きく長時間になります。
相場の波には「内側」と「外側」があって堤防の役目を果たし、その間に流れが存在し、内側はネックライン、外側は高値や安値になっています。
初心者の方は水平線よりもゾーンを意識してみてください。結局のところ水平線もチャートをゾーン分けしているだけなので、最初からゾーンで見る方がわかりやすいかもしれません。
とくに意識したいのは、流れの反転ポケット内側のラインです。チャートでいえばダブルボトム・トップなどのネックラインに相当します。波が向かう先にこれがあると、よく止められているのがわかると思います。
波は3層構造
頭と尻尾はくれてやれ、はホント名言だと思ってます。これからヒントを得て、ボクは波をヘッダー・ボディ・フッターの3層にざっくりと分けています。
チューブのポケットとは、ヘッダー・フッターのことで、基本的にはネックラインと高値、安値を囲むゾーンとなります。
積極的にトレードするのは流れが明確なボディ部分です。ヘッダー・フッター部分は、今までの流れと反対の圧力もかかってくるので不規則な値動きをします。
レンジ相場でとは、頭と尻尾がくっついた魚「マンボウ」のような状態で、ボディ部分が小さく、時間軸にもよりますが、上限下限からのトレードでないと値幅が確保できないことが多いです。
ケーススタディ
波がヘッダーでレジスタンス、フッターでサポートされている様子がわかります。ボディ部分は割とすんなり動いています。ちなみにロングは時間をかけて上昇することが多く、ショートは短時間で下落することが多いです。
下降トレンドならフッターは機能しにくく、上昇トレンドならヘッダーが機能しにくくなるというだけで、どの時間足でも原理は同じです。
ボディが無い状態なので、上限下限からのカウンタートレードしかできません。
大きなフッターであるF1内部に小さなヘッダー・フッターができることもよくあります。難しい割りに儲からないので、あまり細かく分析しないほうがいいでしょう。
ああ 川の流れのように、おだやかに この身をまかせていたい。
ああ 川の流れのように、いつまでも 青いせせらぎを聞きながら。秋元 康 作詞 見岳 章 作曲
昭和の歌姫、美空ひばりさんの「川の流れのように」の一節です。(秋元さん、昔はいい曲書いてたじゃん、AKBは…)
目先の欲や恐れに反応する生き方が一生続くのはまるで悪夢です。
そんな幻覚や錯覚がいつのまにか、そのまま現実になってしまう。それが人生、それがトレードかもしれません。
振り返り、もっと大きな流れに身を任せていれば、悪夢にはならなかったと後から気づくことがよくあります。
最近、「アバウトタイム」という映画を見ました。
過去に戻って何度も人生をやり直せるタイムトラベルの話なんですが、誰でも一日が2回来ればチャンスを逃さずに上手くやれます。
そんなことができないからこそ、1回目を2回目のように感じて生きることが大切だと思いました。
何のへんてつもない日常も、2回目と思えば幸せを感じますし、勇気ある決断もできる気がします。
◆お断り◆
この動画は教育目的で制作されたものです。相場についての個人の見解を過去のチャートから解説したものであり未来の利益を保証するものではありません、自分の答えを見つけるヒントにして頂ければ幸いです。
記事内容に関するご質問やご意見、応援メッセージはコメント欄をご利用ください。
コメントを「読者さまの声」としてブログや動画に掲載させていただくことがございます。
個人が運営していますので以下のご質問にはお答えできません。
・サイトの趣旨と無関係なこと。
・個人的なエントリーやチャートの診断
・調べて頂ければ自己解決できること。
・誘導リンクのあるもの。
◆著作権◆
当サイトは無料でご覧頂けますが、著作権は放棄しておりません。動画等の作品自体又は作品内容を営利目的でお使い頂くことはできませんのでご注意ください。
詳細はご利用についてをご覧ください。
関連記事
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (13)
こんばんは、
ダウ理論やインジケータなどいろいろありますが、突き詰めるとレジ・サポに行き着きます。
私はレジスタンスラインとサポートラインを分けて見てます。これで、ブレイク確認、エントリータイミングとリスク・リワードをはかります。これを試み出した当初(つい最近まで)結構混乱して今は何を見てるのか何をしてるのか見失うこともありましたが、慣れてくるとかなり緻密に値動きが捉えれるようになります。(ブレイクもどきの看破、飛び乗り、押し・戻しの待ち、イグジットのポイントなど)
幾度の失敗と勘違いを経て、ようやく迷いが晴れるレベルになってきました。レジ・サポを中心にトレンドフォロー(順張り)を追求していくと面白いもので、カウンター(逆張り)のポイントも見えてきます。逆張りが思うように取れるようになれば、蹴上がりレベルですかね。経験値を積み上げ、まずは順張りを極めていきたいと思います。
迷いが晴れると心も晴れます。
ありがとうございます。
レジサポを極めれば、すなわちそれは波の反転ポイントを捉えることになるので、一番早いシグナルになります。性格的なこともありますが、ボクは一番しっくりきている基準です。
いつもありがとうございます。まよはれさんも動画の中で検証をひらすら行う事の重要性を述べられていますが、私も検証を頑張っています。しかしそのやり方について正しいのかどうか疑問に感じることがあります。検証中の着眼点ですが例えば①レジサポを引いて(強弱、強者の値)②現在トレンドなのかレンジなのか見極め③トレンドなら押し目または戻りの候補をフィボで確認④MA反発など根拠の複合点は?⑤チャートパターンは?などを記入してますが、その着眼点が不足してないか不安です。まよはれさんは着眼点をどのように考えますか?
何を検証するのかを決めなければ検証にはなりません。
テーマをひとつ決めて、そのサンプルを集めます。頂いたコメントを見る限り、いろいろ見えすぎてテーマがボヤけているような気がします。
手法なら手法、強者の値なら強者の値というふうに、ひとつひとつを確かめていきます。
こんにちは。いつも参考になる動画ありがとうございます。
今回の動画で相場を自分のわかりやすいイメージに置き換える事が大切だと思い、自分はトレードを魚釣りに例えてみました。
大きな川(上位時間足)の流れがわかりやすいところ(トレンド)で釣る場所(押し、戻り)を決めて、餌を入れるタイミング(エントリーポイント)を川の細かな流れ(下位時間足)で判断し、頭(header)としっぽ(footer)だけの魚ではなく、身(body)の大きな魚を狙うことを心がけようと思いました。
いいですね!それなら全体の流れのイメージができますね。
川の流れでとらえる相場は「従欲惟危」←欲に従えば(流れに逆行して損切ることが多いので)これ危うし、だと思いました。ナイスなご来光の画像がおめでたくてとても新鮮な気持ちになりました。いつもありがとうございます。
自然の川は写真のようにクネクネしているそうです。相場も上下ではなく、横に寝かせてみると川の流れのようで面白いです。
ロング ショート ってそんなことからつけられたんですか、知りませんでした。たぶん僕のトレード仲間も知らないでと思います。教えてやります。(知っていたりして)
僕は勝率は高いとは思うのですが、トレード回数が少ないです。今週も3トレードです。しない週もあります。入るのに自信が持てないからです。それはチャートをブロックで見るなどの環境認識がはっきりしていないからだと思っています。なので、迷晴れさんの過去の動画をしっかり検証して勉強します。
またよろしくお願いします。
トレードスタイルは人それぞれなので、週3回でも全く問題ないですよ(^^♪長く続けるなら、その方がいいかもしれません。
拝見させていただきました。
ポケット内の値動きというお話しで、今まで腑に落ちなかったことの霧が晴れたよう感じました。
なるほど、だから内側の方が強く働くのですね。
いつも素晴らしい気付きを与えていただいてありがとうございます。
いつも気付きの多い動画をありがとうございます。
この動画は何度見ても素晴らしいです。
一つ目はヘッド、フッター、ボディと三つに分けている点です。
初見ではフィボナッチの話かな、と思っていました。23,6では手を出さないようにするといいと
漠然と考えていましたが、トレンドラインと一緒に検証してみるとヘッドとフッター、ボディは違う役割があるんですね。
トレンドの終了と開始をフォーメーションをつくりヘッダー、フッターで行い、トレンドの継続をボディで行っています。
二つ目は転換点にはポケットという幅の広い場所があるとした点です。となるとダブルボトムネックライン押しなどは、ただのダブルボトムより大きな規模での転換であり、力が強いことになりますし、事実そうです。
チャートを最小まで小さくすると塗りつぶしたような押し目と鋭角の押し目がありますが、塗りつぶした押し目の後に
鋭角の押し目でトレンドを作ることがよくあります。これは塗りつぶした押し目がダブルボトムのネックライン押しだからです。
三つ目は川と表現された点です。今までの波引きは大きな波を直線で大、大を構成する波を中、中を構成する波を小としていました。しかし、川ならば曲線で把握するべきだと、ダブルボトムなどの外側を落書きソフトでなぞり続けていたのですが、フォーメーションの外側を黄色で大、フォーメーションを形成する規模の波を赤で中、赤の中の波を青で小とルールづけて書いた途端、前の波との関連で今の波を見れるようになりました。特にリズムや時間間隔などで理想形を想像できるようになりました。いままで、レンジの形で底固めをしたら買いのようにトレードしていましたが、このイメージのおかげで、買うにしたってまだ買えないというような待ちや、トレード中の安心感が得られるようになりました。(さらに損切が小さくなった)
迷いが晴れるというより、感動しています。街灯も届かないところで、夜空を見上げたような不思議な感覚です。相場は宇宙、まさにそうなんですね。ありがとうございました。
いつもながら素晴らしい考察と評価をいただきました。有難うございます。
今週(2018.07,21週ナビ#193)、この動画に関連した動画をアップロードしました。よければ、こちらも参考になさってください。