3Mar
エントリーポイントに正解はない。何故なら、トレーダーが目線に使う基準や、時間軸ごとに複数のエントリーポイントが存在するからです。大きな時間足を使うタイプなら20ピプス程度は誤差の内だし、それが、デイトレーダーなら致命傷になる。
あなたが、日々のチャートから1回で20ピプス程度を抜こうとするなら、損切は10ピプス未満に抑えるべきだが、そうなると、5分足や1分足を使ったエントリーのスキルが必須になる。
これは、1時間以上の足で見れば、上ヒゲや下ヒゲをつくっている最中にエントリーすることにもなるので、机上の勉強で会得できることではないが、損切りを小さくするためには、5分足チャートなどで検証してみるべきテーマだと思う。
目線というギアを入れつつ、心はいつもニュートラル。
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あなたが上目線であっても、下目線やアイドリング状態の人がいる、絶対にいる。
エントリーポイントは、自分ではなく、相手側の目線や心理を考慮してトレードするほうがうまくいく。
ざっくりとしたエントリーポイントなら、レジスタンスやサポートのライン周辺、あるいはチャートパターンから見えてくるが、さらにベターなポイントを厳選できるかどうかは、ラインやチャートのカタチだけでは判断できない。
限りなく正解に近いエントリーポイントを簡単にいうなら、攻撃をあきらめた相手側が、尻尾を巻いて逃げ出すタイミングのことだ。
もちろん、上位足との力関係や、その場の勢いによって、抜けやすさというのは変わってくるが、今回は5分足チャートの動きだけを見て判断したいと思う。
相手側が逃げ出すこと、それはすなわちポジションの解放となり、自分側にとっては味方が増えることになる。
戦略として目線を決めるのは大事だが、それに「期待」という感情が加わると「固執」になってしまう。
固執すると、それが崩れたときに感情の切り替えができず、対応に遅れをとり(そこがドテンのチャンスだったりする)、最悪、逃げ遅れて反対勢力の餌食になってしまう。
相場では、どこかとどこかが常に戦っているという見方をするといい。そうすれば、心をいつもニュートラルに保てる。
ユーロドルは一から出直し。
週足大陽線の安値までレートが戻り、ユーロドルは方向感のない一日となった。
週足陰線3本で下降するなか、大陽線をフォローする素振りがあったが、結局、不発に終わった。
こうなると、もう一度、一から出直しになる。それまで、時間調整が入ることで、この日はトレードに適さない動きになった。
「一から出直し」というイメージがあれば、この日のユーロドルは触らないという選択もできたと思う。
このチャートだと、1.09と週足安値W1の間をトレードすることになるが、1.09を上抜けてから、再スタートの波にのればいいかな、といった感じ。
ドル円は下降波半値付近での攻防に注意。
日足D1 Neckを試してからの上昇日。
見るべきポイントは114からの下降波半値付近BoxA。ここは113を中心にフィボナッチ50~61.8%のエリアになっている。
ゾーンAの攻防
売り(熊チーム)は、強い陰線出現後、強者の値をレジスタンスにフォロー、日足ネックラインD1 Neck突破を狙う。
- 赤1、2は強い陰線からのD1Neck抜け期待ショート。
買い(牛チーム)は、日足ネックラインD1 Neckからの反転上昇を狙う。
- 青1はD1Neckライン際でのロング。
- 青2は強者の値、赤3がポジションを手放すポイント。
ゾーンBの攻防
売り(熊チーム)は、113+下降波半値付近からの戻り売りを狙う。
- 赤4が失敗、113をブレイクした。
買い(牛チーム)は、青2からの上昇をフォロー。
- 青3は見送ってもいい、113でレジスタンスされる可能性も残っている。
- 青4は、赤4がポジションを手放すポイント。
ゾーンCの攻防
売り(熊チーム)は、戻り売り候補BoxAからの戻り売りを狙う。
- 赤5以降6、7、8と続く短期下降トレンドを形成するも、安値である青3を下に抜くまでは上昇フラッグの可能性がある。
- 赤10は、赤11でフォローされるが、青9の安値を抜けない時点で失敗。
買い(牛チーム)は113ブレイク後の押し目買いを狙う。
- 青5は青4からの押し目買いだが赤6で失敗する。この時点でレンジやフラッグの可能性を疑う。
- 青6は短期下降トレンド中なので見送ってもいい。
- 青7は最終押し目候補、短期トレンドとは逆張りになる。7と8の間にある安値でロングできる。
- 青8は、フラッグをつくった熊チームがポジションを手放すポイント。
- 青9は、見送ってもいいいが、青10は、赤11からの売りが失敗して、赤10、11がポジションを手放すポイント。
- 青11も、赤10と赤11がポジションを手放すポイント。
ユーロ円は弱い安値更新をどう見るかと下降波半値付近に注意。
安値更新するも弱く、大きく戻す。わずかな安値更新をどう見るか、そして、下降波の半値付近の攻防がポイント。
Aゾーンの攻防
売り(熊チーム)は、D1安値からの戻り売りで122突破を狙う。
- 赤1は、青2安値でサポートされた。
- 赤2で再度売るが弱く、青3ですぐに反転。
買い(牛チーム)は122サポートでの反転上昇を狙う。
- 青1と2は122サポートからの逆張りだが、根拠的には122ラインだけで薄い。
- 青3は赤1と2がポジションを手放すかどうか微妙。
Bゾーンの攻防
売り(熊チーム)は123下降波半値付近からの戻り売り。
- 赤3はBoxA上限でサポート、続くフォローも入らなかった。
買い(牛チーム):D1安値ブレイク後のフォロー
- 青4はD1安値で売っていた熊チームが、ポジションを手放すポイント。ただし、すぐに高値レジスタンスがあるので注意。
- 青5は赤3の売りがBoxAでサポートされたあとのロングで123抜け期待。
Cゾーンの攻防
売り(熊チーム)は下降波半値付近からの売り。
- 赤4は、安値青5を抜けず失敗。
- 赤5が高値切り下げたので再度売るが失敗、ここよりレンジ入り。
買い(牛チーム)は122からの押し目買い狙い。
- 青6は赤3がポジションを手放すポイント。ただし、すでに下降波戻り売りエリアに入っているので注意。
- 青7は青5からの押し目買いポイント、123をブレイクしているので買えるが、高値抜けずにレンジ入り。
- 青9はBoxA上限+最終押し目ポイント。これ以上下に行けないと判断すれば買えるが、この時点では、熊チームはまだポジションを持っている。
- 青10はBoxB内での熊チームがポジションを手放すポイント。
今日のまとめ
かなり前に「相場を逆説で考える」という動画をつくったが、相場は「上がらないと下がり、下がらないと上がる」ものです。
5分足チャートに高安ができた理由をひとつづつ考えるのは手間だが、やってみると、そういう値動きの理屈がわかり、チャートを見る力がつく。
検証の際は、ぜひ、インジケータ類を消して、「すっぴんチャート」で見てほしい。その方がローソク足の動きに集中できるし、ローソク足のカタチにも注目してほしい。
相場が主で、自分は従。値動きについていくには、自分側と相手側という感覚すら邪魔になる。熊チームと牛チームの試合をジャッジするくらいの間合いがちょどいい。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (10)
はじめまして!
こういう書き込みはあまりしないのですが、感謝の気持ちを伝えたくてコメントしました。
自分はサラリーマンですが、突然自分に実力をつけたくなり、突き動かされるように先月からFXの猛勉強を始めました。
はじめはなにもわからず、ファンダメンタルズの勉強をしたり、指標時のギャンブルトレードをしたり(笑)と、
資金が減り始めたところで運良く迷晴れさんのブログと出会いました。
色々試しているうちにデイトレードで「高値切り下げ」(もしくは逆)がいちばん自分に合っているような気がして
ずっとそればかりやっていました。
仕事をしながらだと、毎正時くらいにしかチャートをチェックできず、それでも限られた時間でいろいろ考えたりして
なんとか勝ち始めたので「自分はわかってきたのでは?」と勘違いしていました。
三週目、インフルエンザで一週間休みをいただき、ちょっと専業の気分で利益を抜いてやろうと一日パソコンでチャート
を見ていると、いろんな手法を試し、いろんなところでエントリーし、一週間で盛大に負けました(笑)
常時監視しているのに何故勝てないのか、と真剣に考え、迷晴れさんの動画を見まくりました。
いちばん馬鹿だったのは軽々しくエントリーしていた自分で、そこには何のルールもなかったのです。
仕事をやりながらの方が限られた時間でチャートを分析し、決めた時間・条件でしかエントリーできないことか自然に
秩序がとれていたのです、毎正時の習慣も、ローソク足の動画などを見てつながりました。
一カ月しか勉強していないのに実力がついたと考えるのは自分の勘違いかもしれませんが、資金は元に戻りつつあります。
多分、迷晴れさんのブログと動画に出会わなければ、インジケーターとかファンダメンタルズの研究を何年もしていたと
思います。
今は、ルールを守ること、待つこと、ギャンブル脳のスケベトレードを辞めることが一番の課題です。
何事も続かない自分ですが、とにかく物凄い勢いで勉強して、気づきまくり、自分の性格を治さないといけないと感じた
一カ月でした。
自分の人生に大きな影響をいただいたと感じています。本当に感謝しています。
いつも有益な情報ありがとうございます、これからも人生の教材にさせていただきます。
コメント有難うございます。「限られた時間だからこそ秩序が保てる」これはとても深い気づきではないかと思います。一日中チャートを監視できるから勝てるとも限らないので、時間帯の特性を知って、そこに集中するというのも戦略のひとつだと思います。
こんにちは、
きれいなトレンドが続かない相場環境により、逆張り的な考え方がだいぶ勉強できました。
初心者が相場を張るには、基本はトレンドフォローなのでしょうが、逆張りの発想もないとなかなか勝てないと思います。
今までは、ショートを狙った場合、ライン際のブレイク、つまりローソク足の下値ばかり気にしていましたが、上値の動きや位置はどうなのかという視点を加わえることができるようになってきて格段に勝率が上がってきました。
基本的に本や動画、ブログなどの解説通りにやれば誰でも勝てるのでしょうが、その解説の心まで理解するには、つくづく人間というのは、実際自分で試してみて何度も痛い目にあって、のたうちまわらないと考え方を身につけたり変えたりできないものだな思います。
飛び乗るにも、押しや戻りを待つのも最終的には確率論になると思います。数千、数万のパターンをインプットして、ここは飛び乗れる、ここは待つべきとその都度高確率で判断できるようになるしかないですね。人間には、経験を積めばほぼ正確に判断できるようになる能力が備わっていると思います。だた、そこにたどり着けるかどうかが問題です。
最近は、「ここでは逆張り組が狙ってくるな」とか「これで諦めなるな」とか、ぶつぶつ言いながら、ポイントが想定される所ではノートにメモを取りながらトレードをすすめています。検証も同時にできて考え方もニュートラルになりやすくなるので、結構いいかなと思ってます。
会社で仕事をしているときに(考えを整理するために)パソコンに向かってぶつぶつと独り言をいいながら作業をしていたら、周りから「うるさい!」と怒られたことがありますが、独りでやるトレードは誰にも怒られなくていいですね(笑)
「ここでは逆張り組が狙ってくるな」これ、とても大事だと思います。
逆張り組の獲物は順張り組の失敗トレードなんで、そういう視点がないと見事に狩られまくりますね。
逆の見方をすると、逆張り組が入らなそうなところを見極めれば順行することになります。
おかげさまで、迷晴れさんのおかげですが、トレードが驚くほどうまくなりました。証拠金がマイナスになるようなことはないと思います。それどころか十分プラスです。でもまだ一回一回のトレードがハラハラドキドキです。迷晴れさんの解説を視聴していると、チャートの流れがわかっていて確信のあるトレードをしているように感じます。私も早くそうなりたいです。
今回の動画解説大変ためになりました。5分足の検証もっとやってみます。ラインを切り返した、ラインを抜けた、それぞれの根拠をしっかり考えるということですね。
流れが完全にわかるということはないです。そうならなかった時、どうするかを考えておくことが自信につながると思います。最終的な売り買いの決着を見ることで、さらにエントリー精度が向上すると思います。
なるほど。
こんばんは、ご無沙汰しています。
実は、この2ヶ月間動画を観ることをやめていました。なぜなら、師匠からは十分知識を頂いたと思いました。この知識を知恵に変えるべく、あえて動画を観る事をやめていました。動画の中でいつも的確なアドバイスが聞けますが、これを、なんとか自分のチカラで乗り越えようと思い、考え、トレードしていました。
そして、久しぶりに動画を観させて貰いました。師匠の声を聞いてなんだか安心しました。動画の内容は私もとても意識してチャートを観ています。ここまで来たら買われそう、売られそう、また、ここまで来たら買いが諦める、売りが諦める、この様な事を考えながらトレードしています。今回の動画の内容は利食いにも同じような事が言えるのではないでしょうか。今後の検証テーマがひとつ増えました。ありがとうございます。
最近は寒暖の差が激しいです。お体に御気お付け下さい。ブログ、動画、陰ながら応援しています。
それでは、失礼します。
お久しぶりです。お元気そうで何よりです。利食いも考え方は同じだと思います。ぜひ、検証してみてください。
拝見させていただきました。
今回のお話しを聞いていて、終わりに出来ないとやけに思ってしまい5回以上聞き直していました。
1つ気がついたのが、これが迷晴れ様が前から言っていた解説なのではないかということです。
以前から週間チャートナビで、時間があったら詳細な解説もしたいとおっしゃっていました。
今までお伝えしきれなかった内容が凝縮されているので、私も簡単に通り過ぎる事ができなかったのだと感じました。
エントリーに至るまでの値動きの裏側にある売り買いの攻防、とても勉強になりました。
素晴らしい気付きをありがとうございました。