26Jul
負けパターンのなかには、心理面が原因のものも多くあります。今回、ご紹介する投稿もそのひとつです。これは、ボクも含め、おそらく誰でも身に覚えのあることです。理論的にダメとわかっていても、目の前のネズミに襲い掛かる猫のようになります。悲しいかな、人は過去の「観念」に反応して行動してしまう生き物なのです。
守破離エントリーとは、押し目買い・戻り売りのこと。
レジサポと守破離 投稿者:kenkenさん
今回は6月19日ドル/円について質問させてください。
朝から様子見し、ピンクの水平線110.95 辺りは15日の高値+日足のネックラインぽい所なので、前日から水平線を引いており5分足のピンク矢印でサポートされ、もしかしたら、ずっとここでサポートされるかもと上目線で考えていました。
その後、赤の水平線111.13と、ピンクの水平線のレンジの中は、波の中間と111.00のラウンドナンバーも挟んでいることもあり、トレードしないと決めていました。
結果的には、赤の111.13辺りの水平線で、レジされていると思い何もできませんでした。
ピンクの水平線から、緑の枠の上限まで取りたかったのですが、エントリーできませんでした。
今回の場合ですと、赤の水平線111.13抜けでエントリーでもよかったのでしょうか?
迷晴れさんならば、どのタイミングでエントリーされますか?以前、守破離についての動画を拝見しましたが、今回の事でいうと、緑枠の下限→守、ピンクの水平線→破、赤の水平線→離 と私は考えたのですが、迷晴れさんの意見を聞かせていただければと思います。
過去の動画で紹介した「守破離エントリー」とは、押し目買い、戻り売りのことです。
上昇トレンドフォローなら…
「守」上位足サポート
「破」レジスタンスとなる下位足戻り高値・Wボトムネックライン・切下げラインのブレイクなど。
「離」プルバックを待っての買い。
レンジブレイクなら…
「守」レンジ下限サポート
「破」レンジ上限ブレイク
「離」プルバックを待っての買い。
三角持合いやフラッグであっても理屈は同じです。
ただ、守破離はあくまで基本の型なので、これ自体を「破」るという発想も必要です。
実際には、守破離のリズムが適当な場面もあれば、そうでないこともあります。
相場観がついてくると、高値切り下げや、安値切上げといった「守」のタイミングや、ブレイクした瞬間「破」のタイミングでエントリーしたほうがよいこともあります。
ブルベアに明らかな優位性の違いがあれば、きわめて損切幅が小さくなる「守」でエントリーしたり、値が走る原動力となるゾンビ(損切予備軍)・ポジションが溜まっていれば「離」を待っていると乗り遅れます。
この辺は応用かなと思っています。
上昇波押し目買い候補から、安値を切上げてますが、同時に、高値も切り下げてます。19日(赤縦ライン)時点では三角持合いになる可能性も示唆していますが、この三角持合い上限まで200ピプスの上昇は見込めます。
白網掛けはレジスタンス・ゾーンです。つまり高値圏になるので、緑枠を上に抜けたとしても、安心して買えるところではありません。
19日の相場は緑下限からの買いと、上限からの売りが攻防するエリアでした。買い目線の人も、売り目線の人も、半分づついると考えておくほうがいいです。この辺はKenKenさんも、理解されています。
KenKenさんは買い目線だったので、なるべく安いところから買いたいです。ピンク水平線からエントリーしたかったといわれていますが、ボクも同様に考えます。
このチャートだと、ピンク水平線で買うのが、やはり、ベストです。波の中間、ブルベア綱引きの決着がついてからですと、すぐに白レジスタンス・ゾーンが控えています。
ピンク波が見えていれば、守破離の「離」はピンク水平線を試したところで、この正体は、単なるWボトム完成からの押し目買いです。
そして、この押し目から高値は更新はできませんでしたが、まだ、ピンク波動は崩れてません。
再度、白レジスタンス・ゾーンからの売りを受け、それでも下がらなければ、オレンジ〇でロングできます。
ボクなら、赤水平線は引きませんが、白レジスタンス・ゾーンは意識します。
仮に、KenKenさんのように、111円周辺をレンジとみるなら、「守」はピンク水平線、「破」は赤水平線、「離」で買えるのは、プルバックした111.240周辺となります。
守破離パターンは、波のサイズごとにできるので、ピンク波より、ひとつ小さな波と、混同してしまったのかなと思われます。
しかし、このレンジブレイクは、結果的に高値を更新しましたが、白レジスタンス・ゾーンにつかまってしまう可能性もあります。
さらに、急騰起点まで戻されることもあり、リスクリワード的にも、よいポジションとは言えません。
そのつもりで買うのなら別ですが、そうでなければ、単なる高値抜け期待のエントリーです。
反対に、守破離を売り目線でみるとどうでしょう。
赤水平線からの高値切り下げで「守」の型になっても、ピンク水平線を下抜く「離」が未遂に終わっているのでエントリーできません。この現象が、買い目線の人からすれば「守」になるわけです。
ピンク波より、ひとつ小さな波で守破離パターンができています。
緑下降波がピンク水平線でサポートされたところが「守」、レジスタンスとなる切り下げライン+戻り高値ブレイクが「破」、プルバックした緑〇が「離」です。
「離」のタイミングで、緑下降波中に売ってた人のポジションが解放されて上昇します。ただし、この時点では、売りたい人が完全にあきらめたわけではありません。ポジションを残している人もいるでしょう。
前述のピンク波が高値を更新できず、波がピンク波から、緑波にサイズダウンしましたが、ウエッジ上限をブレイクすることで、ピンク波が復活しました。
その後、再び、白レジスタンス・ゾーンで売られていますが、崩れたのは緑波だけで、ピンク波は生きています。
売り目線の人が、白レジスタンス・ゾーンで売ることで、ピンク波を崩そうとする動きが出ました。
オレンジ守破離は、ピンク水平線でWボトム「守」、戻り高値ブレイクで「破」、プルバック後の買い「離」は、短期波ダウが買い目線になっています。
こうなると、いよいよ、このブルベア綱引きのクライマックス感が高まります。チャートに残された売りポジションが次々に解放されていきます。
「今回の場合ですと、赤の水平線111.13抜けでエントリーでもよかったのでしょうか?」
これに、心の内にある言葉を足すと…
「今回の場合ですと、ピンク水平線で買いそびれたので、赤の水平線111.13抜けでエントリーでもよかったのでしょうか?」
ピンク水平線で買いそびれたから、高値抜けで飛び乗るというのは、衝動的で論理的ではありません。
今回のケースは、単純にリスクリワードを考えれば、エントリーできないところです。
白レジスタンスで止められ、ピンク水平線まで引かされるかもしれません。もちろん、それまでの流れから、上に抜けやすいと考える人もいるでしょうが、上に抜けたのはあくまで結果論です。
確率的によくわからないことなので、再現性もありません。
エントリーすればよかったという「後悔の残像」が残っていると、同じような状況になったときに、思わずエントリーしてしまうかもしれません。
先回の動画で、負けるパターンは世界共通で、そう多くない。
そんなことをお伝えしましたが、これも負けパターンのひとつです。
「下から狙っていたのに買いそびれたから、なんとしても買いたい」
「今まで努力したのだから、当然、結果を残したい」
「1時間働いたのだから、1時間分の時給はもらいたい」
「タダ働きなんて損だ、ありえない」
アルバイトやサラリーマン経験という過去の観念がつくりあげた「常識」が、そう思わせています。
トレードはなるべく安いところから買い、なるべく高いところから売るのがセオリー。
さらに、リスクリワードを考慮するのもセオリー。
今回のケースなら、ふたつのセオリーを破ることになります。
あえて、それを破るのと、ココロの動揺で破るのとでは、月とスッポンです。
今回のチャートなら、緑枠上限が高いところで、下限が安いところ。このことはKenKenさんも、論理的に気づいています。
そのうえで、論理と心理の矛盾が、脳の混乱を起こしています。
これは、目に見える「負けた現象」だけではわからない、ココロの負けパターンです。
ココロの負けパターンは目に見えませんし、この根本原因に気づかないと、似たようなミスを犯しますが、そのミスが同じ原因であることに気づきません。
負けたトレードというのは、気づきの宝庫です。
こうして投稿して頂ければ、自分だけでは気づけなかったことや、もっと深い心理面に起因していることなどを、お伝えできるかもしれません。
これを共有することで、多くの方にメリットがあると思っています。
これからも、今回のような、共有すべきご投稿を優先して紹介させていただきますので、勇気を出して、うまくいかなかったトレードをご投稿いただければと思います。
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コメント
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コメント (11)
この場面僕もトレードしてましたねえ
19時12分に買いを入れて風呂に入って風呂上がりに利食いした様な記憶があります
その後9時過ぎの急騰はただ見てるだけでした。直近にレジスタスがいくつかあったので見送り続けているうちに
全て突破してその時は悔しい思いをしたかもしれません。何というたz
でも今なら同じ様にエントリーしなくても
(途中で切れてしまいました)
その当時は悔しい思いをしましたが今なら別に仕方がないかなと思えるだろう
先日も似たような場面で見送り続けましたから
「負けることを目標」としましたら今月もプラテンしました。
「向かうところ敵なし」というくすぐりは効きましたよ
ああいい響きだこと
なんか「感じ」をつかめるといいですね。
無敵とは、強くて負ける敵がいないのではなく、誰とも戦わないという意味ですね(^_-)-☆
こんにちは、
約1年ほど前に取り組んだことに一部成果が出ました。
本業でもトレードでもありません。
ある人を助けようとやったことですが、お手伝い程度ではなかなか成果が出そうにありませんでした。
私も少し焦り有料の提案をしましたが断られました。
その後ほとんどその人とは連絡をとってませんでしたが、先日久しぶりに電話があり、ある程度の契約が取れたとの連絡でした。
私は奉仕というほどの考えではありませんが、自分も暇だし単に助けてあげたいなということでお金のことは考えていませんでした。
そして、お礼にということで思った以上の謝金をいただきました。本当は受け取るようなお金ではないとは思いますが、その人の気持ちもあるだろうからありがたくいただきました。
これだけのことをしたから、これだけのお金が欲しいというのが一般的な感覚かもしれませんが、本当は人のために何かをすると、回り回ってお金が入って来るのかもしれません。
トレードはお金を得るためにやるわけですが、どういうあり方になればお金が入ってくるようになるのでしょうか。
私もいろいろ勉強したり考えたりしましたが、結局手法はいたってシンプルなものになりました。
紙に書いたらノート半分、補足で図を入れても1枚程度です。これだけのためにどれだけの時間とお金を使ったのかとも思いますが、ただ、資金管理やリスク管理の要素があるのでこれだけでは勝てませんし、それらを支えるメンタルが絶対必要です。このメンタルについては、悟りを開いたお坊さんの説教を聞いてなるほどと思ってもその境地には至らないのと同じで、修行のようにトレードを繰り返し失敗とたまの成功を経験しながら自分でつかみ取るしかないと思います。そして、結局ここからしか価値は生み出せないとも思います。
インターネットで見れば、「無料のこの手法であなたも勝てるようになります」とかよくあります。
確かに最近質の良いものがアップされてるケースも多いような気もします。メルマガ登録して見てもだいたい当を得ているものです。
しかし、真似してやるとまず勝てないのはこういうところにもあると思います。
仏作って魂入れず、仏像を彫る技術を知っていても実際に彫れるかどうかはまた別ですが、さらに仏像を彫る技術を得ていてもその仕事に魂が込められていなければ、そこらへんの木や石の塊と同じで価値が見出せないといいます。
おっしゃる通り、ココロの負けパターンというのが魂のあり方なのかもしれません。
雑なトレード、焦りのトレード、安易なトレード、予断トレード、ルール無視のトレード、根拠の無いトレード、覚悟のないトレード、これらはココロの負けパターンに囚われているからに他ならないですね。
こんないい加減な心持ちで会社で仕事をしていたら、上司にどやしつけられるか、お客さんに大目玉をくらいます。同僚からは総スカンです。
トレードではどんなにいい加減な失敗をしても誰にも怒られませんが、ペナルティは必ず受けます。その罰符は払わなくてはなりません。
勝ち(価値=お金)を得るためには仕事を前にして自分がどうあるべきか問う必要があるかもしれません。
会社では、すでにその会社の価値観や規範があり、組織に入ればそれに従う必要がありますが、先輩から丁寧に教えてもらえますし、それに従う訓練は幼少の頃から受けているので、これはそんなに苦ではありません。
トレードに取り組む上での価値は人それぞれです。正解もありませんし、こればかりはサンプルも様式もないので、自分のオリジナルを作るしかありません。そういう意味ですごくクリエイティブな仕事なのかもしれません。
会社では正しい価値ではなく意味のある価値によって利益の増減が生じます。営業力や正確なオペレーション、優れた商品やサービスなどはこの価値から派生した産物であり、価値のない会社は淘汰されます。そういう意味でトレーダーも同じかもしれません。
心と行動が合致して納得のいくシンプルなやり方(手法)で「これでいくんだ」とブレない気持ちになれれば、迷いが晴れてチャートの見え方も変わってきてやがて勝てるゾーンに入っていけるようになるのでしょうか。
以前は手法をマスターすれば勝てるようになれると考えていましたが、仏像と同じでそこに魂がなければ勝ち(価値)はないと気づいたのは最近です。
今は高度な情報化社会なので、トレード手法を学ぶことや教えてもらうことはさほど難しくありませんが、それに対する心のあり方は、スポーツの練習や修行のようにルーチンを繰り返し自分自身でで積み上げていくしかないので大変です。そして、それを乗り越えれた人が勝ち(価値)を手にするのでしょうね。
仏作って魂入れず。
目に見えるカタチにはなっていても、本当の価値は、その内側にあって見えない。
星の王子様を思い出しました。
見えないから無いのではなく、
見えないけど在るものです。
上にも下にも見ない、神の目線を、手に入れたいものですね。
とっても勉強になります。
こまかーいことなんですが、最後の方の、
“短期波ダウが買い目線になっています”
は、どうして買い目線になっているとわかるんでしょう?
チャートの右側が見えていない時点でも買い目線だとわかるということなら、そこのところを説明していただけないでしょうか?
http://mayohare-fx.com/core-dow/
こちらの記事をご覧ください。
迷晴れ先生 こんにちは。
いつもお世話なっております。おかげさまで、自分のトレードしたいパターンが固まりつつあり、土日はそのパターンが出るまでFT3で検証しております。ただひたすら待つことが多くなっていてパソコンの前で居眠りして息子に起こされる事もしばしばあります。♪(´ε` ) 以前はガツガツ覚えかけた手法を試すようにエントリーしては損切りをしてしまい結局損失を増やす結果になりました。先生の動画で最初の頃のプリンちゃんがゴルゴ13になってる動画を見て、待って狙いを定めることがトレードの結果向上につながるかなと思ってます。以前よりエントリー数が激減して、やらない日もあります。それにエントリーを仕掛けて約定しなければ諦めて次まで待ってます。これにはチャート左側を見直し精度の調整と反省をノートか、チャートに書き込んでます。確かに皆さんも私も外で働いていれば忙しくて、作業を間に合わせ様と必死になり、頑張って売り上げをだす感覚のままトレードに向かうとコテンパンにやられますし、取り返そうとしてはまたビンタを喰らいます。痛いです。
なので、トレード時のエントリーする前はジーッとココだ!で入り、後は放ったらかしのスマホでチェックして、損切りなら諦め、利益が出ていたらそこから下がっても利益が少しまで残るように目標値まで調整しています。こんな感じで専業になってもええんやろか?と最近悩んでいます。月単位で目標値pips取れる様になってきたら本気で考えています。
勝ちパターンをひとつ持てば、利幅は小さくなりますが、タイムフレームを小さくすることでチャンスは増やせると思います。小さな足を基準にするほどに、上位足レジサポへの注意が必要ですが、応用はできるはずです。
迷晴れ様
こんにちは。
迷晴れBOX#21の文字起こしが完了しましたのでご確認ください。
PS
迷晴れさんイチオシの良書『デイトレード』を読み終えたあと、
次は迷晴れさんのブログの投資関連書籍で紹介されている中から、
『FX 5分足スキャルピング プライスアクションの基本と原則』を選んで購入しました。
文体に慣れるまで読み進めるのに四苦八苦していましたが、お盆休みの良いお供になりそうです。
それでは今週も『マネー君の大冒険』へ経験値稼ぎに旅立ちます(笑)
目先の小さなゴールドではなく、未来の大きなゴールドを稼げる自分になるために( ・`ω・´)キリッ
ご協力ありがとうございます!
デイトレードは、読み返すたびに新たな気づきのある良書です。難解な専門書が多い中、翻訳も素晴らしいので、ぜひ皆さんに読んでもらいたいです。