31Mar
攻撃力と防御力が備わってこそ、戦地に赴ける。まずは防御、弱肉強食の世界で、受け身を知らないと、ただ喰われるだけだと思う。
受けの美学を持つ。
相手のスキをつくのが攻撃の定石。相場での攻撃手法はひとつ、ふたつ磨けば良しとして、接近戦に近いデイトレやスキャルピングなら、むしろ、守りを固めないとヤル前にヤラレてしまう。
「守り」は「攻め」より臨機応変さが求められるので難しいが、深い傷を負うのは、きまってスキを見せたときなので、極力、スキを見せないようにしたいものだ。
守るスキルもいくつかあって「資金管理力」は決めてしまえばいいことだが、「環境認識力」は経験から身につくものなので時間がかかる。身につくまでは、ほぼ無防備なので、小ロットでトレードするなど資金管理面での工夫が必要です。
どう考えてもトレードは守る(待つ)時間の方が長いはずなので、チャートを見ると速攻をかけたくなる人は、まず、己の守りの固さの方を意識するといいと思います。
攻めて(負け)、攻めて(負け)、攻めて(負け)、攻めて(負けがチャラ程度)、このリズムで成績がトントンなら、守って、守って、守って、攻める、というリズムに意識して変えればいい。
ヒゲで狩られる。
ヒゲで狩られるのは初心者の専売特許。ボクも初期の負けトレードは、ほとんどコレばっかりだった。1分足や5分足を、まさに穴が開くほど見て、ブレイクアウトへの身勝手な期待感が高まるとこうなる。
今もし、あなたがそうなら、三大市場の特徴をよく分析するといい。ボクの主戦場は東京とロンドンですが、自分の主戦場の市場をぜひ検証してほしい。そうすれば、相場が動意づく(ブレイクアウト)に対する答えが見つかると思う。
東京時間の仲値決め(午前10時頃)を挟んで前後の値動き、ロンドン市場オープン(夏時間ならば日本時間の午後4時、冬時間なら午後5時)、ロンドンフィックス(夏時間ならば日本時間の午前0時、冬時間なら午前1時)などは、それぞれが特徴的な動きをする。
複雑なインジケーターなど弄るよりも、市場参加者の数が少なければ動かず、多ければ動くという、極めて単純で明白な理屈で相場が動いていることに気づくだけでも意味がある。
東京時間は市場参加者が少ないので、単純にブレイクアウトをフォローする人数も少ない、故にブレイクが成功しにくい。アホみたいに簡単な答えだが、当たり前すぎて意外に見落としがちなものです。
守・破・離を復習しました。
ブレイクは、攻守の切り替えになると思いますが、ブレイクを攻撃としたら、その前に必ず守りがあります。
守りがあってそれを起点としなければ攻撃には移れません。守りの甘い攻撃はカウンターを食らいます。
守った(止まった)位置を必ず確認することがスタートになると思います。
ブレイク(破)も、ブレイクしたかに見えて実はブレイクしてないことが多々有ります。「だまし」というよりブレイクしてなかった、というのがほとんどだと思います。
ブレイクポイントの前方にも実は守備位置があったり、後方にあったりして、それによって離のタイミングが変わってきます。
この感覚がなかなか理解できませんでした。
守・破・離の説明を聞いたときは「なるほど」と思いましたが、実はよくわかっていなくて、再確認して改めて良くできた説明だなと思いました。様
頂いたコメントの抜粋ですが、「だましというよりブレイクしなかった」という事実に気づくことに意味があり、これに気づけば、自分のエントリーに誰がついてきてくれるかという視点が持てるようになる。
上図なら1~5番は東京時間の昼間なので見送り、5番くらいの時間帯から準備する。5番のブレイク失敗(ロンドンオープンには早い)によってショートを損切りさせてから、ロンドン市場オープン付近で一気に下落した。ボクが「日本殺し」と呼んでいる値動きも検証するとパターンが見えてきて6番でショートできるようになる。
東京時間は逆張りカウンタートレーダーの主戦場。彼らは東京時間ではブレイクしにくいことを前提に、水平線をただの線としか認識できない初心者トレーダーを狩る。
ロンドン市場オープン後も、せめて、5分足実体が抜けるまでは待ちたい、1番周辺でのブレイク失敗はそうしていれば防げたはず。
上を試してだめなら、今度は下を試すので、目線が上なら2番はロングのポイント、上図ではニューヨーク市場オープンをきっかけに上昇した。
大きな時間足の転換
1時間足以上の比較的大きな時間足の押し目、戻り目、天底、こういった転換相場は難しい。特に大きな時間足の天底になると、長時間、相場に方向感がなくなることがある。
そのスケールサイズは5分足では認識できず、アントマン(蟻人間)は負けまくる。
転換相場は売り買いが両方入る相場という認識が大切で、買い転換なら売り手の断末魔を聞いてから買う、売り転換なら買い手の断末魔を聞いてから売るほうがうまくいく。
上図は4時間足の押し目がABCと失敗、Dで成功したケース。ABCの押し目は失敗したが4時間足なので利益は問題なく出せる。
1番のネックライン付近で最後の売りと買いが攻防、このモミ合いには、利確、建値撤退、損切りなどの思惑と決断が混在している。ダブルボトム、かつ安値を切上げているということは、1回目の売りが崩れてネックラインまで上昇してきているのでブレイクすれば買える。
ダウ理論なら、最後の戻り高値を上抜いて、上目線になった最初の押し目が2番。
明確な売りで安値を試す動きがなく入れない。
安値を試しダブルボトムとなり、ネックライン付近で、最後の売りが失敗してからのロング。
ネックラインをブレイクして、最後の売りを受けても、戻り高値で押さえられることがある。
このケースは日足天井圏の値動き。
日足ともなると天底内部だけでも60ピプス程度になることがある。横幅のスケール感が全く違うが、相場はフラクタル構造なので視野を広げれば同じこと。
値幅的にはトレード可能だが、天井圏にいるという意識を持つことが大事。
1番、2番でショートできるが、この波がズンズン落ちていくイメージはない。
3番ショートで、ようやく転換らしいカタチができたと判断できる。
半値の衝突。
赤下降波と青上昇波が半値でぶつかり合っている相場。内部はレンジ化しやすいので、安いところから買い、高いところから売る。
上目線なら、なるべく安いところから買う。レンジ真ん中ではトレードしない。これを決めておくだけでもスキを防ぐことができる。
赤下降波と青上昇波が半値付近(61.8%)で衝突した相場。1番の38.2%から高値更新したが、その後、指標で61.8%を試してから再上昇。こういう相場も、2つの交錯する波の意識があれば目線が泳がないと思う。
今日のまとめ
高校時代、柔道の授業で最初に学んだのが「受け身」だった。受け身とは大怪我をしないための技術ですが、地味だけどホントは凄い技術だと思う。
怪我をしにくい人は、体が柔らかい。体が柔らかいと相手の技を受けるのに変な力が入らないので、衝撃を分散できるのだろう。
トレードでも守りの固い人は、頭が柔らかいかもしれない。そう思いながら、背伸びをしたら、運動不足でこわばった背中がつってしまった。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (19)
こんばんは、
記事にコメントを使っていただき、光栄のような恥ずかしいような(笑)
いつも言われているように、頭で分かっていることと実際できるのには大きな違いがあります。
チャートは、かなり見れるようになってきたものの、その分考え過ぎてしまって、やはり成績は今ひとつですね。
東京殺しでやられて、その返しで取り返そうとするものの、精神的に利を伸ばす余裕がなく、微損・微益で終わる。
結局、それに近いことをずっと繰り返しているような気もします。
やはり攻め過ぎですね。何でもかんでも取ろうとするから負けずとも勝てない。私の現状を指摘してもらっているような動画・記事でした。ありがとうございます。
明日から新年度ですが、1日に数度ある鉄板に近いパターンだけを狙って、精神的にゆとりをもってトレードしていきたいと思います。
コメントお借りしました(^^♪mocha0509さんは「美学」のわかる人だと思うので、捨てる波を見極めるといいかもしれません。
貧乏性なもんで取れそうだと思うとついつい行ってしまいます。
貧乏暇なし、慌てる乞食にもらいは少ない、骨折り損のくたびれ儲け(笑)
おっしゃる通り、捨てる波を意識してみます。
迷晴れ先生、こんにちは~♪守る事は本当に大切ですね。とっても自分に今必要だと感じております。過去トレやデモでは、守れても、ついついリアルですると欲が出て駄目な所で入ってしまいます。PCの画面の目立つ所に守りって書いて張らないと私には駄目みたいです 笑 反省ばかりで落ち込んでしまいますが、身体で覚えるぐらい検証や練習して頑張ります。いつも素晴らしい動画ありがとうございます♡
波はしっかり守られたところから向きを変えます。守りが浅いところで攻めても攻守交替には至りません。攻め処ばかり目が飛ぶと負けまくるのは、そのためです。
Non様
お久しぶりです。
動画は毎回見せて頂いておりましたが、コメントが出来ない状況でした。
去年の後半からあまり負けなくなり、それなりに利益を出せていたのですが
3月に入り全く勝てなくなってしまい大きく負けてしまいました。
過去検証とデモトレードをやり、リアルトレードでまた負けて…の繰り返しで
3月はとても参ってしまっておりました。
ようやく最近になって自分で引いたラインで反応する事が確認出来てきましたので
コメントさせて頂く余裕が出来ました。
今回の動画で「あっ」と思った事ですが、自分の攻撃と防御はなにか…?
ラインだけしか無いようです。
4時間足と1時間足が同じ方向になり1時間足のラインをブレイクしたら15分足でエントリー…これだけです…
(日足も同じ方向だとパーフェクトオーダーですがなかなか出現しないので)
防御もラインだけ…
Non様のようにプライスアクションやチャートパターンも分かれば良いのですが…
ただ、3月に入って10通貨ペアの過去数ヶ月間の検証してMAとラインの組み合わせだと
ラインのみより勝率も利益も良かった事が分かりました。(思わぬ副産物ですが)
こんな長い期間の過去検証は初めてでしたが、Non様がいつも「検証して下さい」と仰ってた意味が分かりました。
辛い期間でしたが迷晴れ動画のおかげで何とか耐える事が出来そうです。
成長途中の押し目61.8%だと信じてこの状況を乗り越えようと思います。
ルール決めで難しいのは、そのルールで勝てない局面で、ルールを変更して混乱してしまうことだと思います。MAとラインの組み合わせは王道ですが、シンプルでとてもいいと思います。
一応これらのことは頭に入れているつもりですが、また改めて解説してくださるとさらにその重要性が認識できてありがたいです。たしかにレンジブレイク注意しなければなりませんね。午後四時ごろからよく動くので、その時間を見逃さないようにしていますが、3時半くらいから動くこともよくあるように思います。
いつもご教示ありがとうございます。
3時~5時位が動き出す時間帯ですね。20~30ピプスとれそうなチャンスはそうそうありませんね。
迷晴れさん、いつもとても参考になる動画ありがとう御座います。
私は東京時間、ロンドン時間、ニューヨーク時間すべての時間で取引をしています。
最初は全く勝てませんでしたが、エントリーポイントを絞り勝ち逃げに徹することにしたところ徐々に勝てるようになりました。
がしかし、勝てるのは東京時間とロンドン時間のみでどうしてもニューヨーク時間が勝てません。基本的なエントリー手法は順張りですがネックライン割れからの逆張りエントリーも行います。つい最近ですが、ユーロドルを取引きをしていたとき直近の高値1.14089に再びぶつかり5分足レベルでヘッドアンドショルダーが完成、ネックラインを割ったため実体抜けでショートしました。小競合いも確認。ショート半値1.13878付近を狙います。(長期足での高値圏との理由で逆張りエントリー)その後、ロング組が大量にユーロを買いその損切で高値を更新しました。この場合なら迷晴れさんならどのようなトレードをしていたか教えていただけると嬉しいです。また損切ポイントはネックラインの上でしょうか、それとも直近高値の上でしょうか。逆張りと損切が上手くなりたいです。またニューヨーク時間で安定した利益を取りたいです。
さらにもう一つ質問があります。迷晴れさんのリアルトレードの動画で感じたことですが、チャートポイントでの1分足エントリーの時グググっと押し込まれた時にエントリーしていますが、実体抜けよりも押し込まれた時にエントリーする方が良いのでしょうか。
エントリー絞り込むのは正解です!エントリーポイントは個性が出る部分だと思うので、しっくりくるものにするといいと思います。ボクの場合は時と場合によりますね。
とてもためになりました。
<エピソード-1 老兵>
老兵は横たわっていました。
老兵は、勝てない兵士でした。
老兵なので、知識、経験もありましたが勝てませんでした。
老兵は、初心者ではありませんでしたが、
いろいろ知っているつもりで
実は初心者と同じ振る舞いをしていたのかも知れません。
「ベテランの初心者」という、「本当の初心者」より
たちの悪い状態かもしれません。
そこにかわいらしい妖精がやってきてささやきました。
「トントンなのは、なんでっかな?」
老兵は、よく考えてみることにしました。
<エピソード-2 ハンター>
そのハンターは、優秀な猟犬を持っていました。
名前をポジといいます。
その猟犬を、「動物がたくさんいて、活気あふれる森」に放つと、
素晴らしい獲物をたくさん獲ってきました。
しかし、そのハンターは愚鈍だったので、
しばしばその猟犬を「動物のいない、活気のない、死の森」にも
放ってしまいました。
「死の森」に放たれた猟犬は、ゾンビをたくさん獲ってきました。
ゾンビは売り物にならないばかりか、
すでに獲った良い獲物まで腐らせてしまうので、
その、愚鈍なハンターはいつも貧乏でした。
自分の愚鈍さに気づかず、
「もっといい猟犬」を手に入れれば金持ちになれると考えていました。
猟犬を放つ前に、
自分が愚鈍なハンターではないか、
しっかり見張っていきたいと思います。
素晴らしい講義をありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
お久しぶりです!いやぁ、なんか前から思ってましたが、凄い文才ですね(^^♪ボクのコメントは蛇足になりそうなんで、このまま残しておきます。
迷晴れさん今回も動画ありがとうございます。
「日本殺し」!!!
すごいネーミングですが、ズバリはまってますね。
数か月前の迷晴れさんのリアルトレードの動画が、ちょうどロンドン時間オープンの値動きをねらったものでしたが、それ以来その時間にチャートを見れるチャンスがあるときは注意して見ていました、まさしく「日本殺し」の値動きをすることが多いですよね。
それならこっちはヒゲで刈られたふりして取ってやるって感じで、それまでのチャートの流れを見ながら、奴らがやりそうな動きを何パターンか想像してオープン時間を待ち構えたりしてます、フェイクにはミスディレクション(黒子のバスケ)で「いつの間にエントリーしてた!!」なんてかっこいいエントリーしてみたいもんです。
最近、忙しい日はロンドンオープン一発勝負もあります。回数≠利益、時間≠努力じゃないので、究極的には、これでもいいかなと感じています。
1年ほどまえから、ブログ拝見いたしております。
あんまりにも悔しかったのでお便りいたしました。
この「時間」に対する認識を得るまでに、
私、40万円ほどかかりました。
なのに、こんなにあっさり、わかりやすい動画をアップされてしまうとは。
迷晴れ様、やさしいというか、悔しいというか。
繰り返し拝聴して、必ず勝てるようになります。
まだ負けまくっていますが、今後もためになる記事期待してます。
追伸 説明文の東京中値 → 仲値では?? 失礼しました。
訂正しました、有難うございます(^^♪あっさりと大事なことをいいますが、あっさり過ぎて経験の浅い人は気づけないと思います。
こんにちは。動画で気になったのでここにコメントをさせていただきますが、動画内で使用している市場ごとに時間で色分けされてあるインジケーターの詳細を教えていただけないでしょうか。
拝見させていただきました。
時間帯による市場の特性、なるべく同じ時間にトレードするようにしてはいますが、もっと理解出来るように視野を広げていきたいです。
それから解説をうかがって、値動きのシナリオを深く読むことを再認識しました。
素晴らしい気付きをありがとうございました。