9May
迷晴れボックスは、ブログの「迷晴れボックス」より投稿された、負けトレードや、トレードのモヤモヤを、テクニカルとメンタルの両側面からスッキリさせようというコーナーです。
負けトレード考察 イグチ さん
FX歴は8か月で迷晴様の動画に出会ってから3か月がたち日々勉強させていただいております。今後は、週ナビをメインに迷晴様の投資心理を勉強させて頂こうと思います。今回、メールさせて頂いたのは4月3日の私のトレードについて迷晴様の意見をお聞きしたくメールさせていただきました。
相場環境認識:日足上昇トレンド・4時間足上昇トレンド・1時間足下降トレンド
私の解釈だとダウ理論で見たら日足、4時間足ともに上昇だったのでエントリーとしては、ロング目線でいました。4時間足、日足では上昇でしたが、1時間足は下降トレンド。ですが、これは長期足の調整波と考えていました。
私の考えるH4-強者の値とW1-先週安値が被るラインでした。なお過去もこのラインに3回反発されていましたのでここで反発して上昇するだろうと考え、5分足の小さいWボトムのネックラインをブレイクしたところでOCO注文にてエントリー。利確ポイントは1時間足の直近高値(チェックマークのところ)にしていました。
H4-強者の値とW1-先週安値はブレイクし、下降する可能性もあると考えていましたがエントリー時は、上昇するだろうという気持ちのほうが強かったように思います。なので損切ラインも広いとは思いながらも5分足のWボトムの少し下に置きました。
投資心理の考えは、ショートエントリーしている人もH4-強者の値とW1-先週安値ラインで3回反発されたところでこれ以上下がらないと考え利確、損切になるだろうと考えていました。結果的には損切りされてしまいました。
損切りされたあと思ったことは、チャート上の「損切後の気づき1」高値を切り下げエントリーする直前の高値ではピンバーが出ていることからショートを考える人が多かったとみるべきで、今回エントリーしたところはもう少し様子を見たほうがよかったのかもしれないと感じました。
ここで質問なのですが、相場に正解はないのは理解していますが、迷晴様の考えとしてここでのエントリーは見送るエントリーでしたでしょうか?
また、迷晴さまの言われる強者の値の考え方はあっていますでしょうか?説明がわかりづらいかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
※茶色線:日足のレジスタンスライン・茶色点線:日足のサポートライン・ピンク線:4時間足のレジスタンスライン・ピンク点線:4時間足のサポートライン・黒線:1時間足のレジスタンスライン・黒点線:1時間足のサポートライン・上矢印:エントリーポイント・×マーク:損切ポイント・チェックマーク:利確ポイント
迷晴れの見解
ロウソク足のハラミルールを適用すると緑ブロックのハラミ、波でみれば赤下降波ハラミになり、どちらを基準に選んでもハラミ中央部で、目線が移ろいやすいところです。
紫安値(イグチさんのいう強者の値)からの上昇はどうでしょう。確かに手前の高値は更新していますが、肝心の緑ブロックはブレイクしていません。強者の値は重要レートをブレイクさせた起点ですが、今回の場合、緑高値更新すら微妙な感じですし、結局、緑ブロック上限から急落して高値も切り下げています。
紫安値上昇が完全に緑ブロックをブレイクした場合と違って、紫安値までレートが落ちてきたとき、数回反発してはいても、また支えられるとは限りません。大事なのは、そのレートに至る経緯で何があったかです。トレーダーはそのプロセスをみて、次の行動をとると思います。
先週安値を基準にしたのはとてもいいと思います。正直、ここが意識できていれば、あとは観るべき優先順位が低いように思えます。ボクなら、このハラミ内部の値動きよりも、高値安値を骨格として観察します。
ボクの見解は、先週足の長い上ヒゲ+先週安値で3回サポート反発したにも関わらず上がらなかったことから、Wボトムが崩れて下抜ける可能性があると感じます。イグチさんが指摘した通り緑切り下げてもいます。
勿論、そうならないシナリオも可能性として残っていますので、イグチさんが、先週安値サポート・ロングを考えても、あながち間違ってはいません。
週足が閉じた30日には、29日ハラミ足が確定して、3日足が閉じるまで続きました。買うなら29日足ハラミをブレイクしてからでもいいと思います。
先週安値をブレイクするか否かを100%予測することはできません。もしできるなら、短期足でエントリータイミングをとる必要もなく、先週安値ラインに指値注文を入れておけばいいことになります。
イグチさんのトレードは赤高値まで40ピプス程度を狙った短期売買なので、リスクリワードを考え”先週安値”でのブルベア攻防を見極めることが肝心です。
ボクなら、ここではロングしません。
イグチだんがロングしたところは、まだ下落途中ですし、①のようなV字にはまずなりません。高い確度で緑高値から戻り売りが入ってくるので、ロングするなら、もう一度先週安値を試してからです。ダウ理論でも、ラス戻り高値を上抜き、5分足が上を向いてません。
赤モミを上抜けば②ロングしてもいいですが、ボクなら赤〇からショートします。この先週安値のブルベア攻防に決着がつき、イグチさんのようなところで買った人を含んだロングポジションが逃げ出すと考えるからです。
よくわからなければ、赤下降トレンドラインを引き、上抜いてライン裏を試すのを待ってください。そうすればミニWボトムに心を奪われることがありません。
今回、お伝えしたいことは2つほどあります。
ご存知のように、相場には指向性の弱いレンジ相場と指向性の強いトレンド相場があります。インジケーターや自動売買EAも、だいたい、この2つに大別されます。移動平均線はトレンド系インジでレンジ相場では役に立ちませんし、オシレーター系はレンジ向きです。
なぜこんな当たり前のことを改めて言うかというと、当り前すぎて忘れてしまうからです。
ダウ理論も全ての相場環境に万能ではありません。
ダウ理論の一番の使いどころは「明確なシグナルが出るまでトレンドは継続する」という前提で、これを理解することで、目線の固定と波の反転を捉えることができトレードがブレません。
ただ、値幅の狭いレンジ相場などでは、短期トレンドが出ても長くは続かず、天地反転がすぐに起こるので、ダウ理論に振り回されることがあります。
短期足に振り回されるように、短期ダウにも振り回されます。
そもそも指向性の弱いレンジ相場内部は、天底が連続して横に動くので、ダウのシグナルを待っていると完全に出遅れますし、目線固定に執着しすぎても、落ちる木の葉の軌道を読むみようにミスを招くリスクがあります。平行レンジや三角持ち合いは、その上限・下限に支配される世界で、その内部は乱高下してカオス化しやすいです。
今回のケースなら、週足ハラミの世界で動いている、高値を切下げているので下に抜けやすくなっている、先週安値で29日足ハラミになった。
ならば、先週安値を基準に下抜けたらショート、サポートされたらロング、これだけです。この部分を短期足を使って精密にみていきます。
ボクはそうでしたが、何でもかんでもダウ理論で把握しようとして、かえって翻弄されますし、あまり余計な情報を入れすぎないことが大事です。
2つめは、なぜエントリーを指値でなく成行注文で行うのかということです。
裁量トレードでは、指値や逆指値で注文もできます、これなら、その時刻、その現場に居合わせなくてもポジションを持てます。今回なら、先週安値に指値して、下抜けたら損切り、この方法でも同じ結果になりました。
イグチさんのエントリーポイントは、せっかく待って目視しているにも関わらず、下げ止まりを確認せずロングしています、つまり、指値注文とあまり変わらないということです。
「H4-強者の値とW1-先週安値はブレイクし、下降する可能性もあると考えていましたがエントリー時は、上昇するだろうという気持ちのほうが強かったように思います」
抜けやすい、止まりやすいは、環境認識である程度わかります、慣れてくれば確度は上がりますが絶対ではありません。たったひとりのお金持ちが局面を変えてしまうことだってあるかもしれません。
なぜ成行注文するかといえば、敵陣地内(今回は買い手)での最終攻防を見極めて勝ち馬に乗りたいから、具体的には5分足チャートの赤ブロックを事前予測できないからです。今回は、この赤ブロックを下抜けたことで天地反転が起こりました。
なぜわざわざ、その時刻、その現場に居合わせなければいけないのか、それは、この天地反転の瞬間を目撃したいから、そうすることでさらに負けにくくなるから、そのためにただひたすら待っているわけです。
待ちたくないなら、勝率が下がるリスクをとって、指値注文でいいわけですから。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (11)
私は、トレードを始めて半年になります。YouTubeで、まよはれさんに出会えてとても良かったです。それまでは流れに飛び乗るトレードしかしていなかったのでw
ヒントになれば幸いです(^_-)-☆コメント有難うございます!
迷晴れさん、初めまして。
迷晴れさんのトレードに対する考え方を拝見させていただいて、
自分のトレードを見直すきっかけになりました。ありがとうございます。
自分なりに損をするパターンというのを書き出してみたのですが、
恐縮ながら、迷晴れさんの損パターンも教えていただければ幸いです。
自分の場合はまだ経験が浅く、初歩的な内容であるかもしれませんが、
下記いたします。
1、指値決済の際に利食いが遠い
2、経済指標等の大きな動きの際の二波目以降
3、もみ合いの損切り遅れ
4、レンジを見張っている時のポジりすぎ
(もみ合いなしの反発など、むしろエントリーを控えたほうが良いのでしょうか)
5、完全な上げ(下げ)相場、パーフェクトオーダーというのでしょうか、その際に逆張りしがち
(検証中ではありますが、基本は戻りを無理に狙わずに順張りに徹するべきなのでしょうか、
すっと素直に戻ることもあるのでしょうが、レンジになる可能性も大いにあるので、
むしろ戻りのエントリーは控えたほうが良いのでしょうか)
不躾な内容失礼いたしました。
ご覧いただければ、幸いです。
1、2は環境認識の問題。3、4はシナリオやルールの不備、5は個人の考え方次第です。順張りでも逆張りでもスキャルでもデイトレでも、上手くやる人はいます。結局は自分に合った洋服を見つけるように、正解ではなく「納得解」を見つけることです。
ご回答ありがとうございます。
すなわちまだ実践と検証、平たく言えば経験不足ということですね。
動画毎週拝見させていただきます、よろしくお願いいたします。
失礼いたします。
はじめまして。
巨大掲示板の書き込みや動画投稿サイトのFX関連の動画は、自分には負のノイズになると感じていたので、目に入れないように避けていたのですが、連休の少し前くらいに偶然YouTubeで迷晴れさんの動画を拝見しました。
主にFX業者さんが主催している動画セミナーを視聴していたのですが、ずっと違和感を感じていました。
迷晴れさんの動画を視聴させていただいて、今までマルチタイムフレームというのが大事だと言われて複数の時間足を見ていましたが、ただ見ていただけで意味がなかったと気付かされました。
4時間足の中の15分の動き、4時間足で抜けなかったら抜けてない等、ですよね~~としか言いようがありませんでした。
チャートの詰め方はこれからですが、インジケーターを減らしてMTFを意識したものにしていこうとやっています。
迷晴れさんの動画を視聴させていただいて、ちょっとした夢ができたので、結果を出してここでお礼の書き込みをしたいです。
まずは、有益な情報をありがとうございました。
希望が待てたとのこと。とても嬉しく思います。MTFはトレードの要、これさえ腑に落ちればテクニックや手法など、きっとどうでもよくなります。
いつも、為になる動画をありがとうございます。
動画配信される水曜日と土曜日は特別な日です。移動する車の中でずっと繰り返し拝見しています。
質問ですが、4時間足に週足のローソン足をはめ込んだり、1時間足に日足をはめ込んだチャートで解説いただいてますが、そのチャートを作るのに何かソフトウェアの様なものはあるのですか?
マヨ晴れさんの手作りですか?
手作りなら、どのように作られているのですか?
手早くできる方法はありますか?
凄く視覚的に素晴らしいやり方なので、自分でも作りたいのですが日々ストレスなく作れる方法があれば良いなと、思ってます。
これからも、動画楽しみにしております。
これはインジケーターです。今使用しているものより高機能なものを開発中なので、しばしお待ちを!
こんばんは。
いつも為になる動画配信 どうも有難うございます!
以前「週ナビ123 魅惑のブレイクアウト」でコメントをさせていただいた事があります。
・意識されているラインが止まるところとは限らない
・BKしたかどうかの事実を皆がみてるだけ。優先するのは直近の流れ
を教えて頂きました。
先日の動画「ハラミ足ひとつで環境認識からエントリーまで出来る」では
・ハラミは「波」と「ロウソク足4本値」で認識する。
・「週足ハラミ」は環境認識で利用し、デイトレの人は、「週足ハラミの高値・安値」の間を短期足トレンドをみていく
・ハラミ中に「BK確定はしてないながらも」下位足でN字なるだろうところをみていく
事を学びました。
今回質問者様と同じようなミスを、他の通貨ですが私もありました。
まさに「何度も支えられたところだから、固いのかも?」と思い、ロングしました。動画の12:46辺りの5分足切下げBK後、プルバックしてきて揉み合いで支えられるだろうのロングしました。
今回学んだことは
・何度も支えられたけど、これ以上あがらなかった ⇒ 支えが弱く抜けるかも?という発想も必要
・直近の高値をBKしてても、週足ハラミはBKされてない! ⇒ 支えが弱く強者の値とは言えない
私の頭の中ですこ~し繋がったよ・う・な気がします。
・「週足ハラミ」の中を、短期足トレードOK。でも、短期のトレンドが発生条件で、週足ハラミの中だけ。今回動画内で、質問者様エントリー局面は、5分足がトレンド発生していなかった。ここでトレンド発生していたら、ロングエントリー出来るけど、一旦は週足ハラミ高値まで。質問者様が強者の値と設定されたところは、直近高値をBKしているけど、週足ハラミ高値をBKしていないので、週足ハラミ高値がゴールと。この強者の値のこの一波と質問者様ロングエントリーの一波は切り離して受け止めるという事を学びました。
・「週足ハラミ」等の重要ラインをBKするかどうかの事実を皆が見ている。もし その重要ラインをBKしたら、その重要ラインで反発とは限らない。反発を待つのポイントは、BKした重要ライン・直近の波の流れ(強者の値)。そこでの反発(トレンド)を確認出来るまで待つ。
そうすることで、ハラミ足BK確定していなくとも、ハラミ足BK確定を期待してエントリー
・順張り・逆張り・レンジとありますが、自分がどの一波、どの時間足を狙うのか 大事
料理もなんでもある程度出来るようになると「手抜きしていいところと 手抜き出来ないところ」が分かってきます。fxはまだその「手抜きして良いところ」の見極めが出来ないし、気をつけないといけない点が抜けてたりあります。
それが今回 すこ~しつながったよ・う・な気がするので 大変感謝しています。これが、チャート見た時に実行に落とし込めれるよう頑張ります。
マヨハレさま、質問者さま どうもありがとうございました!
感謝の気持ちが大きいあまりつい長文になりました。大変失礼いたしました。
肩の力を抜く。力が入りすぎて固くなっていると何事もうまくいかない。
「手抜きしていいところと 手抜き出来ないところ」という表現は言い得て妙です。力の抜きどころがわかるとチャートが不思議とシンプルに見えてきます。
コメント有難うございます!