11Jun
今週の為替相場、ターニングポイントとなった部分にフォーカスしてチャート解説します。
理性的なトレードを支える平常心、そのためのシナリオ。
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備えあれば憂いなしといいますが、人は想定外のことに素早く理性的に対応するのは困難です。
慌てや焦りは、そのまま、根拠のない期待や恐怖というダークサイドにつながり、間違ったエントリーの引き金になってしまいます。
平常心あってこそのトレード、平常心を失えば、一瞬で積み重ねたものが崩壊します。
シナリオがあり出来事が想定内だからこそ、損切りもドテンも素早く試行できます。
シナリオという照準スコープがあってこそのエントリー(引き金)なわけです。
理論的には、マーチンゲールなどのギャンブル手法を使って、マシンガンのようにお金を連射できる人は負けようがないわけですが、それをするには、無尽蔵の弾薬が必要です。
限られた弾薬をヒットさせるには、ライフル射撃のように一発一発、丁寧に球をこめ、狙い、撃たなければなりません。
ユーロドル、上位足戻り売りと雇用統計上げどまり。
雇用統計の上昇を止めたのが想定よりも一段上となりました。上位足(黄ライン)からの戻り売りは、雇用統計上昇波の半値付近+逆三尊ネックラインでサポートされ週末となりました。
いつ、雇用統計が上げどまり、上位足(黄ライン)からの戻り売りが入るのか、そこを意識するのが、今週のポイントではなかったかと思います。
今週は日足ロウソク足に注目です。いわゆる「ハラミ足」で、内部は挙動が不安定なので、ブレイクするまで待つなら、週の前半はノートレードになります。
ハラミ足を上方ブレイクしても、すぐに4時間足レジスタンス+1.140周辺が控えていますし、さらには上位足の戻り売りが入る確度が高くなっています。
若干右山を切り上げたダブルトップ1が完成すると、日足ハラミ足ブレイク後のロング組の損切りや逃げが重なり急落(赤1)しました。
日足ハラミ足、そして、上位足戻り売り、このふたつの意識があれば、ムダなエントリーを控えられたのではないでしょうか。
ドル円、対峙する2人の王様を意識する。
今週は雇用統計明けの一週間、下落幅をどこまで戻すかと、そこからの戻り売りに注目でした。戻り売り候補までは買いで攻め、戻り売りが成功すれば、安値付近を目標に狙えるシナリオです。
キング(王様)は常にふたりいます。今週なら雇用統計からの売りの王様と、上位足(黄ライン)での安値切り上げを意識している、安値2からの買いの王様です。当然ながら、王様に至るまでには、配下の伏兵がいるので、現在、どのレベルとどのレベルが戦っているのかを意識しないといけません。
ブロックBに売りの王様がいた結果となりましたが、赤1にいた可能性もありました。相場も人生も1秒先には可変要素があり、絶対的な未来は存在しないパラレルワールドです。
ブロックAが買いの王様、ブロックBが売りの王様となり、その間は配下の駒が戦います。活躍如何によっては最終防衛ラインである王様にたどり着く前に、敵を蹴散らすこともあります。
今週のポオイントとしては赤1や2での戻り売りの意識、そして赤3サポートへの意識が必要だったと思います。
ユーロ円、レンジというシナリオ。
高値1からの下降波が上位足(黄ライン)でサポートされてからの週明けでした。
今週は高値1からの売りをどこまで戻すか、そこまでを買い、次に高値1からの戻り売りを仕掛けます。その際、注意すべきは安値3+上位足黄ラインでのサポートでしょうか。安値を切下げていますので、今回のようにサポートを抜きやすい状況ではありました。
買いの王様はブロックA、それに対して売りの王様はブロックBとなりました。
赤1、2で高値1からの戻り売りを狙うのも間違ってないですが、間近の動きに対し逆張りチックにはなります。ただし、短期上昇トレンドが完全に転換してからでは、ブロックAに近くなってしまうので、なるべく上から売りたいところです。
今回のように互いの王様が近接しているとレンジ化しやすいです(R2)、これがシナリオに組み込まれていれば、幅が50ピプスあるのでトレード可能です。
赤4安値は上位足黄ライン上にあります。当然、サポートも強いので分足がブレイクした程度では、フェイクになる可能性もあります。高値8からの売りはチャレンジする値打ちがあるでしょう。
今回の記事にも記しましたが、人生も相場も1秒先はわからないパラレルワールドです。
この「わからない」とはちんぷんかんぷんで皆目見当がつかないということでは無く、勝ちシナリオにならないこともあるという意味です。
シナリオなしだと3つも4つも道がありそうに見えますがそうではありません。シナリオ通りに勝つか、シナリオ通りに負けるか、2つしかありません。
想定通りの未来が起こっても、心が乱されることはありません。
挑戦ごとにあるのは危険性であって確実性ではありません。
だからこそ、早く確実性を捨ててしまった者勝ちです。捨ててしまえば、危険性とどう対峙するかだけ考えればいいわけですから。
相場でもビジネスでも結婚でも、許容できる最悪のケースに制限すれば、それより悪いことは起こりません。
悪いことを制限して、良いことは制限しない。
今、ボクはリスクを制限しながら、別の生き方を探るようなことをしていますが、これをするとトレードじゃなくとも損切りすることがあります。
かけた労力や資金が水泡に帰すことがあっても、嫌いなことはやらないと決めているので、挫折感などなく、「まぁ、楽しかったからいいか」と思うだけです。
一生を一日に凝縮するなら、ボクの一日はそろそろマジックアワーに差し掛かる頃です。良いことを制限しないボクの人生に、そろそろ魔法がかったことが起こるかもと秘かに思ってます。
腕時計の代わりに寿命時計をはめていたら、もっと面白い世の中になるかもしれませんね。
朝起きて夜死ぬと考えれば、ムダな時間など1秒もありません。
エントリーで生まれてイグジットで死ぬと考えれば、ムダなトレードなど絶対にしてはなりません。
それでも、してしまうのが人間ですが、だからこそ、自分を律する戒めが必要なのだと思います。
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コメント
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コメント (13)
売りの王様=head 買いの王様=footでもみ合いをシンプルにとらえると一見グレーな相場付きも澄んだ水面のようにクリアになってトレードアイディアがわいてきそうですね、そぅまるで終盤に流れている映像モネの池(通称)のようにです(笑)基準となる節目は何度も紹介されていますが「チャート読解問題」もリアルに考えることができる良いプログラムですね。いつも参考になる動画をありがとうございます.
モネの池、よくわかりましたね(^^♪実際に行くと想像と違いますが、映像だとキレイですね。
拝見させていただきました。
レジサポを気にしてはいましたが、その中心となるものの影響については考えていませんでした。
早速意識して明日からトレードしていきます。
ありがとうございました。
レジサポには強弱関係があるので、そこを意識してみて下さい。
計画性は大事ですよね。
でも僕の場合トレードだけでなく、日常で計画的に過ごせるかということが問題です。自営なので予期せぬことも多々ありトレードが影響されます。最近特に感じていることですが、日常をどれだけ淡々と過ごせるかということが、トレードには大変重用だということです。これはもちろん自営に限ったことではないでしょうが、環境に振り回されないようにトレードの計画をしっかり立てることが必要だと思います。迷晴れさんのおかげでチャートはかなり見えていると思います。ただチャンスを逃したり、入るところで入れなかったりするのは、計画性の欠如のような気がします。
いつも動画アップありがとうござます。
自営ですと相手の都合で…ということも多々ありますよね。計画が綿密過ぎてもストレスなので、加減が難しいですね。
迷晴れさん
ご無沙汰しております。
3ヶ月ほどAUDなる国に出張しておりまして、水曜日に帰国しました。
今、3ヶ月分の迷晴れ動画の半分くらい見終えたところです。
新しい企画の「読解問題」いいですね~¥^^
また、お世話になります。
宜しくお願いしますm(_ _)m
お久しぶりです(^^♪AUD(豪ドル)ですか…お帰りなさいませ。
マヨさん、こんばんは。
今日も勉強させていただいてありがとうございます。
最近、週間チャート分析でのマヨさんの解説の意味が少しずつわかり始めてきて、楽しく動画拝見しています。
このところFT2を使っての過去検証をしています。マヨさんの解説の中から自分のテーマにあったもので入れそうなものを選んではカンニングトレードみたいな事やっています。自力でできるようになるにはエントリーの確実性が必要で、勝てる可能性の高いパターンを発見するためには、エントリー後の値動きが研究テーマだと考えてきました。
しかし、今日の雑記で確実性を捨てることを話しておられて、エントリー後の値動きのパターンを3つも4つも考えるのはもしかしたら混乱につながってしまう原因なのかもれないと思いました。
エントリー後の値動きのパターンを知ることは必要ですが確実に勝てる場所探しに執着してしまうのは良くないということになりましょうか。
勝ちと負けの2つに絞ること、エントリーそのものを想定できる最悪のケースに制限することで平常心が保てる。
確かに、それはビジネスや結婚、日常生活での選択にも似ているのかもしれません。
何かを選べば選ばなかった選択は消える。選んだ方の結果はすべて選んだ自分に帰ってくる。
だからこそ日常生活でも自分の思い通りに行かなかったときは代替案を用意して行動しているしそれが自然にできている。
今自分のある姿は予測していたことなので良いか悪いかは別として少なくとも平常心は保てていいます。
なるほど、納得です。確実性でないということを前提にすればだめだった時のフォローや心の準備も可能です。
ならば、今のレートに対する環境確認での優位性を確認してから、エントリー後の予測は勝ちと負けの2つに分類する、勝つならどの位か?可能性はどこまでか? 負けはどこまでなら受け入れられるか?その後のフォローはどうするか?
このくらいシンプルに考えたほうが混乱しないのかもしれません。実際日常生活では思い通りにいった時とだめだった時の2パターンしか考えていませんし、あれこれ考えたら動けなくなりますしね。
そういえば、以前の動画で確実性ではなく起こりえる事象の確率性に注目するという内容のお話がありました。
1年前に見たときはぴんと来なかったんですが、今の自分ならわかるような気がします
今日も本当に勉強になりました、ありがとうございました。
確実ではなく確率で動く。FT2なら過去数年間分の短期足データで検証できるので、場所やパターンを確率で判断するようにします。確実を求めると、そうならない理由を探し始め混乱するので、そうならないこともあると割り切ることが大事です。
マヨさん、丁寧なアドバイスありがとうございます。
そうですよね、そうならないことだってありますよね、別にFXに限ったことでもなく、日常的にもそうならないことは多くて、なんとなく割り切っていたりするものです。なのに、このところの自分はFT2を回しながら、なぜだろう?なぜだろう?と・・・検証がそうならない理由探しになってしまって混乱していたようです。
1年間こちらの動画で勉強してきて、わからないながらもうっすらと何かが見えてきたような気がして、嬉しくなって、つい、先を急いでいまうというか、少し焦っているのかもしれません。
ただ、1年前の自分と比較してみても、成長していることは明らかなので、急ぐ必要もないだろうと思います。
少し気分転換してから、勉強を続けたいです。
ありがとうございました^^¥
今回の王様の話、とても参考になりました。
僕は最近デイトレからスウィングに切り替えましたが、大きな時間足しか見てないので、チャートがシンプルに見えて、トレードがしやすくなりました。
又、二つのシナリオを用意する事と、考えてもわからないことは「そうならないこともある」と割り切ることが、最終的に自分を守ってくれることに気付けました。
いつも素敵な動画をありがとうございます!
これからも楽しみにしています♪
答えのあること、答えのないこと。その違いに気付くことが大切ですね。
秀逸なまとめコメントを有難うございます。