18May
週刊チャートナビ483回(2024.05.13~2024.05.17)では、今週の相場(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)を振り返り、今後のトレードに役立つ情報を提供します。トレードの予習と復習にお役立てください。
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ドル円
今週の見通し
概要
- 2度の為替介入で160円から152円まで円高になるも、先週の上昇で半値まで引き戻された。
- 160円を超える展開はしばらく後になりそうだが、金融政策が変わらない限り、円安は止まらないだろう。
- 3月安値上昇波の61.8%押し目152円の押し目買いと160円介入波の50.0%戻り売りの戦い。
- 156.00-154.00レンジで持ち合うかも。
- 重要経済指標:米国CPI
売り手の注目
156.00は1回目の介入160円下降波の半値戻し+2回目の介入61.8%戻しの戻り売り候補。
買い手の注目
3月安値上昇波の152.00押し目サポート。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 158.000 |
TR中段 | 156.00と154.00 |
TR下段㊦ | 152.00 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
160.00下降波をフォロー。①156円の戻り目から154.00へ戻り売り。
4時間足ブルの視点
3月安値上昇波の152.00押し目買いをフォロー。①先週高値の戻り目崩れで、5/1高値へロング。②152.00上昇トレンドを押し目買い。
今週の値動き
週明け早々に156円の戻り目を上抜いたが、すぐに上値が重くなり、4月米国CPI待ちの相場となる。
4月米国CPIによる急落は、154円のサポートで全戻しされた。
今週の焦点
CPIショック相場からの引き戻し。
4月米国CPIの発表を待ってトレード開始。(月曜の156円抜けは上値を追わなかった)CPIショック相場の”引き戻し”にフォーカスして、154円アンダー・シュート確認後に156.00へロング。
今週の流れ
フェーズ1.4月米国CPI待ち。
フェーズ2.CPIで急落。
フェーズ3.CPI急落の引き戻し。
05/13月曜
156.00は1回目の介入160円下降波の半値戻し+2回目の介入61.8%戻し。
ベアの視点:160.00下降波の戻り売り。①156円の戻り目形成後、154.0を目安にショート。
ブルの視点:①156円の160.00下降波の戻り目崩れで5/1高値へロング。
NY時間、156.00を上抜いたが、CPIまでは動意づかないとみてノーポジ。
05/14火曜
前日陽線終値が先週高値(戻り売り候補)を上抜いたが、明日の米国CPIを控え、動意づかないだろう。
ベアの視点:160.00下降波の戻り売り。①先週高値抜けがダマシになればショート。
ブルの視点:先週高値ブレイク根拠。①156.00への下押しから押し目買い。
明日に米国CPIを控え、上値追いはやめた。
05/15水曜 米国CPI
- 本日は米国CPIに注目。予想はやや低めなので、予想を上回る高い数字なら、157円を突破して158円を伺うかもしれない。
- 5.2戻り高値を更新後、米国PPIの乱高下でハラミを形成。
ベアの視点:160.00下降波の戻り売り。①米国CPIで売れるカタチになればショート。
ブルの視点:152.00上昇トレンドの押し目買い。①米国CPIで先週高値から156円抜きの安値への下振りがあればロング。
- ロンドン時間、高値ネック割れで赤1ショート、156円抜きの押し安値でアウトしてCPI待ち。
- NY時間、4月米国CPIと4月米国小売売上高の弱い数字を受けて下落。155.00の強い反発から、上昇スパイクを狙って青1ロングするも高値更新できず撤退。
05/16木曜
4月米国CPIが前月比で予想を下回ったほか、4月米小売売上高も弱い数字だったことを受けて下落。155.00でサポレジ転換してなお下落中。
ベアの視点:①前日下降波の戻り売り。
ブルの視点:①前日下降波の引き戻しをロング。
- 東京時間、CPIショックの余波を狙って154.50下抜けで赤1ショート。154.00のアンダーシュートを疑ってアウト、その後、15分足→1時間足21SMAへの引き戻しを狙って青1ロング。
- ロンドン時間、155.00で半決済。
- 翌日の東京時間、156.00の2番天井でアウト。
05/17金曜
CPIショックが一段落、154.00のアンダー・シュートからV字上昇中。
ベアの視点:①5.14高値下降波の戻り売り。
ブルの視点:①5.14高値下降波の戻り目崩れでロング。
- 東京・ロンドン時間、156.00にMトップを形成。
- NY時間、黄1戻り売りは、154.00V字底と週マタギになるので見送り。
ユーロドル
今週の見通し
概要
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 12月安値の更新で大局は下目線。
- 4月安値上昇トレンドの押し目買いと、200日SMAレジスタンスのCPI下降波戻り売りの戦い。
- 重要経済指標:米国CPI・欧州四半期GDP
売り手の注目
- 4月陰線終値が、12月安値を更新。
- 200日MAのレジスタンス。
買い手の注目
4月安値上昇トレンドが発生中。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | CPI高値 |
TR中段 | 先週コマ足高安(安値側は12月安値) |
TR下段㊦ | 4月安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
12月安値ブレイク背景の200日MAレジスタンスが根拠。①200日MAの2番天井からCPI下降波を戻り売り。
4時間足ブルの視点
4月安値上昇トレンドをフォロー。①200日SMAの2番天井崩れで3月CPI高値へロング。
今週の値動き
米国PPIが2番天井を崩しかけ、4月米国CPIで完全に崩れたことで、3月米国CPI高値を試した。
今週の焦点
ダブルトップ2番天井崩れ。
今週は200日SMAのダブルトップ2番天井(戻り売り候補)にフォーカス。4月米国CPIの数字が予想より強ければ戻り売り、弱ければ2番天井崩れからロングを狙った。
結果、CPIと小売売上高の弱い数字で急騰したので、2番天井崩れのプランを実行。
今週の流れ
フェーズ1.4月米国PPIで高値更新。
フェーズ2.4月米国CPIで3月米国CPI高値を更新。
フェーズ3.4月米国CPI上昇波押し目買い。
05/13月曜
200日SMA+先週高値のレジスタンスにCPI下降波戻り目の2番天井を形成中。
ベアの視点:CPI下降波の戻り売り。①2番天井形成から12月安値抜きショート。
ブルの視点:12月安値上昇波をフォロー。①2番天井の崩れでロング。
NY時間、200日SMA+先週高値を上抜いたが、水曜の米国CPI待ちの相場とみてノートレード。
05/14火曜
200日SMA+先週高値を上抜けたが、明日の米国CPIを控え、動意づかないだろう。
ベアの視点:CPI下降波の戻り売り。①2番天井形成から12月安値抜きショート。先週高値抜けがダマシになればショート。
ブルの視点:12月安値上昇波をフォロー。①2番天井の崩れでロング。
NY時間、米国PPIで急騰するも、明日の米国CPIを控えノートレード。
05/15水曜 米国CPI・欧州四半期GDP
昨夜の米国PPIによる急騰で2番天井が崩れかけているが、本日の米国CPIが予想を上回る高い数字なら売られる可能性がある。
ベアの視点:CPI下降波の戻り売り。①200日SMAの2番天井から12月安値抜きショート。
ブルの視点:12月安値上昇波をフォロー。①米国CPIによる2番天井(1.0800)の崩れでロング。
- 東京・ロンドン時間、米国CPI発表待ち。
- NY時間、CPIと小売売上高共に弱い数字となり2番天井(1.0800)が崩れたので、青1押し目買い、3月米国CPI高値の更新でホールド。
- 翌日の東京時間、天井ネック割れでアウト。
05/16木曜
4月米国CPIで1.0800の2番天井が崩れ、3月米国CPI高値を前日陽線終値が更新。
ベアの視点:①4月CPI上昇波の押し戻しをショート。
ブルの視点:①4月CPI上昇波の押し目買い。
4月CPI上昇波の押し戻し待ちでノートレード。
05/17金曜
- 4月CPI上昇波の押し戻し中。
- 3月CPI高値を日足ベースで更新。
ベアの視点:①4月CPI上昇波の押し目崩れで4月CPI安値へショート。
ブルの視点:①4月CPI上昇波を押し目買い。
- ロンドン時間、黄1押し目崩れショートは4時間足21SMA目前で見送り。
- NY時間、4時間足21SMAサポートでの青1押し目買い、2番天井形成の疑いから、5本目の4時間足陽線クローズでアウト。
ポンドドル
今週の見通し
概要
GBPUSD 日足に月足ロウソク
2023年高値から12月高値Mトップへ高値切下げ(2021年高値下降波の戻り売り候補)で大局は下目線。
GBPUSD 4時間足に月足+週足ロウソク
- CPI下降波戻り売りがフォローされず、先週コマ足高安の持ち合いになり、4月米国CPI待ちの相場。
- 重要経済指標:4月米国CPI
売り手の注目
- ダブルトップのネックライン、12月安値の更新。
- 先週高安に三尊天井を形成中。
買い手の注目
4月安値の強いサポート。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 3月米国CPI高値 |
TR中段 | 先週足高安 |
TR下段㊦ | 4月安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
12月安値ブレイク背景。①先週高安の三尊天井を根拠に3波戻り売り。
4時間足ブルの視点
4月安値の強いサポートが根拠。①先週高安の三尊天井崩れで3月CPI高値へロング。
今週の値動き
GBPUSD 1時間足に月足+週足+日足ロウソク
今週の焦点
GBPUSD 4時間足に月足+週足ロウソク
三尊天井の崩れ。
今週は先週高安の三尊天井にフォーカス。
4月米国CPIの数字が予想より強ければ戻り売り、弱ければ三尊天井崩れからロングを狙った。
結果、CPIと小売売上高の弱い数字で急騰したのでロングを実行。
今週の流れ
GBPUSD 15分足に週足+日足+4時間足ロウソク
フェーズ1.4月米国PPIで三尊肩ライン崩れ。
火曜の米国PPIで三尊天井の肩ラインが崩れたが、水曜の米国CPIを待った。
フェーズ2.4月米国CPIで3月米国CPI高値へ上昇。
水曜、CPIと小売売上高の弱い数字を受けて、青1押し目買い、翌日、高値ネック割れでアウト。
フェーズ3.4月CPI上昇波押し目買い。
CPI上昇波の押し戻しを待って、金曜、5本目の4時間足をロング、クローズでアウト。
今週の深堀り
4月米国CPIの弱い数字が織り込まれてか、水曜のロンドン時間からドル売りが始まり、同時刻に発表された4月米国小売売上高の弱い数字も受けて、154円まで大きく下落。
155円の反発から上昇スパイクを狙ってのロングは失敗、154円アンダーシュートからの引き戻し狙いは成功しました。
今週のドル円相場で大切なことは2つありました。
わからないことを、ムリにわかろうとしない。
難しい相場ほど、ざっくり考える。
大きな指標待ちの相場は「フェルミ推定」的にザックリ分析するのがいいです。
「東京都内にあるマンホールの総数はいくらか?」
「地球上に蟻は何匹いるか?」
フェルミ推定とは、正確さを求めるのではなく、手がかりになりそうなデータを元に論理的に考え、ザックリした規模感を求めることです。
『FXはファンダメンタルズで動いてテクニカルで止まる』
今週はTR中段を156円から154円、上段上を158円としました。
CPIが予想より上振れすれば、戻り高値158円まで上昇するだろう。
CPIが予想より下振れすれば、154円(152円上昇波の50.0-61.8%押し目)まで下落するだろう。
そう、推定しました。ザックリですが、こういった目安も、あるとないとで大違いです。
考えてもわからないことに、正確さを求めないからこそ、規模感が把握できます。
来週の相場観
ドル円
概要
- 2度の為替介入で160円から152円まで下落したが、半値ほど引き戻された。
- 米国の金融政策が変わらない限り、円安は続くだろう。
- 152円+2023年高値のサポートと2度の為替介入下降波の戻り売りの戦い。→先週高安で持ち合う疑いアリ。
- 4月米国CPIで急落したものの、154円でサポートされV字回復(先週足は買いのピンバー)
- 重要経済指標:FOMC議事要旨・日本4月CPI
売り手の注目
2度の為替介入下降波の戻り売り。
買い手の注目
3月安値上昇波の152.00押し目から先週安値へ安値切り上げ中。
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 戻り高値158円 |
中段 | 先週高安ハラミ |
下段㊦ | 2023年高値152円 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
2度の為替介入が背景。①為替介入下降波を戻り売り。先週高値と158円が戻り売り候補。
4時間足ブルの視点
152円から先週安値への切り上げが背景。①先週高値の2番天井崩れで158.00へロング。②先週安値への下値試しからロング。
ユーロドル
概要
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 12月安値更新を根拠に、4月高値更新まで下目線。
- 4月安値上昇トレンドと4月戻り高値(日足目線変更レート)の戦い。
- 1.0800ダブル・トップの2番天井を崩れて、4月高値まで上昇。
- 重要経済指標:FOMC議事要旨
売り手の注目
4月高値は日足目線変更レート。
買い手の注目
4月高値下降波の戻り売り失敗から、4月高値(日足目線変更レート)まで全戻し。
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 1.1 |
中段 | 先週高安 |
下段㊦ | 12月安値 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
4月高値(日足目線変更レート)レジスタンスが背景。①4月高値に2番天井形成後ショート。
4時間足ブルの視点
4月安値上昇トレンドのフォロー。①4月高値の2番天井崩れで1.1へロング。②12月安値上昇波を押し目買い。
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コメント
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コメント (8)
今週もお疲れ様です!
毎週学習とフィードバックの機会をいただき本当にありがとうございます。
水曜ドル円ショートについてご質問させてください!
同様のポイントでのエントリを検討したのですが、直下に機能していた4HSMA、先週高値があり、ここからサポートされ買いが入る壁打ちリスク、またCPI前ということで見送ってしまいました。
4HSMA、先週高値が直下になければ自分も迷わず売りたかったポイントなのですが、高値NC割れがこれらレートを抜きうる優位性を持つと判断されたということでしょうか。
ここでのレートの力関係がいまいち分からず。。
お手数ですがご教示頂けますと大変助かりますmm
おつかれさまです!
米CPI前なので、このショートはスルーでいいと思います。
ショートの優位性というわけではなく、CPI待ちの相場なので、あまり買われないだろうという判断。それと、先週高値でサポートされても微損か、建値で逃げられると思ったので。
いつもありがとうございます!
なるほど、そういう考え方もあるのですね、非常に参考になります!
引き続き何卒よろしくお願いいたしますmm
いつもご教授頂き有難うございます。自分は昼間仕事をしていてトレードを始めるのはロンドン時間の途中17:30くらいからですが、チャートを開いていの一番にするべきことはチャートをザックリ見ることです。但しそこでやってはいけないのはザックリ見てとりあえずポチっとしてしまうことです。最初にザックリ見てからもう少し細かく見ていきメイン、サブ、サブサブシナリオを立て、セットアップが整うのを待ち、トリガーが出たところでようやくポチるといったプロセスをしっかり踏むことが大切だと思います。そうなるとポチるまでにはそれなりの時間を要するということですから、少なくともロンドンタイムは捨ててニューヨークタイムまで待たなければなりません。それともう一つ気をつけなければならないのが、セットアップからトリガーに至るまでに段々視野が狭くなってその場の動きしか見えなくなってしまうことです。そうなるとザックリ見てるつもりがいつの間にか難しくしてしまい泥沼にハマってしまいますので注意しなければなりません。自分は最近実弾でエントリーする前に必ずデモトレードに入るようにしてます。そこでなんとなくしっくりこないとか調子が悪いという時は自分の相場観があっていないかもしれませんので、一歩引いて様子を見るとかその日はトレードしないのも有効な選択かと思います。どんなことをやってもわからないものはわかりませんので、わからないなら無理にわかろうとせずしっかりわかるまで待ってトレードしたいと思います。
おつかれさまです。
「チャートを開くと、すぐにポチる」
FXを始めた頃、この悪いクセを治すため、30分間はエントリーしないルールを設けました。
シナリオ→セットアップ→トリガー
ひとつ、ひとつを意識して丁寧に行うことが大切なんですよね。
おはようございます。
今日から再度、シナリオ⇒セットアップ⇒トリガーをたて、一回のトレードを丁寧にします。
今週から、また頑張ります!!
丁寧さとは、衝動的なことを減らすこと。
毎日ではなく、週イチくらいのチャンスを狙うようにするといいかもしれません。
先生の、ノートレの条件、エントリーしなかった条件をまとめさせていただきました💦
二番天井形成中のためノートレ を書いたのに、損切を食らいました。あっ、これ、二番天井形成中!!と思い、情けないです。
毎日ではなく、週イチくらいのチャンスを狙うようにするといい これですよね。
今日は二番天井形成中の様子を観察します。いつもありがとうございます!