26Jul
トレード手法だけ学んでも、それは海を知らずに航海に出るようなもの。相場の海に一歩でも踏み出せば、そこはロマンと危険に満ちた大海原。
相場は今でも大航海時代、冒険するなら海を知る。
[youtube id=”-ErK5TfLfto”]
相場は世界とつながる大海です。嵐の日もあれば、凪の日もあり、大きすぎて見えない潮流や、津波みたいな大波もあります。公園の池でアヒルボートを漕ぐのとは訳がちがいます。
初心者の方はエントリー手法やタイミングを熱望します。船の操縦さえできればトレードで勝てると錯覚します。僕もそうでした。
しかし、いろんな手法をチョコチョコ試してみても、どこかしっくりこない、納得できない、そんな日々が一年程続きました。
相場という海も見えず、羅針盤もなし、そんな状態で、付け焼き刃の手法だけを信じてトレードしてもメンタルが安定しません。つまり、心のブレーキやアクセルがいうことを聞かずに、踏むべきところでアクセルが踏めず、止まるべきところでブレーキが踏めないわけです。
僕がこのブログや動画でお伝えしたいのは、相場という大海を安全に航行するための海図のつくりかた、そしてその航海術です。海には境界線が引かれていません、なので、自分で引くしかありません。海図さえ引けるようになれば、相場の海のどこに、スイング、デイトレ、スキャルと、どんな大きさの船を操縦していくのも自由です。
もちろん、海図が引けるようになるには訓練が必要ですが、その経験で得られるものは一生の宝物です。
ユロ円は波がぶつかり合うレンジのまっただ中。
月足を見るとコマ足が連続しています。こういう足を下位足で見ればレンジ相場になっています。月足レベルで見ても売り買いの攻防が続いているのがわかります。
コマ足の上下限をブレイクすれば、次の動きが出るのはわかりますが、デイトレーダーなら、そこまでノートレードというわけにもいきません。
月足がこういう状態だということを前提に下位足でトレード・プランを組み立てていきます。
週足でさらに詳細に見るとレジスタンス(W1-1)とサポート(W1-2)に挟まれたレンジ相場であることがわかります。
押し安値を下方ブレイクしたにも関わらず、戻り高値を上方ブレイクしたことで目線が付けにくい相場になってしまいました。
レンジ内でも目線を固定して攻める。
4時間足を見ても、頭部と足部だけのニコチャン大王(orマンボウ)になっています。体部が無いことはトレンドが出にくいことを意味します。
目線が落ち着かず、すぐに反転するので利益を伸ばせるところではありません。
レンジ相場での作戦は、上限下限付近からのエントリーが基本です。ただし、上限や下限までキレイに動くとは限りません。
3本の緑水平線を下から順番に1(M30-1)、2(M30-2)、3番(M30-4)とします。1、2番は先週引いたものですが今週も機能しています。1番はダブルボトムのネック、2番はダブルトップのネックに引いていますが、こういうところはよく止まります。レンジ相場では、このようにネックからネックに動きながら、値幅を狭めていくことがあります。
僕の作戦は1番まで下がってきたところから目線を固定してロングで攻めていきます。1番からロングして2番まで、2番から3番を狙います。
ジャッジしてからエントリーする。
今週の作戦は、レンジ内のトレードなので、伸びきったところで貰っておけが鉄則です。
サポート(M30-1)付近まで下がってきたら、まずポイントAでジャッジします。ラインにタッチでバチン!エントリーではなくジャッジ、これが大事。今回は反転上昇しましたが、ラインを下方ブレイクする未来だってあります。波の転換部分は簡単には完了しないので、ゆっくり考える時間があるから大丈夫。もう下がらないとジャッジできれば、そこで初めてロング・エントリーを準備します。ロングする場所はいくつかありますが、正解はありません。大事なことはジャッジ→準備→エントリーというプロセスでトレードできることです。
ポイントB(M30-2)でも高値切り下げなどをジャッジしてからショートしていきます。ただし、このショートは押し目候補まで、利確はポイントC、左の高値をブレイクさせた強者の値です。
ポイントCでサポートされるのをジャッジしてから押し目買いですが、このロングは高値を更新できずポイントDまで下落しました。
ポイントDはダブルボトムのネックをブレイクさせた値、よくジャッジしてからロングを仕掛けます。この波は高値(ポイントB)を上方ブレイクしたので、押しを待ってポイントEでロング、ここでもしっかりジャッジです。
レジスタンス(M30-4)まで到達した後は、僕なら逆張りショートを考えますが、こういうところは1分足でジャッジしてます。
トレード方法は十人十色、僕と全く逆方向にエントリーする人もいるはずです。でも、共通しているのは自分の海図と基準を持っていて、それに基づいてトレードしているということです。
今日のまとめ
エントリーする前にジャッジする。このジャッジという作業が、トレードに情熱と冷静の間をもたらします。歴戦の戦士のごとく、逃げ腰にならずに戦うには、常に背中を守ってくれる守護神(ガーディアン)が必要です。僕の場合は海図に引かれた水平線これがないと、おっかなくてトレードできません。
あなたの背中を守ってくれる守護神は何ですか?
他人のアイデア、売られている商品に守ってもらおうとしてませんか?
そういうものを参考にするにしても、自分のものにするための訓練や検証が必要です。
「俺の背中はお前にまかせる」
そういうものを練り上げていくのがトレードの極意です。
◆お断り◆
この動画は教育目的で制作されたものです。相場についての個人の見解を過去のチャートから解説したものであり未来の利益を保証するものではありません。売買取引についての判断は一切行っておりませんので、投資をされる場合は、それに関わるリスクを十分に考慮の上、ご自身でご判断ください。
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コメント
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コメント (17)
こんにちは!
今回もとても勉強になる動画ありがとうございます!
僕は今、波を追えるようになり押し目、戻り、細かな波でタイミングを取るとこまでは見えるようになりました!マヨ晴れブログのおかげです!
でもまだ今回のジャッジすることが、ルール化されてなくいつも躊躇して見てるだけになってしまいます。
ジャッジの大切さがよーく分かったので突き詰めてルール化頑張ります!
いつもありがとうございます!
ジャッジ技術は練習量に比例すると思うので、最初から完璧を求めず頑張ってください。
とてもためになりました。
いつもと違う題名、前置きがとても深いイイお話でした。
海図を見て、まず「ジャッジ」をしましょう。
「エントリー」はそれからです。
初心者のエントリーは、早過ぎる、か、遅すぎる。
とても納得のいくご指摘です。
1時間程度の転換を想定したシナリオの
最初の小さな反転でもう入ってしまい、
転換圏の攻防でLCとなる。
またチャレンジして、LCとなる。
めげずにチャレンジしてLCとなる。
あきらめて、休憩したり、他のペアを探しに行ったり。
しばらくしてまた見てみると、当初の予想通りに動いている。
出遅れて入ると、すでに最初の調整が始まる直前。
その調整でLCとなる。
長期足のシナリオ決めつけで短期足無視は不可。
短期足の動きにつられて長期足の波形無視も不可。
相場の世界には不可がたくさんありますね。
転換には時間がかかるので、
あわてないで「ジャッジ」をしましょう。
しっかりマスターしたい名言です。
いろいろな動画で何度も何度もご指導頂いていることですが、
このことをマスターするにも時間がかかるようですね。(笑)
今週も素晴らしい動画をありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。
初心者の方は波の転換部分で何回もやられる。僕もそうでした。期待の値動きと実際の値動きとの乖離が負けてしまう大きな理由のひとつだと思います。
初めまして、
テクニカル分析や相場観に対して、初心者でも分かり易く適切な解説です。
正直、これほどの質の高いコンテンツを無料で配信する時代になったのかなと思います。
私も脱サラ、経営者いや専門家として数ヶ月前に独立しまたが、いまのところ本業で食べていけるレベルにはなっていません。
利殖とやりたいことを分けるという考えも同感で、以前からそれを目指し取り組んでいます。
しかし、相場のスキルが不十分なので勉強をし直しているところでもあります。
そんな中で、非常に参考なりました。
ありがとうございます。
これからも、理想の社会を目指しご活躍されることを祈念いたします。
私も、自分の理想に向けて尽力していきたいと思います。
個人ブログとして始めたのですが、1年経って、たくさんの人に見て頂けるようになりました。広告を一切打たないで、偶然発見していただいたレベルで、ここまでこれたのは、自分でも驚いています。
法人がお金をかけて展開しているような大手サイトには、なかなか敵いませんが、時代のレジスタンスとして、小さな反逆を続けていきたいと考えています。
わかりやすい動画で、またまた新しい学びを得ることができました
しかし、一番驚かされたのは迷晴れ様のエントリーしたユーロドル1分のところです。。。
ちょっと凄すぎて、心折られました(T。T)
2回目のロングは運もよかっただけです。集中力が切れて負けることもありますよ。ちなみに2回めの後の下落は本来なら入るのですが、完全に入り損ねてます(笑)
全ての動画を何度か拝見し、勉強させていただいております。私もサラリーマンから、経営者を経験し、この先FXしかないと思っております。初心者の私が、どれだけ出来るか不安ですが—?考え方など、とても共感致します。ちなみに私も霊合星人です(笑)。これからも為になる動画配信をお願いします。私自信が決断出来ました。ありがとうございます。
霊合星人は変人が多いと聞きます(笑)相場はちょっと変人くらいなほうが向いていると思います。コメント有難うございます。
今回の動画もとても勉強になります。
過去の動画で、相場の波にうまく乗れないアナタに、絶対にやってほしい目線の検証を現在検証中です。
1時間足を基準に4時間足と日足を表示させ、まだ、1年分しか検証を終えてませんが、目線スッキリNゾーンと組み合わせ、複数に見えていたチャートの見え方が、少し変わってきました。目線が固定されたからだと思っています。
ここで調子に乗ると足元をすくわれてしまうので、しっかりとチャートの見方を検証です。
目線の付け方がわかるとチャートの見方がルール化されるので見える世界が変わりますよ。
お疲れ様です。
水平線はシンプルで良いですね(使いこなせる様になりたいです)
*水平線のトレードに平均足は使えますか?
的外れな質問ならスミマセン
それでは、暑さにお気をつけて。
インジの多くは「平均」という概念を使っていて、良い面は流れが見やすい、悪い面は後出しなので反応が遅いことになります。平均足は使ったことがないのでわかりませんが、陰線、陽線を平均化して表示するものかなと思います。僕のラインは陽線上ヒゲや陰線下ヒゲで引くことも多く、そういう場合、平均足にも対応できるのかどうかがわかりません。平均足を出すと生ローソクを消すことになる?生ローソクはトレードで一番重要な情報だと考えているので、できれば、それに慣れることをオススメします。
丁寧なご返事、有難う御座います。
確かに平均足は勢いは分かり易いですね。
でも、ローソクに慣れていってみます。
*もしもですが、迷晴れさんのトレードの履歴(今週のトレード等)?
のようなものをブログや動画に参考に見たいなどの声はありませんか?
立ち入った事ですが勉強になるかなと。
個人的なところまでスミマセンです。
法的な問題など、いくつか理由があってトレード履歴等の公開は致しません。このブログをご覧の方が全て好意的とは限らないのがネットの世界なのでご了承ください。ツイッターで気まぐれにポジショントークをしているので、よければフォローしてください。それと、トレードの勉強が進むと気づきますが、他人のエントリー履歴を後から見ても思っているほど勉強にはなりません。自分でしっくりくるエントリーポイントを検証して見つけるのが大事かと思います。ヒントは動画やブログで公開していますので。
拝見させていただきました。
最後におっしゃっている「俺の背中はお前に預ける」と言えるものを手にする。
これこそが私の望む全てです。
出来ることならそれはトレード以外にも、更に言えば人生にも応用出来る極めてシンプルなものであることを願います。
全く見えていないわけではありませんが、まだはっきりと姿を現してくれません。
まだその時ではないのか、まだ歩みが足りないのか。
今回も素晴らしい気付きをありがとうございました。