26Feb
相場には「時刻」という概念があり、相場は時刻の更新タイミングで動き出します。エントリーにもこの概念を取り入れてベストなタイミングをつかみましょう。
photo credit: Candle at Christmas via photopin (license)
水平線は値段の基準、垂直線は時刻の基準。
FXのチャートは縦軸に「値段」横軸に「時刻」が表示されています。世界中のトレーダーが最も意識しているのは値段であり、相場は値段から値段へ動きますので、その目安として水平線を引きます。また、それと同様に意識されているのが時刻であり、これは垂直線で示すことができます。相場が00分などの時刻に動き出すことが多いのはトレーダーが時刻の更新をエントリーの基準として意識している証拠です。
分:秒が切り替わるタイミングは世界共通
photo credit: Weltzeituhr, Berlin via photopin (license)
世界の時刻はそれぞれですが「分」と「秒」は共通です。1時間足の始まりは00分00秒、15分足の始まりは00分00秒、15分00秒、30分00秒、45分00秒です。1時間足の始まりは、それ以下全ての時間足の始まりでもあるので特に意識されます。
この「時刻の更新」という概念は、値段の更新と同じくらい大切なことで、中途半端な時刻でエントリーすることは、高値や安値を更新するかしないか、あやふやな位置でエントリーするのと同じくらいリスクの高いことです。ローソク足は閉じてみて始めてサポートやレジスタンスなどの判断が下せて、エントリーの基準にできます。
ヒゲで刈られるのはローソク足が閉じるのを待てないから。
1時間足サポート・ライン(H1-S1)での下げ止まりを確認するなら、1時間足が閉じるのを待たなければなりません。上図でいえば14:00のローソク足実体終値(ヒゲは抜けたとみなさない)がサポート・ラインを割らなければサポートされたとみなせるので、次の1時間足である15:00のローソク足が陽線になり始めたところで買いエントリーできます。
よくヒゲで刈られる人は、ローソク足が閉じるのを待てないことが多いです。14:50の段階ではサポートラインを下にブレイクしてますが、ローソク足はまだ閉じてません。しかも14:00のローソク足が閉じる間際でエネルギー残量が残り少ない状態でのエントリーになるので、エネルギーがフルパワーの15:00足が出た瞬間に一気に反転を開始することがあります。
ライン・ブレイクは閉じられたローソク足実体終値で確認する。
ローソク足が閉じた状態で、実体終値が水平線(H1-S1)を割っていればブレイクと判断できます。ローソク足が閉じた状態で、ヒゲだけが水平線をブレイクしていても基本的にブレイクとはみなしません。下ヒゲが出るということは買い手の圧力がその値段付近に存在していることを意味しているので、この段階では水平線が機能しているかどうかがわからないからです。
水平線というのは、あくまでも目安であって機能するかどうかは値動きで確かめる必要があります。
どの時間足の水平線(値段)なのかを意識する。
サポート、レジスタンス、ブレイクなどの判断をするのに、水平線(値段)とローソク足は同じ時間足で比べないといけません。上図でいえば日足で引いた水平線(D1-S1)に対して1時間足が実体抜けしたとしてもブレイクしたことになりません。
これと同様に1時間足で引いた水平線に対して5分足ローソクが実体抜けしたとしても、1時間足水平線の機能はまだ失われていません。こういうところもヒゲで刈られやすい場所になります。
これを防止するのは簡単で、時間足ごとに水平線を色分けすることです。そうしておけば一目見て、どの時間足の水平線なのかがわかります。
水平線はあくまで目安、機能するしないは値動きで確かめる。
自分の引いた水平線が機能しないと嘆く人は、機能しているかどうかを確かめずにエントリーしているはずです。水平線はあくまで「目安」であって、その付近での値動きを確かめることが必要です。
一番左の図は1時間足の水平線(H1-S1)に対して1本目の1時間足ローソクが実体抜けしました。この段階でラインブレイクは確認できますが、水平線が機能するかどうかは別問題です。もしあなたの引いた水平線が世界中であなただけしか引いて無ければ、ブレイクしたのは単なる思い込みにすぎません。2本目のローソクが水平線でレジスタンスされて始めて水平線の機能が確認されます。そうなれば3本目ローソクが陰線になったところでエントリーできるわけです。
真ん中の図は3本目を待たずに下落を開始してしまったパターンですが、この場合でも水平線でのレジスタンス確認後にエントリーできます。
一番右の図は波のペースが1時間足ではなく4時間足だったパターンです。もし、4時間足のサポートラインがここにあれば1時間足の実体抜けは4時間足の下ヒゲになってしまいますが、そうでなければ下落が始まるのに4時間かかるだけで最終的には落ちていきます。
今日のまとめ
ローソク足は閉じてみないと基準として使えません。ローソク足と水平線は時間足ごとにセットで使いましょう。
■投資のリスクについて■この動画、ブログは、相場について個人の見解を解説したものであり、利益を保証するものではありません。投資をされる場合は、それに関わるリスクを十分ご考慮の上、ご自身でご判断ください。
関連記事
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (22)
こんにちは!
毎回凄すぎる動画解説ですが、今回は自分にとって超凄すぎです。今日は質問があります…
ポジションを持つ前に考えすぎてしまいます。結果はほぼ撃沈!
入るのが怖くなってる次第です…良い処方箋があれば教えてください。
時間足の事ですが、何時間足のペースで今動いているのかを知るためには、どんな見方をすれば良いのですか?
宜しくお願いします…m(__)m
エントリーが怖い原因はレベルに応じて色々あるので一概には言えませんが、エントリーを「押し目買い」ひとつに絞り「こうなったら入る」というトリガーを予め用意しておくことですかね。ようはココロの準備です。イメージで言えばスナイパーのようにライフルのスコープを固定して引き金をいつでも引けるようにしておく感じです。スコープに標的をロックしたら、あとは何も考えずに引き金を引くだけです。そもそも、シナリオができてない場合にはデモで練習してからの方がいいと思いますよ。
2つ目の質問ですが、僕の場合は波の折り返し部分のローソク足のカタチを見てます。陽線と陰線でわかりやすく反転している時間足でペースを掴んでいます。
ありがとうございます!
一つのやり方を確実にやっていこうと思います。
また相談にのって下さい…
こんばんわ
いつもためになる情報ばかりですが、今回は極めて実践的で初心者にとってありがたい情報でした。
まさに『目からうろこ』です。
惜しみなく情報を提供してくださる迷晴れさんに感謝しています。
後は自分で検証を積み重ねて『自分の答え』を出していかないといけませんね。
(それが一番大変そうですが……)
ありがとうございました。
自分の答えが早く見つかるように、これからも良いコンテンツを発信していきます。
まよはれさんは本当に教えるのがうまく、大変わかりやすいです。ほぼすべての動画を見させていただきました。ぜひセミナーの開催も検討してほしいです。
そうですね、タイミングを見て考えてみたいと思います。そう言って頂けるのは嬉しいです。コメント有難うございます。
こんなすばらしいサイトを公開していただき、心からお礼を申し上げます。どのご指南も大変勉強になり、FXトレードに対して希望を持てるようになりました。ご指南の中で特にこのセクションは、なるほど・・とうならせられました。と言いますのはおかげさまで管理人様のご指南を勉強するうちに、トータルでどうにかトントンか若干の負けでエグジットできるようになりました。基本的に入ったあとの方向性は間違いなくなりましたが、R:R比率を上げるために損切りが浅すぎるのか、突発的な反転のヒゲで刈られることが多々ありました。そういう中でこのセクションは大変勉強になる、ありがたいご指南でした。今後も一生懸命、管理人様のご指南を勉強し、検証してまいります。ごうか今後ともよろしくお願いします。
それは素晴らしいことですね!僕もサイトづくりを頑張っている甲斐があります。サイト運営をしていると匿名ということもあり、若干メゲる意見も頂きますが、小吉さんのような方もいると思えばとても励みになります。
はじめまして。いつもこちらのサイトを参考にさせてもらっています。どの記事を読んでもいろいろ考えさせられますが、この記事は衝撃的でした。いかに自分が無知であるか思い知らされました。いろんな角度から相場を観れる様に日々勉強していきます。これからも参考になるきじをよろしくお願いします。
はじめまして。少し時間を空けて繰り返し御覧いただくと効果的かもしれません。コメント有難うございます。
はじめまして。ここのサイトに出会ってチャートの見方が劇的に変わりました。これからも参考にさせていただきます。
質問ですが、4h足や日足のローソク足が切り替わる時間が、使うトレードツールによって異なり迷ってしまいます。迷晴れさんは時間の区切りをどうしてますか?ここの記事とは若干趣旨が違うかもしれませんが、もしよよしければ回答お願いします。
確かに4時間足の変わり目なんかはブローカーによって結構違いますね(^^♪市場の開く時間、閉まる時間は世界共通なので、その辺はかなり気にしています。ローソク足が異なるのは仕方がないかもしれません。
返信ありがとうございます。ローソク足の形だけで判断するのではなく、注目されやすい時間を意識することも大事なんですね。
これからも勉強させていただきます!
マヨ晴れさん
上杉と申します。今年もあと約2ケ月ないですね。
私は今年、まよ晴れさんの動画に出会えたことが何よりの幸せに思っております。
それは、FXでは成績も少しですが毎月の収支がプラスになってきました。
私生活においても世の中の見方が変わっってきたことが、何よりの自分のプラスになってると感じてます。
今日から年末にかけて、私なりに今年を振り帰ろうと思い
『【保存版】 親愛なる視聴者が選んだ迷晴れ動画アワード2015』
を再度見始めました。
私は、(今年のことは今年中に解決、来年には持ち越さない)
その年に疑問に思ってる事や悩み、そして迷いはその年に解決。
次の年には持ち越さない。
次年度はまた新たなことを学習したいからです。
デイトレードでD11~執行時間足M15まで波をおとしてるんですが、D1、H4、H1で各々の目線が一致してるところが
あります。そういったときは上位時間足(D1)の実態が抜けたのを確認しエントリーする判断にすればれ
よろしいですか?
追求すれば追求するほど疑問に思ってしまう性格ですのですみませんが、
お時間のある時でかまいませんのでご教授いただければ助かります。
全ての時間足目線が一致しているなら、短期足M15でタイミングを取って押し目買い、戻り売りをすればいいと思います。日足抜けを待つというのは短期足でトレードしてるなら、あまりないケースだと思います。
マヨ晴れさん
上杉です。
お忙しいところ早急なご対応いただきありがとうございました。
短期足M15でタイミングを取って、押し目買い、戻り売りに専念します。
初めに検証から入り、そして実践へと繋げて行こうと思います。
私は、検証を繰り返すことで不思議と忘れにくい自分になっていってるのに気付きました。
本当にありがとうございました。
拝見させていただきました。
ロウソク足の切り替わり考えてみれば確かに、市場参加者に与える心理的影響は絶大ですね。
出来たばかりのロウソク足は誰もが期待を持って見てしまいますね。
値動きだけではないもう一つのエントリータイミングがあったなんて。
素晴らしい学びをありがとうございました。
サイトを拝見しだしてまだ日が浅いですが、本当に目からうろこ動画ばかりです。
沢山の動画配信していただいており、何度も繰り返し見ていますので
まだまだ見きれません。じっくり勉強させていただきます。
今回の動画を見て、時間足が確定してから切り替わるタイミングでトレードしようと思いました。
ただわからないのが、足が確定してから時間が切り替わるタイミングでエントリーしても
ヒゲになる事はあるのではないでしょうか?
動画最後の4時間足のお話
「陰線なので4時間分もらえる」とありましたが
始りが陰線でも結果陽線に終わる事もあるのでは?
と疑問に思いました。
何度か繰り返し拝見して考えていきたいと思います。
はじめまして。
今更ながら、最近まよはれさんの動画を知り、ほとんどずっと見ています。
中でものこの動画が最も参考になったと考えています。本当にありがとうございます。
また、この記事についていくつか質問させてください。
H1のサポートががっつり効いて、つぎの足がオープンしたとき、すぐに順行せずにやや逆行してヒゲを付けてから元の予想の方向に伸びることがあります。
こういったとき、戻して予想側の線を出し始めた時のエントリーでも、この記事の考えに沿っているのでしょうか。
一時間足が実は一時間五分足だった、ようなイメージをしています。
また逆に、少し予想側に順行してから基準のサポートを割るケースもありますが、この時の考え方を伺いたいです。ラインそのものが大衆の意識とズレているだけの話なのでしょうか…
古い記事へのコメントで恐縮ですが、お気づきになられたら是非教えてくださると幸いです。
よろしくお願いします。
いろいろなケースがありますが、肝心なことは、そのラインがどの時間足で引いたものかです。例えば、4時間足ラインに対して、5分足が効かないのは当然なので、サポートされたか否かは、やはり、ロウソク足だけではなく値動きで確認すべきです。
ありがとうございます。
確かに、見ている足と水平線の時間軸が合っていないと、まずはだめですね。
そこが合っていたときは次、ライン際の攻防を見定めるのが難しいですね。大体サポートされれば逆に伸びて一本分貰えますが、ヒゲが鬱陶しくて…
もっと研究して臨機応変に対応できるようになります。