7Aug
ブログの『迷晴れボックス』に投稿されたトレードを考察、テクニカル・メンタル面での『気づき』を共有する企画です。
含み損とストレスについて マーリ・マークさん
いつも貴重な動画、ありがとうございます。新しい動画から古い動画へと遡りながら拝見し、ちょこちょことコメントさせてもらってるマーリ・マーク(還暦の新人)と申します。
おかげさまで、負けが減ってきました……と同時に、トレード回数が減ってきました。ありがとうございます!いやぁ、仰る通り、無駄打ちが減ると負けが減るんですね。
ただ、無駄打ちは減ったんですが、まだ、早打ちが矯正できておりません。
早打ちして、含み損を抱え、その後、思惑通りに伸びてチキン利食い……損はしていませんが、スッキリしません。
早い!と思ったら、一度逃げてドテンするか、再エントリーするのがセオリーだと思うのですが、それをやってると、5分足に振り回されてしまいます。なので、ホールドして含み損に耐えているんですが、ストレスが半端無いです。
先ず、エントリータイミングの添削をお願いする前に、以下2点について、迷晴れ様の見解を伺えれば幸いです。
Q1 : 1通貨で40pips取るより、2通貨で20pipsづつ、合計40pips取る方が楽?
最近は、ドル円とユーロドルの2通貨を同時にトレードしています。チャートナビを見ていると、迷晴れ様は、3通貨を監視されていますが、私は、ドル円とユーロドルのレジサポを見ながら、ユーロ円まで追いかける余裕がなく、ドル円とユーロドルに限定しています。基本、ドル円が上がれば、ユーロドルが下がるので、ドル円がレンジの中央で、どちらに行くか分からなくても、ユーロドルが押し目であれば、ユーロドルをロング、ドル円をショートしています。逆に、ユーロドルがレンジの時は、ドル円の動きで判断します。両方レンジの時はエントリーしません。この方法に落とし穴はありますか?
ボクが通貨の相関関係をみるとき、まず米ドルを基準に考えます。
米ドルが強い相場なら、ドル円上昇ロング、ユロドル下落ショート、これでいいです。
ドル円とユロドルは、ドルが逆向きについているので”逆相関”となります。
次にドル円とユロドルが”逆相関”にならないケースです。
相場にはリスクオンとかオフという状況が生じることがあります。
リスクオンは世界の景気が良く新興国にお金が集まる状態が、リスクオフは世界経済の景気が悪くて新興国からお金を引き上げる状態です。
米ドルを中心に、リスクオンになれば、ユーロやポンドが買われやすくなり、リスクオフになれば、日本円やスイスフランなどの安全資産が買われやすくなります。
リスクオンでは、ユーロ>米ドル>日本円の力関係ができやすく、ユロドル上昇、ドル円上昇、ユロ円爆上げになります。
リスクオフでは、日本円>米ドル>ユーロの力関係なので、ユロドル下落、ドル円下落、ユロ円爆下げになります。
米ドル、ユーロ、日本円という3通貨の三角関係で動いているので、リスクオンとオフも意識して、今の主役通貨は何かに注目するようにしています。
Q2:要人発言や指数発表で激しく上下しても、結局はチャートに帰ってくる?
指数発表や要人発言の前は手仕舞いする……が、基本だと思いますが、結果的にチャートに帰ってくることが多いのでは?と感じています。数例しか検証していませんので確証は持てませんが、その様に感じています。この思い込みも危険でしょうか?
「チャートに帰ってくるとは」指標発表や要人発言などの値動きは、待っていれば、その前のレートに戻ってくるのではないか?ということでしょうか。
指標発表や要人発言前の値動きが”行ってこい”で終わるのか、はたまた、それをきっかけに値動きを方向性が決まるのか、これは、そのときの、チャート次第、サプライズか、織り込み済かによっても違います。
この件を、どうトレードに活かすのかが見えないのですが、「どうせ戻ってくるのだから、指標トレードの初動でギャンブルして含み損をかかえてもいい」と考えるのはリスキーではないでしょうか。
確かに、相場はトレーディング・レンジのなかを動いていることが多いので、ひたすら待ち続ければ、いづれ、戻ってくることもあります。
そのため、ひたすらナンピンを続ける手法もあります。負けない手法と銘打ったものの多くがナンピン前提なのは、ナンピンをしている限り、負けが確定しないから、負けない手法というわけです。
ボクが塾で教わったマーチンゲール手法も、波の押しや戻しを利用したナンピン手法の激しいヤツでした。
雨が降るまで踊れば、それは、雨ごいの踊り(手法)になるわけです。
ただし、相場では何が起こるかわかりませんから、たった1度の負けで全てを失くす可能性もあります。
数か月前、ボクは銀行員に薦められ、付き合いもあって、豪ドルを300万円買いましたが、現在、含み損です。
この300万円については、最初から忘れることにしているので問題なしですが、デイトレードの含み損は、目の上のたんこぶのように気になります。
含み損を抱えながらのトレードは、病気の検査結果を待ちながら、普段の生活するようなもので、心理的にマイナスでしかありません。
ボクは指標や要人発言の値動きについても、いつも通りのチャート分析をしますし、いつも通りでなければ、手を出しません。
指標の動きは、値動きが時間をワープしますが、大局でみれば、動きべきところで動き、止まるべきところで止まると考えています。
Q3:エントリータイミングについて
添付した画像は、2019年6月6日のドル円の1時間足、4時間足、ユーロドルの1時間足、4時間足です。ADP米雇用統計の発表で、大きく上げ下げしています。ユーロドルは、青いラインの青●がショートしたポイントです。日足が下げトレンドだったので、2本の上髭を見て逆張りしました。ドル円は、赤いいラインの赤●がロングしたポイントです。Wボトムの後、5分足で切り下げラインを抜けた!と思ったのでロングしました……が、実態では抜けてませんでした。いずれも早すぎです。含み損を抱え、結果、思惑方向に伸びています。今もホールドしています。この先も上下するたびに心拍数が上がることは間違いありません。
このトレードの根拠が書かれてないのですが、おそらく、108.0で下げきったと判断しての逆張りでしょうか。
どういう動きを狙ったのか書かれてないですが、、ミニWボトムを根拠にした押し目買いなら、黄高値(仮ネック)までしか狙えません。
この黄高値の利確を逃せば、次は、緑高値の切下げ始めで逃げないと、2番底をつけにいく動きに巻き込まれて含み損を抱えます。
1番底のミニネックだけで波が転換するとは言い難く、底値の固め方が弱いです。
この辺は”フラクタル感覚”の欠如ですね。
このチャートで、底値からロングを狙うなら、青〇が適当ですが、そこまで待たないといけません。それを待つあいだにトレードするなら、底値圏内を上下する動きを狙います。
これも、どういう動きを狙ったものか書かれてないので推測ですが、巨大なWボトムのネックラインを根拠にした逆張りでしょうか。
巨大Wボトムネック押し目候補はピンクラインですが、これはウィークリーサイズの押し目買いです。
デイリーサイズなら、天井圏内の波をトレードするイメージで、ドル円の逆ですね。
これがイメージできる人なら、黄仮ネックで利確できるでしょう。
「今もホールドして心臓バクバク」なんてことにはなりません。
今回、2回のトレードは、ドル円は底値圏内、ユロドルは天井圏内のトレードです。
まずこの認識+値動きのイメージを持たれましたでしょうか。
デイリーの狙いとウィークリーの狙いでは、狙う動きが違います。
まとめ
このストレスから抜け出すためには、やはり、『待つ!』ということがベストな解決方法でしょうか?以前、誰の言葉か忘れましたが、「相場で失敗する原因は、欲と退屈と恐怖だ」と聞いたことがあります。当時、欲と恐怖は、直ぐに理解できましたが、「退屈ってなによ?」と思っていました。今はよく分かります。何もしていないと、不安なんです。働かないで飯が食えるか?と苛(さいな)まれます。待つことがストレス、含み損もストレス、どうしようもないですね。そのためには、キワキワのエントリーポイントを見極めるか、入口出口を決めたら、そのシナリオに責任を持って損切りし、その後、どうなろうと開き直るか?そろそろ、枚数を増やそうと思っているのですが、その前に、是非とも、迷晴れ様の見解を伺いたく、メール致しました。何卒、宜しくお願い申し上げます。
トレードがストレスまみれになる、”そもそもの原因”ですが、
それは、この先どうなるか、みえてないからです。
先行きの不透明さは、リアルな痛みよりもストレスを感じます。
勿論、何人たりとも未来を詳細に言い当てることは不可能。でも、この先の見当ならつくし、チャート顔の”輪郭”ならみえます。
この先どうなるか、チャートの輪郭がみえれば、不安や恐れからくるストレスは激減します。
チャートが今からどんな顔になるか、その輪郭さえつかめないから、5分足のなかに、顔に見える部分を探しまわって振り回されちゃうわけです。
今日の顔はどんなか、この一週間の顔はどんなか、そんなイメージができるか、できないかって、大きな違いではないでしょうか。
今回のトレードは、ドル円底値圏、ユロドル天井圏。つまり、底値圏、天井圏、という2つの顔が見えていたかどうかです。
人の顔は、目2つ、鼻1つ、口1つ、耳2つというパーツで構成されていて、その位置関係は無限、目の離れた人もいれば、鼻の大きな人もいて、ひとつとして同じ顔はありません。
でも、鼻は目の下にあって、口の上にあることは一緒です。顔の輪郭さえわかれば、どこに耳、鼻、目、口があるかは見当がつきます。
フラクタル感覚があれば、デイリー福笑いに、ウィークリーの目をあてはめたり、ウィークリー福笑いにデイリーの鼻をあてはめたりしなくなります。
今回のケースなら、デイリー顔は天底圏内のトレード、ウィークリー顔は天底圏を放れるトレードと、全く違う顔をしています。
この辺のフラクタル感覚を養うには、先回、お話したように地道な練習しかありません、4時間足を基準に押し目買い・戻り売りの練習をして、相場観を養ってみてはどうでしょう。
この一週間はこう動く、そのなかで、今日はこう動く。
エントリータイミングの問題より、相場観を養う訓練が先ではないかと感じました。
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コメント (14)
いつもご教授頂きありがとうございます。それぞれの時間軸をどう当てはめるか、そしてフラクタルの相場感をどうつけるかのお話がありましたが、自分が最近は受けてる感覚としては週足といった超長期足に対して4時間足、日足がどう動いているかをよく観察することにあると考えています。今週明けて月曜火曜とドル円週足で見ても大分落ちてきたように思えて106.500付近で反発すると考えていたのですか、更に105.500付近まで売られました。自分は昨日今日と仕事が忙しかったこともあり、全然トレードしなかったのですが、例えチャートを見ていてもトレードしない方がよかったと思います。どこで買いが入ってもおかしくないところで4時間、1時間足だけを見てショートしてしまうと、まんまとマーケットメーカー達に焼かれしまいます。現に今回も結局106.500まで戻されてます。むしろ行き過ぎて突っ込んだ所は絶好の買い場です。こうした相場感はマルチタイムフレームを勉強した知識ではなく本当の体感として身につけることで実践化されると思いますが、そのためには練習、検証を重ね場数を踏んで行くしかないと思っております。
確かに4時間を軸にトレードするには、その上位足となる日足や週足を見ないと、4時間レベルの波がどこで止まるかわかりません。ボクもそうでしたが、初心者の段階で小さな足ばかり見るのは、悪いクセをつけるだけかもしれませんね。
いつも素敵な動画をありがとうございます。相場のフラクタル感覚が身についてくると、シナリオが崩れた時の損切ラインも明確になり、負けた場合の損失額もはっきりするので怖さがなくなりますよね。瞬間的な痛みはやっぱりありますが、「この考え方を続けていればトータルプラスになる!」という自信が、ちょっとした連敗やうっかりやらかしてしまった後のメンタルの回復に大きく貢献しています。あと、フラクタル感覚が身についてくるとエントリーなんて多少まずくても、上位足の流れがきっちり次のレジサポまで運んでくれることが多いですよね。「今日は上げる日になりそうだから、ここで入っておくとロスカットも小さいしエントリーして放置しとくか。」みたいなトレードもすることがあります。ただ、肩が鬼のように凝ったり、視力が悪くなるほどに検証&練習に没頭するのは必須だと感じています。
同感です!
先行きの不透明さは、リアルな痛みよりストレスになりますよね。
迷晴れ様
説明不足な投稿にも関わらず、丁寧な添削ありがとうございました。
フラクタル構造、頭では理解していたつもりですが、感覚として身についておりませんでした。
MTF分析も、チャートを表示し、眺めていただけで、分析になっていませんでした。
懺悔のつもりで書きますが、実は、最近、トレードノート、書いていません。
そのため、同じミスを繰り返しています。
これを機に、もう一度、初心に戻って取り組みます。
今後とも、よろしくお願いします。
ご投稿有難うございました。ぜひ!初心に帰っていただけば、これを機に、一気に上達するような気がします。
いつも動画配信ありがとうございます。
youtubeの方にも少しだけコメントさせていただきましたが、今の自分にとってぴったりの内容でした。
予想(シナリオ)がしっかりしていないと近視眼的になりどちらかにバイアスがかかってしまいます。
週間チャートナビのデイリーでわざわざ迷晴れさんが買い目線、売り目線のシナリオ毎日録画してくれているのをようやく生かせそうです(今更ですが…。)
買いシナリオと売りしなりをきっちり立てるからこそどちらかでエントリーした際にも異変に気付けるのですね。
勝ちたい気持ちが強すぎるとどうしてもどちらかのシナリオにバイアスがかかる(もしくは反対のシナリオを用意していない事もある)のにようやく気付きました。
今回、ご投稿者さんとマヨ晴れさんにとても良い気付きをいただきました。本当にありがとうございます。
ソコントコ大切です(^_-)-☆”気づき”からの成長、そして、会心のトレードをお待ちしております。
いつも有益な動画ありがとうございます。
いろんな時間軸毎に頭と尻尾と胴体をゾーニングしていくとフラクタルになっているのがよくわかります。
自分がどういう位置にいるのかを確認するのにゾーニングはすごく便利です。
自分のトレード足での頭と尻尾の値幅がある時のみエントリーするようにしてます。
ストレスが激減しました。
シンプルで視覚的にもわかりやすいアイデア、とても参考になります(^_-)-☆
いつも素敵な動画と気づきをいただきありがとうございます。
マーリーマークさんと同じ感覚かどうかはわかりませんが、私もたまに焦燥感に駆られる時があります。
特に先週などは、ドル円も通常よりかなり勢いがあり、値幅も大きいので、そこで戦っていない自分がどんどん取り残されてしまうように思えてしまう時があるのです。
ただ、曲がりなりにも2017年初頭あたりから迷晴FXで学ばせていただいている土台と、先週またはっと初心を気づかされたこともあって、まだまだ全然未熟者ですが、気づけばなんとなしにフラクタル構造や今週の動き、今日の動きは予想は立てられています。売り目線、買い目線で。
今週月曜日、東京時間で105.50まで落ちた時、アラートをしかけておいて気づいていたのですが、逆張りはしませんでした。先週のようにさらに急落して損切を量産したくなかったので。そしてシナリオ外だったので。
でも値ごろ感で逆張りしていたら、結果論ですが107.00まで一旦上昇したので、100Pips以上取れた。
少し前の自分はそこでまた焦燥感とストレスがかっていたのですが、想定シナリオの中で10~20Pipsを確実に取ること。(当然、利が伸びそうなところはトレールなどして、次の節目まで利を伸ばす!)
これを積み重ねていくことで月トータルでは勝てると信じられるようになり、相場に振り回されないし、ストレスも緩和されるようになってきました。
根拠のない自信も大切ですが、検証や毎日のシナリオと振り返り(トレードノート)の積み重ねといった地道な作業こそが自信の根幹だとも思えております。
マーリーマークさんも続けることで必ず、相場の見え方が変わると思います。
周りに流されず、自分の理由でのみ行動する。
これまさしく、プロの流儀ですね(^_-)-☆
いつも更新ありがとうございます。
今回の動画を拝見しながら、ふと「嫌われる勇気」を思い出しました。勝手に迷晴様も読まれているかな、と想像していますが…アドラー心理学を現代向けに分かりやすくし大ヒットした書籍です。その中で「課題の分離」という考え方が出てきます。最終的な結果の影響を受けるのが自身か他者かで分ける考え方で、他者の課題であればそこに影響を与えようとする事をスパッと諦め、自身の課題にだけ注目する、というものです。未来の不確実性は一介のトレーダーが影響を与えるものでもないし、どう動くかは他者の課題です。しかし、それに応じどのような結果を受け入れるかはコントローラブルです。シナリオとルールを明確にし、売り・買いの両パターンを想定。損切・利確位置にロジックがあれば、感情も一時的なものです。
まずはエントリー結果を「自分の課題」たりえるよう、納得感のあるセットアップを確認してエントリーする事が大事。迷晴FXで何度も聞いてきた事ですが、改めて環境認識の大切さを感じました。
変えられるものと、変えられないものに分ける、ということですね。
とくに、ピンチのときほど、この考えかたは大事かな~と感じます。
今できることだけにフォーカスして行動、先の不安から生じる感情を排除していた時期がありました。
「嫌われる勇気」ではありませんが、アドラーは読みましたよ(^_-)-☆