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迷晴れFX

【週ナビ#188】相場の茂みに潜む「伏兵」にご用心!

週刊チャートナビ(2018.06.11~2018.06.15)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。

今週の視点



伏兵(ふくへい)

敵の不意を襲うために待ち伏せしている軍勢のこと。英語ではambush、bushが「茂み」かどうか不明だが、もしかしたら「茂みに隠れ待ち伏せる」のが語源野

弐かもしれない。

上位足レジサポやら、週足4本値やらが密集してる周辺など、チャート上の茂みにも伏兵の気配があり、気づかず、突進すると待ち伏せしていた敵にやられる。

伏兵の潜む場所を、ピンポイントで絞り込めないこともあるので、ざっくり「茂み」と捉えておくのがよい。5分足を使って茂みのなかを目線付けをつけても混乱するだけだ。

相場は見通しが良い草原と、悪い茂みを交互に繰り返しすサバンナ地帯、見通しが悪ければ、良くなるまで待てばいい、これは必ず時間が解決してくれる。

ドル円

4時間足に月足+週足ロウソク


今週は米朝首脳会談・FOMC・ECBと大きなイベントが目白押し。

結果的にオレンジCHLに沿って上昇、111.0高値を試したがが、要所要所で111.0下降波戻り売りが想定された。来週は、ここでWトップになるか否かを観察したい。

1時間足に週足+日足ロウソク


先週安値買いの伏兵、先週高値売りの伏兵、111円付近売りの伏兵、ざっくり、この3ケ所の伏兵を予期しておけば、揉み合いに掴まることはない。

15分足に日足+4時間足ロウソク

Jun.11Mon.

先週安値付近に買いの伏兵が潜んでいる、オレンジCHLとほぼ重なる(この時点ではレートは少し下抜けていた)

【売り】先週安値を下抜けても109.0まで買いの伏兵を潜んでいるかもしれない、こういう茂みがビギナーの鬼門になる。

【買い】先週安値サポートされ青切下げラインを上抜けば押し目買い。

東京時間、青切下げライン+109.5をブレイク、青1から第1波ロング、2波目の押しを警戒して延び切ったところで利確、欧州初動スパイクを109.5で構えたが、そのまま上抜けたので、第3波を青2でロング、110.0で利確。

Jun.12The.

本日は米朝首脳会談当日。

【売り】前日大陽線の押し目をつける動きになれば売れるが短期決済になる。

【買い】前日大陽線の押し目をつける動きで前日青サポを試せば買い、そのまま上昇し始めても買い。

東京時間、前日終値を試した上昇フラッグを上抜いた青1でロング、110.5で利確、その後、米朝首脳会談終了の夕刻まで様子見。

先週高値~110.5にかけて売りの伏兵が潜んでいるので、茂みのなかでのトレードは避ける。

首脳会談終了後、とくに大きな値動きはなかった。

 Jun.13Wed.

深夜にFOMCがあるので、それまであまり動かない日。前日陽線は先週高値をブレイクしたがフェイクになる可能性もアリ。

【売り】12日高値でレジスタンスされれば売れるが、12日青ネックラインを割るまではカオス。

【買い】110.5を上抜けば4時間足オレンジ・レジスタンスまで買い。

東京時間、赤揉み合いを上抜いた青1で押し目買い、利確目標は4時間足オレンジ・レジスタンスだったがWトップで上げ止まる。この高値が確定した時点で青CHLを引く。

FOMCは4時間足オレンジ・レジスタンス+青CHL上を試したがノートレードでした。

 Jun.14Thu.

前日陰線上ヒゲの先端は、ほぼ111.0+4時間足オレンジ・レジスタンス目標に達した。

【売り】FOMC上昇始点+青CHL+先週高値ブレイクでオレンジCHL下まで売れるが、上昇中なので押し目買いにも注意!

【買い】青CHLブレイクがフェイクになってチャネル内に戻れば買い。

東京時間、押し目買い狙いの買いの伏兵に注意しつつ、赤1で第1波をショートしてWボトムで利確、前日終値を試した三尊天井肩赤3で第3波をショート、このショートは買いの伏兵に邪魔される可能性もある、オレンジCHL下で利確。

NY時間、青1時間足サポート+オレンジCHLから青1で転換狙いのロング、ここを逃せば、青切下げラインを上抜けた青2でもいい。

 Jun.15Fri.

売りの伏兵潜む4時間足オレンジ・レジスタンス、

【売り】FOMC高値+4時間足オレンジ・レジスタンスまで登れば、金曜日でもあるし、利確売りを狙う。

【買い】高値圏でWトップ右山部分になるかもしれない、仮ネックラインができてから考える。

東京時間終盤、4時間足レジスタンスを試したところで赤1逆張りロング利食い狙いのショート、これは延びきったところで貰っておく。

ユーロドル

4時間足に月足+週足ロウソク


先週足は陽線。1.150上昇波押し目買いと1.200下降波戻り売りの中間攻防エリア。

1時間足に週足+日足ロウソク


先週高値を上昇フラッグで更新するか、8日安値をネックラインとした天井圏になるかとみていたが、ECBショックで反落した。

15分足に日足+4時間足ロウソク

Jun.11Mon.

先週高値を頂点とすれば8日安値が仮ネックラインとなり、この間100ピプスは高値圏レンジになる。

【売り】先週高値を試しての逆張りか、ネックラインを割ってから考えればいい。

【買い】上昇中なので先週終値を試して下がらなければ先週高値まで買い。

東京時間、先週終値への試しを待って青1ロング。

Jun.12The.

前日、高値を切下げ始めたので青CHLを引いておく。本日の米朝首脳会談次第なところもある。青CHL内部の動きになるので大きくは狙えない。

【売り】青CHLL内スキャル対応。

【買い】青CHL内スキャル対応。

東京時間の急落始点を欧州時間初動で抜き返した青1でロング、1.1800で利確。深夜まで観れれば、ネックライン・ブレイク赤1ショート。

 Jun.13Wed.

青CHLが上昇フラッグになるか、このままネックラインを割るかはわからない。

【売り】青CHL下+前日安値を下抜ければ売れそうだが、ネックラインには買いの伏兵がいそうな気配。

【買い】青CHL下+前日安値+ネックラインでサポートされれば買い

欧州初動、前日安値を試してから、東京レンジを上にブレイクしたので青1で第1波ロング、その後、青2で第3波ロング、FOMCが控えているので延び切ったところで利確。

 Jun.14Thu.

青フラッグ上抜けで、4時間足レジスタンスか先週高値までの上昇は見込めそうだが、Wトップになるかもしれない。

【売り】青フラッグ上抜けがフェイクになれば売り。

【買い】青フラッグ+1.180ブレイクから4時間足レジスタンスまで買える。

欧州初動、青フラッグ+1.180をブレイクで青1ロング、4時間足レジスタンスで利確、その後はECB待ち。

欧州中央銀行(ECB)は14日、政策金利を市場予想通り0.00%に据え置いたが、その後の声明で資産買い入れを12月末で終了することを公表。2019年夏まで金利を変更しない予定を公表、ユーロは大幅に反落した。

先週高値で長い上ヒゲを試し反落を始めた、青チャネル内に潜った1分足戻り目で赤1ショート、青CHL下でのショート利食い+逆張りロングは弱かったので青CHL下抜けで赤2ショート。

この反落の勢いからECBのインパクトが相当大きいのがわかる、買い戻す理由がなければ、ショート利食いはしないし、逆張りしても勢いに飲み込まれるだけだ。

Jun.15Fri.

280ピプスも急落したので暫く時間調整に入る、前日に利益がでていればトレードする必要はない。

ユーロ円

4時間足に月足+週足ロウソク


131.0/4時間足売りの最終防衛ラインまで登っている。

1時間足に週足+日足ロウソク


先週高値を更新するかWトップになるかに注目。

15分足に日足+4時間足ロウソク

Jun.11Mon.

先週高値を目指すだろう日。ドル円、ユーロドルともに買い選好。

【売り】先週終値+129.0レジスタンスから矢印のような安値試しが狙える。

【買い】先週終値+129.0ブレイクで買い。

東京時間、青切下げライン+129.0ブレイクで青1ロング、ドル円、ユロドルがレジされるまで利を延ばす。

Jun.12The.

先週高値圏に入ってきたが上昇中なので買い選好。

【売り】売りは129.5を割ってから考える。

【買い】先週終値まで押すか、先週高値をブレイクしてから考え、青CHL内はスキャル対応。

東京時間、赤切下げライン・ブレイク青1でロング。欧州初動、青2ロングはユロドルとシンクロ。

 Jun.13Wed.

青CHL幅60ピプスの難しいチャートでスキャルしかできないのでノートレード、やるならスキャルになる。

 Jun.14Thu.

ECBの結果、ユーロは大きく売られた。

【売り】先週高値レジスタンスで逆張りか、青CHL下ブレイクで売り。

【買い】先週高値ブレイクしてから買いを考える。

ECB発表後、先週高値を試してから、反落を始め、青CHL割れ1分足戻り目でショート、続いて赤2ショート、ユロドルのタイミングでいい。

Jun.15Fri.

230ピプス急落したので暫く時間調整でノートレード。

今日のまとめ

「釣り野伏せ」とは、鹿児島の大名、島津家が得意した戦術で、実は、三国志の記述にも多く見受けられます。

囮部隊が敵と戦い、負けたフリをしながら伏兵部隊がいるところまで誘い攻撃します。

毎日の相場にも伏兵部隊が隠れてそうなところが結構あります。

たとえば「ダマシ」という現象も、それとよく似ています。勿論、誰かが意図的に起こしたもか、自然発生したものかを見分けることはできませんが、欧州初動に起こるものは、明らかに欧州勢が、日本時間の高安に溜まったポジションの損切りを狙っているように見受けられます。

例えば、意図的にレンジ下方ブレイクさせることで、買いポジが決済され急落、一段下の押し目で買いを入れることで、もともと上昇中なら、ブレイクアウトからの売り注文の決済で高値を更新していく。少しレートを動かせる機関投資家なら、できそうな芸当です。

ブレイクアウトに釣られた人たちは皆、押し目に潜む伏兵に瞬殺です。

チャート地形の「地の利」を活かした戦術ですが、まんまとハメされないよう気を付けたいですね。

進行方向と逆のブレイクアウトは乗らない、そう決めておくだけでも、防げるはずです。

◆お断り◆
この動画は「学習」を目的に制作されたものです。個人の見解を過去のチャートから解説したものであり、未来を予想したり、利益を保証するものではありません。

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コメント

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  • コメント (8)

    • pon
    • 2018年 6月 16日

    いつも楽しみに拝見させていただいております。

    今回の動画とは直接関係のある質問ではないのですが、迷晴さんはリアルタイムでチャートを見ているとき、M15で動きを確認しているのでしょうか?

    もしそうであれば、重要なポイントに近づくまでの時間はどのように過ごされていますか?

    PC画面にべた付きでしょうか。それとも読書などをしていて、チャートにアラームなどをセットして待っておられるのでしょうか。

    参考にさせていただきたいと考えておりますので、お教えいただけると幸いです。

      • NoN
      • 2018年 6月 16日

      チャートにアラーム+スマホ連動メールです。

  1. 将棋にも囲碁にも定石があります。
    相場にも確固たる定石があると思います。

    しかしながら、そこに落とし穴があります。
    定石を完璧にマスターした実戦経験の乏しい将棋指しがプロの棋士に勝てるでしょうか。
    答えは火を見るより明らかと思います。

    格闘技やサッカーのドリブルなどに基礎はあるでしょうが、真剣勝負では裏の取合いです。
    実戦において定石通りに闘う猛者はいません。
    ただし、定石を無視してもいません。
    その道の達人ほど基本的なことを最も重要視します。

    そういうことを私達は頻繁に見ています。
    相場において、なぜそういう風に考えないかの方がおかしいのだと思います。
    実戦経験のない評論家やメディアの論評など取るに足らないものです。
    全ては自分自身の信念だと思います。
    そうなれば伏兵などどうということのない存在になると思います。

    相場は悔しい思いをして絶望しても、まだまだと闘志を燃やすことのできる者が生き残る世界ということでしょう。
    そして、それに挑戦するかどうかはその人の自由です。

    私達はチャレンジャーです。
    そいうことに誇りを持ちたいと思います。

      • NoN
      • 2018年 6月 17日

      守破離。
      型を守り、型を破り、オリジナリティ(離)をつくってゆく。おっしゃり通り、何事にも共通していることですね。

    • トリシエどらぎ
    • 2018年 6月 17日

    ドル円もユーロドルもコロコロ変わる展開で難しかったです
    ドル円は月曜日から109.4売り→ヤメたら急上昇、その後は109.8買い、109.9買いと買いオンリー
    ユーロドルは??すぎで、たまにスキャするだけ
    ECB前になぜか自信持って1.18で買い→発表後の上昇で売り、その後の暴落はノータッチ
    ギリでなんとか逃げ切った一週間ですが、いつ脂肪してもおかしくない!
    でも、続けるんだろうな

      • NoN
      • 2018年 6月 17日

      確かに、ユロドルは難しかったですね。

    • 古参システムトレーダ擬き
    • 2018年 6月 18日

    毎回、興味深く拝見させていただいております。
    私はシステムトレード派なのですが、最近の配信の中で
    よく登場するはらみ足や、包み足と長いヒゲの
    ピンバーをトレンド転換の兆しとしてうまく利用できないか、
    よく考えることようになりました。
    長めの足ではある程度、確認できる場合も多いのですが、私が
    よく使っている30分足では、なかなか想定とは異なる動きを
    することも多く、うまく利用できていないのが現状です。
    人の目で見れば、ある程度簡単にわかるチャートパターンも
    コンピュータにそれを理解させるのは大変のようです。

    これからも動画配信を楽しみしておりますので、お手数とは
    思いますが、今後もご継続いただけること、切に望むばかりです。

    追伸:
    ambushですが、英語のbush(茂み)とは無関係のようです。
    語源は、古フランス語のembusche(現代仏語ではembucher[uに
    accent circonflexe])で、表音主義に則さない英語のspelling
    の伝統はこうした点からもうかがえます。

      • NoN
      • 2018年 6月 18日

      最近、ボクもシステムトレードに興味持ち、EAなども眺めてみましたが、人間ディープラーニングも、なかなか優れているものだなぁと実感しております。人の目でみたらわかるが、コンピュータだと判別できない。この辺りのさじ加減も人工知能なら区別できるかもしれませんね。

      コメント有難うございます。

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