6Jul
週刊チャートナビ490回(2024.07.01~2024.07.05)。今週の相場(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)の振り返りと、「今週の深堀り」では、今後のトレードに役立つ情報を、今週の相場からケース・スタディします。
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ドル円
今週の見通し
概要
- 4.29の為替介入で152円まで暴落するも、その後、円安が進み全回復。
- 為替介入の危険水域、米国の独立記念日(薄商い)は要注意!
- 4.29日銀介入高値を4月陽線終値が更新。
- 為替介入への警戒から天井感アリ。
- 先週の動きは4時間上昇チャネル高値のオーバー・シュートともとれる。
- 今週は米国の経済指標が多く、金曜日の雇用統計で大きく動くかもしれない。
- 重要経済指標:ISM製造業景況指数・パウエル議長発言・ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数・雇用統計
売り手の注目
4.29介入高値のレジスタンス。
買い手の注目
- 大局は上昇相場。
- 先週陽線の4.29介入高値ブレイク。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 100ピプスのラウンドナンバーを意識。 |
TR中段 | 先週高安(上値は6月高値) |
TR下段㊦ | 2週前安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
4.29介入高値のレジスタンスが背景、6月安値上昇波の押し戻しを狙う。①6月高値に引き付けて逆張りショート。②6月高値ブロック形成から3波戻り売り。
4時間足ブルの視点
4.29介入高値の更新が背景。①先週安値上昇波を継続フォロー。②6月高値の更新でロング。③為替介入があれば下から押し目買い。
今週の値動きと焦点
6月安値上昇波の「調整」を考慮。
ドル円は4.29介入高値へ”調整”で下落。
6月終値が4.29介入高値を更新したが、6月安値から一本調子の上昇が続いていて、そろそろ”調整”が入ってもおかしくない状況とみていた。
そのため、6月高値を月曜陽線が上に抜いても、高値追いは避け、押し目を拾うようにした。
毎日の値動き
07/01月曜 ISM製造業景況指数
- 4.29介入高値が意識され天井感アリ。
- 先週安値上昇波が基準。
- 4時間足と日足21SMAの乖離幅が250ピプスある。
ベアの視点:①6月高値への上値試しからの高値切り下げで”押し戻し”をショート。
ブルの視点:①4時間チャネル高値付近で押し目待ち。
NY時間、”ISM製造業景況指数”が押し目となり6月高値を更新。
07/02火曜 パウエル議長発言
前日陽線終値が6月高値を更新。
ベアの視点:①Mトップ形成から4.29高値への下押しをショート。
ブルの視点:①161.00押し目買い。
161.00の押し目待ちでノーポジ。
07/03水曜 ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数
前日の十字線で6.28安値上昇波の上げ止まりを確認。
ベアの視点:①Mトップ根拠に4.29高値への下押しをショート。
ブルの視点:①6.28安値上昇波を押し目買い。
- 東京時間、高値更新後の上値追いは敬遠。
- NY時間、ISM非製造業景況指数で急落。月曜急落安値(≒161.00)の反発でスパイク狙いの青1押し目買い。
- 翌日の東京時間、高値更新ならずダブルトップで撤退。
07/04木曜 米休場
- 6.28安値上昇波の月曜急落安値(≒161.00)押し目買いは高値更新には至らず高値ブロックを形成中。
- 上値が重い印象なので高値追いはしない。
ベアの視点:①6月高値ネックを割れば4.29介入高値へ戻り売り。
ブルの視点:①4.29介入高値付近サポートでロング検討。
月曜急落安値(≒161.00)の反発を確認して時間切れ。
07/05金曜 雇用統計
6月高値周辺に高値ブロックを形成中。
ベアの視点:①6月高値への上値試しから4.29高値へ戻り売り。
ブルの視点:①4.29高値を試せば押し目買い。
- 東京時間、6月高値への上値試しから紫フラッグ完成、黄1戻り売りは161.00付近でのダブルボトムを疑って見送り。
- NY時間、雇用統計は4.29介入高値の反発ロングを狙ったが届かず見送り。
ユーロドル
今週の見通し
概要
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 4月高値に頭を押さえられて下落中。
- 4月高値由来の下降トレンドVS.4月安値と6月安値のダブル・ボトム。
- 重要経済指標:ISM製造業景況指数・パウエル議長発言・ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数・雇用統計
売り手の注目
4月高値由来の下降トレンド発生中。
買い手の注目
4月安値と6月安値の切り上げダブル・ボトム。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 3週前高値 |
TR中段 | 2週前ハラミ足高安(下値は6月安値) |
TR下段㊦ | 4月安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
4月高値由来の下降トレンドをフォロー。①6月安値のサポート崩れで4月安値へショート。②12月安値+4時間チャネル高値の反発で戻り売り。
4時間足ブルの視点
4月安値と6月安値のダブル・ボトムが背景。①6月安値サポートでロング。②12月安値+4時間チャネル高値を上に抜き返せばロング。
今週の値動きと焦点
4月高値由来下降トレンドと6月安値2番底の攻防に注目!
ユーロドルは上に窓を明けてスタート。
いきなり4時間チャネル高値をブレイクしたので、2週前高値(+日足21SMA抵抗)と4時間チャネル高値(+4時間21SMA支持)に挟まれた黄ブロックの持ち合いに警戒。
青◯で2週前高値2番天井の戻り売りを狙ったが、これが崩れ、3週前高値を目指す上昇の流れが出た。
毎日の値動き
07/01月曜 ISM製造業景況指数
4月高値由来の下降トレンドVS.6月安値の2番底サポート。
ベアの視点:①12月安値+4時間チャネル高値の抵抗でショート。
ブルの視点:①12月安値+4時間チャネル高値を上抜き返せば2週前高値へロング。
- 4時間チャネル高値を上にブレイクしてスタート。
- 2週前ハラミ高値+日足21SMA到達後の反発を確認するも、4時間チャネル高値+4時間21SMAとの攻防を疑いノーポジ。
07/02火曜 欧州消費者物価指数・パウエル議長発言
- 4月高値由来の下降トレンドVS.6月安値の2番底サポート。
- 2週前ハラミ高値+日足21SMAと4時間チャネル高値+4時間21SMAの攻防。
ベアの視点:①2週前高値2番天井から4月高値由来の下降トレンドを戻り売り。
ブルの視点:①2週前高値2番天井崩れでロング。
2週前高値の戻り売りと4時間チャネル高値の押し目買いの決着待ち。
07/03水曜 ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数
- 4月高値由来の下降トレンドVS.6月安値の2番底サポート。
- 2週前ハラミ高値+日足21SMAと4時間チャネル高値+4時間21SMAの攻防。
ベアの視点:①2週前高値2番天井から4月高値由来の下降トレンドを戻り売り。
ブルの視点:①2週前高値2番天井崩れでロング。
- NY時間、2週前高値の2番天井崩れで青1ロング、1.0800の反発で半決済。
- 金曜日のロンドン時間、3本目の4時間陽線クローズで雇用統計前にアウト。
07/04木曜 米休場
- 3週前高値を上抜くまで4月高値由来の下降トレンドと6月安値の2番底サポートの攻防。
- 2週前高値の戻り目を前日の陽線終値がブレイク。
ベアの視点:①1.0800付近に4月高値由来の下降トレンドの戻り目形成待ち。
ブルの視点:①2週前高値付近で7.2安値上昇波の押し目買い。
7.1高値の押し目で買われたが、米休場で高値追いは敬遠。
07/05金曜 雇用統計
3週前高値を上抜くまで4月高値由来の下降トレンドと6月安値の2番底サポートの攻防。
ベアの視点:①1.0800付近ダブルトップで2週前高値へショート。
ブルの視点:①2週前高値付近を試せば7.2安値上昇波の押し目買い。
- 東京時間、高値更新後の上値追いは敬遠。
- NY時間、雇用統計で下に押したが買えなかった。
ポンドドル
今週の見通し
概要
GBPUSD 日足に月足ロウソク
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 12月高値に頭を押さえられている。
GBPUSD 4時間足に月足+週足ロウソク
- 12月高値由来の下降トレンドVS5月安値上昇波の6月安値押し目買い。
- 先週コマ足が5月安値上昇波の押し目になるかも。
- 重要経済指標:ISM製造業景況指数・パウエル議長発言・ADP雇用統計・ISM非製造業景況指数・雇用統計
売り手の注目
12月高値由来の下降トレンドが発生中。
買い手の注目
5月安値上昇波の押し目候補6月安値のサポート。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 6月高値 |
TR中段 | 先週コマ足高安(安値は6月安値) |
TR下段㊦ | 12月安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
12月高値のレジスタンスが背景。①6月安値のサポート崩れで12月安値へショート。
4時間足ブルの視点
5月安値上昇波が背景①6月安値のサポートで12月高値へ押し目買い。
今週の値動きと焦点
GBPUSD 1時間足に月足+週足+日足ロウソク
6月安値の押し目候補を重視。
6月安値の5月安値上昇波FIBO61.8%ポイントを重視、もし、押し目が崩れれば、12月安値への下落を狙う計画。
火曜日、6月安値付近から買い始め、先週高値の更新で追加購入、そのまま、金曜日の雇用統計前まで利を伸ばした。
毎日の値動き
GBPUSD 15分足に週足+日足+4時間足ロウソク
07/01 月曜
4時間下降チャネル高値の反発を疑い様子見。
07/02 火曜
- ロンドン時間、3本目の4時間コマ足確認後、青1ロング。
- 翌日のロンドン時間、先週高値で半決済。
- 金曜日の雇用統計前、前回高値でアウト。
07/03 水曜
- NY時間、先週高値のブレイクで青1ロング。
- 金曜日の雇用統計前、前回高値でアウト。
今週の深堀り
ユーロドルは、4月高値由来の戻り売りVS4月安値+6月安値ダブルボトム。
その結果、4月高値ブロックと6月安値ブロックのにらみ合い攻防。
”波の転換期”はブルとベアが綱引きするため、初心者トレーダーの急所ですが、この「週ナビ」を継続してご覧の方なら、月曜の時点で”黄ブロック”をイメージを持てたのではないでしょうか?
「売りは2週前高値+日足21SMAの戻り売り」
「買いは6月安値2番底からの3波押し目買い」
どちらのプランでも構いませんが、ここで大切なのが”目線の固定”です。
今週は、売り目線と買い目線のどちらが正解だったのでしょう?
一週間終えてみて「買いが正解だった」なんて後悔してませんか?
そう思ったあなたは、目線を固定する目的を誤解してます。
ボクはFXを始めた頃、負けるたびに、目線付けの間違いに悩みましたが、正直、そんなこと、どっちでもいいんです。
自分の目線付けが、実際の動きと違ったって問題ありません。
なぜなら、目線を固定する目的は、値動きにバイアスをかけることじゃないからです。
相場の波がいつもジグザグしてるのは、売り買いの注文が交互に入るからですが、波の転換期では、尚更それが顕著になります。
勿論、上位足の方向は見てますが、絶対ではないし、短期的な値動きを予測するのは困難です。
それでも、目線を固定すべきなのは、そうしないと迷うからです。
迷宮を抜け出すために、壁に右手か左手のどちらかを付けて進むようなものです。
目線を固定する目的は、判断基準を設けて、相対する目線を察知しやすくすることです。
ひとつの軸を持ち、そこからブレないことが重要であって、売りと買いのどちらを選ぶかは、さほど重要ではありません。
判断基準が複数になった途端に、見えるものも見えなくなります。
ボクは4月高値ブロックを重視して売り目線でしたが、目線を固定することで、6月安値の2番底ブロックを重視する買い目線のトレーダーの思惑を察知できます。
そのため、2週前高値での1回目(月曜高値)の反発で売りのは早いと思い、先週安値上昇波の押し目買いを受けてから、2番天井で売ろうとしました。
結果は、2番天井のクラスター(青丸)が崩れたため、売り手が諦めてポジションを投げるタイミングでロングしました。
このような、2番天井崩れのロングができるのは、目線を売りに固定していたお陰なんです。
目線を固定せず、判断基準がないと、黄ブロックで目線が泳いで、ムダなポジションを持つことになります。
試しに、売りと買いのどちらか一方に目線を固定して、それを判断基準にトレードしてみてください。きっと、チャートの景色が変わるはずです。
来週の相場観
ドル円
概要
- 4.29為替介入で152円まで暴落するも、その後に円安が進み、4.29介入高値を6月陽線終値が更新。
- 6月安値上昇波の調整中。
- 重要経済指標:米国CPI
売り手の注目
6月安値上昇波の調整下落中。
買い手の注目
大局は上昇相場で、4.29介入高値もブレイク。
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 100ピプス刻みのラウンドナンバー。 |
中段 | 先週高安 |
下段㊦ | 2週前安値 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
6月安値上昇波の調整波狙い。①先週高値2番天井、または、先週高値の切下げで、先週安値抜きショート。②先週安値を割れば、2週前安値へショート。
4時間足ブルの視点
4.29介入高値の更新が背景。①先週安値のサポートで2番天井へ押し目買い。②2週前安値付近まで下げれば押し目買い検討。
ユーロドル
概要
- 2023年高値は、2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 4月+6月安値のダブルボトムが完成目前。
- 2023はらみ高安の中央で方向感が薄い。
- 4月安値+6月安値のダブルボトムから、4月高値ネックラインへ上昇中。
- 重要経済指標:米国CPI
売り手の注目
4月高値の上値抵抗帯。
買い手の注目
4月安値+6月安値のダブル・ボトム(安値切り上げ)
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 1.1 |
中段 | 4月高値周辺の上値抵抗帯(1.0900-先週高値) |
下段㊦ | 先週安値 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
①4月高値周辺の上値抵抗帯に頭を押さえられればショート検討。
4時間足ブルの視点
6月安値2番底サポートを背景に先週安値上昇波を4月高値へフォロー。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (4)
お疲れ様です。
今週は、ほとんどこれといったところが無いのに、どうしても稼がないと!!!っていう焦りがかなりあり、無理にでもどこかで取れないか??というのが在りすぎた一週間でした。
焦っても仕方が無いのに。
わかってはいるのですが。
あげくに、損失もたくさん出してしまい。。。(ロットは小さいので額はそれほどでもありませんが、痛いです。というかまだこんなレベルの自分が情けない。。。一生懸命勉強して三年目になるのに。いえ、その前から勉強はしていましたけど、、、)
やはり「誰にでもできることを誰にもできないほどする」これをやらないとと思います。
焦って無駄に損失を出す時間に、これをしないとですね。
移動平均線を意識しだしたのはこないだの先生の動画&ブログからですし、私にはまだわかっていないところがあると思います。
大きく動く相場では取れるようになったけど、それ以外の、動かない相場で無駄なトレードで損失出してたら意味がありませんよね。
わかってるのに出来てないというのが情けないです。Ω\ζ°)チーン
今週もおつかれさまでした。
ドル円は調整中なので、おいしいところは皆無でしたね。
大きく動く相場で取れるようになったのは凄い進歩!あとはムダ打ちを減らすだけですね。
いつもご教授頂き有難うございます。ユーロドルに関しては当初6/14が日足ボトムと自分は見てたのですが途中から違和感ばかりでした。というのも日足サイクル35〜45本の中に4時間足サイクル60〜80本のサイクルが3〜4個入り、日足がスタートした最初の4時間足サイクルは80%の確率でライトトランスレーションになるはずのものが、6/14を日足の起点にすると最初の4時間足サイクルからレフトトランスレーションとなるのでしっくりいきませんでした。もちろんそうなることもありますが、そうなるには原因がありそれを突き止めてハッキリさせないと本当に信用できるかどうかわかりません。もしかすると6/14日足サイクルボトムではなく若干の延長で日足サイクルボトムをつける可能性も疑ってましたがやはりそうでした。今は6/27安値をユーロドル日足サイクル起点と見てますが、但し今週の深掘りで取り上げた目線の固定ということでは自分はあまりユーロドルを見てませんでした。日足と4時間のサイクルによるマルチタイム分析ではユーロドルの調整による上昇は少し時間がかかると思われますが、それと分かり易さは別ものだと思います。最近自分はチャートをパッと見た際の肌感を重視しており、今週の値動きだけ見ればユーロドルよりポンドドルの方が明らかにわかりやすかったので、ポンドドルだけロング目線固定で回してました。更に分かり易い目線の固定で言えばやはりクロス円、特にドル円はロング一択でショートは全く考えず押し目は積極的に拾ってます。介入警戒もありますがその為にノックアウトオプションのある口座を新たに作りましたし、介入に入る時のチャートの特徴もいろいろ自分で調べており自分なりに対策はしてるつもりです。円安の流れは当分終わらないと思いますので、今後もクロス円のロング目線は固定でいきたいと思います。
今週もおつかれさまでした。
ユーロドルは4月高値を背景に売り目線でしたがニュートラルに戻そうと思います。
2023年高安の中央でスクイーズ気味、方向がよくわかりませんね。