30Sep
テクニカル分析の技術だけでは一貫した勝者にはなれません。自分と対峙して我を知ることこそが成功への最短距離となります。
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勝ってる人は知っている自己心理分析の重要性。
勝ち組に進むトレーダーは、なんらかの形でトレード日誌をつけていると思います。そこには1回1回のトレードに対する理由や感情を書き記すわけですが、なぜそれが必要なのかというと結局、自分自身の心の弱さと対峙できるかどうかが最後の関門になることが多いからです。
テクニカル分析とは敵の心理を見抜くこと。
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相場で必要な分析方法は次の3つです。
- ファンダメンタル分析
- テクニカル分析
- 自己心理分析
ファンダメンタル分析はデイトレードのような短期売買では役に立ちません。重要経済指標発表もファンダメンタルは結局当てになりませんので僕は無視しています。
テクニカルとは何を分析するのかというと、チャートの向こう側に存在する集団の心理です。この集団行動心理は統計上、例えばダブルボトムなどのような規則的なパターンを描くので、そこに未来予測の優位性を求めようとするものです。
もし相場が常にランダムにしか動かなければ、統計的には全くテクニカル分析が当てになりません。もしそうならコインを投げて裏か表かを当てるゲームと同じであり、一貫した勝者など存在できないはずです。常勝者が存在するということは、言い換えれば相場はランダムに動いていそうに見えるが、実は、ある程度の規則性があって動いていることになります。
コイン投げの確率は50%ですが、テクニカル分析によって優位性を得たトレーダーは、その確率を55%、60%に上げることが可能になります。
テクニカル分析を学べばチャートの向こう側にいる敵の心理を知ることができますが、残念ながら、それだけでは一貫した勝者にはなれません。実は、テクニカル分析よりも遥かに重要なのが自己心理分析、つまりは己を知るということです。
一貫性という城を築くために必要なこと。
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たとえ完璧なテクニカル分析ができても勝者の証である一貫性のあるトレードは出来ません。テクニカル分析によってチャートの向こう側にいる敵を知り、地の利を知ることは可能ですが、肝心なのは自分を知ることです。
自分を理解していないことによる弊害は計り知れません。フライングエントリー、損切りを遅らせる、機会損失を嘆く、相場への怒り、チキン利食いなどなど、頭(テクニカル分析)ではわかっているのに心がミスを繰り返します。
テクニカル分析は建物、自己心理分析は基礎工事と考えて下さい。基礎工事は建物が建ってしまえば見えなくなりますが、ここがしっかりできていないと建物はちょっとした揺れで倒れてしまいます。これが俗にいうメンタル崩壊というやつです。当然一貫性という名の天守閣にとどまることなどできるはずがありません。
あなたを一貫した敗者にするモノの正体
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テクニカル分析の罠とは勝てない原因を知識不足のせいにすることにあります。特に真人間であればあるほど、知識を吸収しようと必死に勉強するあまり、逆に一貫した勝者からどんどん遠ざかってしまいます。本当の敵はそこにはいません。本当の敵は自分の心の中にある恐怖です。
恐怖の対極にあるものが自信です。勝者はテクニカル分析だけでは勝てないことを知っていて、敗者とは違う考え方をしています。
もし、テクニカル分析の学習だけで勝てるなら、真面目な人なら誰でも成功しているはずです。現実はそうではないから、ほとんどの人が負けているのです。トレードにはリスクがあるのを知りながら、勝てない人ほど、それを受け入れることができません。
リスクを受け入れるとは、苦痛を感じないということです。苦痛を感じないためには自分の基準(基礎工事)をつくり、その基準に100%の信頼を持つことです。
今日のまとめ
『心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目には見えないんだよ』これは星の王子さまの有名な台詞。チャートの向こう側にある集団心理や自分自身の深層心理を心の目で見れるようになって初めてプロトレーダーといえるのかもしれません。僕もまだまだです、久しぶりに星の王子さま読んでみようかな。
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コメント
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コメント (5)
いつも分かり易い解説と説明が本当に為になります。
今回の話が本当によく理解できます。多くのトレーダーだけでなく人が気づくべきことだと思います。
自分の過去を振り返ると、もう読む本がないほど自己啓発本を読んできました。
ロジックは沢山あるよりも一つ武器があることが大事で
問題は自分にあると思い
何となくでやってきた行動が今回の話で納得できました。
ある瞬間から勝てるようにはなりましたが、
なんだか半信半疑で、完璧な自信が持てなかったのですが、この三角形の成り立ちを見て
確信が持てました。自分の歩んできた道は間違いではなかったと
本当にありがとうございます。
Fxは楽しいですね。
これからも迷晴れさんで勉強と検証と自己を見つめていきたいと思います。
ご理解いただけて嬉しいです。一貫性は強力な武器になりますが、戦いの最中、背中を預けられる相棒にもなります。相棒が優秀だと、大きな怪我をしないで済みます。
いつも素晴らしい動画有難うございます
いつもメモを取りながら拝見しております。
動画の中で、「テクニカル分析だけでは勝てない。」との事は、よく理解できます。今の私がそうだからです。
「ブレない自分の基準を検証する。」との事ですが、私はインジケーターを使い過去検証をし
その検証をもとに、自分なりのルールを作成し、パソコンの前に置き実践しています。
例えば、買い・売りエントリー(エントリー時の条件・注意すること・エグジット時の条件など。)しかし、敗者です。
「ブレない自分の基準を検証する。」とは、具体的にどのようなステップを踏んで、どのように行えばよろしいのでしょうか?。どうかご指導よろしくお願いします。
ルールを決めてルールの検証をして結果が出ないのであれば、そのルール自体が勝てないルールということになります。あるいは検証の回数が少なすぎるのかもしれません。
僕の場合は過去1年間分くらいは検証しますが、あまりに検証数が少ないとルールに対する確信が得られません。
検証と言ってもいろいろあるので、ルールの検証なら、それひとつに絞って検証するといいと思います。
拝見させていただきました。
自己心理分析とうかがってハッとさせられました。
何事もそこに尽きると思いながらいつの間にか見失ってしまいます。
自分の心について20年以上は取り組んできたつもりです。
そのことに取り組んでいる最中にさえそのことを見失う愚かさ。
戒めていきます。
しかしながら難しいと考えてしまえば、また更に見失い迷いの森に自らをおとしいれます。
シンプルに素直に向き合ってみます。
ありがとうございました。