6Jul
売り手と買い手の心理戦跡がチャートパターンなので、そのカタチだけ覚えて使っても片手落です。しかし、相場環境認識と合わせて使えば、チャートパターンを基軸にした良い手法になります。
チャートの形だけでトレードしてはいけない。
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同じチャートパターンでも、どういう流れの、どの位置にできるかで、意味合いが違うため、ひとつとして同じシナリオはありません。
ダブルトップが完成したら売り、その逆は買い、ペナントやフラッグを抜けた方向へエントリー、もし、それだけで勝てるなら誰も苦労しません。それはインジケーターを使った手法でも同じことがいえます。
ようするにカタチだけ覚えても歯が立たないというわけです。
今回のケースも5分足だけ見ていては気付けない、週足ラインの存在があります。週足レベルから見れば5分足チャートなどノイズに過ぎません。
上位足との関係を意識していれば、どの程度の期待値があるのかエントリー前に判断できます。たとえ、利食いに失敗しても「逃げ場」を逃すことはありません。
あくまでボクのケースですが、損切りラインにかかる前に逃げることができれば、今回のように、チャレンジ要素が強いシーンでもエントリーできます。
現時点で優位性レベルがそこまで高くはないが、ここまでなら取れそう、運がよければさらに…という相場は逃げ足の速さが要求されます。
下のチャートを見てトレードシナリオを考えてみて下さい。
どうなったら売る?どうなったら買う?考えてみて下さい。
真ん中に3本、黄色ラインを引きました。あくまで週足なのでラインでピタリ止まるというよりライン周辺で底値のパターンを形成することがあります。
シナリオ
4時間足を見ると、先週の週足の半値付近まで押してきましたので、この辺から押し目買いが入り始める可能性があります。
5分足では、高値切下げラインを上抜きするか、安値水平線を下抜けするまで手が出せませんが、この5分足陰線実体が確定した状態を見て、どう判断するかです。
まず、1.105ラインまで約10ピプスしかないことを考慮に入れないといけません。選択肢はいくつかあり、正解がひとつというわけではありません。
シナリオA・ノートレード:週足ラインは先週足半値付近でもあり、押し目買いが入り始める可能性もあります。週足ラインまでは10ピプス程度の値幅しかないので見送り、週足ラインの反応を見てから、買いのトレード・シナリオを立てる。
シナリオB:1.105ラインまで飛び降り:ブレイク手前で小競り合いを起こしているので、ブレイクした瞬間に飛び降りる。上図ではすでに5分足陰線確定しているので1分足で戻りを確認して入るには1.105ラインまで値幅が小さすぎるので見送り。
シナリオC・ブレイク水平線まで引きつけレジスタンスを確認してから1,105ラインまで売る。:目標を1.105ラインまでに限定すればトレード可能ですが、挙動不審なら逃げるべきで、あまり期待はできません。
赤丸でショート、週足サポートが破れず、ほぼ建値撤退になりました。
シナリオC・赤丸インー青丸アウト:ブレイクした水平線でレジスタンス、エントリー・サインは1分足のダブルトップ、そして黄丸の十字ロウソクを使いました。
安値1、安値2はブレイクしましたがダマシ、高値2もダマシ、1分足はエントリータイミングのみで使い、ブレイクの判断には使えません。初心者の方は1分足は封印して5分足程度から使うのがベターです。
ロウソクが閉じてみなければわかりませんが、現時点では中央3本の黄ライン一番上でサポートされている様子。
試しにデモやFT2を使って、5分足チャートだけで、いわゆる教科書通りにエントリーして、その結果を集計してみてください。教科書通りというのは、ダブル・ボトム(トップ)のネックライン抜けとか、フラッグやペナントや三角持ち合い抜けとか…やってみると結構面白いです。
これだけで勝てればFXなんて楽勝ですが、そうはいかないことに気付きます。そこで、上位足のトレンド方向やレジサポの位置などを「フィルター」として追加していくわけです。
手法をつくるには、最初からあれこれ加えずに、極めてシンプルに考え、どうしても必要なものだけで構成する感じです。京料理でいえば「出汁」のようなものだと思います。そういう基軸があれば、レンジやトレンドなど異なった相場環境に合わせて、何かをプラスするなどのアレンジが効かせられます。
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コメント
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コメント (14)
初めてコメントします。
私はfxを始めて2年目の初心者です。最初の1年はとにかくボロ負けを繰り返していました。しかし、ある時迷晴れさんの動画に出会ってfxの接し方が大きく変わり、今では月レベルでなんとかプラスを維持できるようになりました。
そして、自分のトレード記録を兼ねて私も迷晴れさんを真似てブログを始めました。迷晴れさんにご覧頂きたくこちらにコメントさせて頂きます。
こちらへの投稿が不適切なようでしたら、削除してください。
これからも引き続き勉強させていただきます。動画制作、頑張ってください。
コメント有難うございます!
マヨさん、こんにちは。
お待ちしておりました。クイズ、大好きですー^^¥
私はAを選びました。理由は週足サポにまだタッチしていないからです。
この位置で押し目が入るかラインタッチで反転かの様子見です。
マヨさんはここで売るのですね。
理由は週足サポが抜けるかもしれないから。
週足がサポートしたか本当の意味でわかるのは週足の終値だし、途中はどうなるかわかりませんよね。
動画では逃げるポイントを1分足で解説してあってとても参考になりました。
逃げ方転び方がわかると恐怖心が消えるので自分でも練習したいと思います。
子供のころスキー教室に行ったことがあるんです。
最初に教わったのが転び方です。傾斜の緩やかな場所で山側に向かってひたすら転んで起きるを繰り返すのです。
転んでも立ち上がれると身体に覚えさせることで恐怖心が消えるのだとトレーナーが言っていたことを思い出しました。
変な表現で申し訳ないです。ただ、最近思うのです。トレードにおいてもスポーツの練習のようにひたすら同じ事を繰り返すことで感覚を身体で覚えることができるのかもしれないと・・もっと勉強したいと思います。今日もありがとうございました。
シナリオA、ナイス判断だと思います。これがわかればムダなエントリーが激減するはずです。
正直、今回のトレードは優位性があるとはいえない、賛否両論別れるチャートをあえて選んでみました。
ボクは10ピプス・スキャルをしたり、今回のようなことをすることがあります。わかってやるなら問題なしと考えます。20ピプス以上の値幅が確保されるところを狙いますが、当然、チャンスは少なくなります。東京時間ならなおさらです。
トレードは待つのが基本ですが、性格的に待つのが大嫌いな人もいるので、そうなると逃げるための即断即決が求められます。
一番の問題は、思い込みに「固執」してしまうことです。今回は10ピプスを捨てて、週足サポートの下ヒゲを狙いました。
「週足がサポートしたか本当の意味でわかるのは週足の終値だし、途中はどうなるかわかりませんよね」
このコメントもナイスです!
直ぐに上手くなりそうですね(^^♪
マヨさん、ありがとうございます!
このようなお褒めの言葉をいただけるなんて、なんということでしょう!
私は、もう、感激でございます! ずっと動画見てきてよかったです。
一番の問題は、思い込みに「固執」してしまうことです
こちらのコメント、忘れないで心にとめておきたいです
プランを立てる時は確実ではなく確率に注目するようにしているのですが、そうして立てたプランも確実ではないんですよね。。私がいつまでもデモから卒業できないのは納得のいく損切ができないから怖くて仕方ないのだと思います。だから思い込みに「固執」してしまい、逃げ遅れてしまうのではないかと怖くなってしまうのです。
スキー教室のトレーナーが急斜面をすべるのに恐怖心を持つと転んだときに怪我をするといっていたのです。スキーで転ばない人はいなくて、上級者はバランスを取って転ぶのでその姿も美しいのです。全く痛くないのですぐ立ち上がり、またどこへでも自由に行けるのです。トレードでもそんな風になれるように練習したいと思います。
いつも多くの勉強の機会を与えてくださるマヨさんに、皆様に、感謝します。ありがとうございました。
まよ晴れさんこんばんは。
私もシナリオAです。まよ晴れさんのおっしゃる通り半値付近という事もありますので待ってから押し目買いです。
利確目標は直近高安の約半値付近で利食います。
それからは三角保ち合い等の揉み合いが起こる可能性があります。なのでブルベアの決着が付いてから買った方にポジションを持ちます。
今動いているチャートを見ているのですがショートするにもフィボナッチ61.8とフィボナッチエクスパンションの61.8が重なっているので(1.10200付近)もう一度プルバックする可能性もあるので手堅く短期決済か見送ります。ただ今入りますかと言われればリスクリワードを考えると見送りです。4Hでは同時線になっているので同時線ブレイクも面白いかも知れません。
「それからは三角保ち合い等の揉み合いが起こる可能性があります。なのでブルベアの決着が付いてから勝った方にポジションを持ちます」
いいですね、完璧!
拝見させていただきました。
今回のチャートでは私の見識では判断出来ないということしかわからなかったです。
手が出せないという印象で、消極的にAを選択ということになります。
分足でのロウソク足の見かたなどとても勉強になりました。
少しずつですがチャートの中に自分なりの意味を見つけて楽しめるようになってきました。
素晴らしい気付きをありがとうございました。
わからないから何もしない。という判断は正しいと思います。わかったような思い込みでトレードしてしまうほうが遥かにリスクが高いので、自分のわかる得意パターンだけやるのが正解です。
トレード手法よりも「待つ手法」を身につけるのが先だと感じます。
お返事ありがとうございます。
【待つ手法】という概念は私にとってコペルニクス的転換のお言葉でした。
トレード手法ということしか頭にありませんでした。
ありがとうございました。
今回も問題アップありがとうございます。
予想されるサポートが週足と切りばんということで、そこにラインがきちんと引けていたら間違った判断をすることは少ないと思います。日足や4時間1時間足のラインはいつも意識していますが、週足のラインがしっかり引けていることが大事だということがよくわかりました。また迷晴れさんがポジションを持った場所、判断はよく理解できますが、いざそのとき自分が入れるかというと自信がありませんね。
過去のを含めいつも勉強させてもらっていますが、有料でもこれ以上のコンテンツはないと思います。ありがとうございます。
いつも動画どうもありがとうございます。
今日初めてブログを拝見しました。
ブログのグッドボタンを押したいのですが、どこにありますか。
丸い枠の中に犬の顔があって「Good job! 人気ブログランキング」と書いてあるところですか。
そうですそうです。
迷晴れさん、
いつも素敵なブログ&動画ありがとうございます。
環境認識の大切さを日々教えていただいております。
1時間足以上のキー足でトレンド、レンジといった環境認識を行い、
5分足は、あくまでタイミングをとるだけ!5分足をキーにしてしまうと、
あっさりシナリオが通じない相場がたくさん出てきてしまいます。
虫の目だけではなく、鳥の目、魚の目を意識したトレードを心がけたいと思います。
少し前まで、インジがないチャートでクイズを出されてもわからんじゃん!?
っと思っておりましたが、迷晴さんのおかげで、ロウソク足の形だけで今後シナリオを
予測できるようになれたことは、ひとえに自分の成長を感じれてうれしいです。
いつもありがとうございます。