17Sep
僕がクロス円であるユーロ円のトレードを好んでするのは、小さなリスクで大きなリターンを期待できる通貨ペアだからです。
ユーロ円は合成通貨?
世界の基軸通貨は米ドル、為替も米ドルがメインの市場です。なので、通貨の相関関係を調べるには、まずは今、米ドルが強いか弱いかを見ることが基準になります。外為取引の比率は米ドル87.0%、ユーロ33.4%、円23.0%、ポンド11.8%(2013年)となっていて、やはり米ドルが圧倒的です。
米ドルが交換相手となる通貨ペアをストレート通貨(ドルストレート)、米ドルが交換相手ではない通貨をクロス通貨と呼んでいます。クロス円もクロス通貨の仲間で、円を取引相手とした通貨ペアになります。
僕の好きなユーロ円もクロス通貨であり、米ドルを円で購入して、その米ドルでユーロを買う合成通貨で、直接の取引がないと言われていますが、実際には為替市場で直接の取引がされているようです。
ユーロ円の取引額
ドル円 | ユーロドル | ユーロ円 | |
日本市場 | 953 | 87 | 226 |
イギリス市場 | 2308 | 2670 | 609 |
アメリカ市場 | 1396 | 1557 | 303 |
3市場合計 | 4657 | 4314 | 1138 |
一日平均取引額 BISと各国中央銀行調べ 2013年4月 単位:億ドル
上図を見ると金融の中心がロンドンにあることがよくわかりますね。ユーロ円の取引額は1138億ドル、日本円にすると13兆6560億円ですので、日本の株式市場の10倍近くあるのではないでしょうか。日本市場においてはユーロドルの取引額の2.5倍にもなっています。
僕がユーロ円ラブなわけ
ユーロ円の値段は上の計算式で算出できます。
1.1200(ユーロドル) × 120.00(ドル円) = 134.40(ユーロ円)
僕がユーロ円好きな理由は、この計算式にあります。ユーロドルとドル円、2つの通貨ペアの積がユーロ円になるということは、より大きな利幅を狙えるのではないかという単純な答えです。
より少ないリスクで大きなリターンを狙えるというレバレッジがFXの魅力だと感じているので、同じ枚数、同じ手法で勝負するなら、やはり値幅のあるほうが良いのではと思ってます。
上図をご覧頂ければ一目瞭然ですが、ドル円とユーロドルの方向が一致するときは、ユーロ円の利益が最大化するということです。
チャート分析をして、見るからにドル円、ユーロドルが上昇しそうな局面なら、ユーロ円も大きく上昇する可能性があることになります。
クロス円は2通貨の方向が揃ったときにドカーンと伸びる。
ドル円とユーロドルが上昇なら、ユーロ円は大きく上昇します。上図のチャートでもドル円250pips、ユーロドル290pipsに対してユーロ円は480pipsと大きく動いています。
このときのドル円とユーロドルのチャートを見ると、2通貨ペアとも買いが入りそうな局面でしたので、今回の相関関係を知っていればユーロ円がチャンスとわかります。
今回はユーロ円を例にしましたが、ポンド円などでも同じことが言えます。要するにクロス通貨は他2通貨の方向がビシッと揃った時にドカーンと伸びるということです。
今日のまとめ
ご質問に、なぜユーロ円なのか、他の通貨はやらないのかという内容をよく頂くので、今回の記事を書きました。通貨の相関関係をトレードに活かして利益を出すトレーダーも多くいると思いますが、僕の場合は勉強不足なのと、ユーロ、円、ドルの組み合わせだけで十分だと感じているので、その他の通貨のことは正直よくわかりません。
複数通貨でトレードするほうが効率的に利益が出せるような気がするかもしれませんが、初心者の内は、入れる情報が多いほど混乱するというのが現実です。まずはひとつの通貨ペアを徹底的にトレードすることをおすすめします。
チャートが読めてない段階で複数通貨を見ても何のメリットもありません。今のあなたに本当に必要なことを間違えず、それに集中すべきです。チャートのタイムラインはどんどん過去に送られてしまいますが、「今」が無くなることはありません。焦らず、今すべきことを、今すべきです。
◆お断り◆
この動画は教育目的で制作されたものです。相場についての個人の見解を過去のチャートから解説したものであり未来の利益を保証するものではありません。売買取引についての判断は一切行っておりませんので、投資をされる場合は、それに関わるリスクを十分に考慮の上、ご自身でご判断ください。
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コメント
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コメント (25)
今回は通貨の相関関係の内容で、
いつもの水平線を基本とした相場分析からは大きく発展した内容でしたね。
水平線の魔術師の迷晴れさんも現状に満足せず、
相場の研究を続けているのですね。
私も今回の内容を基礎にして
ユーロ円だけでなく、
ポンド円、豪ドル円 にも応用させて
さらには
ニューヨーク原油
ロンドン株価指数
ドイツ株インデックス
こういった為替相場以外の相場と、為替相場の相関関係も
迷晴れさんのようにいつまでも勉強を続けて研究していきたいと思います。
あまり難しいことはわかりませんが、自分のトレードにプラスになればと思ってます。参考になれば幸いです。
おはようございます!
改めて自分の勉強の足りなさを痛感しました。
塾を開業したら通いますよ(^^)
塾ですかぁ、なかなか腰が重くなります。
その計算式でクロス円の価格が出来ているとは
長年やってて(でも勝ち組ではありませんが)
まったく気がつきませんでした。
いつも有料並の素晴らしい動画を有難うございます!
お役に立ててよかったです(^^)
動画で迷晴れさんを知り、いつも楽しく勉強させて頂いてます。
ずいぶん昔の学生の頃パチプロを6年位してたからか思ったより速く学習出来てる気がします(1か月未満)
現在、1、2万程度を毎日抜いてる感じです
何時も1時間足で多少の上下を気にせずトレンド終了までホールドしてるのですが…
ヘッジファンドの投入なのか?10秒程度で+-2から3σを上下する動きで損切りに成ってしまいます
どう対応したら良いのでしょうか?
指標発表は逃げれますが
今日も全部、刈り取られずに逃げ切ったって言う状態です
アドバイス頂けたらと思います
この文面だけでは、何ともお応えできません。すいません。
ごめんなさい具体性が無くスイマセンでした
19日10時00にGBP/JPYで長ひげで116pips動いた所の話しでした
600lot(1=1000)が秒殺でした
他通貨ペアも動いていたので為替概況?の影響か不明ですが、まだ少lotですが大きなポジを持つと考えて、そもそも回避可能なのか?の迷晴れさんの意見を聞いてみたくコメントいたしました
その後、迷晴れさんの良くトレードされてるという記事をみてEUR/JPYで何とか4/5回収出来ました
検証してみて、まだ利益の乗って無い日本市場の時間に00分の狩人が来たら60pipsの損切り受け入れで、良く来る21、22、23時なら十分利が乗っているのでポジホールドで行ってみようと思います
今まで失敗してたのが抵抗に遇いそうなラインタッチ毎に1部利確ー突破で買い増ししていましたが、同一トレンドでの買い増しを止めてみます
利の乗ってない買い増し分が70、80pips程度の00分の狩人に討伐されてました
※迷晴れさんの動画で劇的変化をもたらしたダウ理論の動画が大好きです
また動画楽しみにしてます
迷晴れさん、初めまして!
今回の内容、「何と!そうだったのか‼︎」と感動しました。
確かにクロス円はドルに引っ張られたり、自国通貨に引っ張られたりと、よくわからない動きをするな〜、と何となく思っていたのですが。
今回の記事を拝読して、今週のポンドル、ポン円を振り返ってみたところ、9/15のNY時間、9/16のロンドン時間、9/18のNY時間に、動画の説明通りのパターンが見てとれました。
今後はクロス円は分かりにくい、とボンヤリ思うだけでなく、長時間の環境を把握し、大きくとれそうなチャンスを意識してチャートを見るようにします。
ありがとうございました!
合成通貨と言われてますが、ユーロ円は直接取引されているようですね。
今回の動画では3通貨の相関によりpip数でユロ円が伸びやすいとのことで新たな気付きをありがとうございます。
私のイメージでは円安時に於いてはユロドルが一番効率が良いと思っていましたもので・・・
(同じ枚数、同じpip数でも1ドル100円と120円では単純に1.2倍で効率が良いと思っていた)
あと私の事例で、3通貨のチャートを見ることで、いち早くトレンドの終焉を見抜くケースもありました。
確か、ユロドルが下げトレンドで、売りを仕掛けていたのですが、ドル円がサポート付近、ユロ円がサポレジが近くに無いケースで、ドル円のサポートが効いてドルが上がると判断したので目標手前で逃げて、後々チャートを見ると正解だったことがあります。
迷晴れさんもこのような判断をされたことがありますか?
検証すると、色々な発見がありそうですね。僕の勉強不足で、今の段階では何とも断定はできませんが、そういうことはありうると思います。今後は3通貨の相関をもっと意識してみたいと思います。
また、検証した結果がわかれば教えてくださいね。
いつも拝見させていただいております。
前から、なぜユーロ円をトレードされているのか、何か特別の理由があるのか、知りたいと思っておりました。
今回、そのご説明があり、興味深く拝見いたしました。
大きく動くときがあると言うことで、失礼ながら、あまり深い理由はないようなので、他の通貨ペアでもよさそうだと思いました。
もしかして、ユーロ円は動きが素直で、だましやヒゲが少ないとか言う理由かと思っていました。よくポンドは玄人向けだとか書かれているので、そのようなことがあるのかと思っていましたが、そうでもなさそうですね。
いずれにせよ、ご説明を聞けて幸いでした。有り難うございました。
クロス円であれば、どれも同じ傾向があると思います。
いつも本当に有り難う御座います!!
GBPJPYに関しても同傾向の値動きと思いますが、
見解をお聞かせ願えますでしょうか。
クロス円なので同じ傾向があると思います。
最後の言葉、今すべきことをやるってなかなか難しいことだなぁと思いました(^.^)
のめり込めばのめり込むほど、過去に囚われて、未来を決め付けて、今何が起こっているのか見えなくなります…
今何が起こっているか判っていれば、答えは自然と見えるんですよねぇ(^.^)
同感です!今すべきことさえわかれば、未来なんか簡単に変えれると思ってます。
前略
掛け算でできていることはわかっていましたが、しかし、単純な疑問なんですが
たとえば損切りラインがあと5Pだとして、ドルストレートのような通貨なら
クジラさんが意気込んで巻き込みに来るのはわかるんですが、クロスの場合、
クジラさんはドル円、ユーロドルを通して巻き込もうとするんですか?
そもそも2通貨からクロス円はできてるので、騙しにしても損切巻き込みにしても
論理的にどう考えたらいいんでしょうか?
チャートの話からは外れますが、論理として損切を巻き込む場合の
クジラさんのやり口を教えてください。どうも腑に落ちません!
単純にクロス円が2通貨からできているわけではないように思います。クロス円単独でも取引されていて、他通貨にも影響を与えています。そう考えると100%「合成通貨」というわけではなさそうです。
初めまして、いつも迷晴様の動画で勉強させて頂きありがとうございます。
私はまだ経験が3か月くらいの初心者で利益も全くだせておりません。現在猛勉強中です。
気になってしかたがないことがあり、初めてコメントさせていただきました。
ご迷惑でなければご返答頂く思います。
今回の動画でユーロ円の仕組みはわかりました。
そこで逆にユーロドルとドル円の関係も調べてみたところ、
ユーロ円 ÷ ユーロドル = ドル円
上昇 × 上昇 = 停滞
下降 × 下降 = 停滞
上昇 × 下降 = 上昇
下降 × 上昇 = 下降
ユーロ円 ÷ ドル円 = ユーロドル
上昇 × 上昇 = 停滞
下降 × 下降 = 停滞
上昇 × 下降 = 上昇
下降 × 上昇 = 下降
というのがわかりました。
なので気になるのが、見ていた通貨ペアがブレイクして押し目買いのタイミングだとしても、ほかの通貨ペアで大きな抵抗ラインがすぐ近くあるので、押し目買いをしても伸びない、などという場合などもあると思うので、かなり意識させられる気がします。
まだまともにチャート分析もできない実力なので、そんなところまでは気にせず一つのチャートに集中するのが正解だとは思いますが、最悪ここだけ見ていればいいや、気にする必要はない、などなにかアドバイスを頂ければと思います。
また、この考え方自体はあっているのでしょうか?
長文失礼致しました。お忙しいとは思いますが簡単でも回答いただければ大変うれしく思います、よろしくお願いいたします。
ユーロ円は他2通貨の合算でレートが決まるようです。こちらの記事も参考にしてください。
http://mayohare-fx.com/eurjpy-chart/
ドル、円、ユーロ、どの通貨が注目されているかで大きな流れが決まるようです。ユーロ円に関しては他2通貨の影響を受けやすい通貨ペアかもしれませんね。
拝見させていただきました。
ユーロ円は直接取引通貨でないことは初めて知りました。
私も通貨ペアはユーロ円だけの一本です。
初心者なので一本なのは当たり前ですが、選んだ理由は迷晴れ様から発信される情報で勉強しながら取引の練習が出来るからです。
選んだ理由はそれだけなのですが性格的になんでも一本でやりたがるので、よっぽど何かないければ他はやらないと思います。
通貨の関連性も学ぶ必要性はなくはないと思っているのですが、正直全く興味がなくてどうしようと思っています。
素晴らしい気付きをありがとうございました。