25Sep
ブログの『迷晴れボックス』に投稿されたトレードを考察、テクニカル・メンタル面での『気づき』を共有する企画です。
不安と知識 西園寺さん
お世話になっております。参考になる動画いつもありがとうございます。アウトプットも大切という意見を聞いて、ここへ投稿の方をしてみようと思いました。
fxを始めた理由は、株式より勉強が捗ったからこちらにしました。
ブログの方で紹介されていた デイトレードという本はとても素晴らしいと思いました。
私は6月から口座を開きトレードの方をすることにしました。
トレンドラインとフィボナッチリトレースメントを使用して取引を行っています。
forex tester3で検証を行い(20回ほど)のトレードを行い勝率が高いパターンのみで勝負をしています。
レンジブレイク、戻り売り、押し目買いでトレードをしています。
1ロットで取引を行い、押し目などが来て下がりそうならナンピンで1ロット追加で入れます。
現在の目標はバルサラの破産確率を目標1%以下になるように月100pips目標(リスクリワード 1:2以上)
まともに勉強をして1ヶ月の私ですが、迷晴れさんの動画を見たり読書をしたり、土日は相場が動かないため検証を行っています。独学に近い状態で勉強をしています。
お恥ずかしい話ですが、トレードを初めて1ヶ月 この先どうするべきか常に悩んでいます。
今自分がしていることがまだ自信がないです。
ですが、3年後には400pips付きでとれるくらいのトレーダーになれるようになりたいと思っています。
正しい知識、正しい負け方などを学ぶ為、少し背中を押すアドバイスをいただくことはできないでしょうか。
長文になってしまい申し訳ないです。現在の成績と検証のレポートを送付します。時間がございましたら目の方をお通しいただければ幸いです。
レポート解説
まず、独学1ケ月目なので、自信がないのは当たり前。むしろ、自信満々な方が危ないです(笑)
今回のご投稿には、トレードのサンプルが添付されてなかったので、具体的にどんな壁に当たっているのかわかりませんが、なんとなく全体的にボヤっとしているのではないでしょうか。
わからないところがわかるようになってくれば、そこを研究することで進歩を実感できます。
気になるところ
1.負けトレード12回、8回は10ピプス未満の損切り。
この原因としてよくあるのは、波の方向は合っているが、損切りをタイトにし過ぎることです。
ポジションを建てる方向が合ってるなら、もう少し損切りに余裕を持たせるとすぐに改善するでしょう。
タイトにエントリーのタイミングをとるのは難しい技術なので、まずは、波にのることを優先事項としてください。
良いところ
1.勝ちトレード13回中、4回は20ピプス以上とれてる、さらに、最大利益が42ピプスというのも素晴らしいです。
最初から本番環境で利を延ばせるのは凄いことで、その成果として120ピプス程の利益も残せています。
負けパターン
1.上位足の流れに逆張り
2.レンジブレイクの飛び乗り
3.押し目・戻り目の想定ミス
これら課題の克服は、トレードを学ぶ上での「一丁目一番地」なので、負けパターンを具体化しつつ、欲張らず、ひとつづつ、確実に丁寧に潰していってください。
正しい知識とは
「正しい知識とは」これは意外と深いテーマです。
数年前から愛用してる信楽焼のコップがあります。
信楽焼の産地で3000円程で購入したものですが、これが素晴らしく使いやすく、お酒でも、お茶でも、なんでもおいしく頂けます。
芸術的な姿はしてませんが、手に持つとしっくりきて、手触りがいい、道具のことや、人の手をわかってるカタチをしています。
美しい技術には思想があるといいます。
いわゆる「機能美」ってやつです。
ブロックチェーンやSNSといった技術は、「中央集権社会」から「非中央集権分散型社会」へという思想が込められています。
iPHONEに代表されるような、思想ある技術は、その機能の一貫性が細部まで貫かれているからこそ、美しいのだと思います。
このように、技術には「思想」があるべきで、トレード技術についても、個人的に機能美を求めています。
相場は思考と思考の摩擦エネルギーで呼吸するように動く生き物です。
その動きは一見ランダムにみえますが、その混沌のなかには秩序があり、また、秩序のなかに混沌があります。
この相場世界をどう捉えて扱えばいいのか、最初は全くわかりませんでした。
ボクは今までの人生のなかで、混沌は「悪」、秩序は「善」という二元論的な観念をもっていました。
自分や自分の周りに秩序を求め、混沌を避け、害を及ぼすなら排除していく。ごく狭い範囲ならコントロールできました。
その観念を持っていたせいで、損する自分を許せなかったし、相場を敵視した時期もありました。
でも本来、秩序と混沌は、光と影のように対を成してひとつであることが自然なんです。
宇宙、自然、人の手に負えないものは、混沌と秩序の調和で成り立っています。
相場のフラクタルも二元論ではなく、ひとつのものとして調和がとれています。
二元論的な思考を捨てることは、妥協のようなネガティブなものではなく、どちらかというと「悟り」に近い感覚です。
なぜ正しい知識が必要なのかといえば、このような二元論では表せない相場と脳をつなぐ、iPHONEのようなインターフェイスをつくるためです。
相場という空間を偏見なく視ることのできる道具をつくるためです。
そのインターフェイスの使いやすさは「思想」次第ではないかと思います。
相場とあなたをつなぐインターフェイスの基本機能(OS)を強化するには、コメントのように、MTF分析で時間足を複合的に捉える訓練が効果的です。
4時間・1時間・15分・5分の組み合わせは「週ナビ」でも使っていて、デイトレードに向いているのでおすすめします。
インターフェイスの基本機能である「相場観」さえ身に付けば、あとは、お好きなアプリ(勝ちパターン・手法・インジなど)を実装していけばいいだけです。
正しい負け方とは
人(自身や他者)に勝ち、相場の神に負けるのが正しい。
そんなふうに考えています。
勝負事に確率はあっても「確実」はありません。
どこまで追及しても、最後は神のなせる業です。
我々は、人と神の領域に境界線を引き、そこに近づく努力しかできません。
適切なレートで押し目買いしたけど崩れて負けた。これは天災。
値ごろ感で押し目買いして負けた。これは人災。
検証や実践を経て「再現可能で適切な押し目」を定義、自分の「理」を以てトレードすれば、それは勝敗に関係なく、神の領域に最も近いところで勝負でき、これを「納得解」といいます。
「押し目買い・戻り売り・レンジブレイク、ツールはトレンドラインとフィボナッチのみ」
この部分にとても好感を持ちました。ただ、もっと絞り込んでもいいでしょう。
このときの相場環境のせいかもしれませんが、データを拝見した限り、ロングよりショートの方が相性がいいようです。
「買いは悠々、売りは迅速」というように、ロングとショートでは波の特徴が異なるので相性もあります。
ひとまず、得意なショートに絞って、「勝ちパターン」を、ひとつ、つくられてはどうでしょう。
諺に「論語読みの論語読まず」というのがありますが、受験のように出題範囲全体をまんべんなく網羅しようとしてもうまくいきません。
それに、お金になる「技」を身に着けながらの勉強の方が、やってて楽しいと思います。
ボクは当初、東京時間にできたレンジのブレイクばかり、ショートに絞って練習しました。
「この値動きなら、きちんと勝てる」この自信が、次へ進むモチベーションになります。
今日のまとめ
前述したように「網羅主義者」は一向に勝てません。
初心者にありがちなミスは、初めから相場の全部(四角全体)を上っ面で網羅したがることです。
モノポリーというボードゲームでは、遊びという「体験」を通じて、投資や経営術を学ぶことができます。
体験を通じて…というところがポイントで、ひとつの研究テーマを掘り下げるとき、そのテーマに必要な知識、派生する知識、これらを吸収できます。
ひとつのテーマに求められる知識を「まとまり」としてカタチづくり体系化する。
これこそが「知恵」であり、稼げる力です。
メビウスの輪をご存知でしょうか?
幅の広い紙テープの端をクルッと180度ひねってつなぎ合わせると出来上がります。
このテープ上に線を引くと、あら不思議、オモテにもウラにも無限に線が引けてしまいます。
オモテとウラがいつの間にか、つながってしまうメビウスの輪は、無限と輪廻の象徴としてよく登場します。
相場もオモテとウラがつながっていて、無限に輪廻を繰り返しています。
相場において、オモテのテーマを学ぶなら、相対するウラのテーマも関わってきます。
押し目買いの研究をすれば、そのウラにある、押し目まで逆行する売りが見えてきます。
戻り売りの研究をすれば、そのウラにある、戻りまでの買いの動きが見えてきます。
売り手の心理を研究すれば、そのウラにある、買い手の心理が見えてきます。
波の転換を研究すれば、そのウラにある、天底の動きが見えてきます。
初動の研究をすれば、そのウラにある、損切りが見えてきます。
オモテの研究をすれば、そのウラで起こっていることを知ることになる。
それもこれも、相場世界とは何ぞやという「基本思想」を持たなければ、気づけないことかもしれません。
◆お断り◆
この動画は「学習」を目的に制作されたものです。個人の見解を過去のチャートから解説したものであり、未来を予想したり、利益を保証するものではありません。
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コメント (11)
いつも動画ありがとうございます。
ランダムウォーク理論て、昔々ありました。
それを最初に聞いた時「そんなことあるわけないだろう」って思いました。
しかしノーベル賞を受賞したブラックショールズの式の解に正規分布が登場していたり、当時は相場の価格変動はランダムである(=正規分布に従う)であるという人たちが主流だったように思います。今でもそう言っている人もいますね。
でも最近のビッグデータの解析によると、相場の価格変動は正規分布ではなく、ベキ分布に近く、実際の市場のデータで統計をとると、
ちょっと数学的になりますけど「α=1.4前後のレヴィ分布」になっているんだそうです。(正規分布はα=2.0のレヴィ分布)
これはつまりどういうことかというと、相場の価格変動は完全なランダムではない、ということで
実際に比較的単純な機械学習でも、時間足を問わず、10本先を70%程度、100本先を60%程度の確率で予測することができるそうです。
更に、どの時間足データを使っても価格変動の分布は(5秒足でも10分足でも16時間足でも)α=1.4のレヴィ分布であり
つまり相場は数学的にもフラクタルな構造になっており、足10本先までなら70%予測可能であるということのようです。
結論は、我々はランダムウォーク理論なんか無視して、どの時間足を見ていても、10本先100本先を予想して勝てる、ということです笑
なんか凄く面白い話。有難うございます!
ランダムだから予測しても無意味みたいなことを書いてる人がいて、FXを始めた頃、かなり悩みましたが、信じなくてよかったです(^_-)-☆
いつも素敵な動画をありがとうございます。投稿者様、何が凄いってドル円で1撃40pips取れた経験をしていることですね。ドル円でワントレード40pips伸びる所は毎日あるレベルではないですよね。素晴らしいです!最近、わたしのような者のコメントも参考にされている他の視聴者様もおられるようで身の引き締まる思いです。「すがやんさん」をはじめ、きっと私は足元にも及ばないくらい他の視聴者の皆様は優秀な方々が多いのだろうと思っています。私も、他のコメント欄から多くを学ばせていただいています。そんな中、とにかく自分のやってきたこと、やっていることはふり返りも兼ね、為になったことは他の方にも共有できたらという思いでいつもコメントさせていただいています。とにかく、自分のやっていることは特別なことでもなんでもありません。本当に誰にでもできるようなことを体が反射的にできるようになるまで繰り返しているだけです。毎日、頑張っているのに取り逃す波があったり下手くそなトレードもあったりと凹むこともあります。しかし、間違いなく上達しているという手ごたえは感じられています。これも迷晴れさんのおかげ・・・これからも他の視聴者さんと一緒に成長を加速させていけたらと思います。
中央集権的で一方通行なコンテンツは目指してません。なので、ぜひぜひ、Hさんの感性で気づかれたことなど、とても参考になるので、今後もよろしくお願いします。
いつもご教授頂きありがとうございます。秩序の中に混沌があり、また混沌のように見えて一定の秩序がある、ある意味で一元化されておりそれを一つに繋げて相場を見られるようになると、より高い精度のトレードができるようになると思いました。また今自分が行なっている日足以上のチャート特に週足根拠としたほぼスイングに近いトレードも、動画で解説されてました4時間、1時間、15分、5分が中心のデイトレと基本的にはフラクタルで繋ってると感じました。ただ根拠となる足が大きければ勝率が上がり抜けるpipsも大きくなりますが、その分時間かかりチャンスも少なくなります。特に週足となると調整波といってもかなりのpipsになりますし、調整中にただ指を咥えて見てるのはもったいないので、スイングからデイトレもできるようにしたいです。そのためも今上手くいってるスイングをしっかり固めて、少しずつ時間を短くしてデイトレもできるようにしたいです。
まさに!すべては繋がっているんだと思う今日この頃です(^_-)-☆
今度、よければ、猫チャギラさんのスイングトレードのサンプルを動画で紹介させてください。サラリーマンでチャートを監視できない方に、共有させていただきたいので。
いつも更新ありがとうございます。
「思想が大事」というのは、本当にその通りだなぁと思います。思想は言語化できて初めて思想たりえるので、「網羅主義は上手くいかない」と書かれているように、1つのやり方・方針を細かく言語化できるレベルまでやり込まない限り、勝てるようにはならないな。と改めて思いました。
毎週コメントしながら、他の投稿者さまやコメントされる方々から沢山学ばせて頂いている割に、一向に進歩がなく…落ち込む事もたまーにありますが(落ち込まない性格なのでそれが進歩を遅らせているかもですが笑)、他の方々と自分を比較すると圧倒的に努力・絶対時間が少ない事に気付きます。
いつも同じようなコメントになってしまいますが、このブログではFX以外でも学ぶ事や気付きが本当に多いです。私も有益な情報・コメントを提供できるようになるまで、のろまですが頑張ります!
最後に、思想と言えばこのブログが凄いと改めて思いました。「インタラクティブ性と、考え方・見方を鍛える場」というブログ運営における思想が、説明がなくても伝わってきます。体現して受け手にも思想が伝わる、というのは並大抵のことではなく、ビジネスや組織運営でもこれが出来たら強いよなーなんて思いました。コメント欄でお互い学習・刺激し合っているのも、迷晴さまが「そうして下さい」なんて一言も言ってないですし。知人の会社(業界も仕事内容も完全に知識0)の組織改革をお手伝いする事になり、今回の思想のお話と迷晴FXという場からは沢山ヒントを頂けそうなので…ますます勉強させて頂きます。
わかる人にはわかるんですね~。ボクのコンテンツの深層部、いってみれば趣旨=種子をご理解いただき嬉しい限りです。ITのスキルが、もっと高ければいいのですが、アナログで頑張ってます(^_-)-☆
初めてコメントさせて頂きます。
私はFXと10年以上付き合っていますが、未だに負け組です。
ブログに出会って約2年。最初の1年は、漫然と週間チャートナビを見ていました。
1年前から自分で一週間の相場分析した後、週間チャートナビを見て、迷晴れ様との環境認識の差の把握に努めました。
同時に、フォレックステスターを使って、長期足(4H、1H)の転換箇所の値動きを検証し、それより大きな足の影響が
あることが体感出来き、現在は週足、日足の四本値に着目し、そこでのプライスアクションを観察しています。
今の私の課題は、注目しているライン付近でのプライスアクションに自信をもって反応出来る位の域に達する練習量、及び知識を知恵に昇華させるアウトプットの絶対的な不足です。
また、このブログを通じて私がFXで勝てない理由が良く分かりました。性格面では今回ご指摘のあった「網羅主義者」で「完璧主義者」です。
その欠点を改善していくには、思想の言語化(アウトプット)の訓練が必要と思い、早速コメント入力という形で
今の私の思いを言語化しました。
オモテのテーマの研究からウラがわかるという事に関しては、とても共感出来ました。
今、私は押し目買いの研究をしている最中ですが、押し目までのアヤ戻しの値動きや、売り手の気持ち(利確ポイント)が
想像出来るようになってきたからです。
自分の行っていることに対して、迷晴れ様から正しいこと事だとお墨付きを貰えたように思い、
嬉しく思いました。今後も今の取組みを継続していきます。
これからも、何らかの形でこのブログに参加していきたいと思っておりますので、
宜しくお願い致します。
ボクもどちらかといえば完璧主義です。さらに「美しさ」という抽象的な満足度まで求めてしまいます。そんな性格を治そうとしても、なかなか難しいものです。そんななか、ひとつの最適解を見つけました。それは、ひとつの「技」を完璧にするということです。これなら「網羅」に対して完璧さを求めなくなります。参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
一つの技を完璧にする事に努めていきます。
戻り売りは比較的、得意で好きな技ですので、
狙った場所でエントリー出来るように訓練と検証を続けていきます。