10Feb
週間チャートナビ(2018.02.05~2018.02.09)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
わからないことを、ムリにわかろうとしてはいけない。
それをすると、トレードするに、都合のいい解釈をしてしまうことになるからだ。
わからないのはダメというのが間違いで、売りと買い、どちらが強いのか、わからないところは結構たくさんある。
だから、わからないところは、わからないままにするのが正解。
全体の向きはわからないが、部分的な向きならわかることがある。
この感覚が身につくと、レンジのなかで、いわゆる”抜きとる”トレードができるが、まずはNのスイングに乗れることが基本だと思う。
ドル円、NYダウ暴落で乱高下
NYダウ
先週108.5でしっかり底ができたので、下がっても、109.0からの転換をイメージしていましたが、NYダウ(ダウ工業株30社平均)暴落をきっかけに円が買われ、再び、底値108.5を試すことになりました。
株価と為替レートの関連性は絶対ではありませんが、株価は、その国の”国力”を示すバロメーターです。NYダウが暴落すれば、米国の通貨である”米ドル”の価値が下がり、その代わりに、安全資産の”円”が買われやすくなる、いわゆる”リスクオフ”状態になります。
事実1:先週高値110.5レジスタンス
キリ番+サポレジ転換の水平線。この高値を試してダメなら、戻り売り候補になるので、安値108.5を狙うショートに乗れる。
個人的には108.5を”底値”と観ていたので、109.0辺りからのロングを考えていた。
先週チャートは、急騰・急落での乱高下、108.5のオーバーシュートでいびつで、分析しづらい。無理に意味付けをすると、ボクニカル分析になって、世界にひとつだけの”線”を引いてしまう。
予めラインを引いておけば、反発レートの目安になるが、そこでプライスアクションが起こらなければ何もできない。
あくまで大切なのは”プライスアクション”であって、ラインそのものではない。
押し安値も多く、グレー矢印の範囲内のどこで下げ止まりかわからないチャートだが、短期足がダウ理論的に買い目線になるなり、レンジになってブレイクするのを待ってからロングすればいい。
リバウンドを狙った逆張りは、決まればカッコいいが、決まらないと、ドンキホーテ。
結果として、NYダウ暴落の影響で、108.5まで急落。下落の勢いが強く、途中のサポートは効かず、最終ラインまで一気に動いてしまった。
想定外だったが、何事も起こりうるので仕方ない。
事実2:先週安値108.5サポート
どれだけ想定外の強い動きでも、4時間足レベルのレジサポなら大方止まる。
日足チャートのレンジ下限まで、まだ下げる余地があるので、108.5を下抜けて、半値周辺からの戻り売りはありえないことじゃない。
でも、そうはならなかったので、急落中央部は、You are Shock!!な北斗の拳の世界になる。
事実3:急落戻り売りvs108.5押し目買い
108.5押し目買いあり、急落戻り売りもあるエリア。どちらが優位ということもない。
緑〇高値からのNスイングは緑〇安値で途切れ、黄〇安値からの逆Nスイングは黄〇高値で途切れている。こうなったら暫くレンジに突入。
ブルベア、どっちが優位かなんてわからない。
この”わからない”事実をを、がわかっているならトレードできるが、わかったつもりでやると間違いなく自滅するエリア。
全体はわからなくても、部分はわかる。そういう人だけやればいい。
よくわからなければ、チャートがわかりやすい”顔”になるまで待てばいいいだけ。
チャートはのツンデレ、いつもツンツンして敵対しているようにみえるが、何かのきっかけでデレデレになる。
事実4:再び先週安値試し
天井部ネックで上げどまり、切り上げラインをブレイク、ダウ平均暴落の影響で、再び、先週安値を試すことになった。
事実5 最後まで米株に振り回される
今週の為替市場は米株の動向を眺めながらの動きが続いた。レートは一時的に108.5を割り108.0にタッチしたが、4時間足以上では下ヒゲになった。個人的には108.5サポートで観ている。
Feb.5 Mon.
事実1を根拠に戻り売りを狙う局面だが、青トレンドラインを下抜けてもショートできない。
その理由は、真下に黄〇大陽線起点があること、そして、Wトップになるべく、青矢印のように、高値を試していないから。
緑ボックス内でショートするトレーダーは、おそらく、トレンドラインだけで判断しているのだろう。
2日の大陽線起点を下抜けたことで、短期足ダウは売り目線になるが、実際に、どれだけの人が、売り目線になるかは全く別の話で、まだ買われると思っている人がいれば下がらない。
部分は全体の一部でしかない、部分だけで判断すると間違える。
そういう”部分”だから、切下げブレイク(青1)は、ショートポジションの逃げ場になる。
そのご、NYダウ暴落に反応して夜通しの急落となった。
Feb.6 Tue.
一夜明け、すでに、”ダウ暴落祭り”のあとだった。
緑ブロックを上抜けば、急落の戻しをロングするが、下抜けたのでショート。逆張りロングのポジションもあって下がる。
今週のサポートと観ていた108.5まで一気に下がった。
ここは、強いサポートで、109.0とは根拠の強さが違う。全く反応しないということはないだろうと逆張り(青1)
この先は、急落戻り売りと108.5上昇押し目買いで攻防するエリアになり、ロングとショート、どっちを選べばいいかわからなくなる。
ただ、全体はわからないが、部分的にわかることがある。
”A”の状態では戻り売りと押し目買いのどっち強いかわらないが、青1の小競り合いを抜ければ、一旦、ロングが勝つ。
109.5は戻り売り候補のひとつだが確信はない。赤1でショートしても安値を更新できなければ、すぐに逃げないと、ロングの波が押し寄せてくる。
Feb.7 Wed.
東京時間、前日高値を試してダメなら急落戻り売り(赤1)を狙う。もちろんレンジなので、安値を切上げ始めたら即逃げる。
欧州時間初動で109.0を試し、小さなWボトムをつくり、下降トレンドラインを上抜けた青1からロング。
Feb.8 Thu.
まだ、レンジのなかだが、青1は左壁がなにので、短期決済でロングできる。
緑ボックスの動きで上にいけそうにないのがわかる。青切り上げラインで反発して、緑ボックスを試した赤1からショート。
この急落は、またも、NYダウの影響らしいが、下に振ってからV字反転する可能性を考えた。
Feb.9 Fri.
108.5サポート逆張り(青1)、8日高値の戻り売り候補までを狙い、黄〇の動きで頭を止められたので利確しました。
ユーロドル、Wトップからの売り転換。
先週高値と先週安値(ネックライン)のエリアで観て、ネックを下抜けたら先々週足の安値サポートで観る。
先週、高値試しは完了しているので、基本的に売り目線。オレンジトレンドラインも使えそう。
事実1:Wトップの完成
先週すでにWトップになっているので、今週はあるべく高いところから売りたいと思っていた。
いいところでショートできればネックラインまでの下落をとれる。
事実2:トレンドライン・ブレイク
先週高値Wトップという事実は大きい。これにプラス、トレンドラインをブレイクや押し安値のブレイクが加われば、さらに下がりやすくなる。
事実3:ネックライン反発
先週安値か1.235か、どちらで止まるかわからないが、サポート候補になる。もちろん、下抜けてしまう可能性もある。
事実4:ネックラインブレイク
ネックラインを下抜ければ、次の目標は、今週のサポート周辺。ここからは、ネックラインを試す動きになる。
Feb.5 Mon.
欧州時間、前日黄〇ヒゲと合わせて2回目の天井への試し(赤1)からショート、あるいは、オレンジ・トレンドライン・ブレイク(赤2)からですが、個人的には赤1のポイントが好みです。
赤2のショートなら、赤□が支えになりますが、損切り幅は赤2の方が大きくなります。
Feb.6 Tue.
ネックラインでの反発が想定されます。
キリ番1.240が近いので、下降トレンドライン抜け黄〇ロングは見送り、本命の戻り売りに備え赤1でショート、またもや、ネックラインでサポート。
ネックラインへの見妙な抜け方を”ダマシの安値”と観れば逆張りできます。青1を5分足でみるとミニレンジになっています。
これは、手前大き目の陽線に対し、利食いも、戻り売りも入らないとみれば、ブレイクでロングできます。
Feb.7 Wed.
売り目線継続中。
高値を2度試してネックを抜けてからショート(赤1)ネックラインを抜けました。
Feb.8 Thu.
いつ反転してネックラインを裏から試す動きになってもおかしくありませんが、7日1.225にそこまで信頼できないので逆張りはしません。
待てばわからやすいレジサポができるので、そこからショート(赤1)します。
NY時間に入ってから、今週のサポートを2度試して目標達成しました。
Feb.9 Fri.
8日足のハラミのド真ん中からスタート。すでに目標を達成した感が強いのでノートレードです。
ユーロ円、500ピプス下落。
緑ハラミを先週更新して、かつ、N値にも到達したので、押し目候補までのショート、そこから押し目買いを狙うも、NYダウ暴落で大きく円が買われた。
- 事実1:先週高値レジスタンス、先週高値を試してからショートを狙う。
- 事実2:NYダウ暴落、ダウ暴落による円買いで急落してしまいました。途中のサポート候補では、この勢いを止めることができずに、結局、先週安値まで全戻ししました。
- 事実3:先週安値ブレイク
- 事実4:4時間足ハラミブレイク
Feb.5 Mon.
押し目買い候補までの”押し”狙い。
欧州初動、東京時間安値を試し”ダマシ安値”となった。青トレンドラインは下抜けてはいるが、青矢印の値動きでWトップになる可能性があるので、レジスタンス(赤1)されてからショート。ダウ暴落で深夜から朝にかけて急落していた。
Feb.6 Tue.
こうなると、少々サポートは効かない。緑ブロックのような値動きでロングするのは危険。下抜けでショート。
火曜日の段階で、今週の目標ラインである、先週安値に達してしまった。
こういうラインでの逆張り(青1)はOKにしている。トレーダーの達成感があるので利食いや、それに合わせた新規注文が入ると考えている。
急落の戻り売りがあるので、高値を試して反発した赤2でショート。先週安値からの上昇波半値があるので、このショートは延び切ったら貰う。
Feb.7 Wed.
売り目線でみれば、緑〇安値を更新できず、逆Nスイングは中断、買い目線でみれば、黄〇安値からのNスイングが、7日の黄〇高値で中断されている、紫200ピプスのレンジ。
東京時間朝、前日高値を試したところ(赤1)でショート。高安を更新できなくなってレンジ入りしているので、中途半端なところでは入りたくない。欧州時間からなら、赤2のレジスタンスが使える。
Feb.8 Thu.
今週の注目サポートに達しているので、切下げラインを使ってロング青1)、6日安値と合わせてWボトムと考えたが延びず、夜中にまた急落してしまった。
Feb.9 Fri.
8日深夜にかけて、4時間足の緑レンジ下限に達していた。
欧州時間、先週安値裏でレジスタンス、トレンドライン抜け(赤1)でショート。この4時間足レンジ下限でサポートされるだろうと思っていたが、またもや、夜中にブレイクしてしまった。
最近、YouTubeトップメニューに「コミュニティー」タブが追加されました。
そこに、実験的に「トレーダー川柳」と「気づきコトバ」というスレッドを立ててみました。
それぞれの、ご投稿を、お待ちしております。
今の心境をコトバにするのって、負けパターンへの理解が深まり、さらに、良いストレス発散になるかもしれません。
それに、ピンチや失敗をギャグにして、笑い飛ばせる人って、格好いいです。
◆迷晴れFXの上手な活用法◆
この動画やブログを見るだけでトレードが上達することはありません。
本来の学び場はチャートであり、当コンテンツは【考えるヒント】の気づき場とお考え下さい。自分で仮説をたてて、自分で考えることが勝つコツです。
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コメント
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コメント (3)
こんばんは、
先回の記事で、斜めのラインは使わないようが良いようなことを言われていましたが、
確かに斜めのラインは特にエントリーの判断材料にするとかなり難しいところがあると思いますので、ラインを引かない見ないというのも賢明な選択であると思います。
私は、斜めのライン、トレンドやチャネルを構成するラインの初動の角度が重要であると考えています。
また、エリオット波動における波の1波、3波、5波などの波の回数を数えるのに使います。
例えば、上昇波の初動の切上げの角度のラインを下に抜けたり横に抜けたら第1波の終了で押しを作って違う角度で伸び出したら第3波と数えます。
波をその高さで見るのではなく、下からの切上げ角度で見る方が精度が高いように思います。
第3波がある程度伸びれば、ほぼ第5波が出ます。
そして、第5波まで出て、初動の角度(第1波を構成したライン)を割り込むとそのトレンドはほぼ終了すると見ることができると思います。ですから、初動の角度は重要だと思うのです。
さらに第5波が出て、初動の角度を割らなければ、そこからダブルトップを形成して、再上昇する確率が残ります。
また、上昇トレンドが発生して下降が始まり、かつ押し安値を割らない段階で、いかにもトレンド転換するかのような売り圧力が強い状況でも、この初動の角度のラインにタッチしてから、あるいは若干下抜けしたしたところから、強烈に再上昇することが結構あります。そういうトレンドはかなり強いと考えられます。
この斜めラインを詳しく解説している人はほぼ見かけませんが、注意深く見るとこれほどの奥深さがあり、それをエントリーの根拠としていたり、そういう所から明らかに狙っているメジャートレーダーが必ずいると考えられます。でないとこのような傾向が見ることができないはずだからです。
しかしながら、私もエントリーの根拠は、ローソク足の振る舞いとそれで構成する水平線でみるべきと思います。
そうしないと確率の悪いトレードになってしまうからです。
まぁ、こういうことも考えながらトレードに取り組むとトレードの面白さも増すと思います。
今回の記事というより、先回の記事の続きのようなコメントですみません。
初動の確度、面白いですね。今度、意識してみてみます。
いろいろな使い方があると思いますが、押し目買い・戻り売りの際に引くナナメ線は、Wトップやボトムのほかに、レジサポを破るという根拠が加わるので、ビギナーの方にも、わかりやすいと感じています。
さっきの説明で矛盾点がありました。
訂正します。
第1波を作る初動の角度を割ってから第3波が出て第5波まで出て、初動の角度のラインを割るとトレンドが終わると書きましたが、この説明だともうすでに初動の角度を割っているので、こんなことはほぼありません。
初動の角度がトレンドの継続や終了を示唆したり、切上げ線の角度の変化により波の回数を数えるのはそうなのですが、これを合わせて説明するとおかしなことになってしまいました。
上昇の勢いや加速、全体的な流れを見ないと、斜めラインの説明は単純にはできないですね。
すみませんでした。