5Jul
迷晴れボックスに寄せられた投稿にお応えするコーナー。今回のご投稿内容は、少し変則的な押し目の入り方についてですが、チャートの値動きパターンをレギュラー(通常)とイレギュラー(例外)の、どちらで扱うかという、結構深いテーマにつながります。
一貫性はトレーダーの命綱
ボールは弾むものですが、地面の形によっては、変な方向へ弾んだり、地面の固さや球威、回転によっては、高く弾んだり、低く弾んだりします。
Aの地面、Aの球なら、パターン1のバウンド。
Aの地面、Bの球なら、パターン2のバウンド。
テニス・プレイヤーは、これを先読みして、ボールの落下地点で待ち構えます。そして、練習や実戦経験で、多くの弾み方を経験することで、いろんなボールを拾うことができます。
トレードではどうでしょうか。
確かに、経験が貢献する部分は多いです。しかし、最初から、全てのボールを拾おうとすると、かえって、一貫性を損ない、自分を見失い、簡単なボールさえも拾えなくなることがあります。
これを防ぐには、拾う球と拾わない球を決めておいて、拾うと決めた球だけ、拾うことです。
トレードで損しない一番確実な方法は、トレードしないこと。自分の知らない動きをイレギュラーとして、自分の知っている動き(レギュラー)だけを捌いていれば、余計なトレードをしなくなります。
いろんなボールを拾いたいなら、サンプルを集め、規則性を見つけることです。そうすれば、レギュラーとしてトレードに組み込めます。
一貫性とは、これをやり続ければ勝てるという確信のことで、トレーダーのメンタルを支える命綱になります。これを手放してしまうと、余計なことをして、負けなくていいところで負け始め、ズルズルと滑落してしまうリスクが高くなります。
たとえば、10パターンの動きを知る人が、10パターンのトレードをするなら一貫性が担保されています。一回の勝ち負けに関係なく、それを続けてさえいれば、トータルで勝ち越せるという安心感もあります。
しかし、5パターンの動きしか知らない人が、10パターンのトレードをしてしまうと、勝てるはずの5パターンにも悪影響を及ぼします。
最悪なトレードは、何となく勝つトレードです。
たとえ、一回勝てたとしても、その理由がわからないままでは、未来に何のプラスももたらしません。
すべての値動きに規則性があって、すべての値動きは先読みできるというのは錯覚です。相場では「知っている規則的な動き」「知らない規則的な動き」に加えて「カオスで不規則な動き」というのも存在します。
「知らない規則的な動き」と「カオスで不規則な動き」の境界線は不明瞭な部分もあって、しばしば、非効率な検証に時間を割いてしまうことがありました。
トレードで利益を出すには、知っている動きが数パターンあれば十分です。仮に、すべての動きに規則性があるにしろ、それらすべてを解明する必要はありません。
たとえ馬鹿のひとつ覚えでも、そのパターンが一日数回起こるなら、それでいいわけです。
諸悪の根源は「迷い」です。半信半疑なことは、キッパリ捨てるほうが覚悟が決まります。反対に、手を出すなら「確信」になるまで追及すべきです。
世の中には、大雑把な人も、神経質な人もいますが、それぞれに、長所でもあり、短所でもあります。
問題は、大雑把でいいところで神経質になったり、逆に、神経質であるべきところで、大雑把になってしまうことです。
トレードの目的は、お金を少ない労働力で効率よく稼ぐことです。ボクはそう考えています。
捨てるものを決めることで、迷いが消え、集中が生まれます。
今回の内容が捨てることというわけではありませんが、アプローチの方法ひとつとっても、迷ったらキリがない世界なので、どこかで線引きが必要です。
押し目について(ドル円) 投稿者:今日も一日がんばるぞい!さん
先日のドル円のトレードについてなのですが、6月16日から19日の1時間足から4時間足でも確認できる押し目買いで、19日の18時頃の111.00付近でロングし30pipsほどとれたのですが、
その流れが一旦収束し、20日から21日はコレクティブムーブの動きをしていると思います。
下がってきたらまた買おうと思っておりましたが、21日の20時頃は5分足で押し目もつけずに上に上がってしまっております。その時はエントリーすらできませんでした。19日のように短期足でしっかり押し目をつけてくれる場合は買えるのですが、21日のような短期でも押し目をつけない場合は買うタイミングを見つけられずに困っております。
この2つの違いを自分なりに考えてみたのですが、16日のコレクティブムーブは一気に下に下がっています。その後のインパルスムーブはしっかり押し目をつける可能性が高く、逆に20.21日のようなゆっくり下がって来るコレクティブムーブの場合は切り下げラインも引けるので、切り下げラインブレイクで買わないと押し目をつけずに上に上がっていくのではないかと思っております。
急降下のコレクティブムーブ → 押し目ありのインパルスムーブ
緩やかな降下のコレクティブムーブ → 急上昇インパルスムーブこのように交互に来るのではないかと・・・。
21日は事前に切り下げラインブレイクで買おうと思っていないと、短期足の押し目を待ってしまいます。マヨ晴れさんはどのようにお考えでしょうか。
赤チャネル上限(黄□)反発からの上昇場面。
投稿者さんが、エントリーしたのは19日黄〇部分、21日緑〇では、急騰してしまいロングできなかったといわれています。
投稿者さんが言われるように、19日黄色〇部分は、111円付近(青水平線)をサポートにロングしやすかったのだと思います。しかし、21日は切り下げラインを抜けても、赤矢印のような安値試しの動きにはならず、そのまま高値ブレイク、小さな押し目(赤〇)で上昇してしまいました。
ここからはボクの見解ですが、16日の急落後、時間調整の横動き、これは、よくあるパターンです。急落起点からの戻り売りもあって、波の半値付近でレンジになりやすいです。
急落からの戻り売りが、16日終盤にできたピンクのネックラインを割ることができず、売りがあきらめたところから、上昇を始めたようにしたように見えます。16日の安値が赤チャネル上限で反発しているという強みがあるので、ロングしやすいポイントになります。
20日高値からのプルバック(コレクティブムーブ)は、左に安値サポ-トが連続するやりづらい下降波となりました。下がってきたら押し目買いですが、どこから上昇し始めるかはわかりません。マックス、青水平線まで落ちる可能性もあります。
今回は、20日高値からの短期下降トレンドが、上昇に転じるところを狙いたい(これを以て中期波の押し目完成)ので、前述した矢印のような安値試しの動きを待ちます。しかし、値動きが起こりませんでした。赤〇部分のミニ・レンジ・ブレイクでのロングも、心の準備がなければできません。
結果、押し目買いを逃すことになります。
さて、投稿者さんは次のような仮説を建てています。
急降下のコレクティブムーブなら、押し目ありのインパルスムーブ。
緩やかな降下のコレクティブムーブなら、切り下げラインブレイクで急上昇のインパルスムーブ。
こういう仮説を考えることは、とても良いことですが、今回のたったひとつの事象ではなく、過去、一年間分くらいはサンプルを集めてみないと因果関係は探れないと思います。
ボクの見方としては、16日急落後の調整+波の半値付近レンジ、そして、21日に関しては、オレンジ水平線のラス戻り高値まで一気に上昇後、勢い余ってブレイクしてしまったことで、ダウ理論的に短期波は買い目線となり、その後、売りの逃げや損切りを連続的に巻き込み、上昇してしまったとように見えます。
もし、オレンジ水平線手前で止められていれば、赤矢印の動きになったかもしれません。もし、そうなら、投稿者さんのいう、コレクティブムーブ波形との因果関係はないのかもしれません。ボクは検証したことがありませんので、ご自身で確かめてみてください。
新しいパソコン、アイドル状態でも内部ファンがブンブン回りだす騒音トラブルの初期不良で工場に戻されました。今までのパソコンは、スピーカーのピンジャックを抜いたら、とりあえず、勝手にシャットダウンしなくなったので、もうしばらく続投してもらいます。
先回記事のコメントに、「今の三種の神器は、パソコン、スマホ、タブレット端末じゃないでしょうか。」とありましたが、もし、パソコンとインターネットがなければ、FXもブログも動画も始められず、たぶん、今の自分は存在しません。今頃、何をしていたかもわかりません。
この時間と場所を飛び越える道具は、生活の糧となり、自己表現の場を与えてくれました。
コメディ映画『ブルースオールマイティ』の続編『エヴンオールマイティ』で、「世界を変えたい」と下院議員を目指す主人公に神様が方舟をつくらせます。
トラブル続き、神も仏もありゃしない状態に追い込まれた、主人公の妻に、神様役のモーガンフリーマンがこんなことを言います。
“忍耐を”と祈れば、神は忍耐をくれるか?それとも忍耐のチャンスをくれるか?
“勇気を”と祈れば勇気を?それとも勇気のチャンスを?
もし“家族の絆を”と祈れば、神はあたたかい温もりをくれるか?それとも、愛し合うチャンスを?映画『エバン・オールマイティ』より
要するに、神様は「機会」を与えてくれるだけ。金脈を探すなら、スコップは貸すが、自分で掘りなさいということなのでしょう。
ボクにとって、パソコンやインターネットは、まさに「神器(神の道具)」です。
◆迷晴れFXの上手な活用法◆
この動画やブログを見るだけでトレードが上達することはありません。
本来の学び場はチャートであり、当コンテンツは【考えるヒント】の気づき場とお考え下さい。自分で仮説をたてて、自分で考えることが勝つコツです。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (10)
こんにちは
動画の場面で私もエントリーしそこないました。
かなり上のほうに伸びてからちょこっとロングして10ピプス程度だったと思います。
復帰して1ヶ月ほど経過しましたが収支はおかげさまでプラスです。この1ヶ月を振り返ると、
・・・とにかくエントリー減りました。一週間で10回位です。専業でもないのでこんなもんなんでしょうか。
勝率は結構高くなった、というか負けにくくなったと思います。
・ドル円だけで勝負(序盤の連敗の元凶はポンド絡みだった・・)
・レジスタンスに逆らうトレードはしない
・日足で今日の相場のイメージをつかむ
これだけで収支がかなり改善するもんなんですねえ。
値が伸びて悔しい思いを結構しましたが・・・・
さて今朝の失敗トレードです。「今日はゴトー日だ!ロングに決まってるべ」とばかりに9;45分頃にロング。
・・・北朝鮮ミサイルにやられたというより、15分足レベルではプチ下落トレンドができているんですよねえ。
こういう手法は、トレンドに重なったときのブースター位の位置づけで丁度いいんじゃないかと思い知りました。
今月から枚数を増やしました。何時までも1枚じゃ駄目だろう、ということで。
今回の負けは増やして初敗北です。また壁に当たりそうな気がしますが、それもまたゲームです・・・・
素晴らしいと思います。とくに「日足で今日の相場のイメージ」これは、大事ですね。こんな簡単なことで、かなり変わります(^^♪灯台下暗しですね。
お疲れ様です。
いつもありがとうございます。
お薦めの「デイトレード」を購入して2回目を読んでいます。
本当にわかりやすいです。そして、購入して良かったです。
デイトレードは名著ですね。お金出す価値あります。
こんにちは。
以前2月頃にコメントさせてもらった者です。
FXを始めて5ヶ月ほど経ちました。
やっと最近、自分にとってしっくりくるトレードができる様になって来ました^_^
とは言っても1H足の安値切上げ、高値切下げポイント以外ではトレードしないっていう簡単なルールを決めただけでですがw
しかし、このルールを決める事が出来たのも、トレードを世の中の色んな事に例えて、分かりやすくしてくれた迷晴れさんのおかげです。
はやく自分のスタイルを確立できる様に頑張っていこうとおもってます。
ありがとうございますm(._.)m
シンプルでナイスルールですね。1時間足というのがミソですね。
こんにちは
いつも動画ありがとう御座います
投稿者名に聞き覚えがありましたので
迷晴さんが読む度に笑ってしまって集中出来ませんでした
動画を見て、今日も一日頑張るぞい!
なかなかのネーミングですね(^^♪
こんばんは、
まったくのウンチクコメントです。
パソコンやインターネットの技術は私たちの生活の質を向上させた革新的なものですが、これを支えてきたのは電池の技術です。
そしてこの電池技術をリードしてきたのが今はなき三洋電機でした。
なぜサムソンのスマホは突然発火、爆発しだしたのか、なぜトヨタは、電気自動車ではなくハイブリッド車にこだわるのか、ここら辺は、電池技術の奥深さと発展途上でもあることを示しています。
パソコンやタブレットやスマホ、あるいは自動車のパフォーマンスを十分に発揮するためのバッテリーを搭載しようとする場合に考えなくてはならないのが安全性です。
今でも例えば500kmの走行距離が可能な電気自動車を作ることは可能だそうです。しかし、それだけの容量リチュームイオン電池を積んだら、爆発するリスクが高すぎて現在の技術では量産・市販化は無理だそうです。
何段階かの改善を行うか、違う素材の電池を開発する必要があるようです。
サムソンは、三洋破綻の際に技術者をヘッドハンティングして電池技術を得ました。三洋の技術者は、この先越えなければならない技術的壁を知ってましたが、サムソンは当時の技術レベルで満足し、得るものを得たら技術者はお払い箱にしました。
そして、後にこのつけを払うことになります。数年後スマホは、アプリの多様さと消費電力の増大さは何倍にもなり、さらなる薄型軽量化が進みました。にもかかわらず同じ電池技術のレベルで無理に設計したため事故製品を作るはめに陥りました。
技術というのは、現時点で満足するといずれ陳腐化するか破綻します。その先を見るということが肝要です。
トレード技術もその先を見ていきたいものです。
例え今の技術が未熟でも、きちっと先を見据えればその先はあるはずです。
危ういのは、現状を打破するアイディアを考えない。なんとなく現状に満足するということでしょうか。
哲学的にいうと、いろいろなことに前向きにトライするということが、すなわち生きるということかもしれません。
携帯電話もすぐに熱暴走するなど、前からサムスン製品とは相性が悪く、新しいパソコンのSSDもサムスンではないものに変更しました。
なるほど、そういう理由があったんですね。