11Aug
週刊チャートナビ(2018.08.06~2018.08.10)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
海外では夏季休暇、日本ではお盆休みで、市場参加者が激減するのが「夏枯れ相場」の原因とされてますがが、実際のところはどうなんでしょう。
疑問点は、すぐに解決すべく、チョット調べてみました。
「夏枯れ」でボラが小さいというより、チャートが、三角持ち合いや底値圏・天井圏にあるので、そうなってるだけのように見えます。むしろ「夏底」といって、夏で安値が確定して、年末に向けて進みだしてるように見えます。
こちらも、特に「夏枯れ」を感じとることはできません、よく動いた年もあります。
ユロ円は「夏枯れ」現象が見られますが、クロス円の性格上、ドル円とユロドルの影響を受けるので、この2通貨ペアが逆相関だったり、天底でつかまってると、ユロ円は身動きがとれません。
3通貨ペアの「夏枯れ」現象が、どうなっているのか見てましたが、個人的な感想は、夏休みの影響はないように思えました。夏だからというより、チャート的に動かないところで必然的に動かなくなってる感想を持ちました。
それよりも、
秋の大相場に注目です!
夏の終わりまでに準備を整え、年末に向けて大きく動きだす、そんなイメージを持ちました。
一日の流れなら、欧州時間の始まる「夕方」以降、これが、一年なら、「秋」以降なのかもしれません。
年末の「クリスマス相場(12月の雇用統計や翌週のFOMC以降)」など、アノマリーは数多くありますが、根拠の薄いものもあるので、まずは、チャートを信じるのが一番と改めて感じました。
食欲の秋・芸術の秋・そしてトレードの秋。
秋から大相場を楽しみに待ちます。
ドル円
今週の見通し:113.0日足レジスタンス起点の戻り売り、112.0「Wボトム」からの売りと、7.11押し安値「逆三尊」からの買いで攻防する。7.11押し安値を割るまで買い目線だが、売りの強さにも警戒。4時間足高値切下げラインと4時間足CHL下限で三角持ち合いになる可能性アリ。
7.11押し安値「逆三尊」と、先週高値「Wトップ」で攻防しそうな気配を感じとれていれば負けない。
三角持ち合いを下抜けたが、値動きの本質は何も変わってない。7.11安値サポートを意識できていれば、ハザードエリアにも冷静に対処できる。
Aug.06 Mon.
流れ:7.11押し安値「逆三尊」と先週高値「Wトップ」の三角持ち合い。決着がつくまで、大きく動くことはない。
東京時間、紫安値からの上昇で底値ネックラインを上抜き。欧州時間、ネックラインへの試し+切下げライン上抜けで青1イン、もうこれ以上下がらないと判断して、ネックライン+東京時間の売りポジが解放されるところを買う、111.5のWトップでアウト。
Aug.07 The.
流れ:前日に引き続き「三角持ち合い」のなか、真ん中スタート。上限下限に達するまではノートレード。
NY時間、紫安値で三角持ち合い下限に達したが、V字反転してしまいは入れなかった。
Aug.08 Wed.
流れ:三角持ち合い上限スタート。
売り:三角持ち合い上限から売り。仮に、三角持ち合いを下抜いても、7.11押し安値+先週安値を「底値」とみてる人も多いはず。
買い:三角持ち合いを上抜けると、売りポジの解放で先週高値まで買いやすくなる。
三角持ち合いなかはスキャル対応。東京時間、前日終値を試してWトップ完成、このネックラインを割り、再び上値を試した赤1イン、上昇分の買いポジ利食い+高値掴み買いポジ損切り+新規売り注文で下がりやすくなる。三角持ち合い下限をスンナリ下抜けた、戻り始めたところでアウト。
欧州時間、東京下落の売りポジ買戻しで戻る。NY時間、先週終値(急落起点)まで届かず下がり始めたのは、買い戻しメインの上昇で、新規買い注文が続かないから…流れは下と判断して、フラッグ抜け赤2イン、しかし、7.11安値近く、新規売り注文も入らず、揉み始めたのでアウト。
Aug.09 Thu.
流れ:三角持ち合いを下抜けたが、7.11安値を割るまで買い目線の人は多いはず。三角持ち合い下限から7.11安値まではハザードエリア。
売り:三角持ち合い下限裏レジスタンスで売り。
買い:7.11安値サポートで買い。
東京時間、7.11安値に「逆三尊」出現。売りポジの利確+緑ボックス内安値掴みの売りポジ損切り+新規買い注文で青1イン、三角持ち合い下限裏でアウト。
NY時間、三角持ち合い下限裏で「三尊」出現。買いポジ利確+高値掴みの買いポジ損切りで赤1イン、逆三尊ネック反発でアウト。
Aug.10 Fri.
流れ:7.11安値サポートと三角持ち合い下限裏の間、ハザードエリアのなか。50ピプスの下降チャネルにもなっている。
売り:三角持ち合い下限裏レジスタンスで売り。
買い:7.11安値サポートで買い。
東京時間、前日高値+三角持ち合い下限裏反発+青切上げライン下抜けで赤1イン。欧州時間に入ってトルコリラ暴落の影響を受け乱高下気味になった。7.11安値を抜けている部分もあるが、日足レベルではサポートされているので買い目線継続。
ユーロドル
今週の見通し:緑レンジ下限周辺にいる。1.155をサポート基準にプランをたてる、この1.155をハラミ下限とみている人もいるだろう。
4時間足緑ボックスレンジ下限は、もう50ピプス下だが、1.155先週安値を「底」とみてる人もいそうなので、Wボトムの可能性も疑った。
先週高値半値戻しからの戻り売りと、1.155押し目買いでブルベア攻防するだろうことは予測できる。
Aug.06 Mon.
流れ:まだ青下降CHLのなか、1.155先週安値でのプライスアクション待ち。
売り:1.155割れれば、50ピプス下を目安で売れるが、日足下ヒゲになるかもしれない。
買い:青CHLを上抜けば、買い戻しで、先週高値半値戻し周辺まで買い。
欧州時間、1.555割れから、赤1インしてみたが下がらなかったので即逃げる。
Aug.07 The.
流れ:1.155に逆三尊出現。
売り:今のところ、1.155を「底」とみているので売らない。
買い:1.155に逆三尊出現、ネック上抜けば、1.160まで買い。
欧州初動、東京高値からの売りが、1.155を突破できず反発、東京高値付近の売りポジ開放(損切り)で青1イン、ここで入れなければ、押しを待って青2イン、1.160アウト。
Aug.08 Wed.
流れ:先週高値半値戻し(戻り売り候補)と1.155押し目買いがぶつけるエリアに入ってきた。
売り:1.160レジスタンスから売られる可能性もあるが本命は先週高値半値戻し。
買い:積極的に買える場面ではない。
東京時間、1.160のWトップ崩れから、売りポジ解放(損切り)で青1イン、このロングは短期決済。
欧州時間、Wトップから売りたかったが「攻防エリア」にあることと、下げ幅も期待できなかったのでノートレード。NY時間も、攻防エリアで値動きが読みにくいためノートレード。
Aug.09 Thu.
流れ:前日コマ足45ピプスハラミのなか。
売り:攻防エリア上限から売り。
買い:1.155で短期ダウ反転すれば「Wボトム2番底」からの買い。
東京時間、前日高値を試して(3回目)上抜けなかったのは、上値が重いことを示唆している。
欧州初動、東京高値を試して届かなかった赤1イン、東京時間の立てた買いポジの撤退で下がる。ここで入れなければ、赤2モミを使ってイン、ネックラインを下抜けば、東京時間の買いポジは損切りせざるをえない。前日足安値(ハラミ下限)でアウト。
欧州時間、紫安値からの上昇は、東京時間終盤下落の買戻しで、新規の買い注文は、東京高値を上抜くまで期待薄。売るにしても先週安値や1.155が近いのでノートレード。
Aug.10 Fri.
流れ:今週の下限とみていた1.155を日足がブレイク。
売り:戻しを待って、1.1504時間足ハラミ下限まで売り。
買い:短期ダウが買い転換するか、1.150でピンバーが出れば買う。
東京時間、1.150を下から試すも、買いが弱く届かない(売りの利食いが少ない)。もし、1.150で反発しても逃げ切れる間合いだったので赤1イン、トルコリラ暴落の影響でユーロが売られたようで、ピンバーになることもなく、そのまま下がっていった。1.145アウト。
ユーロ円
日足ダウントレンドを上抜くも2018.2.2高値を起点としたフィボナッチ61.8%から売られている。
今週の見通し:先週の押し目買いが全戻しされた。これは、日足トレンド裏反発からの上昇を抑え込める売り圧力の強さ(61.8%戻り売り)を示唆している。今週は、日足ダウントレンド裏周辺のブル派と、フィボ61.8%戻り売りのベア派とで攻防するかもしれない。
128.5先週安値を下抜いても、日足トレンド裏+4時間足強者の値を割らない限り買い目線に変更はない。128.5から4時間足強者の値までのはハザードエリアなので注意!
Aug.06 Mon.
流れ:先週安値での「底固め」を観察。
売り:先週安値を割っても、日足トレンド裏があるので迂闊に売れない。
買い:底固めが済めば上昇を始める。
ドル円・ユロドルともに膠着状態、ユロ円も、底固め中でノートレード。
Aug.07 The.
流れ:引き続き、先週安値での「底固め」を観察。
売り:先週安値を割っても、日足トレンド裏でフェイクになるかもしれない。先週安値を「底」とみて買いポジを持ってる人も、フェイクの可能性を疑っていれば、損切りせずに含み損を耐えるかもしれないので、むしろ、日足トレンド裏からのV字回復を狙いたい。
買い:先週安値での「底固め」が済めば買い。
ドル円は三角持ち合いのなかで方向感なし。ユロドルが欧州時間以降、上昇開始したので、青1インで東京高値ブレイクについていく。
Aug.08 Wed.
流れ:前日足は50ピプス上昇して、戻り売りエリア下限でクローズ。
売り:戻り売りエリアから売り。
買い:戻り売りエリアを上抜くまで、新規の買い注文は期待できない。
東京時間、戻り売りエリア、急騰起点の紫安値を下抜けば赤1イン、このショート(ドル円同期)は、戻り売りエリアでの、高値掴みの買いポジ損切り+新規戻り売りで下がる、先週安値アウト。
Aug.09 Thu.
流れ:128.5安値サポートと+戻り売りでブルベア攻防するエリア。
トレードするなら上下限逆張り。東京時間、ダマシ紫安値、欧州時間、ダマシ黄高値がサインになる、レンジの真ん中ではトレードしない。結果として、NY時間以降、128.5を下抜き50ピプス下がったが、4時間足強者の値までは買い目線。
Aug.10 Fri.
流れ:昨夜、日足トレンドライン裏に到達、4時間足強者の値も含めてプライスアクションを観察。
売り:4時間足強者の値での反発が弱ければ売り。
買い:4時間足強者の値で下げ止まり、短期ダウが転換、あるいは大き目ピンバーがでれば、昨夜の下落分売りポジの利確狙いで買い。
4時間足強者の値を割っても売り注文の利食いが入らなかったので赤1イン、50ピプス下でアウト。トルコリラ暴落の影響でユーロ売り・円買いとなった。
論理的に説明のつかない現象を「アノマリー」といいます。
「金曜ロードショーでジブリ映画が放映されると、日経平均株価が、崖の上からポニョってなる」
こんなのは、全く根拠がありませんが、なかには説明がつくものもあります。
FXのマーケットには、大きく3つの市場参加者が存在しますが、市場ごとトレーダーの生活パターンや、仕事の習慣に裏付けされている現象なら、それは「アノマリー」とは呼べないかもしれません。
たとえば、ロンドン市場が昼休みになると、急に動きがわるくなりますが、これは、ほとんどの欧州トレーダーが一斉に休みをとるからだと考えられます。
それに比べ「夏季休暇」をとるタイミングは、一斉ではないと思うので、「夏枯れ」の根拠は薄いかもしれません。
年末決済の絡んだ「クリスマス相場」などは、もしかすると根拠があるかもしれませんね。
東京時間はレンジ相場になりやすいとか、欧州時間からトレンドが出やすいなども、アノマリーというより、為替市場の時間割を考えれば必然です。
昔、流行ったマーフィーの法則にちなんで、ボクの体験にも、こんなアノマリーがありました。
- チャートを開いて30分未満のトレードは負ける。
- 月曜から動かないだろうと思う月曜日ほどよく動く。
- どうせダマシになるだろうと思ったときに限って素直にブレイクする。
- 二者択一なら、選ばなかったほうが正解になる。
- 負けパターンを放置しておくと、必ずそれをやってしまう。
- 一度ルールを曲げると、次からは、それがルールになる。
- 一日の負け数とモニターまでの距離は反比例する。
あなたの、相場アノマリー、コメントお願いします。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (7)
いつもご教授頂きありがとうございます。マヨハレ先生のアノマニーは今の自分にもピッタリ当てはまってます。しかし8/6からトレードノートを付け始めました。そのことによって先生が挙げられた項目はほぼ解決されると思います。ノートに付けることによって自分が何をしてどうしたかが整理できますし、それに対しての改善策も立て易くなります。他のFX動画である人が言ってましたが、トレードノートを付ければいいと10人聞いた内実際に付けるのはせいぜい1~2人だそうです。だから勝てないだよ❗正にそのことを実感的している今般です。あと長期休みに関する点も解説して頂きありがとうございました。大変参考になりました。
誰しもが通る道ですね。トレードノート頑張ってください。ボクも、楽しくつけられる工夫を色々しましたよ。
いつも動画ありがとうございます。今回火曜日の段階でこれからのシナリオを考え、週が終わって種明かしといういままでにないパターンでとても為になりました。可能でしたらこれからもこの方法でしていただければ私の理解度も上がり、とてもありがたいのですが、迷晴れさんのご都合もおありでしょうからわがままは言いません。
そのなかで一つ疑問点があるのですが・・・。ドル円4時間足で3週前の最高値から引き下ろした切り下げトレンドラインですが、迷晴れさんは火曜日の段階で2カ所ヒゲの先端ではなく根元で引かれていてその後チャートが進むとそのラインできれいに止められていました。私はヒゲの先端で引いたが為にトレンドラインとローソク足の間に隙間ができてしまいました。
チャートが進んだあと引き直したのならわかるのですが、火曜日の段階でヒゲの根元に引いたラインが今後作用するとどうしてわかったのでしょうか?とても不思議です。迷晴れさんは超能力で勝っているのか?(笑)とさえ少し思ってしまいました。
お時間のあるときで結構ですので教えていただければ幸いです。
あくまで経験上ですが、4時間足オーバーシュート(行き過ぎ)を差っ引いてラインを引きました。ただ、場合によってはヒゲ先端のほうがしっくりくるときもあるので、厳密なルールがあるわけではないです。
早速のお返事ありがとうございました。オーバーシュートとお考えだったということよくわかりました。厳密なルールがあるわけではないとのことで、やはり水平線よりも斜め線の方が正確度に欠けるのですね。
今後ともよろしくお願い致します。
マイ相場アノマリー
「下落相場で上昇に転じると組みやすい」
下がっているときに更に下がるより、適当に上がってくれたほうがロングを狙うにもショートを狙うにもやりやすいです。
「ここは下がる(上がる)ように見えて、強めの逆行の足が出るとその流れは継続する」
これらは結局どういうことかと言うと、
そのような流れを作っている人がいるからだと理解しています。
そして、当然個人では不可能でしょう。
機関トレーダーが作っているのには間違いないでしょう。
更には1人の機関トレーダーが完全に相場を支配することもできないと思います。
だから、彼らは他の強いトレーダーのフォローや弱小トレーダーの損切りを利用してその流れを強固なものにしているのだと思います。
そうなってしまうとその流れは誰も逆らえません。
けっこう強めの上昇相場で、これからまだ行くゾと見えて、
実際、新値更新した途端に
強烈な上ヒゲ陰線、あるいは大陰線
そこからトレンド転換まではあっという間のように思います。
逆に
「下がるのではないかと思うような相場付きではなかなか下がらない」
と言うのもあると思います。
人の心理を利用して、その逆を行く。
その技術で相場が成り立っている。
例えば、サッカーのドリブルで素直に真っ直ぐに進むだけのプロ選手はいないですし、
フェイントばかりしている選手もいないですからね。
大衆心理といいいますが、厳密には、大衆を扇動する側と、扇動される大衆に分かれます。そして、きっかけをつくるのは扇動する側ですね。