9Sep
現在、北朝鮮による地政学的リスクが値動きの背景にあります。ドル円はついに108円を割りました。4時間足のボリバンも、まだまだ下げそうな気配ですが、本日(9/9)は北の建国記念日ということで、月曜のチャートはどうなってしまうのでしょう。
今週の視点
「因縁」とは、物事はすべて、その起源(因)と、果を結ばせる作用(縁)とによって定められていること、とあります。
つまり、因縁とは「原因と結果の法則」の同じ意味で、起源(因)によって、結果(縁)が定まるということでしょう。
これをトレードに当てはめると…
弱い起源(因)から生じた値動きは、弱い結果(縁)を及ぼす。
強い起源(因)から生じた値動きは、強い結果(縁)を及ぼす。
よく「利食い」が難しいといわれるのは、「損切り」のように、自分でコントロールできるものではないからです。
確かに、未来のことはわかりませんし、値動きをコントロールすることもできません。
ただ、「強い起源」と「弱い起源」の区別ができれば、どの程度の期待値なのか推測することはできます。
弱い起源に対して、強い期待をすれば、レートが戻ってきて建値撤退や微損になります。
反対に、強い起源に対して、弱い期待をすれば、チキン利食いで利延ばしの機会を損失します。
起源の強弱を見極めるには、そのプライスの持つ意味を考えることです。
ドル円は108円割れ
先週、オレンジ〇で高安を切り下げてはいますが、安値の部分は北のミサイル・ショックによるもの、下降トレンドを継続していますが、108.00に近づくにつれ底固くなっていくと観てました。
オレンジ三角持ち合い(先週のミサイル下落を除く)+109.50を割れば売り有利、割らなければ買い有利、オレンジ破線上昇波からの押し目買い(青矢印)に警戒しました。
グレーA:押し目買い候補、値幅があるので、109.50+オレンジ切上げ線で上下分割してトレード可。
グレーB:青破線下降波の戻しが始まりそうなところ、2本の4時間オレンジ水平線+強者の値+先週安値もあります。値幅はありません。
グレーC:これは少し厄介で、サポート範囲が広目です。有力候補は2本の白破線です。
グレーD:目下、下降トレンド継続中ですが、Wボトムになるなら、こんな感じでしょうか。
北核実験の影響で75ピプス下窓を開けてのスタートになりましたので、109.50+オレンジ切上げ線サポートからの窓埋めを狙います。
売り目線
赤1上ヒゲ:東京時間レンジ上限フェイクは反転サイン。
緑〇:ロンドン初動15:00の急落、緑〇部分が下ヒゲになることも考えられました。
赤2:急落一発目の戻り売り、抜けなければ暫く様子見。
赤3高値:米国休場なのを知っていれば、この高値からの売りは、下げ幅もないことからスルーできます。
買い目線
青1ピンバー:109.50サポートからの安値切上げ+ピンバーは反転サイン、逆張りなので半値くらいまで。
青2安値切上げ:109.50+オレンジ切上げ線サポート、急落戻り売りとの衝突で、一時的にグレーゾーンになることを覚悟すれば、安いところから買える。グレーを抜けてからでは上げ幅がない。
109.50+オレンジ切上げ線を基準にトレードを組み立てます。
108.50+オレンジ4時間足水平線2本はサポート候補、ここまで落ちれば暫く様子見。
売り目線
赤1モミ:前日の主要な高値を試してから出現、これを下抜けば、ロング組の損切りで落ちやすくなる。
赤2モミ:109.50+オレンジ切上げ線での綱引き、これを下抜けば、一旦落ちるが、本命の下降波はプルバックを待つ。
赤3:本命の戻り売りポイント、安値更新が狙えるショート。
赤4:赤3で入れなかった場合のショート・ポイント、短期ダウが下目線になってからの戻り売り。
赤5モミ:先週始値+安値に出現、下抜けロング組の損切で落ちる。
買い目線
青1:ゴトー日の上昇かもしれない、前日W右トップまでの上げ幅がなくて入れない。
青2:ロンドン初動安値ダマシ、すでに短期ダウが上目線になっているので買いやすい。
108.50は4時間足オレンジ破線上昇波の91%押しで、レンジでよくある反転ポイント。波のサイズからして転換には一日ほどかかる。
売り目線
赤1上ヒゲ:前日終値を試したサイン。
赤2:Wボトムを崩せば108.50まで売れる。
赤3:ロンドン初動の東京時間高値試し、W右ボトムをつくる下落を狙う。
赤4:下でWボトムを完成させているので、押し目候補まで限定。
買い目線
青1・2:逆張りだが、底値圏でダウ目線やらを考えていると、中途半端なレートを掴まされることになる。ダウ目線の切り替わりで入るなら青4まで待つべき。
青3:戻り高値までの上げ幅がないのでスルー。
青4:これが本命のロング、ダウ目線も上になり、ネックを抜いた強者の値でサポートされている。
30分足青破線下降波の戻しを完了すれば、108.50(安値)を狙ったショートができる。グレーCは上昇波押し目買い候補で、下がるにしても一時的にサポートされるので注意。
売り目線
赤1:高値切り下げ:前日高値試しからのショート。
赤2上ヒゲ:緑モミを下抜けたが、青2安値で強反発したのに、緑モミを上抜けない、ダマシ・コンボで下がりやすくなる。
買い目線
青2下ヒゲ:ニューヨーク初動に安値をダマシたと観て買う人もいるだろうが、そもそも売り優先なら買えない。
青3:108.00からの反発なので強いのは理屈だが、安値(損切り)までが遠くて買いにくい。
基本戦略は戻り売りだが、108.00赤日足水平線は手ごわそう、ここで、買ってみて抜ければ売る。
売り目線
赤1:前日終値試しからのショート、オレンジ〇とのダマシ・コンボになっていて下がりやすい。
赤2:108.00日足赤水平線ブレイク、買いポジの損切りを巻き込む。
赤3:通常の戻り売り、安値を更新しなければ即逃げて、しばらく様子見。
赤4:持合いブレイク、赤2と同じパターン。
買い目線
青1:108.00日足赤水平線サポートでロング、緑〇とのW右ボトムのイメージだが底抜けた。
青2:107.50+日足赤水平線サポートでロング、狙いは想定ネックラインとなる108.00まで。一度押してくる可能性もあった。
ユーロドルは週足水平線1.2100への高値試し
チャネルブレイクから先週末に安値を切上げ(青破線)ました。今週は、週足水平線のある高値を試す動きを狙います。グレーゾーンは先週高値からの下降波と衝突するところなので注意。
先週末のW右ボトムをみると、そのネックラインは黄破線になり、このネックを上抜くまで、本格的な上昇は始まらない(ネックラインを上抜いても、先週始値+キリ番1.19500レジスタンスに注意!)
Q1:緑1からの上昇ではネックを抜けず、緑2からの上昇で抜けた理由は、それぞれなぜでしょう?
- 黄〇モミ抜けで一時的に上昇してはいるが、高値更新しているわけではなく、すぐに紫〇で切り返されていて、緑1からの上昇も期待薄。
- 緑1は東京時間で高値を更新する力は弱い。
- 緑2は窓埋めの安値で注目が集まる。
- 緑2はロンドン時間で東京時間より市場参加者が増えている。
- 緑2を割るとW右ボトムが割れてしまい、押し目買いそのものの可能性が崩れる可能性がある(最後の砦)
Q2 青〇から上昇を始めていますが、その理由を考えてみてください。(ブログ)
買い目線は、Wボトム・ネックを上抜いたことで、4時間足押し目買い成功の確率が高くなっている。先週始値でWトップになったが、ロンドン初動で安値を切り上げた。Wトップや赤〇で売った人たちの損切り+逃げで上昇した。
売り目線で考えると、先週始値は、確かに、先週高値からの下降波半値戻り売りポイント、そこにWトップができて売ったのだろう。
このグレーゾーン上限付近は、下降波の半値戻り売り候補、下限は上昇波押し目買い候補だったわけです。ただ、結果として、4時間足上昇波の、週足水平線への試しを意識する人が多かったために、戻り売り参加者が少なかったわけです。
ユーロ円はドル円と正の相関関係
北朝鮮問題もあり、ユーロ円はドル円と正の相関関係にありました。
先週は4時間足チャネルライン・ブレイク後、週足黄水平線でレジされて、オレンジ上昇波フィボナッチ38.2%位置からのスタート、有力な押し目買い候補は50%~61.8&です。
さらに先週終値は、赤下降波61.8%戻り売りポイントになります。
Sep.4 (月)
北の核実験で大きく窓を開けての週明け、窓埋め狙い。
売り目線
赤1:窓埋め後のショートは、青2安値からの上昇波半値程度まで狙える。
買い目線
青1下ヒゲ:逆張りのサイン、狙いは半値程度まで。
青2:青1安値をダマせば、窓埋め狙いで逆張り。
Sep.5(火)
130.00+4時間足オレンジチャネル上限でのサポートに注意!
売り目線
赤1:前日のWボトム(青1・2)のネックを上抜きましたが、先週終値でレジされて高値を切り下げています。先週終値+窓埋め完了への意識が強く、上昇波38.2%の浅い押し目は崩れました。
緑〇:130.00+4時間足オレンジチャネル上限でのハラミ足出現。
赤2:緑ハラミ足を下抜ければ売れます。
買い目線
先週安値付近は半値押し目買い候補で、この底値グレーゾーン内で様子見します。
Sep.6(水)
上昇波半値グレーゾーン
売り目線
赤矢印下降波が安値更新できなかったので、しばらく売りはお休み。
買い目線
青〇:まだネックラインは上抜けてませんが、Wボトムになっているので、転換狙いで、赤破線の高値を目標に買えます。
Sep.7(木)
6日の底値グレーゾーンを抜けて、高安を切上げているので、戻り売り候補の50%(130.50)まで押し目買い。先週終値は下降波61.8%戻り売り候補です。
ドラギ発言で高安を試しました。赤1は先週終値への試しでオーバーシュートして上ヒゲ3本出現、青2は安値の試しです。
売り目線
前日から買い転換しましたので、戻り売り候補まで売れません。
買い目線
青1:わかりやすい、インパルスムーブ(青矢印)とコレクティブムーブ(赤矢印)です。これをみれば、売りと買い、どちらが優勢か一目瞭然です。プルバック完了を待てばいいだけですね。
Sep.8(金)
緑ハラミ内はカオス化しますが100ピプスありますが、6日安値からの押し目買いと戻り売りで攻防しま、緑ハラミを下抜けると下目線になり、赤〇で売れますが、結局、安値まで全戻ししました。
期待とは、何かを予測して、そうなる結果を待つことで、これには、大きな弊害がふたつあります。
期待すると、視野が狭くなり目先のことしか見えなくなる。
期待すると、発想が固まって臨機応変な対応ができなくなる。
トレードでいうと、5分足ロウソクの動きをガン見してしまって、今後における展開を考えられなくなります。
まぁ、今までの人生を振り返っても「期待」して裏切られ、苦い思いをしたことは多々あります。
受験、就職、恋愛、人生を左右する重大イベントであるほど、期待値がマックスになり、期待通りにならなかったときのショックはメガトン級です。
子供のころ、ガックリ落ち込んでいるとき、親にこんなことをいわれました。
「縁がなかっただけだよ」
自分の実力とかじゃなく、ただ縁がなかっただけ、そういわれて、心が楽になった記憶があります。
それ以来、自分の予想通りに事が運ばないときは、縁だからと思うようになりました。
縁がないことを我慢して続けても、縁のない人と我慢して付き合っても、楽しくないし人生をムダにするだけ、縁のないことや人とは、さっさと離れたほうがいい。
うまくいけば、縁があったことに感謝して、うまくいかなければ、縁がなかったことがわかっただけ。
今でも、こんなふうに考えています。
縁が始まって終れば、また、次の縁が始まります。チャートは「縁」だらけで、ひとつひとつのトレードは、世界のどこかにいるトレーダーとの出会いと別れになっているユニークな存在です。
自分の理(ことわり)通りにさえ実行していれば、損得ではなく、縁があったか、なかったか、ただそれだけのことです。
期待の裏側には「依存心」があり、それは、自分の理を持たないことで生まれます。
期待しない生き方とは、自由に発想でき、無限の選択肢を持てる、素晴らしい生き方だとボクは思います。
◆迷晴れFXの上手な活用法◆
この動画やブログを見るだけでトレードが上達することはありません。
本来の学び場はチャートであり、当コンテンツは【考えるヒント】の気づき場とお考え下さい。自分で仮説をたてて、自分で考えることが勝つコツです。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (7)
迷晴れ様
いつも貴重な情報を頂きありがとうございます。
今回のお話の中のブログ記事最初のチャート画像【Sep.6(水)5分足に日足ロウソク】
(ドル円5分足)の考え方について教えていただければ幸いです。
お聞きしたいのは、
①赤丸4から青丸4までの動きと、
②青丸4でのエントリについてになります。
まず環境認識として、波の反転で底値圏を形成しており、ポイントは
以下と考えていました。
A)108.80のNECKライン
B)108.70:NECKラインをブレイクした起点の値
C)108.80のNECKラインブレイク後の足掛かり(3の白四角)
D)108.85:足掛かりをブレイクした起点の値
E)109.10-15の戻り売り候補
①赤丸4から青丸4までの動きについてですが、B)は抜いていないも
のの、C)、D)を完全に抜き返しているため、青丸4の時点では、買い
目線を一旦フラットに戻してしまいました。
②よって青丸4の時点では、「C)、D)、赤丸4」からの売りが入る
可能性を 感じてしまうため青丸4でのエントリを見送りました。
結果的に「C)、D)、赤丸4付近からの売りを受けてから」と考え、
それを待っていましたが、結果的にあまり売りも入らずそのまま上昇
。結果的にエントリできずでした。
3の白四角のような「足掛かり」は、「抜けた・抜けない」にあまり
大きな意味はないと考えた方がよいのでしょうか?
(個人的には押しても足掛かりのレンジ下限までと考えています)
コメントを頂けると幸いです。
いつもご覧いただき有難うございます。
まず、前提としてチャート解釈は個人差があって当然なので、tapsさんの解釈が完全に間違っているというわけではありません。
この局面での、買い目線の根拠は、
①ほぼ、上位足レンジ下限に達している。
②大きなWボトムを完成させてネック+戻り高値も抜いている。
この2つの事実から、買い有利と観ます。
当然、戻り売り候補1からの売りが懸念されますが、このWボトムの完成に最も貢献した「B強者の安値」を割らない限り、買い目線のままです(Bを割るとWボトム崩壊の可能性大)
四角の足掛かりに、それなりに意味(局所的な目線切替など)はありますが、B安値の最終ラインは、Wボトムの波とセットになっている値段なので、tapsさんが観ている波より大きくて強いです。
つまり青2からの押し目買いが青4になります。安値切下げで、短期的にダウは下目線になっていますが、このWボトムの波サイズでいえば、上目線のままです。
さらに、売り抜けられる可能性が高くなるのは、青4からの上昇が、戻り売り候補1(あるいは、その手前ネック)で、再び頭を抑えられ、Wトップになったときです。
こうなると、安値Bが割られる可能性がでてくるので、安値Bで青4のようなロングはできません。
良いご質問を有難うございます(^_-)-☆
迷晴れ様
的確なご回答ありがとうございます。
おかげさまで視界がクリアになりました!
仰る通り、大きな視点で見ると、「転換からの上昇」のための条件をすでに充分クリアできていて、そのまますんなりと上昇されても文句は言えないですね。
私は、四角の足掛かりを抜かれたことによって、青丸4付近でのWボトムもしくは安値切り上げ(上昇のためのさらなる証拠)を待っていたのですが、逆にその場合は、戻り売り候補1Wトップからの安値B割れのパターンも考慮しておく必要があると言うことなのですね。
ん~なるほど。ありがとうございます。1問さってまた1問(^^;)
迷晴先生
いつも素敵な動画をありがとうございます。
昨今、北朝鮮が相場の動意に一役買ってますね。。(^^)
自分のルール通りに実践実行! 期待や損得ではなく、縁があったか、なかったか、ただそれだけのこと!だと!
つい期待してしまうのが、人間という一方、そこを鍛えることで、トレードに限らず、人生の生き方にも通ずるものがありますね。いつも素敵な気づきをありがとうございます。
まさしく、その通りだと思います。期待→落胆のサイクルを、生活からどう排除するか、重要な命題ですね。
マヨ晴れ様、久しぶりのメール投稿となります。
今月はfx 初で勝ち越しトレードになりそうです。
今月は以前コメントさせて頂いたように、①シナリオを描く、②エントリールールを限定する、③損切りは直ちに行う
ルールを守れば利益が出るという実感が初めて得られた日でした。頭で分かっていても、実際に体験して利益が出たのでは大違いですね。ようやくルールを守れば利益が出る、最悪、エントリーチャンスがないならやらなくても良い、という心境にいたりました。
おかけで無駄が減り、トレードの精神的負担も激減しました。
EAを使用したトレンド、レンジブレイクを基本としているのですが、動画を参考にして、逆張りやフィボナッチなども挑戦してます。
現在でも動画で参考になったのは上位足によるシナリオ、買目線、売り目線という考え方も参考にらなります。引き続きトレードの基礎をら固めていきます。
今月は無駄なトレードも減り、プラスに転じそうです。頑張ります。
よかったですね(^^♪役に立っているなら嬉しいです。