22Jan
波の反転に要する時間を前もって知ることができれば、待つじれったさがなくなります。今回の記事は、待つべき時間は余計なことをせず、打つべき時間にチャンスを逃さない、そんなメリハリのあるトレードを目指す方法をご紹介します。
photo credit: Jazza2 via photopin cc
心にユトリがあるとトレードでチャンスを逃さない。
僕の場合、一日中チャートと睨めっこするのはとても無理です。目の奥がズキズキしてくるし、何より他に何もできないというのが苦痛で仕方ありません。なので、注目するラインにアラートセットしたら、あとはチャートを閉じて見ないようにしています。チャートを見疲れて肝心なところでエントリーできなくなっては本末転倒です。波のサイズにもよりますが、反転にはある程度の時間が必要なので、その辺の感覚が身についてくると心にユトリが生まれ、チャンスを逃しにくくなるはずです。
波のサイズと回転半径。
タンカーとヨットでは回転半径が大きく違います。タンカーは長い時間をかけて船首を反転させるのに対して、ヨットは一瞬で向きを変えることができます。相場の波もこれと同じで日足レベルの波が反転するには時間がかかりますが、5分足ならあっという間です。波が反転している間は一進一退を繰り返して大きく伸びることはないですが、一旦完了すると逆方向にスムースに動き始めます。待つ時間とは、この回転半径のことで、打つ時間とは反転が完了してからの動きに便乗するという意味です。
波は値段(縦軸)で反発しながら上下運動を繰り返しますが、実際に動き始めるのは時間(横軸)です。上図でいうとA部分が、この波の回転半径で、この中でのエントリーは難しいうえに利幅も少ないので待つ時間と考えてスルーしてもいいと思います。
どの時間足が反転のタイミングになっているのかを知る。
上図は波の反転部分で陽線と陰線がペアになつて美しく揃っています。もしこれが4時間足なら、現時点は4時間足がタイミングになって反転していると判断します。
こちらは陽線と陰線の間に小さなローソク足が挟まれていて美しくありませんね。この時間足は反転タイミングになっていないことがわかります。
例えば4時間足が反転タイミングになっているとしましょう。ということは4時間足が陽線でレジスタンス確定して、次の新しい4時間足が始まらないと、相場は下落を始めないことになります。それまでは4時間足の上ヒゲになるだけなので、そんな場所でトレードしてもうまくいかないのは当然というわけです。もし、次の4時間足が始まるまで残り1時間あるなら、その1時間は何をしてもムダになる可能性があるのでアラートをセットしてトレード以外のことをしていたほうが生産的だし、エントリーに向けての英気も養えます。
8時間足が反転タイミングになっている例。
上図を見ると、波の反転が陽線と陰線で美しく揃っていて、今は8時間足のタイミングで動いているのがわかります。動き出しを狙えば最低でも8時間1本分は下落なら陰線、上昇なら陽線になる可能性が高いので、8時間ホールドして利益を出すという選択もできます。
赤の縦線が8時間足の始まる位置です。4時間足に8時間足のローソクを書き込んでみましたが、やはり4時間足になるとチャートが美しくありません。陽線と陰線が揃わず、間に小さなローソク足を挟んでいて反転タイミングにはなっていません。
同じ場所をABCと囲ってみましたが、1時間足だとさらにわかりにくいです。あなたが普段1時間足をメインに見ていても、この相場は1時間足のペースで動いていません。
大きな波の回転半径箇所は小さな波の天底チャート・パターンをつくります。15分足か5分足くらいの小さな波で見ると、それがよくわかるはずです。短期足を使う理由は、リスクを最小限にするために、大きな時間足ではわからない動きを捉える必要があるからです。中長期足で流れを見て、短期足でタイミングを取ってエントリーするには、今回の記事のような時間感覚が必要になります。「頭と尻尾はくれてやれ」という有名な相場格言がありますが、頭と尻尾部分を短期足で見える化できれば、よく伸びるボディ部分だけをおいしく頂くトレードができます。
今日のまとめ
チャートを開いてすぐにエントリーできる場所を探そうとすると失敗します。相場はあなたの都合に合わせて動いてはくれません。インジケーターが機能するとき、しないときがあるのは、その時々で相場の呼吸リズムが異なるからです。結局、相場の都合にあなたが合わせるしかありません。一日の中でまともな値幅をスンナリ動くようなチャンス・ポイントは限られています。チャートを穴が開くほど眺めようが、何をしていようが、その時間が来ないとチャートは動きはじめません。
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■投資のリスクについて■この動画、ブログは、相場について個人の見解を解説したものであり、利益を保証するものではありません。投資をされる場合は、それに関わるリスクを十分ご考慮の上、ご自身でご判断ください。
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コメント
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コメント (13)
こんにちは!実は今回の動画解説を見る前に昨日から真逆をやらかしてます…
待つ時間でポジり打つ時間で刈り取られ…とられた後チャートを見返すとわかるんですが、ポジる気満々で見てると全て逆さまなんです。
因みに今さっきも撃沈しました\(__)
週刊チャート分析楽しみにしています!
欄丸さん、こんにちは。見事な逆さまブリだったみたいですね(笑)
その(笑)が励みになります…(>o<")
トレード出来る時間が限られていると、せっかく時間取ったのにもったいないと思ってエントリーしてしまいます。今回の動画を拝見し、反省しました。チャートを見れる時間に打つタイミングがなければ、仕方ないと思うように取り組んでみます。
兼業の方は、そのへんが歯がゆいとこですよね。取れるときにガッツリ取るという感覚が必要かもしれません。
有り難うございます。アドバイス通り取り組んでみます。
質問です。
どちらのFX業者をお使いでしょうか?
主にGMOクリック証券です。コメント有難うございます。
いつも楽しく拝見させて頂いています。
迷晴FXを知ったのは1月21日、その日から、と言っても3日ですがプラスになっています、
上位時間足からレジサポラインをひきOCO注文で、初日は1トレード 46pipもらいました、驚きと感動、
この数字は、FX経験 14ヶ月目になりましたが今までにありませんでした。
待つことの大切さがわかり始めたところです。有難うございます。
レートが上下している時は良いのですが、押しも無く、ぐんぐん上昇(下降)している時には
いつ押し目が来るのか不安で入る事が出来ません、静観がいいのでしょうか?
コメント有難うございます。1トレード46pipsは最高ですね!ぐんぐん伸びるときは確かにありますが、それでも5分や1分などの短期足で見れば小さな押し戻しが入るはずです。自分の予測したラインに来たらローソク足の動きを見て止まったら躊躇せずに入るか、どうしても躊躇してしまうようなら、今は無理して入らなくてもいいかもしれません。追っかける癖がつくと良くないので、どんなにスピードが速くても必ず待って入るようにしたほうがいいですね。
素早いお返事とアドバイス、有難うございます。
これからも勉強させて頂きますので宜しくお願いします。
こんにちは、現在転換の初動を取る練習をしているモノです。
トレンド転換のタイミングに関してこのような回転半径の概念や、ロウソク足を使った考え方は大変参考になります。
検証してみましたが、そういった傾向になることは多く回転半径の継続性はあるのだと感じました。
もし、このほかにもmayohare-FXさんが実践している方法がありましたら教えて頂きたく思いました。
というのも、やはりある程度回転半径が崩れるときもあるので、そのときはMAやボリバンで補足をしているのかなとか
下位足の波も含めて考えているのかな、など疑問に思ったからです。
レンジが長く続くとき、スッと行ってくれるとき、見分け方のコツがありましたら教えて頂ければと思います。
拝見させていただきました。
波の反転のタイムスパンを考えてトレードすることはまったく理にかなっていると思いました。
同時にまったく出来ていないことに気づきました。
相場のリズムに合わせるのではなく、自分のリズムで相場を見ていたようです。
波の反転を相場の息遣いととらえる。
何かそうやって相場を、命あるもののように、手で触れているように、そう感じることが出来ればと願っています。
人の心が作り上げている相場なのだから、生き物のように振る舞うのは自然なことだと感じています。
ありがとうございました。