25Jun
英国の諺にこんなのがあります。Don’t put all your eggs in one basket(卵を全部一つのかごに入れるな)意味は「リスクに気をつけろ!」です。英国のEU離脱はチャンスと常に背中合わせな、リスクについて考えさせられる出来事でした。
ポンド祭りは不参加、そのわけは…
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朝、160円だったポンド円が、午後には133円と27円も急落しました。いずれもの通貨ペアも円高、ユーロ安に推移、ドル円は一時99円にタッチしました。
今回の初動に乗るつもりがなかったので、午前中、私用で席を離れ、午後からチャートを開くと、とんでもないことになってました。
ネットの噂では、この日、人身事故があったとかなんとか…こういうニュースを見て、やっぱりFXはギャンブルだと思われてしまうのは残念です。本物のギャンブラーは確率思考できる人で、決して運まかせではありません。
人生をポンドに賭けた人もいるのかもしれませんが、ボクは基本的にスルーしました。急落の落ち着いた夕方にドル円を2回、ユーロドルを1回トレードしただけです。
EU離脱派が勝てばポンドが売られ、安全資産の円が買われることは予想できましたが、それでも〇〇ショックと命名されるほどの事態、何が起こるかわかりません。
ボラ極大、スプレッド極大、スピードも速い、約定拒否もあるかもしれない大荒れの相場で、平常心を保つにはリスクマネジメントが必須です。ボラやスプレッドが10倍なら、枚数は1/10ぐらいの感覚じゃないと焦りが出ます。
枚数を減らし、普段、5ピプス程度の損切り幅を20~30ピプスと多めにとれば、トレードできないこともないですが、それなら、通常時に、いつも通りの枚数で、いつも通りトレードする方が確実なので、あえてリスクをとることもないかなと考えてます。
今回のような大荒れ相場を、チャンス>リスクと観るか、チャンス<リスクと観るかは人それぞれですが、リスクはコントロールできるものなので、常にチャンス>リスクという資金管理で挑むべきだと思います。
ユーロドルは500ピプスのユーロ安。
ユーロが売られ500ピプスの下落、その後、半値まで戻しました。
ボクのトレードは矢印個所。下に伸びきったあと、半値戻り売り候補レジスタンスまでのトレードです。このとき、スプレッドが1を切ってましたので入れました。ボラは極大ですが、スプレッドは正常化していたのでチャンスでした。その後、半値からの戻り売りをどうするか考えましたが、ドル円と合わせてそれなりに取れていたのと、ヨコヨコになってしまう可能性もあるので辞めてしまいました。
ドル円は800ピプス近い円高。
770ピプスの大暴落、安全資産の円が買われ、一時、99円の円高になりました。週末に控えた英国国民投票の影響からか週の前半は50ピプス程度の値幅で推移していました。
日本時間の午前9時頃から大きく動き始め、午後4時頃には沈静化しました。
ボクがトレードしたのは矢印の個所。ユーロドルを除くクロス円のスプレッドは、まだ高騰してましたが、ドル円は3~5ピプス程度になっていたので陰線1本と戻り売り候補半値までロングしました。損切り幅も20ピプス程度あるのでリスクコントロールをしてのトレードです。
ユーロ円は1200ピプスの大暴落
ユーロ円はドル円×ユーロドルの掛け算通貨という性質上、2通貨ペアが下がれば、ユーロ円はさらに下がります。その結果1200ピプスの大暴落となりました。
大暴落が沈静化して、半値までの戻りを三角持ち合い抜けからトレードしようと狙いましたが、スプレッドが12程あったので辞めました。
考え方は人それぞれあって当然です。今回の騒動をチャンスとみて一攫千金を狙うのは否定できません。
ボクはポンド祭り不参加となりましたが、トレーダーはサッカーのファンタジスタのように華麗なテクニックで観客をわかすのが仕事ではなく、地道にコツコツとわかるとこだけやるものと思ってます。
チャンスは毎日、誰のもとにも平等に訪れます。そこが相場の良いところでも、また、残酷なところでもあります。
Don’t put all your eggs in one basket.
「卵を全部一つのかごに入れるな」
己のかごのサイズを知らずにチャンスに飛びつくのは、チャレンジとは呼べないです。リスクマネジメントがトレードの命綱であって、チャレンジとは、安全を確保した上でするものだと思います。
最後に、今回の相場で負けてしまった方のために、英国の諺をもうひとつ。
Every cloud has a silver lining.
「どの雲でも銀の裏地がついている」
どんな絶望の中にも必ず希望はあるという意味です。
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コメント
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コメント (8)
おっしゃる通りです。
つまらないエコノミストやコメンテーターより立派な見解です。
急落後の戻りを狙い通常ロットで臨みましたが、普段ならほぼ破られない、仮に一瞬抜いても少なくとも建て値付近にすぐ戻ってくるラインの前で勢いとボラの大きさで冷静さを保てずチキン利食いでした。
問題は、午前のトレードで疲れ、午後からやや落ち着いて易しくなってきた場面で入れなかったことです。
英国の今後や経済的な影響はいろいろと取りざたされてますが、結局はこれが吉と出るか凶と出るかは誰も分からないのが真実であり、必ずチャンスは訪れることを信じて自分のトレードを完成させていきたいです。
そうそうお目にかかれる相場ではないので、平常時とはモードを切り替えないといけないわけですが、すべてが極大化した尺に瞬時に合わせるのは、なかなか難しいと思います。
迷晴れ先生、今晩は! お久しぶりです(笑)
コメントは2か月ぶりですが、動画はいつも何度も見ています。
今回の事件、そして迷晴れ動画で、
とっても面白いことに気づいたので発表させてください!
それは、「大相場は自分で作れる!」です。
今回の様な「大相場」が来ると、
一見、「ボロ儲け」のチャンスの様なイメージを
持つ人も多いと思います。
私も日中にスマホでチャートをのぞき見して、
ポンド円が20円も落ちてるのを見て、
たった10万通貨売っても半日で200万儲かる!
などと妄想していました。(笑)
初動の急落はもちろんのこと、その後のもみ合いでも、
ポンド円の1分足の片波で2,3円、長めの1分足1本で50Pもあると、
ウハウハな気分になります。
しかし、「チャートの形はいつも通り」で、
MT4のクロスカーソルで値幅を測った瞬間に、
「なんじゃこりゃ!」と気づくのです。
「チャートの形は大相場の場合でもいつも通り」というのがミソで、
大相場の時に限り、押し目は10%で上昇を続けるならともかく、
普段、20P上がって10P押すところが、
大相場の時は200P上がっても100P押す、そのバランスは同じです。
動画でもご説明の通り、スプレッドも論外に開いていますし、
平常時より不確定要素も多く、勝率は下がる気がします。
それなのに、押し戻しのバランスは同じまま単にボラが10倍になり、
しかし、不安定な相場を「大相場」と呼んで
「ボロ儲け」できるかも知れないと妄想するくらいなら、
普通の相場で、本気で自信があるなら
10倍の建玉をすればいいだけの話ではないかと思いました。
自分だけの大相場!
自分だけの大相場!
Oh My Ohsoba!
自らを磨き、自ら大相場を作れ!
とてもためになりました。
今後ともよろしくお願い致します。
お久しぶりです(^^♪
全体は部分で、部分は全体。相場がフラクタルなのを昔の動画で語ったことがあります。パニック状態+コスト面で不利な相場より、自信のある個所で大きな枚数を張るほうが間違いないと思います。天岩戸じゃないですが、お祭り騒ぎに便乗したくなるのは人の性かもしれません。
拝見させていただきました。
このような場面になると自分も「チャンスだうかうかしていられない」と言う気持ちになることは否定できません。
まだでデモトレードなので早く口座に入金してリアルマネーでやらないといけないと思ったのも事実です。
でも、一旦冷静になって考えてみると違った考えも出てきました。
前のコメントで高晴れ様がおっしゃっていることと重なるかと思いますが。
大荒れの相場でリスクを考慮して枚数を減らして取引する。
それなら普段の相場で自分なりの優位性が高いと判断したところで枚数を上げて取引しても同じ。
同じどころか、どちらが主体性のある取り引きか? どちらが未来につながる取引か?
考えるまでもないように思えてきました。
たとえ今は枚数をコントロール出来る資金が無いとしても、それならなおさらこの機を利用しているようではいけないように感じました。
ありがとうございました。
高晴れさんの「自ら大相場をつくる」に僕も共感します。これなら毎日だってできることですからね。FXの一番の魅力はレバレッジの高さであり、枚数コントロールの幅が広く選択幅があることです。
僕のトレードはサポからレジ、あるいはレジからサポのスペースを狙うことが多いです。ボラが大きいほうが楽に稼げますが、乱高下するパニック相場となると何が起こるかわからないです。
迷晴さん、
長文失礼いたします。
初めましてになります。今年に入って少ししてからですが、迷晴さんの動画を知り、とてもお世話になっております。もっと早くコメントをしなければと思っておりましたが、今に至ってしまいました。
以下、長文ですが初回ということで失礼いたします。
動画は、一通り動画を拝見させていただきました。
内容は、どれもひしひしと心に響き、本当に感謝しかありません。よく無料でこの内容をご提供いただいているなと驚きつつも深く感謝しております。週間トレードナビは、いつも復習にさせていただいております。
相場に関する気づきの動画も、どれもなんて上手い表現をするんだろうと尊敬しています。
川の流れとか市場心理の信長、秀吉、家康の話とか。。
また、昨年末のクリスマスの動画や迷晴れ雑談なども本当に大好きでiPhoneで外でも繰り返し
聞かせていただいております。
当然お会いした事はないのですが、迷晴さんは、いつの間にか自分のメンターの1人になっていました。
いつかお会いできたらうれしい限りです。
自分は、サラリーマン(中小IT企業のSE)でFXトレードを初めてから3年目なのですが、買ったり負けたりを繰り返しております。枚数は、まだ1~2Lotを抜け出せず、なかなか次のステージに行くことができておりません。
自分には夢や目的もあり、少額資金スタートですが、月100Pips以上(前月比12~20%)くらいを目指しております。ルール通り、2年、3年とやれば、複利の力でサラリーマンの月収は、上回れるようになることはわかっておりますが、そう簡単にはいかないのが現状です。
しかしながら、おかげさまで、『ルールがあいまいな勝ちよりもルール通りの損切りがゆくゆくは成功の糧になる』と教えていただき、そこを最重要ポイントにして、最近のトレードに日々励んでおります。ここ3カ月間は、初めて連続でプラス10~100Pips前後ですが、キープできております。少額ですが・・・
最近の課題は、他人の時計を見ないようにはしているのですが、月10万~100万以上も稼いだとかを
聞いてしまうと、ルールが揺らいでしまいそうになったりと焦燥感が出てしまうことです。
今までもこの感じは経験していたので、なんとか払しょくしないといけないと思っております。
結局は自分だと思いますので、日々自分を律して、迷晴さんの動画やブログを拝見し、FT2も購入したので、検証を繰り返して行く他ないのかなと思っております。トレードも基本的に1日1回というルールにしております。焦燥感が勝ってしまうと、トレード回数がめちゃくちゃ増えてしまいます。
今回のロンドン祭りのようなチャンス(裏にはリスクも当然あるとわかっておりますが)リスクコントロールでやらないという決断を出せる迷晴れさんにまた一つ感服した次第です。
自分は、焦燥感のあまり、リスクよりチャンスととらえてしまいがちで、今回はたまたま大やけどしなかったので良いもののちょい負けちょい逃げ勝ちのトントンでした。この時のリスクを好むようになっては、終わりだとトレード後に自分を一喝した次第です。
完全にルールに反したトレードではなかったものの、スプレッドやボラの高さから損切り値はいつもより大きく取らざるを得ませんでした。パニック相場ではやるべきではありませんし、激しく動く相場で一旦大きなマイナスにもなったので気持ちもとても疲れました。
今後も、引き続き、あまり長文にならないようにコメントもさせていただきます。
迷晴さんの背中を追っていく所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。感謝。
焦燥感。まさにぴったりの表現ですね。みんなコレにやられます。
欲しいのはお金ではなく、お金を稼げる自分。
それを軸に回り続けるコマになれるように意識しています。