20Aug

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環境認識はできているのに、なぜかエントリーで負けてしまう…実は多くの場合、タイミングの問題ではなく “シナリオの甘さ” が原因です。
この記事では、投稿者さんの実際のトレード事例をもとに、どこにシナリオの穴があったのか、早すぎる判断をしてしまう3つのクセ、勝率を高めるための『二段階認証』の考え方を解説します。
「環境認識は合っているのに結果が出ない…」という方にとって、負けトレードを勝ちトレードに変えるヒントになるはずです。
環境認識は正しいのに…なぜか負けたトレード
迷晴れ様
はじめまして。いつも素晴らしいコンテンツをありがとうございます。タコと申します。
今回、初めてこちらに投稿させていただきます。
迷晴れ様の動画や記事で日々学ばせていただいており、トレードを始めてから約1年半が経ちました。
最近ようやく、月単位でプラスで終われることも増えてきましたが、まだまだ課題が多く、自分なりに試行錯誤しながら向き合っています。
今回の投稿は、「ある負けトレード」についてです。
同じような場面で判断を誤ることが多く、改善のヒントをいただけたらと思い、勇気を出してご相談させていただきました。
自分なりの考え方も記載しておりますので、お時間あるときにご意見いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
環境認識:2025年7月31日(木)現在
2025年7月31日(木)のユーロドルでのトレード。
2021年高値で形成されたWTのネックラインおよび2022年高値を、6月の月足がブレイク。その後、今年から上昇波に対する調整波を形成中です。
現在は2025年1月安値からの上昇波を背景としたNゾーン内に価格があり、下から100日MAが接近しています。
6月の高値でWTを形成し、そこからの下落により、4時間足のラス押し安値とフィボナッチリトレースメント50%を下抜けました。
ただし、5月安値からの上昇波を背景に、緑のラインレベルでの押し目買いが意識されそうな価格帯まで下げてきています。
今週は勢いのある下降波が出ているが、現在値は上位押し目候補でもあるので、そのあたりを視野にいれつつ、シナリオを考えていました。
シナリオ
【買い手のシナリオ】
①今週月曜からの下降波の下げ止まりを確認し「戻りを狙うロング」を検討。
・狙う波としては、下降波に対する調整波としてのロング
・意識されそうな戻り目:4時間足21MAとの乖離幅・Nゾーン付近、および、6月高値WTのネックラインまでの戻り
【売り手のシナリオ】
①今週の下降波(オレンジ波)の波のリズムを意識し、戻り目を形成すればショートを検討。
・エントリー候補:1時間足21MA
・ブレイクした場合、FOMC急落起点付近や4時間足21MAでの上げ止まりを待つ
②もう一つのシナリオとして、前日安値のブレイクでショート。
・利確候補:FR61%、100日MA、6月安値付近
エントリー&イグジット
前日安値付近でWBを形成し、そこからフラッグによる調整波を作ったように見えたため、高値切り下げのタイミングでショートを実行しました。
しかし、前日安値を割ることなく反発し、翌日に高値を切り上げたタイミングで損切。
その後、下げ止まりをオレンジ波レベルのWB右底と見てロングエントリーしましたが、こちらも不発に終わり、指標発表(米雇用統計)前に損切となりました。
ご相談内容
・環境認識はある程度できていたつもりですが、目線の切り替えやエントリー判断の精度に課題があると感じています。
・特に「安値割れを期待してのショート」や「WB右底からの反転ロング」において、判断が早すぎたのではないかと反省しています。
こういった場面での考え方や、より慎重に判断するためのポイントについて、迷晴れ様のご意見を伺えたら幸いです。
自己反省として
・急落後によく見られる「調整波」への意識が足りなかったこと
・指標待ちの相場状況において慎重さを欠いたエントリーをしてしまったこと
この2点が大きな課題だったと考えています。
勢いのある下降波のあとの短期的な戻しに対し、売り・買いともに早すぎる判断をしてしまい、結果として無駄な損切りを重ねてしまいました。
こういった場面での相場の捉え方や、判断の優先順位について、迷晴れ様からご意見をいただけたら大変ありがたく思います。
どこに”シナリオの穴”があったのか
まず、今回のトレードを要約します。
2025年7月31日のユーロドル。
タコさんは、前日安値を割ると思ってショート(赤①)したけど反発され損切り。
そのあと、今度はオレンジ波のWB右底からの反転ロング(青②に挑戦するも不発。
結果、2連敗。
共通点はどちらも、急落後の調整中に仕掛けてしまったこと。
また、米雇用統計(アメリカ指標)の前日に仕掛けてしまったこと。
つまり、まだ相場が方向を決めていないフェーズで仕掛けてしまったことです。
急落したあとの相場には、基本3パターンしかありません。
- さらに続落するパターン
- 調整後に再下落するパターン
- 底固めしてから反転するパターン→今回はこれ
急落後は”相場の意思決定会議”が始まるので、慎重に対応すべきゾーンです。
「環境認識はできているのに、タイミングで損切りが続く」
こう感じるとき、タイミングのせいにしたくなりますが、往々にして“描いたシナリオが甘い”ことがほとんどです。
それでは、今回のトレードを詳しく解析していきましょう。
ユーロドルの大局は過熱感があるものの上昇基調。
5月安値上昇波の押し目フィボナッチ・ゾーン(緑ボックス)に到達、100日線のサポートもあり、4時間足トレーダーの”買い場”といえます。
30日深夜のFOMCによる急落(赤↓)で”H4ラス押し安値”を割りましたが、この動きに”アンダーシュート”を疑うトレーダーは売りに慎重です。
次に1時間足以下のトレーダーですが、”H4ラス押し安値”周辺の値動きから、目線が割れそうです。
- H4ラス押し安値をFOMCで下抜いたので(6月安値まで)売り目線
- H4ラス押し安値をFOMCで行き過ぎたので買い目線
両目線が拮抗したら、必然的に”保ち合い”ます。
一方、4時間足トレーダーは、5月安値上昇波の押し目フィボナッチ・ゾーン(緑ボックス)で“底固め”を待ちます。
タコさんは、環境認識で”押し目ゾーン”を認識できてますが、「短期目線の混在による小競り合いに巻き込まれてしまった」という印象です。
まとめると、タコさんのトレードは、ロングするタイミングとしては翌日に雇用統計を控えて早すぎ、ショートするには安値を掴むリスクがあったといえます。
相場は純粋な資本主義のルールで動いています。
端的にいえば「お金がすべて」です。
トレードはお金の流れを読むゲームなので、個人的な期待感を排除して、市場参加者の思惑を汲み取れないとうまくいきません。
相場の調整には「時間調整」と「価格調整」がありますが、特に時間調整では、大多数が参加者がトレードを見送るので「静観」が最善の戦略です。
勝ちを急ぐ人に共通する”3つの早とちり”
じゃあ、なぜ早すぎる判断をしてしまうのか。
タコさんのケースから見えてくるのは、次の3つのクセです。
1.ラインやMAとの位置関係を見ずに短期的な値動きだけで判断してしまう
5月安値上昇波の押し目フィボナッチ・ゾーン内に入れば、いつショート勢が利確に動いても不思議ではありません。
また、H4ラス押し安値の下抜けを、FOMCによる一時的なアンダーシュートと解釈することも可能です。
これらの理由から、100日線まで下げ余地は残されていますが、ショートしても、最初の関門である1.14まで下げ余地が小さく、すぐに反発してしまうリスクがありました。
2.イベントを無視する
翌日の雇用統計発表を控えて青②でロングしていますが、大多数の市場参加者はイベント待ちをしていると考えられます。
そもそも、1.14周辺の時間調整は、雇用統計を待っての現象ともいえるので、オレンジ波の2番底を買うならイベント後になります。
3.シナリオ切り替えが安易
1.14は5月安値上昇波の押し目フィボナッチ・ゾーン内ではありますが、上位足のラインや移動平均線などのサポートは確認できません。
さらに、H4ラス押し安値を下抜けたとの見方もあるため、どっちつかずな局面となります。
ブルとベアの交代が起きる明確な分水嶺なら、即座にシナリオを切り替えるべきですが、”曖昧な分水嶺”でシナリオを切り替えると、資金だけ減らす結果になりかねません。
勝率を高める『二段階認証』の考え方
エントリーの多くの失敗は「早すぎる」ことが原因です。
これを防ぐ方法としておすすめしたいのが 上位足サポート × 下位足レジスタンス抜けの2段階認証です。
狙いどころ:5月安値上昇波の押し目フィボナッチ・ゾーン(緑ボックス)でのロング
二段階認証の条件
- 1.14の上位足サポート:
- ネックライン(レジスタンス)の上抜け(下位足のトリガー)
条件1のみは、上位足のラインや移動平均線などの明確な根拠が見つからないためサポートラインとして疑念が残る。
条件2の達成が、条件1を裏付けることになる。
つまり、青1の上昇3波押し目買いは、この2段階認証をクリアしているため成功しやすいです。
おそらく、タコさんはもっと下から、「ネックラインを上抜く上昇1波を買いたい」と考えたのでしょう。
その場合、”高値キリサゲ・ライン”や”下位足の反転パターン(=Wボトムや安値キリアゲ)”をレジスタンスの目安とします。
ただ、斜めのラインは、なるべく長期間機能しているものでないと信頼できません。
青②のロングは、高値キリサゲ・ライン(赤点線)やオレンジ波の2番底候補にできた下位足のダブルボトムのネックラインを上抜いているので”絶妙なタイミング”といえます。
翌日の雇用統計がなければ、ここから買われ始めたかもしれません。
ただ、H4ラス押し安値割れという相反する目線も残っているので、1.16のサポート力次第では、もう一段階サゲてから買われる可能性もあります。
もし、H4ラス押し安値での調整だったら、上位足のサポートになるので、青②のロングはアリですが、ネックラインが近いので、青1の押し目買いが無難でしょう。
- 上位足サポート×下位足レジスタンス上抜けでロング
- 上位足レジスタンス×下位足サポート下抜けでショート
これを守るだけで、早すぎるエントリーの7割は消えるでしょう。
過去に『守破離のエントリー』で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
孫子の兵法に「百戦百勝は善の善なるものにあらざるなり。 戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」 という言葉があります。
つまり、戦に勝つよりも戦わずに勝つことの方が上策という意味です。
相場は、こちらが急いだら逃げます。
早すぎる判断を防ぐには…
- 立ち位置の確認(押し目/戻り目ゾーン)
- 調整波は仕掛けず、二段階認証を待つ
相場が心を決めるまで、腰を据えて待ちましょう。
過去チャートを使って、二段階認証の前に入って負けた例を10個集めてください。
こういう“負けパターン”を見つけて潰すことが、何よりの上達法です。
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コメント
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コメント (2)
いつもご教授頂き有難うございます。正にエントリー失敗の大半の原因早すぎることですね。チャンスを逃したくないという意識が前のめりにさせてしまい、まだセットアップができていないのに自分のイメージに会うように解釈をエントリーしてしまいます。なので最近自分はエントリーしないことを前提に構えてます。自分は今も基本的にはスキャルのスタンスではありますがエントリーは限定してます。二段階認証の解説がありましたが4時間足以上のブレイクですと指標や要人発言がきっかけになることが多く、今回のケーススタディのようにバイーンと行かれて入れないことも多いのですが、スキャルの時間足に落とすと自分がチャートを見れる時間帯で分かり易く出ることも結構ありますので、焦らずじっくりそのチャンスを待つようにしています。今回のケーススタディーでは4時間足の押し目で1時間足がもみ合ってるという環境認識さえできればokで、トレードするとすれば1時間足の枠の中での高安を特定して上から売る下から買うの戦略しかなく5分足、15分足で二段階認証のセットアップが整えばトレードできると思いますし、実際に自分もそういうところをスキャルで抜いたりすることもあります。但し無理にトレードする必要は全くありませんね。あくまで分かり易い形が出た時だけトレードするようにしたいです。
「エントリーしないことを前提に構える」
「分かりやすい形が出た時だけ入る」
この2点は、勝ち続けるために本当に重要な要素です。
おっしゃる通り、4時間足や日足レベルが様子見なら、その中で、スキャルの時間足に落として「二段階認証」を待つという考え方は非常に実践的で、再現性も高い戦略です。1時間足のレンジ内で高安を特定した上で、5分・15分でのセットアップを確認しているのは完璧ですね。