12May
週間チャートナビ(2018.05.07~2018.05.11)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
ご存知、グランビルの法則、移動平均線をガイドにレートがくっついたり離れたりするところを、売ったり買ったりしようつるアレです。そもそも統計用に使っていた移動平均線を「トレードに使えるんじゃねぇ」と言い出したのがグランビルさんで、古典ですが、移動平均線を使ったトレード手法の原点です。
移動平均線にはマグネット効果があってレートが乖離すると、伸びたゴムが元に戻るようにレートが回帰する性質があり、古典ですがグランビル法則を意識している人は多いと思います。いくつか、う~んと思うエントリーポイントもありますが、太丸のポイントなどはボクもメインで使います。この法則を知らずとも、なぜかしら、同じようなエントリーポイントになるんですよね。
ボクは、このグランビルの法則の最大のメリットは、やってはいけないことを示唆してる点だと思ってます。つまり移動平均線からレートが乖離したなら、マグネット効果で、また戻ってくることになる。
つまり、この戻ってくる最中に、中途半端に売ったり買ったりすると痛い目に遭うということです。
ガイドラインにしっかり引きつけて売る、しっかり引きつけて買う。
こういう表現がよくされますが、しっかり”待つ”ことです。
ただし、トレンドのガイトラインとして機能している移動平均線でなければ、もちろん使えませんので、そこは注意点ですね。
ドル円
フィボナッチ61.8%日足戻り売り候補まで、だいたい21SMAに沿って移動している。青安値がよいエントリーポイントなのがよくわかる。
先週足が迷っているのは上下ヒゲの出方をみればわかる、相場環境は日足戻り売り候補のある先週高値とオレンジ・アップトレンドラインに挟まれたレンジ。週足チャートではボリバンが閉じ始め、上昇しても2σに頭を押さえらせそうな気配、そうなると、上昇しても先週高値までか。
今週のシナリオは…
- 上昇トレンド終焉でWトップになる。
- オレンジ・アップトレンドに支えられ先週高値を更新する。
- オレンジ・アップトレンドを割る。
アップトレンドなので買いでいいが、買うならトレンドラインにしっかり引き付け、中途半端なところで買うのはダメ。オレンジ・チャネルのなかに青インナートレンドができている、これを割ってもアップトレンドが終わったわけではない。
May.07 Mon.
3日ハラミ足のなか、4日安値を試してダメなら買う。
先週安値+オレンジ・アップトレンドラインのサポートと日足戻り売り候補(先週高値)戻り売りで攻防するのは必至。4日足下ヒゲの長さをみても””買い”の強さがわかる。
東京時間、紫高値からの戻り売りが失敗した青1(5分足モミ)、これを上抜けば、4日高値付近からの売りポジ+紫戻り売り撤退で上がるので4日高値までロング、4dハラミ陰線高値レジに注意。
欧州時間、4日高値を仮ネックに見立てて作戦をたてる。ネックライン付近でのブルベア攻防には手を出さない。
イマイチ機能しているのかわからない4時間足21SMAだが、オレンジ・アップトレンドに挟まれればレンジになる、よくある相場で手を出してはいけないところ。
4時間足21SMAタッチで5分足が上ヒゲ3本以上出した赤1ショート(SMAタッチだけなら何もしない)、このショートは、買いポジ利確+4日高値ブレイクロングの撤退からWボトムへのプルバックを狙ったもの、ネックラインを4時間足レベルでブレイクさせた青1で利確。
May.08 The.
7日足がキレイな同時線になった=指向性なし、4日ハラミ足確定(3日にもハラまれている)オレンジ・アップトレンドラインと日足戻り売り候補からの売りとのブルベア攻防を見極める。
東京時間、前日下降波からの戻り売りを赤1で狙えるが、前日Wボトムから買いが進む可能性もある。この可能性が紫高値の5分足打ち消し線で否定されないと売れない。
このショートが安値更新できなかったことで、7日高安ハラミとみた、頭と尻尾がくっついてトレードするうまみがない。aハラミ陰線をブレイクするまで静観、
May.09 Wed.
8日高安を基準にみる。オレンジ・アップトレンドラインに微妙に届いてないがレンジ相場が3日続いているので、そろそろブレイクしてもいい頃。
東京時間の上昇を取り逃がしてしまい、欧州時間、青1下ヒゲ確認後ロング、これを確認しないと押し目でもっと下がったかもしれない、利確目標はD3R(3日ハラミ足高値)
ピンク安値(のちに9日安値)は、D7R(7日ハラミ足高値)ブレイクさせたレート、戻ってくればサポートされやすいので覚えておく。
May.10 Thu.
日足戻り売り候補(先週高値)でWトップになるかという日、青ネックと先週高値40ピプスのレンジで考える。
東京時間、D3R(3日ハラミ足高値)でレジされたので、ダマシ高値赤1を確認後、仮ネックまでショート。
ネックライン上で揉んだ、下ヒゲ売り失敗のあとに買いも失敗してネックラインを下抜けた赤3ショート、経済指標も絡みネックライン上の買いポジ損切りで下がる。
1時間足をみるとD7R(7日高値)がチャートを頭と尻尾の上下に分けているのがわかる。
May.11 Fri.
再びオレンジ・アップトレンドラインに接近して、RN109.00ピンク安値を試せば買いを考えればいい、頭と尻尾しかない綱引き結び目のようなトレード困難エリアなのでノートレード。
ユーロドル
4時間足21SMAに沿って下降中、オレンジ・ダウントレンドラインを上抜くまで買いは考えなくていい。
- オレンジ・ダウントレンドに引きつけて売る、これが最も大事。
- 4時間足21SMAが機能しているので赤ブロックでのダマシに注意、まぁ、SMA表示なくとも、直近高値で観れいれば問題ないですが…
- 8日ハラミ足高安にも注意。
May.07 Mon.
4日足高安のレンジでみて上から戻り売り、買いは考えなくていいが、それでも買う人がいるので注意。
4時間足21SMAやオレンジ・ダウントレンドというガイドラインがあるので、これに沿ってショートするだけ。何がいいたいかというと、a陽線でショートするのは早いということ、赤1で5分足モミ下抜けショートのほうがいい。先週終値サポートと勘違いでロングした人も、ここで逃げるだろう。
RN1.1900先週終値+赤日足水平線で反転するなら、ブルベア攻防から青矢印のような動きになるはず。売りの方が強かったので、ブルベア攻防の買いポジ開放で赤2ショート。反転したときの準備として、e陰線高値に仮ネックを引いておく。
May.08 The.
オレンジ・ダウントレンドをガイドラインに売りだけすればいい。買うなら前日に引いた仮ネックを上抜てから準備すればいい。オレンジ・トレンドラインへのマグネット効果があるので、それまでは、ひたすら待つしかない。
欧州時間初動の上方フェイクに注意、4時間足21SMAを試すかもしれない。ボクが大金を持っていたら、この値動きをメイクすると思う。
RN1.1900を下抜ければ戻りを赤1で売れるが、頂点で入ると、深く戻ることもあるので切上げラインを使ってエントリーしたい。
May.09 Wed.
8e陽線を基準に考える。
欧州時間、緑ブロックのブレイク黄1に注意!まだオレンジ・ダウントレンドラインまで戻ってない。急に下落スピードがアップすることもあるが、ここは、日足の押し目買いエリアにある。
4時間足SMAとの乖離が気になるが、赤1の長い上ヒゲがショートのサインになる、この売りが失速したことで、トレンド転換の可能性がでてきた。
May.10 Thu.
トレーディングレンジは、大きくみると8日ハラミ陰線高安、小さくみると、8eハラミ陽線高値になる。
オレンジ・ダウントレンドを上抜いても、ガイド役になっていた4時間足21SMAがすぐ上に控えていて、迂闊にロングできない。こういう景色はよくあるが、SMA非表示でも、8eハラミ陽線をブレイクしていないことに気づいていれば問題ない。
途中揉むことを想定して、期待買いするなら、東京時間になるべく安いところから仕掛けてしまう方法もある。
結局、NY時間の経済指標で急騰・急落してしてd陽線のハラミになってしまった。
May.11 Fri.
10dハラミ陽線高安でみる。欧州時間、紫安値で押し目をつけたあと青1で先週終値までロング、手前で上ヒゲを何本も出したが下がらなかったレートを上抜いたところで、売りポジ開放される。
ユーロ円
先週足は大陰線となった。4時間足21SMAとトレンドラインをガイドにする。
4時間足21SMAに沿ったオレンジ・ダウントレンドのなかに、1時間足21SMAに沿った青インナーダウントレンドのある相場。ユーロドル同様、トレンドラインへの引き付けが肝心。
ドル円は高値圏形成、ユーロドルにキレイなダウントレンドが出ているので、これについていくことにする。
May.07 Mon.
先週終値と安値の間60ピプスで考える。
欧州時間、先週終値でレジされたが、ユーロドルはレンジ状態だったので黄1をスルー、その後、ダラダラとさがっていった。
May.08 The.
1時間足21SMAに沿って戻り売り、先週安値を抜けば、ユーロドルも同じタイミングで50ピプス下のRN129.5まで狙える。
May.09 Wed.
前日Wボトムをつくるも、まだ上がるかどうかわからない。
東京時間の上昇はとれなかった。欧州時間、赤切下げライン抜けの黄1ロングに注意!真上にオレンジ・ダウントレンド+先週安値+4時間足21SMA+8日高値が控えている。
ロングできるのは青1、ここは紫高値売りポジなどが決済され先週終値まで上昇するが、すぐ利確しておかないとオレンジ・トレンドラインへの試しに巻き込まれる。
May.10 Thu.
先週終値と安値60ピプス(9eハラミ陰線)でみる。
ドル円は先週高値レジ売り、ユーロドルはダウントレンドライン上抜け、こうなるとユーロ円はどっち?になるのでノートレードでいい。矢印のようなスパイクがあれば買いたいが、そうはならなかった。
May.11 Fri.
この日もドル円とユーロドルが逆相関しているのでノートレード。
『幸運は、チャンスと準備が一致したときに実現する』エジソン
今週のチャートがそんな感じでしょうか。ガイド役になっているトレンドラインや移動平均線、そこにレートが来るまでしっかり待てればよかったと思います。
人生もそういうときってあります。
チャンスっていきなり来るものだから、いつ来てもいいようにしっかり準備しておかないと乗り遅れます。そして、皆がチャンスだと騒ぎ立ててから慌てて便乗しても時すでに遅しです。
段取り8割といいますが、この準備しておくというのがなかなかできないものです。
先日、会社の決算で会計士と打合せしましたが、結局、1年間分の帳簿をゴールデンウィークの一週間で入力しまくるというのが毎年恒例になっています。もっと早くからマメに準備しておけば楽なんですが、いつもこの調子です。
そこで”準備”とは、何ぞやを考えてみました。
準備の人といえば、やはりイチローでしょうか。
ようするに“準備”というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得るすべてのことをこなしていく、ということですね。
言い訳の材料、トレードに当てはめるなら、不可抗力以外の負ける理由でしょうか。自分の負けパターンを洗い出していくことが、やはり”準備”の本質なんだと思います。
できる限りの準備をしても、次の1本が打てる保証がない。だから野球は楽しい。
イチローは、勝ち方ではなく、負け方に美学を持ってるのではないでしょうか。トレードも100%はないので、負けたときこそ、勝ったとき以上の価値を持たせないとネガティブなループに陥ってしまいます。
勝ちは勝ち、負けも価値。
仕事や生き方も、そういうルーチンになってくれば、もはや無敵ですね。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (2)
今回も動画作成ありがとうございました!
チャートナビの事ではないのですが、私は迷晴れさんの動画の中で「トレードエピソード」が大好きです。
動画検索「トレードエピソード」で出てくる動画はもちろん全部見させていただきました。
凄腕のトレーダーさんのリアルトレードを、しかも自分の考えを解説していただきながら見れるのでとても勉強になります。
特にエントリーするタイミングはなるほどぉ・・・といった感じです”(-“”-)”
最近はトレードエピソードという動画は出ていませんが、楽しみに待っています!
迷晴れボックスが結構たまっていて…ひと段落ついたら、また再開しますです、スイマセン(^_-)-☆