19Apr
人生も、選択によって複数の未来が存在するように、相場の未来も、ひとつに絞り込むことはできません。いくつもあるトレーダー分岐点における自分の選択など、もの凄い数の選択の中の小さなひとつでしかありません。
波の切り替わりのタイミングについて。
4月13日108.72の安値を付け、反転したのを見て、もどり売りを狙おうと思い1時間足を見ていました。
13日21時あたりから1時間レジスタンス109.20あたりをヒゲで抜けたものの5分足で109.136、109.226あたりに水平線を引き、直近高値109.226あたりでショートでエントリーしました。
ですが、109.136を抜けなかったので、アレ?っと思い逃げました。ただ、最近逃げてばかりのトレードだったので、利を伸ばせないと思い再びエントリーしましたが、数十分後、さらに上に抜けて行き、109.270あたりで損切りしました。
後から見ると4時間のレジスタンスで、頭を押さえられ下に抜けていきました。
4時間足レベルのトレンドの中身を取っていくような、トレードがしたいのですが、4時間足の波の切り替えがタイミングがわかりません。やはり「待て」が出来なかったのでしょうか?タイミングを教えていただければと思います。
KENKEN さん
戻り売りシナリオに問題はない。
大きな流れは下目線なので、戻り売りを狙うシナリオは間違ってません。赤枠のような動きを待っていたようですが、13日中に109円をブレイクすることなく、狙っていた動きになったのは翌日14日でした。
水色ライン109.226で15時の1時間足がレジスタンス、さらに、21時の1時間足もレジスタンス(上ヒゲ)されたのを見て、次の1時間足の赤〇辺りでエントリーされたのでしょうか。1時間足レジスタンスを根拠にする、その判断は間違っているわけではありません。
自分ならそうしない、という意見もあるかもしれませんが、検証のうえ確率的に問題ないルールなら、それでいいです。エントリータイミングは逆張りで、5分足すら目線が切り替わる前ですが、これも、否定できるものではありません。
もともと逆張りは、勝率が悪いものです。ビギナーの方に逆張りをおすすめしないのは、根拠のない逆張りをしてしまうからであって、どういう逆張りが勝率が悪いのかを検証したうえで、勝率の良いところで行うなら、むしろ、損切りを極小にできるメリットは大きいです。
本文を拝見すると、動き出し伸びるタイミングを知りたいようですが、波のサイズからして、おおよそ下落に要した時間幅分、短期足が逆トレンドをつくるだろうことはわかります。ただ、これも目安であって、それがいつになるかまでの正確な時刻やポイントはわかりません。
チャートフォーメーションにしても、フラッグになれば、緑ライン近くまで上昇するでしょうが、そうならずに、赤〇から下がり始めダブルトップになったかしれません。あるいは、ウエッジといってフラッグの上限下限が平行でないパターンもあります。
チャートフォーメーションは完成すれば誰でもわかりますが、後からわかっても無意味です。フォーメーションがカタチづくられる過程において、結局、レジサポの強さが影響しているとボクは感じています。今回のケースなら、水色ラインからの売りの参加者より、緑ラインからの売りの参加者の方が多くより強かったというだけのことです。もし、水色と緑ラインが重合していたなら、ダブルトップになって下がり始めたことでしょう。
その日のうちに黄色点線のような安値を試す動きになったかもしれませんが、現実は、109円でサポートされてしまいました。109円が売り買いのトレーダー分岐点となり、何らかの要因で、下には行かず、そのまま横になってしまいました。
勘定トレードか、感情トレードか。
なんだが、プロファイリングのような感じになってしまいますが、文面を拝見して、一点、気になるのは、赤〇部分での2回目のエントリーについてです。
チャート上、何も状況が変わってないにも関わらず、再びエントリーしてしまったのは、おそらく「逃げた」ことへの情動的行為のような気がします。
目の前のやるべき仕事から逃げだした自分に対して、もう一度現場に戻って仕事を続けるべきだと、自分を嗜めているようにも見受けられます。おそらく、真面目な方なのでしょう。弱気になって、心が逃げ出したことへの後悔や、反省の念が、次のアクションを誘発しています。
この逃げは、戦略なのか情動なのかで大きく意味づけが変ります。戦略なら、もう一度、しかるべきプライスで仕掛け直せばいいだけです。
ひとつのトレードは入り口(エントリー)と出口(イグジット)で成り立ちます。エントリーするということはイグジットするということです。これを、必ず決めておかないと、心がブレまくります。
全ての選択には一長一短がある。
完全無欠のエントリーポイントはありません。
今回のような逆張りなら、短期足の目線すら切替わってない状態でエントリーするわけです。そうなると必然的に、レジスタンスやサポートラインの強さに依存することになります。それなりに強い根拠がないところで逆張りすれば、極めて勝率が悪いのが逆張りの特徴です。
だからといって、悪い事ばかりじゃありません。損切りを数ピプス以内に収めることができますし、最も高いところから売れ、最も安いところから買え、ほとんど、リスクを被らずトレードできます。
ところが、レジサポの強さがわからないビギナーが「損切5ピプス以内」なんて文句に踊らされると、とんでもない目に遭います。
逆張りできるレジスタンスやサポートを、ある程度見極めることができても、失敗することはあるので、押し目買いや戻り売りなら、戦略敵にナンピンをする方法もあります。ダブルトップ右山で入るような逆張りは、そういうデメリットを理解したうえで、使っていくものだと思います。
赤〇のエントリーポイントは、成功すれば5分足三尊天井の右肩で入れるので、最も高いところから売れますが、成功するかどうかはわかりませんので、次のレジスタンス候補となる緑ライン周辺で、もう一度、売りを仕掛けてもよかったのではないでしょうか。逆張りのデメリットとして、一発で成功するとは限らないことを覚悟しておけば問題ないです。
あるいは、5分足が下目線になってから売るという選択肢もあります。そうなると、安値1を下抜けた緑〇からになります。この時点での切上げラインぽいところも抜けているので、悪くないと思います。結果的には、109円を抜くことができませんでしたが、もし、109円を抜けていれば、もっと伸びたことでしょう。
同じ根拠でトレードしても負けることもあります。ある程度、風を読めるようになっても、急に風向きが変わることもあります。自然の風を相手に完璧な予想など不可能です。
KENKENさんは、今回のトレードで負けたから、その理由を知りたくて投稿されたと思います。では、もし勝っていたらどうでしょう…おそらく投稿してないのではないでしょうか。
勝っても、負けても、それ自体に大した意味はありません。大事なのは、そのエントリーに至った思考プロセスです。
109.226というプライス、ここでエントリーしたトレーダーは、KENKENさん一人ではありません。経験上自信がある根拠としてエントリーした人もいるでしょうし、ビギナーがなんとなくエントリーしているかもしれません。
しかし、その先の未来は雲泥の差です。
ビギナーは負けたことを悔しがり、理由を知りたがりますが、そもそも、根拠も基準もない、なんとなくのトレードを分析しようがありません。「基準」になるものが存在しないからです。根拠なきトレードの直後にくる感情は「熱狂」です。勝っても負けても熱狂して、次のトレードに支障をきたします。
方や、根拠と基準を以てトレードする人は、たとえ負けても自信が揺らぐことはありません。この方法ならトータルで勝てることを知っているので慌てず、平常心をキープできます。自分なりの「基準」があるので、その負け方が「例外」ではなく「改善」の余地があればチューニングもできます。
1回も負けたくないというのは無茶な話で、全ての負けを排除することはできませんので、ある程度のところで納得して使っていくしかありません。
KENKENさんのシナリオは、チンプンカンプンなわけではありません。説明できる根拠でのエントリーなら、1回1回のトレード結果に左右されず、トータル実績で考えて続けるべきだと思います。勝っても負けても、一貫性の線上にいる限り、確率が守ってくれるはずです。
ただ、2回目のエントリーのような自爆エントリーはダメです。1回目と同じプライスであっても、その動機が全く違います。
2回目のエントリーに、ホントの自分が現れます。
そもそも、戻り売りがどこから入るかを毎回完璧に当てるのは難しいです。さらに、逆張りとなると、1回程度の失敗は覚悟の上です。たった1回の負けで心が揺らぐということは、自分のしていることへの確信が弱いのかもしれません。自信をつけるには、自分を信じれるくらい、ひとつの基準を以てチャートを視るという正しい経験を積むしかないのではないでしょうか。
リスクを恐れないためには、リスクの正体を心の底から理解するしかありません。
相場がいつ、どう動くかなんて、不確実でわかりませんが、わからないながらも、未来を分けるトレーダー分岐点の存在はわかります。
道が分かれる瞬間を狙うのか、あるいは、分かれて暫くしてからなのか、ひとつの分岐点であっても、エントリーのタイミングは各々違い、それぞれに一長一短があります。
最近のドル円は、深夜に大きく動くこともあって、それまで寝ずに待っているというのは、普通の生活では現実的ではありません。それでも、大きく伸びるそのタイミングに出くわしたいなら、その時間にチャートの前にいないといけません。
相場が大きく動くタイミングは相場次第だからこそ、相場に合わせるのが理想的ですが、一般的なライフスタイルの中でトレードを無理なく続けるには、丁度いい妥協点を見つける工夫が必要なのかもしれません。
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コメント
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コメント (9)
個人的には5分足が下降波動を描いたとこで入りたいですね。
赤〇のすぐ右にWトップが見えます。
ネック下抜け後、一旦水色ラインまで戻っているシーンがありますが、
私はここまで待ちますね。
緑ラインが目に入っていれば、そこも良いエントリーポイントですね。
迷晴れさん
いつも動画ありがとうございます。毎日、通勤時や風呂でききながら、見ながら勉強させていただいています。”2回めのエントリ”ほんと難しいですね。迷晴れさんの動画を見出す前は負けた悔しさからナンピン、逆張り、ロット上げるなどリベンジトレードをやってたのですが、負けトレードの理由を書き出して机の前に貼り付けるなどして改善するようにしています。
いつも朝に昨日の流れから今日の大枠の環境分析といいますか、流れを考えるんですけど、最初のエントリで負けても朝の大枠の流れに沿ったエントリであればひどいことにならないような気がしています。
まだまだ”学ぶ期間”が続くと思いますのでこれからも動画配信、ブログよろしくお願いします。
これはテニスのサーブや、アーチェリーなんかと同じ理屈かもしれませんが、2回目の方が肩の力が抜けますね。だらか、ボクの場合、朝1回目のエントリーは、ロットを下げたりします。これは、もし失敗しても、次のサーブに支障が出ないようにするためです。
いろいろと工夫が必要ですね(^^♪
一つのエントリに気持ちを入れすぎないようにって感じですかね。
週足、日足を見て4時間足をメインに分析して1時間足などでエントリするデイトレをやっているんですが、エントリ回数をなるだけ絞るようにしています。指値で待って大きな波を取るようにしていますので、1日1回、もしくは2回です。
回数多いとリベンジトレードになりがちで結果も良くないのでこうしているのですが、反面、肩に力が入って思い入れの強いエントリになってしまうことも多々あります。
技術はFT3で勉強できるので、ひどいことにならないようにはなってきているのですが、忍耐や器はリアルでしか練習できないので日々精進ですね。
迷晴れさん
『勝っても、負けても、それ自体に大した意味はありません。大事なのは、そのエントリーに至った思考プロセスです。』
素敵な言葉をありがとうございます。
トレードしていると色々とありますが、もう一度、原点に戻る事ができます。
これからもよろしくお願いいたします。
報復は負の連鎖を生むので、ひとつひとつのトレードに区切りをつけることが心理面では大事なのかなと思います。
負けトレードは最高の研究素材(教訓)として、後悔のない精神状態を心がけたいものですね。
迷晴先生、
ご無沙汰しております。いつも素敵な動画をありがとうございます。
KENKENさんの気持ち、とっってもわかります。(^^)
また、そこに対して、まさに!といった迷晴先生のプロファイリングで自分自身に響きまくりでした。
私自身も月間トータルでおかげさまで負ける事はなくなりましたが、勝ちを積みあげまくっているわけでもないので、根拠なき自信のレベルがまだまだといったところなのかもしれませんね。
一緒にまだまだ学ばせてください。
先日、ご紹介してもらった目薬ですが、私も目が疲れ気味だったので、さっそくドラッグイレブンに足を運んでみました。迷晴れ先生の買ったものとはまた違うかもしれませんが、800円くらいでサンテアスティ(ビタミンB12)のものを買いました。良い感じです。
月間成績プラス、大進歩ですね(^^♪
目の疲れだけじゃないのかなと思って、今、いろいろと試しているものがあるので、効果があれば、紹介しますね。40代以降の方には、役に立つかもしれません。