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ムダに反応してのトレードは理にかなっていません。非合理に勝ったり負けたりの経験は自信につながりません。わかっていながら、人が非合理的なことを繰り返してしまう理由は何なのでしょうか。

半分はチャート、半分はハートを観察する。

相田みつを氏の「人間だもの」じゃないですが、人は、理屈をわかっていても、理屈が通らないことを、ついついしてしまう生き物です。

トレードを合理・非合理の２種類に分けると、ビギナーの方は、圧倒的に非合理なトレードが多いはず。よくあるポジポジ病などは、その一点に執着するがあまり、視野が狭くなってしまう心のクセです。

なぜ、理屈に合わないことをしてしまうのでしょうか。それは、適切に対応すべきところで、心が過敏に反応してしまうせいです。この心の反応を抑止することで、ムダなトレードが減って負けにくくなります。

勝てる方法も大事ですが、非合理なトレードをしない、負けにくいマインドをつくるほうが、何倍も大事だとボクは思います。

そのための方法は、チャートを観察するのと同じくらい、心を観察して、状態に気づくことです。そして、その気づきを抵抗せずにただ受け入れることです。

チャートは魔法の鏡です。

鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰？と聞けば、心の望むままにの理想的な映像を見せてくれます。今にも急落しそうなチャート、含み損があれば、待っていれば帳消しされそうなチャート。チャートを凝視するほどに、我が心は見えなくなります。

昔、プレゼン前の緊張を消し去るのに、ボクがよくしていたことがあります。

それは、「今、俺、スゲー緊張してる」と言葉に出して言ってしまうことです。この言葉を発した瞬間から、「緊張」という自分の内側にあったものが、外側に切り離されます。

また、こんな工夫もしました。厳しそうな顔をしたお客さんと目を合わせると、攻撃的なオラオラトークになってしまうので、友好的なお客を一人選んで、今日はこの人のために話そうと、前もって少し話をしておき、プレゼン中も、その人に語り掛けます。そうすると、不思議と、プレゼンがうまくいき、最初、厳しそうな顔をしていたお客さんも友好的になってくれます。

「今のトレードの負けを取り返そうと焦っている」と言葉にするだけで、心の反応から起こる衝動的な２回目の非合理トレードを防ぐことができます。

ボクには、人生どん底で、残りの人生をどう生きていけばいいのか全く見通しがたたなかった時期があります。そのころ、何をしたかというと、毎朝、河川敷を歩きました。自宅から車で５分ほどのところにある河川敷は、往復３キロのウォーキングコースになっていて、そこを毎朝、ただ歩きました。

人生にはすぐには何ともできないこともあります。それでも何とかしようとすれば、自分を責め立て苦しむだけ。自己否定の挙句、鬱になっても誰も得をしません。

足の裏の感覚、頬に風が当たる感覚、鳥のさえずり。そんなリアルを感じながら、ひたすら歩き続けます。誰に教わったわけでもありませんが、そうすることを身体が求めていました。お蔭で、鬱になることもなく今があります。

人生は思い通りにはいかないものですか、多くは時間が解決してくれて、なんとかなるものです。

アマタのなかのモヤモヤは幻であってリアルじゃない。

何にしろ、アタマのなかのモヤモヤとした空想は、まだ現実にはなってません。つまり幻です。でも、この幻に反応して、トレードも人生も翻弄されます。

短期足に振り回される人は、人生にも振り回され苦しむ人かもしれません。短期足に振り回されなくなれば、人生にも振り回されなくなるかもしれませんね。

ムダに振り回されないために、ボクは、こう考えるようにしています。

人間は１秒ごとに生まれ変わる。１秒前の自分と、１秒後の自分は別人。

人の細胞は60兆個あって、常に新陳代謝しています。つまり細胞レベルでは何回も生まれ変わっていることになります。どうして人は夜になると眠るのか、それは、朝、生まれ変わるの更新プログラムを実行するためです。

動画は一秒間に60コマの静止画でできていて、ひとコマづつが別モノです。１秒前の過去と、１秒後の未来には、本来、何の因果関係もなく、心の反応が引き起こす行動によって、無数のパラレルワールドになっているとしたら、過去を嘆き、未来を憂いたら、そういう未来、今できることだけ精一杯やれば、そういう未来、それぞれに別の自分が存在するのかもしれません。

今こそが唯一の分岐点です。

アタマのなかで、嫌な幻を見れば、嫌な気分になり。好きな幻を見れば、いい気分と言う現実をつくりだします。

人生の1/3は睡眠時間です。人は夢を見ていますが、夢が現実になるとはだれも思いません。夢か現か。たとえ、目を開けていても、幻に囚われていては白昼夢を見ているのと同じで、寝てみる夢とたいして変わりません。寝てみる夢も見ている間はリアル感があり、醒めるから夢と気づきます。起きているときの白昼夢は、それが白昼夢と気づかない限り醒めないから厄介です。

そうなる半分、そうならない半分。

決めつけや思い込みが原因となり負けトレードになるケースがあります。

相場では何事も起こりうるものと理屈ではわかっていても、自分にとって理想的なシナリオに執着してしまいます。

「このラインで反発すれば大きく延びそうだ」その見通しは正しくて、反発するかもしれませんが、反発＝すぐに動き出すとは限りません。結果、動き出すまで何回も損切り。ホントに動き出した頃には、心が折れてエントリーできない。こんなセルフ狼少年な経験、ボクもあります。

そうなる半分、そうならない半分。執着という心の反応をもたないために、そうならないシナリオも用意しておくことです。これはホント大事なことなので何回もお伝えしています。

相場は分岐点となる節目で、売り買いが攻防して、方向が決まります。タイムフレームごとに見る節目が変わるだけで、相対的には同じ原理で動ています。

Aパターンを考えていたが、Bパターンになった。その時次第で、紙一重で値動きが変わることもあります。Bプラン（そうならない）があれば、すぐにAパターンを手放すことができますが、そうでないと、Aパターンにいつまでも執着して、損切りをムダに遅らせることになります。

複数の未来は必ず存在するので、たったひとつの判断が正しいと決めつけないことです。

認められたい心が最も反応する。

マズローの欲求５段階説によれば、ピラミッドの最下層から生理的欲求、安全欲求、所属と愛の欲求、承認欲求、自己実現欲求とあります。

生理的欲求（食べたい・寝たい）が満たされると、次に安全欲求（生きたい）、これも満たされると、所属欲求（家族や集団に所属したい）、そして承認欲求（認められたい）、自己実現欲求（自分の持つ能力を最大限に活用したい）と続きます。

明日死ぬかもしれないような紛争地帯では、安全欲求を満たすことが優先されますが、日本は安全な国なので、承認欲求（認められたい）を持つ人がたくさんいるのではないでしょうか。

その、承認欲求からキャリアを積んで成功する人もいれば、小さなプライドから、嫉妬して、人を罵ったりする人もいます。

人間、誰でも認められたいし、この欲を満たそうとするのは良いことですが、満たす方法を間違うと、人に構ってほしいだけの困ったちゃんになります。

幸せと好きはセットで、不幸と嫌いはセットです。結局、幸せか不幸かは、人の感じ方であって、好きが続けば幸せで、嫌いが続けば不幸です、お金の問題だけではありません。

承認欲求を満たす方法は単純で、人に貢献すればいいだけです。感謝されれば、誰であってハッピーな気持ちになれます。

トレードが上手くなりたい理由にも、この承認欲求が少なからずあります。ボクも、家族の長として認めてほしい、その地位から転落したくないという欲求がありました。

人は皆、承認欲求をモチベーションとして成長しますが、人によっては、嫉妬や怒り、コンプレックスを覚えることがあります。これが行き過ぎると、自己否定して殻に引きこもったり、他者否定して攻撃することで、心の平安を得ようとします。

承認欲求は前進するための強いエネルギーですが、常に、観察して、ダークサイドに堕ちない工夫が必要です。ダークサイド側の、嫉妬や妬みは醜く持っていても周りの評価は得られません。共感するのも、同じような人種だけです。

自分がうまくいってないとき、うまくいっている人をみれば、羨ましくもなります。でも、そこはあえて、うまくいっている人の良いところを口に出して褒めることで、瞬時に浄化されます。嫉妬や妬みが良くないとして、自己否定してしまうのもダークサイドです。

最悪な状況なのに、それでも、人を褒める、自分を褒める、口に出して良いところ、できたことを褒める。そうやって最悪な状態を凌いできたので、トレードも同じだと思っています。

納得できれば勝ち

儲けるためにするトレードですが、お金や勝敗よりも、自分のトレードに納得できているかの方が大事です。

非合理なトレードで、たまたま勝っても納得できず、負ければ怒りがこみ上げてくる状態では、そもそも続けることができません。

合理的なトレードと心の反応からしてしまう非合理なトレード。消去法で、ひとつづつ非合理なトレード数を減らしていけば、最後は合理的なトレードが残ります、それこそが勝利です。

合理的に勝てたならもちろん、非合理なトレードをひとつ減らせたなら、死ぬほど褒めたたえるべき価値があります。

あれこれと手法を覚えたり、一気に知識量を増やすと、情報が処理できずに、心が反応する回数も増えてしまいます。なので、大量の知識より、まずは、ひとつの知恵を極めるほうが、納得度の高い学習ができます。

相場を思い通りに動かすことなんて絶対にムリです。合理的にトレードしても負けますし、改善できることと、できないことがあります。

こうすれば、だいたいうまくいく。そんなところを体験から身に着けていくしかありません。今できる正しいことを続けていけば、大概は時間が解決してくれます。これは人生も同じですね。

40代過ぎると、自身の健康面以外にも、ファンダメンタルな不安材料がいろいろと出てきます。子供の教育がひと段落ついたら、次は、親の介護です。自分のことだけ考えていればいい、20代とは全く違いますが、ボクもそういう20代を通ってきたので、順番なんですね。

このGWは、父親の入院というアクシデントに見舞われましたが、つくづく、介護の仕事に携わる人には頭が下がります。ただでさえ忙しいうえに、思い通りには動いてくれない認知症の人間に対して、嫌な顔一つせず、献身的に、あんなに優しくできるなんて凄いです。仕事だからといっても、慈しむ心がないと、できることではありません。

何があっても、全く心が反応せず、ある意味、悟っている感じです。体力的にきつくて給料も安いと言われていますが、こういう人たちが、もっと認められる社会になってほしいと思いました。介護と医療は連携をとっていますが、病院にいくと、なんだか、介護の方が下に視られていると感じるのは残念です。

ちなみに、今回、今からでも来いと病院から呼び出され、慌てて早朝からむかった行ったわけですが、担当医から説明があるから５時まで待てと言われ、結局、夜７時近くまで待たされた挙句、待たせてすいませんの一言もなく「気管支炎で、一週間入院させます」で終わりました。そんなの看護師から聞いて知っていることです。

父は84歳で、今回の入院で、いくつかの選択肢が出てきました。介護保険と健康保険、介護施設か病院か。たとえ寿命が短くとも、朝起きて、ご飯を食べて、好きなことをして、夜寝る。そんな人間らしい暮らしを最後までさせてあげたいと思いました。

◆迷晴れFXの上手な活用法◆
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本来の学び場はチャートであり、当コンテンツは【考えるヒント】の気づき場とお考え下さい。自分で仮説をたてて、自分で考えることが勝つコツです。

◆お断り◆
この動画は「学習」を目的に制作されたものです。個人の見解を過去のチャートから解説したものであり、未来を予想したり、利益を保証するものではありません。

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