14Jun

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週刊チャートナビ 第536回(2025/06/09〜2025/06/13)一週間の為替チャート(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)を振り返りながら、週トレードやデイトレードにおける攻略ポイントを深掘り解説します。
ドル円
今週の見通し
相場の背景
140円と150円の値幅を推移
米トランプ関税政策の先行き不透明感が「ドル売り要因」になっている。
- 日足下降トレンドvs140円のWボトム
- 5月安値の底堅い展開から「買い手のターン」になり始めている
- 140円背景の”マルチボトム(日足ボトム=5月高値と140円/4時間足ボトム=2週前高安/1時間足ボトム=4日高値と3日安値)”を形成中
- 重要経済指標:米CPI
ベアの注目
- 日足下降トレンド
- 100日線(=週足SMA21)の押さえ
ブルの注目
- 140円背景の”マルチボトム”形成イメージ
- 4月安値→5月安値へキリアゲ
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 5月高値 |
TR中段 | 2週前高安ハラミ足(安値=5月安値) |
TR下段㊦ | 140.00 |
ベアのシナリオ
日足下降トレンドを背景に、2週前高値or100日線(=週足SMA21)付近の押さえで戻り売り検討
ブルのシナリオ
140円背景の”マルチボトム”形成をフォローして5月高値へ買う
毎日の値動き
シナリオとトレード
06/09 月曜
- 5月安値の底堅い展開から「買い手のターン」が始まってる
- マルチボトムの1時間足ボトムが完成
- マルチボトムの4時間足ボトムを2週前高安に形成中
ベアのシナリオ:①5日安値上昇波のアゲ止まりから1時間足ボトムへの下値試しの調整波をショート
ブルのシナリオ:①5日安値上昇波の押し戻しから2週前高値へ押し目買い
- 東京時間、5日安値上昇波のアゲ止まり(=15分足のキリサゲ)を確認できたが、5日安値上昇波の押し目形成を疑い様子見。
- ロンドン時間、144.00に5日安値上昇波の押し目を待ったが急騰してノーポジ。
06/10 火曜
- 5月安値の底堅い展開から「買い手のターン」が始まってる
- マルチボトムの4時間足ボトムを2週前高安に形成中
- マルチボトムの1時間足ボトムへの下値試し中
ベアのシナリオ:①145.00に頭を押さえられればショート検討
ブルのシナリオ:①5日安値上昇波を2週前高値へ押し目買い
- 東京時間、144.00の押し目のキリアゲで青1ロングするも、145.00を超えられず反落、5分足のキリサゲで撤退。
- ロンドン+NY時間、米中貿易協議の結果報道待ちとみてノートレ。
【エントリーの根拠】
【背景】
5月安値のマルチ・ボトム
【事実】
144.00押し目ポイント×15分足のキリアゲ
1時間足SMA21+15分足SMA21の支え
撤退値:145.00(≒先週高値)
目標値1:2週前高値
損切り:15分足の押し安値
06/11 水曜 米CPI・米中貿易協議
- マルチボトムの4時間足ボトムを2週前高安に形成中
- マルチボトムの1時間足ボトムは確定済
- 米中貿易協議の報道待ちで、145.00-144.50の保ち合いを形成。
- 市場は米中貿易協議の良い結果(貿易摩擦の緩和)を織り込んでいるので、悪い結果が出た場合の反動は大きいだろう。
ベアのシナリオ:①145.00-144.50の”保ち合い下放れ”につく
ブルのシナリオ:①145.00-144.50の”保ち合い上放れ”につく
- 東京時間、”米中貿易協議”の進展を好感して上昇する場面があったものの、145.00がレジスタンスとして意識されると押し戻された。
- NY時間、”米CPI”のコア指数が前月比・前年比ともに予想を下回ったことを受けて急落、その後に大きく引き戻して再び売られた。
06/12 木曜
- マルチボトムの4時間足ボトムを2週前高安に形成中
- マルチボトムの1時間足ボトムは確定済
- 145.00が意識されCPI高安に保ち合いを形成
ベアのシナリオ:①145.00のレジスタンスを背景に、米CPI安値割れで5月安値へショート。
ブルのシナリオ:①5月安値のマルチボトムを背景に、米CPI安値のサポートで2週前高値へロング。
- 東京時間、米CPI安値(≒1時間足ネックライン)割れで赤1ショート。
- NY時間、6日安値の反発でプルバック前の半決済。
- 翌日の東京時間、143.50+1時間足キリアゲラインの反発でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
日足下降トレンド
【事実】
145.00レジスタンス×1時間足ダブルトップ×15分足のキリサゲ
1時間足SMA21+15分足SMA21の押さえ
撤退値:6日安値
目標値1:6日安値
目標値2:5月安値
損切り:5分足の戻り高値
06/13 金曜
- 中東情勢の緊迫化(イスラエルによるイラン核施設攻撃の懸念)によるドル売りでCPI安値を割り続落。
- 2週前高安のレンジ相場とみているが、一旦、5月安値を試す流れになっている。
ベアのシナリオ:①11日高値下降波の戻り売りを検討
ブルのシナリオ:①5月安値のサポートを背景に、11日高値下降波のサゲ止まりからロング検討。
東京時間、143.00+1時間足キリアゲラインの反発から電車道で上昇してしまい買えなかった。
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:2週前ハラミ足のなかを推移
ドル円は、2週前ハラミ足高安の保ち合い。145円のラウンドナンバーが意識されるなか、米CPIの結果や中東情勢の悪化を受けて、一旦、5月安値を試す展開になりました。
結果的に、日足下降トレンドと140円サポートの攻防の決着は、来週以降に持ち越されました。
今週の局面
フェーズ1.145.00で上値の重い展開
今週前半は、”米中貿易協議”や”米CPI”の結果を待つトレーダーが多かったせいか、145円のラウンドナンバー(500ピプス単位)で上値の重い展開となりました。
フェーズ2.中東情勢の悪化で下値を試す
米CPIの発表以降に中東情勢が悪化し、一旦、5月安値を試す流れになり、143.00で反発して終えました。
今週の狙い目:140円背景のマルチボトム形成をフォロー
今週は、140円を背景としたマルチボトム形成をフォローで、100日線(=週足SMA21)への上昇を狙いました。
ドル円は日足下降トレンドが続いてますが、「一旦、100日線付近までアゲ余地がある」と考えたからです。
しかしながら、このシナリオ通りにはならず、中東情勢の悪化を受けて、下値を試す展開となりました。
今週の学び:上値が重くなる原因
145.00は500ピプス単位のラウンドナンバーというだけでなく、複数要因が重なったことで、“壁”として機能したと考えられます。
上値が重くなる(あるいは底堅くなる)背景には、テクニカル要因とファンダメンタルズ要因が重複するケースが多く、今回もその典型でした。
具体的には、テクニカル面では、500ピプス単位のラウンドナンバーと先週高値が意識され、ファンダメンタルズ面では、米中貿易協議や米CPIの発表を控えてポジションを控える動きが見られました。
個人的には、テクニカル面よりも、イベント結果待ちの心理が相場を停滞させていたと感じています。
ユーロドル
今週の見通し
相場の背景
2024年高値を更新後、「2022年高値の2番天井」を試している。
米トランプ関税政策の先行き不透明感が「ドル売り要因」になっている。
- 日足上昇トレンドvs2022年高値のWトップ
- 2022年高値の押さえで上値が重い展開
- 2022年高値背景の”マルチトップ(日足トップ=4月高値と5月安値/4時間足トップ=2022年高値と2024年高値/1時間足トップ=2022年高値と4日安値)”を形成中
- 重要経済指標:米CPI
ベアの注目
- 2022年高値背景の”マルチトップ”形成イメージ
- 日足SMA21と週足SMA21(=100日線)が大きく乖離
- 4月高値→5月高値へキリサゲ
ブルの注目
- 日足上昇トレンド
- 日足上昇チャネル下限+100日線(=週足SMA21)の支え
- 5月陽線の終値が2024年高値を更新
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 4月高値 |
TR中段 | 2022年高値と2024年高値 |
TR下段㊦ | 5月安値 |
ベアのシナリオ
2022年高値背景のマルチトップ形成をフォローして5月安値へ売る(2024年高値の反発に注意)
ブルのシナリオ
日足上昇トレンドを背景に2024年高値or日足上昇チャネル下限のサポートで押し目買い検討
毎日の値動き
シナリオとトレード
06/09月曜
- 2022年高値での上値が重い展開から「売り手のターン」が始まってる
- マルチトップの1時間足トップを2022年高値と4日安値に形成中
- マルチトップの4時間足トップを2022年高値と2024年高値に形成中
ベアのシナリオ:①2022年高値下降波を4日安値へ戻り売り
ブルのシナリオ:①4日安値のサポートで5月高値への上値試しをロング
2022年高値と4日安値に、1時間足の反転パターン形成を待ってノートレ
06/10 火曜
- 2022年高値での上値が重い展開から「売り手のターン」が始まってる
- マルチトップの4時間足トップを2022年高値と2024年高値に形成中
- マルチトップの1時間足トップ(2022年高値と4日安値)に三尊パターンを形成中
ベアのシナリオ:①1時間足トップ(2022年高値と4日安値)三尊右肩からショート
ブルのシナリオ:①1時間足トップ(2022年高値と4日安値)三尊右肩崩れで2022年高値へロング
- 東京時間、三尊右肩ポイントで赤1ショート。
- ロンドン時間、6日安値の反発で撤退。
【エントリーの根拠】
【背景】
2022年高値のマルチ・トップ
【事実】
三尊右肩ポイント×15分足のダブルトップ(+ダマシ高値)
1時間足SMA21+15分足SMA21の押さえ
撤退値:6日安値
目標値1:日足SMA21
目標値2:2024年高値
損切り:4時間1番コマ足高値
06/11 水曜 米CPI・米中貿易協議
- マルチトップの4時間足トップを2022年高値と2024年高値に形成中
- マルチトップの1時間足トップ(2022年高値と4日安値)に三尊天井を形成中
ベアのシナリオ:①1時間足トップ(2022年高値と4日安値)三尊右肩からショート
ブルのシナリオ:①1時間足トップ(2022年高値と4日安値)三尊右肩崩れで2022年高値へロング
- 東京+ロンドン時間、”米CPI”待ちの相場。
- NY時間、”米CPI”のコア指数が前月比・前年比ともに予想を下回ったことを受けて2022年高値へ急騰。
06/12 木曜
- マルチトップの4時間足トップを2022年高値と2024年高値に形成中
- 米CPIの急騰で1時間足トップ(2022年高値と4日安値)の三尊天井は崩壊
- 2022年高値のレジスタンスを注視(ブレイク判断は慎重に行う)
ベアのシナリオ:①2022年高値のマルチトップを背景に、2022年高値の反発でショート。
ブルのシナリオ:①前日陽線の調整があれば2022年高値へ押し目買い
- 東京時間、2022年高値を4時間足陽線がブレイクしたが”ダマシ”を疑う。
- ロンドン時間、東京時間の保ち合い上放れで、上昇モメンタムの強さを確認して青1ロング(但し、4月高値での短期決済前提)
- NY時間、4月高値を突き抜けたが、”オーバーシュート”を疑い、4時間足4番陽線のクローズでアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
日足上昇トレンド
【事実】
2022年高値のブレイク×15分足のキリアゲ
4時間足SMA21+1時間足SMA21+15分足SMA21の支え
撤退値:4月高値
目標値1:4月高値
損切り:15分足の押し安値
06/13 金曜
- 中東情勢の緊迫化(イスラエルによるイラン核施設攻撃の懸念)によるドル売りで急騰。
- 2022年高値を更新後、4月高値のレジスタンス・ラインで反発。
ベアのシナリオ:①4月高値のレジスタンスを背景に、2022年高値への調整下落をショート。
ブルのシナリオ:①2022年高値付近まで下げれば押し目買い検討①4月高値の押さえを重視して上値追いはしない
- 東京時間、4月高値の上抜けを”オーバーシュート”と見て、15分足ダブルトップの2番天井候補で、赤1逆張りショート。
- ロンドン時間、2022年高値でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
2022年高値のレジスタンス
【事実】
4月高値のオーバーシュート狙い(15分足の2番天井狙い)
撤退値:15分足ダブルトップのネックライン+1時間足SMA21
目標値1:2022年高値
損切り:15分足の2番天井ポイント
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:4月高値を強襲
ユーロドルは、”米CPI”の結果を受けて2022年高値まで上昇、さらに、”中東情勢悪化の報道”が重なり、4月高値へ急騰しました。
結果、今週陽線の終値が2022年高値を更新しています。
今週の局面
フェーズ1.2022年高値で上値の重い展開
今週前半は、2022年高値のレジスタンスが意識され、4日安値の上に1時間足クラスの三尊天井をつくりかけました。
フェーズ2.中東情勢の悪化で2022年高値をブレイク
11日の”米CPI”の結果を受け、2022年高値へ上昇、追い打ちをかけるように”中東情勢悪化の報道”で、2022年高値をブレイクしました。
フェーズ3.4月高値のオーバーシュートから反落
4月高値を上抜く急騰の動きは、4月高値の押さえで”オーバーシュート”となり2022年高値へ反落。
今週の狙い目:2022年高値背景のマルチトップ形成をフォロー
今週は、2022年高値を背景としたマルチトップ形成のフォローで、日足上昇チャネル下限付近への下落を狙いました。
この戦略の背景として、日足上昇トレンドの過熱感や、先週足が2022年高値で強く反発、終値が5月高値の下でクローズしていたことが挙げられます。
しかしながら、このシナリオは中東情勢の悪化によるドル売りで破綻しました。
今週の学び:負ける美学を持つ
ユーロドルの背景として、2022年高値のレジスタンスが明確に意識されており、何度も上昇を阻まれている形跡が見られました。
また、このレベルに近づくにつれてローソク足の実体が徐々に小さくなる傾向も確認でき、上昇の勢いが鈍化していることを示唆しています。
さらに、日足SMA21と100日線との間に大きな乖離が発生しており、日足〜4時間足レベルでは、高値圏特有の過熱感が漂っていました。
トレード初心者はしばしば「上昇=買い」と単純に捉えがちですが、レジスタンス直前での買いエントリーは、いわゆる“カモポジション”になりやすい点に注意が必要です。
このような場面では、いつ投げ売りが起きてもおかしくありません。
トレードでは、「方向性」だけでなく、「位置」や「余地(=伸びしろ)」を重視することが大切です。
特に上昇トレンドの終盤では、“上値の伸び”よりも“上値の重さ”に着目することが、大きく負けないコツになります。
今週のユーロドルは、「買いエネルギーの燃料切れ」が近いと見ていましたが、中東情勢の悪化によるドル売りで続伸しました。
このように、自分のシナリオが、突発的なニュース等で否定されることはありますが、自分のシナリオそのものを否定することはありません。
なぜなら、仮説と結果が一致しないことなんて、不確実な相場世界では、当たり前に起こるからです。
トレードに限らず、勝負事って、「勝ち方よりも負け方」が大切です。
偶然の大勝ちはダークサイドに繋がっています。
自分のルールに基づかないエントリーは、すべて“ギャンブル”と肝に命じています。
ポンドドル
今週の見通し
相場の背景
5月陽線終値が2024年高値を更新後、日足上昇チャネル上限に到達、上昇相場に過熱感がある。
米トランプ関税政策の先行き不透明感が「ドル売り要因」になっている。
- 日足上昇トレンドvs日足上昇チャネル上限+5月高値のダブルトップ
- ユーロドルが2022年高値に頭を押さえられている
- 重要経済指標:米CPI
ベアの注目
- 日足上昇チャネル上限+5月高値のレジスタンス
- 5月高値のダブルトップを形成中
- 日足SMA21と100日線(=週足SMA21)の乖離
ブルの注目
- 日足上昇トレンド
- 5月陽線の終値が2024年高値を更新
- 4月高値→5月高値へキリサゲ
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 1.3700+日足上昇チャネル上限 |
TR中段 | 先週高値と2週前安値 |
TR下段㊦ | 3週前安値 |
ベアのシナリオ
5月高値ダブルトップの2番天井から2週前安値へ売る(日足SMA21 or 2024年高値の反発に注意)
ブルのシナリオ
日足上昇トレンドを背景に、2024年高値or日足SMA21のサポートで5月高値抜きの押し目買い
毎日の値動き
06/10 火曜
- 東京時間、三尊右肩ポイントで赤1ショート、急落後のV字底を疑い、1分足のキリアゲで半決済。
- 翌日のロンドン時間、日足SMA21の反発、4時間3番陽線の確定でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
5月高値のマルチ・トップ
【事実】
三尊右肩ポイント×15分足のキリサゲ
1時間足SMA21+15分足SMA21の押さえ
撤退値:1.3500
目標値1:先週安値
目標値2:2週前安値
損切り:15分足の戻り高値
06/13 金曜
- 東京時間、先週高値の上抜けを”オーバーシュート”と見て、15分足ダブルトップの2番天井候補で、赤1逆張りショート。
- ロンドン時間、12日安値でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
5月高値のマルチトップ
【事実】
先週高値のレジスタンス×15分足のダブルトップ
撤退値:15分足ダブルトップのネックライン+1時間足SMA21
目標値1:12日安値
損切り:15分足の2番天井
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:再び5月高値を試す
ポンドドルは、5月高値のレジスタンスを背景とした4時間足ダブルトップ形成のプロセスが否定されました。
11日の”米CPI”の結果を受けて急騰、続いて”中東情勢悪化の報道”で、再び、5月高値を試しましたが、今週足終値は5月高値で反発しています。
今週の局面
フェーズ1.5月高値ダブルトップの形成
今週前半は、5月高値のレジスタンスを背景に、5月高値ダブルトップのネックライン(=2週前安値)へ向けて下落を始めました。
フェーズ2.5月高値ダブルトップの否定
日足SMA21のサポートと米CPIと中東情勢の悪化によるドル売りで、5月高値ダブルトップが否定され、再び5月高値を試しました。
フェーズ3.先週高値で反落
5月高値を一時的に上抜いたが、先週高値に頭を押さえられ反落。
今週の狙い目:5月高値ダブルトップのフォロー
今週は、5月高値を背景とした4時間足ダブルトップ形成のフォローで、ネックライン(=2週前安値)への下落を狙いました。
この戦略の背景として、日足上昇トレンドの過熱感があり、先週足が5月高値で強く反発、終値が5月高値の下でクローズしていたことが挙げられます。
しかしながら、このシナリオは中東情勢の悪化によるドル売りで破綻しました。
今週の学び:高値圏のトレードは難易度が高い
ポンドドルは、明らかな高値圏で過熱感がありました。
その根拠は次の3つあります。
中長期の移動平均線の乖離
日足SMA21と100日線(=週足SMA21)が大きく乖離しているため、何らかのきっかけがあれば中期的な調整が始まる可能性が高い。
上値抵抗帯の存在
日足上昇チャネル上限で複数回反発していて、先週足が「長い上ヒゲ」を出現させていました。
グランビルが機能していない
高値圏(=先週高値と2週前安値)の中央付近を、4時間足SMA21が横断しています。
グランビルの法則は「MAの明確な方向性と反発・乖離」が条件なので、この状態だと、4時間足SMA21と1時間足SMA21の”グランビル”は機能しません。
つまり、トレンドの優位性を担保できないので難易度が高くなります。
15分足チャートに時間軸を下げれば、1時間足SMA21と15分足SMA21のグランビルが機能しますが、”環境認識力”が問われ、下手をすると、すぐに反転を喰らうでしょう。
初心者の方は、1時間足チャートのレベルで、4時間足SMA21と1時間足SMA21の”グランビル”が機能してないなら、様子見がいいでしょう。
来週の相場展望
ドル円
相場の背景
140円と150円の値幅(ボトム・ブロック)で推移
米トランプ関税政策の先行きと中東情勢の不透明感
- 3週前ハラミ足に先週足がネストされ値動きは収縮傾向で方向感に乏しい
- 日足下降トレンドと5月安値サポート(=140円の2番底候補)の攻防
- 重要経済指標:日銀金融政策決定会合・FOMC
ベアの注目
- 日足下降トレンド
- 100日線(=週足SMA21)の押さえ
ブルの注目
- 5月安値の底堅さ
- 4月安値→5月安値へキリアゲ
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 5月高値 |
中段 | 3週前ハラミ足高安(安値側:5月安値) |
下段㊦ | 140.00 |
来週のシナリオ
ベアのシナリオ
日足下降トレンドをフォロー①上値(145.00付近)の押さえで5月安値へ売る②3週前高値+100日線(=週足SMA21)の押さえで売る
ブルのシナリオ
140円と2番底(=5月安値)を買う①下値(143.00付近)の支えで3週前高値へ買う②5月安値の反発で買う
ユーロドル
相場の背景
2024年高値を更新後、「2022年高値(週足クラスのレジサポライン)の2番天井」を試している。
米トランプ関税政策の先行きと中東情勢の不透明感
- 米CPIと中東情勢の悪化による”ドル売り”で4月高値を強襲
- 先週陽線終値が2022年高値を更新
- 日足上昇トレンド(過熱感アリ)vs4月高値+2022年高値のレジスタンス・ゾーン
- 重要経済指標:FOMC
ベアの注目
- 4月高値+2022年高値のレジスタンス・ゾーン
- 先週高安に反転パターンを想定
- 日足SMA21と週足SMA21(=100日線)が大きく乖離→中長期規模の調整の予兆
ブルの注目
- 日足上昇トレンド
- 日足上昇チャネル下限+100日線(=週足SMA21)の支え
- 先週陽線終値が2022年高値を更新
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 2021年ネックライン |
中段 | 先週高安 |
下段㊦ | 2024年高値 |
来週のシナリオ
ベアのシナリオ
2022年高値のレジスタンスを背景に4月高値ダブルトップの2番天井を売る①先週高安の反転パターンを経由して、2024年高値への下落をフォロー。
ブルのシナリオ
日足上昇トレンドをフォロー①先週高安の反転パターン崩れで買う②2024年高値+日足上昇チャネル下限の支えで買う
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コメント
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コメント (7)
いつもご教授頂き有難うございます。今週の相場は一言でいって難しいと感じました。動画内の解説のとおり自分もユーロドルをあんな高値圏でロングできませんでした。伸びしろが全くない状態ではいつ大きな下落に巻き込まれてもおかしくありませんので見送りで正解だったと思います。更に金曜日のユーロドルは朝から売られてたものの、20:00辺りから再び買われてるのを見る限り読みずらい展開になってると思いました。またドル円も146ミドルあたりまでは戻してくれればショートし易かったのですが145前半で上値が重く、かといって下も143を少し割ったところで底堅く、上下に挟まれたレンジっぽい動きでこちらもやり難い展開になってると思います。ファンダ的に様々な要因があると思いますが自分はチャートを中心にしたテクニカル重視ですので、事実に基づいた後出しじゃんけんで分かり易い展開になるまでしっかり待ちたいと思います。偶然の大勝はダークサイドに繋がるとは正にその通りで、自分もエントリーした瞬間にタイミングよくバイーンと伸びて大勝した後調子に乗ってダブルスコアの大負けをする経験を何度もしてきました。相場の世界は不確実な場面が多く偶然上手くいくこともありますが、そこでオカルト思考に走ったり射幸心を煽られてはいけませんね。冷静にチャートを見れていて正しい根拠がある時だけトレードをする。仮にその時は負けたとしても正しい行動を取り続けていれば必ず最後はプラスになってくるということを忘れずにトレードしたいと思います。
おっしゃる通り、今週の相場は非常に読みづらく、ご自身のルールと相場環境を照らし合わせて冷静に「見送り」を選択された判断、素晴らしいです。
「正しい行動を取り続けていれば必ず最後はプラスになる」
本当にその通りですね。相場で最終的に勝つのは、勝ち負けの結果に一喜一憂せず、プロセスの質に集中できる人です。
迷晴れ様、いつもお世話になっております。
先日はコメント返信していただきありがとうございました。
今週、自分の検証しているスパイクの値動きを獲ることが出来ました。
ドル円/水曜日のCPI直後の引き戻しの値動き部分です。
水曜日の環境認識として日足レベルでは下落トレンドであるが1時間足レベルでは安値切り上げの上昇トレンドであると確認。
日足の戻し目を探り中と認識してました。
CPI急落後に15分足レベルの起点である144.43をブレイク後、下げ止まりを確認。
ブレイクがダマシとなって反転する動き、後から見れば押し目になるのような動き(スパイク)になるだろうと考え、144.59でロングエントリー、損切はヒゲ先でした。
ただし、この急落はマーケットに大きなインパクトを与えない一時的な下げと考えていたのと、145の大きなキリバンがあるので短期決戦を意識し145でイグジットしました。
まだまだ環境認識もMTF分析も勉強途中ですが、このスパイクの動きだけは自分の現在の実力でも対応できるので、この動きを極めるつもりで検証していきます。
自分はトレードコンテストで優勝することが目標ではなく、お金ぐ稼ぐ手段として為替トレードを選んで挑戦しています。
時/場所/場合を考え、相場を俯瞰できれば十分にお金を稼げると信じています。
時/場所/場合を使い分けるために迷晴れ様の質の高いブログ/動画等を参考に環境認識力とMTF分析力を上げていきます。
今後もよろしくお願いいたします。
お疲れ様です!
スパイクのような「一度逆方向に振ってから本流へ戻る」動きは、参加者の心理が強く作用する分、テクニカル+心理の読みが噛み合うと極めて効率的です。
いつ(時)、どこで(場所)、どのように(場合)この三要素を組み合わせることが、トレーダーの相場観の中核になります。そこに「勝てるパターン」が乗れば、トレードは“作業”に近づいていきます。
目立たず、淡々と勝ち続けるトレーダーは、結局“自分の得意”を磨いた人です。
ご返信ありがとうございます。
一日でも早く自分の得意を構築して”作業”としてトレードできるよう、これからも勉強していきます!
よろしくお願いします!
今週もお疲れ様です!
今週はやっと、3週連続ノートレから抜け出し、ドル円火曜ロングと木曜ショートを入ることができました。
火曜は伸びず微損撤退、木曜はCPI安抜けでエントリも起床直後だったので分析に多少不安ありlot少なめ、かつ翌日までは伸ばせずでトータル利益は微益で終わりましたが、正しくトレードを実行できたことに自信が強化されました。
ユーロドルは難しすぎてノートレでした。
火曜ショートは先週安値から安値を切り上げていて高安の詰まり具合がレンジっぽく見えてしまい見送り、木曜ロングは高値掴みリスクが怖く見送り、
金曜ショートは4月高値OS狙いで前日高値との2番天井形成またはmNCでのPAを待って構えていたのですが、動きが早くどこで入ればいいか分からず行かれてしまいました。
やはり早い値動きは心理的にも怖く、事前にここで飛び乗れる逆張りできると自信持って準備、イメージできるには経験が必要ですね。。
最近迷晴さんの波の描き方の動画を何度も見て、N波動のリズムについて理解が深まってきました。
例えば正しい環境認識とシナリオ構築前提の元、
MトップのNCを抜けた時に仕掛ける時とNCを抜けて戻りを待ってから3波で仕掛ける時の差分はなんだろう?
ドル円月曜金曜の上昇のような、V字底とみなして見送る時と、逆にV字底っぽいのに仕掛けられてる時の差分ってなんだろう?
こういった疑問がN波動の「強さ」と「速さ」の観点を深ぼることで解像度が上がってきました。
波の強さ=N字波動一辺の長さ
波の速さ=N字波動一辺の形成にかかったローソク足の合計本数(角度)
これは自分なりの定義ですが、今まで自分はこの強さと速さを混同して考えてしまっていた節がありました。特に速さに対する意識が甘かった。
波は基本的に一定のペースで刻み続ける性質がある、だからトレンドライン、チャネルラインが引ける、ということはN字波動自体も長さと角度がシンメトリーを意識しながら刻むはず。
なので波に乗るタイミングは、セットアップを完成させた波の、強者の値を起点とするN波動に準拠することが多く、そのN波動の長さは勿論のこと角度が重要で、
その角度を基準とした入射角と反射角が同程度になるペースをイメージしながら構えることが重要だと思いました。
自分が苦手とする波の急加速パターンであれば、mNCを抜いた波が崖のような波になってるはずなので、その波の入射角反射角を考慮すると5分足をトリガーにするのが適切、などです。
逆に所謂V字底は、本来波が加速しない、加速が予測できないポイントで波が加速してしまった現象だなと。
波が遅く角度が緩やかな時はポジションの入り方がまばらで、波が早く角度が急な時はポジションが偏って入ってるので決済も集中しやすい。
長文アウトプット大変失礼いたしました汗
引き続き何卒よろしくお願い致しますmm
おつかされまです。
「ダブルトップのNCを抜けた時に仕掛ける時とNCを抜けて戻りを待ってから3波で仕掛ける時の差分」
押し目買い狙い:上位足上昇トレンドの押し目×下位足ダブルボトム→ネック抜けでロング
トレンド転換狙い:上位足に反転の構造がある→押し戻しを待つ
基本このスタンスですが、おっしゃるように別の要素として「強さと速さ」も関係していますね。
波の強さ=一辺の長さ
波の速さ=形成にかかったローソク足の合計本数(角度)
このアプローチが、実践でルールとして使えそうですね。