22May
ブログの『迷晴れボックス』に投稿されたトレードを考察、テクニカル・メンタル面での『気づき』を共有する企画です。
トレード考察 たかぴーさん
先程、ユーチューブの動画で迷晴れさんを見つけてこの質問コーナーを知りました。よろしければ、ご指導お願いいたします。添削していただきたい負けトレードは2回分あります。トレードしたのち、このコーナーを知りましたので、写真の時間足がバラバラなのはご容赦ください。これからはきちんとスクショを確保しておきます。
GBPJPY 4時間足
4時間足ですが、ダブルトップを形成し、ネックラインで大きくヒゲを出し、反発してきました。
そこで、トレードプランとしては、真ん中の水平線を抜けて買いに入る、もしくは、ネックラインを割り込んだところで下を狙っていくという2つのプランが考えられました。
GBPJPY M5
しばらく揉んだのち、水平線を上抜け、十字部分でエントリーしました。
GBPJPY M15
その後、あげきらず、3枚目145.870で損切りとなりました。
GBPJPY H1
敗因としては、4枚目1時間足で見た時、146.377に壁があり、そこで何本も上髭を出し、下げ始めた時に逃げられなかったからだと考えております。
利確ラインを148.000と強気に設定せずに壁で一旦利確すべきだったのか、もしくはここで買うべきでない、何かがあったのか悩んでおります。
GBPJPY 1分足
2回目のトレードですが、一枚目真ん中の水平線を超えたところで、反発していましたのでラインにタッチし、あげたところで入りましたがその後黄色いラインで損切りとなりました。
完全に甘いトレードで1回目の負けで、上の壁がかなり強く、戻り売りで入ってくる人間がまだまだいる上に買っても値幅がなく、積極的に買い勢が入ってくるポイントでもなかったかと考えております。
シナリオとは値動きのイメージ。
GBPJPY 日足
高値を更新できず(買い弱し)Wトップをつくり、これから下げそうな雰囲気。
GBPJPY 4時間足
現在値(白縦ライン)では、天井赤ブロックショート組と底値青ブロックロング組が競り合っている。
1.底値青ブロックブレイクを足場に押し目買いで天井赤ブロックを目指すシナリオ。利確目標は147.0。そもそも日足レベルでは高値切下げているので、天井赤ブロックからの戻り売りで阻止されるかも。
2.底値青ブロックブレイクの足場が崩れ、Wトップネックラインまで売られるシナリオ。
結果は2つ目のシナリオ。
「トレードプランとしては、真ん中の水平線を抜けて買いに入る、もしくは、ネックラインを割り込んだところで下を狙っていくという2つのプランが考えられました。」
これはラインブレイクでエントリーしたいといってるだけで、シナリオはもっと過去の”流れ”を加味した動的なものであるべきです。なぜ、こういう考え方になってしまうのかについては、まとめで考察します。
GBPJPY 1時間足
投稿を拝見して気づいたのは、そもそも、投稿者さんは、どういう値動きを狙っていたのだろうということです。
ポンドはボラが大きいので、底値青ブロックを上抜けていくのを短期で狙ったのなら、天井赤ブロックからの戻り売りを警戒して高値で利食うべきですが、
「敗因としては、4枚目1時間足で見た時、146.377に壁があり、そこで何本も上髭を出し、下げ始めた時に逃げられなかったからだと考えております。」
とあるので、おそらくは、底値ブロックを試すプルバックに無警戒だったかもしれません。
あるいは、底値青ブロックブレイクから押し目買いを狙ったにしてもエントリーが早すぎます。
この場合、ボクなら青矢印の値動きをイメージします。投稿者さんの引いたオレンジネックラインを上抜けたことは、買い目線にする”必要条件”ですが、エントリーできる”十分条件”にはなりません。
GBPJPY 15分足
もしボクが底値青ブロックブレイクから押し目買いするなら、グレーゾーンのなかでロングを準備して、赤短期下降波をプルバックとみて、青〇からロングするでしょう。オレンジネックラインを抜けただけでは、買い目線にするだけでエントリーはしません。
それと、黄2回目のエントリーですが、こちらは1分足を使用してラインタッチでロングしてる様子です。4時間足ラインに対し、1分や5分は簡単に抜けてしまいます。
このトレードの問題点は、ネックラインに固執しすぎてることです。
「ネックラインは機能しやすく、レジサポ転換するのでエントリーポイント」これはビギナーにありがちな刷り込みで、おそらくブログや教材などを見て脳裏に焼き付いてしまう人が後を絶ちません。
今日のまとめ
いまどうなってる?
いまからどうなる?
じゃ、どこで待つ?
値動きのイメージができないと、まともなシナリオがつくれません。
値動きには”動線”があるので、その動線上で待ち構えエントリーします。つまり、過去の経緯から、いまからどうなりそうかをイメージする力が”シナリオ力”です。
コンビニ売上の8割は壁面ゴンドラからなので、弁当など利益率の高いものが陳列されます。飲料・お酒のコーナーがお店の一番奥にあるのは、戻る途中に島ゴンドラで、スナックやおつまみを買わせるためです。書籍コーナーが通りから見えるのは、立ち読み客をみて、お店の認知度を上げたり、安心して入店させるためです。
どこを過って、何を買うか、わかったうえで、客を迷わせない動線上に商品が陳列されていますが、そこには全部、理由があるわけです。
ラインありきではなく、値動きありき。
値動きの動線に見当がつかないと、”値”がどこを通過するか、”値”がどこで足をとめるのかわかりません。逆に動線がわかれば、どこで待てばいいのかわかるので、あわてて短期足を持ち出すこともありません。
ボクもそうでしたが、ビギナーの頃は、動線なんて全く気にもせず、楽な方、楽な方へと、情報集めに走るので、皆と同じようになかなか芽が出ません。故に、人と同じことをしても、人と同じ結果しか手に入りません。
ライン=エントリーポイント
テクニック至上主義の功罪ですが、ビギナーは仕入れた情報を鵜呑みにしてラインを引き、そこでエントリーしようとしますが、これでは、インジケーターのサインをみて売買するのと変わりません。
ラインにも大きく分けて、上位足に引く”環境認識用ライン”と、短期足に引く”エントリー用ライン”があります。今回のケースでは、上位足の環境認識用ラインでエントリーしてしまっています。
値動きさえ見えてくれば、エントリーポイントは自然に見えてきます。そうなれば、不自然なところにラインを引くのが逆に気持ち悪くなります。
ビギナーこそ、むしろ、紛らわしいラインなど引かずに、チャートをみて値動きのイメージを磨いて、脳裏に焼き付けるほうが上達が早いかもしれません。
アドバイスとしては3つです。
1.どんな値動きを狙うのか決める。
何をしたいのかわからない状態でのトレードが最も危険です。損切できなくなる可能性があるからです。ボラも大きく、合成通貨というクセのある通貨ペアをトレードするなら特に注意が必要です。
2.波の頂点と弧を意識する
GBPJPY1時間足
波は”弧”を描きます、ジグザグしますが、よくみればS字曲線で、WボトムやWトップも”弧”なら、押し目買いや戻り目売りも”弧”の動きです。
弧の頂点が、波が反転する高値・安値になるわけですが、弧のサイズからみて、次の”弧”のサイズが極端に小さくなることは、突発的なニュースや経済指標でもない限り、あまり見られません。
3.5分足以下を封印、15分足を使う。
数ピプスだけ狙スキャルパーは別として、大きくとれない人が、小さくとるのは難しいでしょう。
GBPJPY1時間足
青ブロックブレイク後、プルバックからの押し目買いを狙うなら、
GBPJPY 15分足
赤短期下降ラインの15分足ブレイク+プルバックを確認して次の15分足でロング、Wボトム下を15分足終値が抜いたら損切、第一利確目標は直近高値。真上にあったキリバンから一度押し込まれましたが、直近高値に届き、上ヒゲを出して更新できなかったので利確。
デイトレなら15分足で問題なくトレード可能だし、5分足や1分足に惑わされることもありません。慣れれば、15分足ロウソクの動きで、5分足がどうなっているかもわかります。
損切を極小にする技の習得は、もっと先でもいいですし、ポンドで5ピプス以内の損切りなんてのは難しいので…それが嫌なら通貨ペアを変えましょう。
最後に、チャートこそが大先生です。
この大先生からダイレクトに学ぶほうが時間と労力の節約になります。それくらいチャートから学べること、気づけることは多いです。
◆お断り◆
この動画は「学習」を目的に制作されたものです。個人の見解を過去のチャートから解説したものであり、未来を予想したり、利益を保証するものではありません。
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コメント
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コメント (13)
お疲れさまです。
エントリーするときの判断の遅れ、雑念、躊躇
これらを克服できないでいます。
負けることが怖いというのはないです。
負けはあっていいのですが、エントリーしない機会損失で、
負け分を取り戻せないのは良くないと思っています。
ルール通りにエントリーしなかったから負ける。
その逆と言いますか、
エントリーしないのがルール通りでないから
(エントリーしてないけど)負けてる。
何か解決の糸口はないかなと日々探しています。
お疲れ様でございます。
ボクも機会損失が嫌いなので、負けても、すぐにドテンして取り返せるポイントを見つけるようにしています。
いつも素敵な動画をありがとうございます。直近のチャートから節目の転換に1時間足が何本くらいかかっているのかを検証するだけで待つ時間、打つ時間のイメージが湧きますよね。直近のドル円のチャートでは、3月安値を上にブレイクしてから半日かけて上げ、半日かけて調整・・・的なスイングで1時間のチャネルラインの間を上昇してきているのがわかります。波のリズムさへイメージできれば、押し目候補で短期足のダウの転換を虎視眈々と待つ!売りは逃げ足を早めに・・・というのが今週のざっくりとした私のシナリオです。上がってくれば日足クラスの売りのターンへの警戒もしなければいけませんが、ともあれ値動きのイメージを持つというのが大切ですよね。私が検証でサンプルを集める際に、例えばM15でみつけたチャートパターンはH1、H4ではどのようになっているのかという3点セットで画像を集めます。その逆もまたやります。この検証法も波のイメージをつかむにはおすすめの検証ですよ♪迷晴れさんがよく言われていることですよね♪
素晴らしいフォロー、有難うございます!すごく参考になると思います(^_-)-☆
お疲れ様です。
いつもありがとうございます。FX始めた頃、よく迷晴れボックスから、同じような悩み探して、解決策を探した事を思い出します。
本当に有難いコーナーです。投稿者さんにはさらに有難い事でしょう。
それで勝手なお願いがあるのですが‥以前送った会心のトレードをキャンセルして頂けないかと。
今思うとプロセスの言葉不足で参考や共有というより自己満足な勝ち自慢に思えてきた事と、何より今回のような解決策を模索している方を1週間でも早くしてもらえる方が有意義に思えたからです。
私は今の所7月の退職に向けて、結果も準備も順調にきてて、充実しています。
なので、今度壁にあたった時は迷晴れボックスに投稿するので出来ればそちらでお願いしたいと思います。
お疲れ様です!キャンセルの件、了解しました(^_-)-☆
ご投稿頂いた会心のトレード、文字化けと脱字がありまして、内容が読み取れない箇所がありました。その旨、メールにて返信させて頂きましたが、お返事がなかったのでどうしようかと思っていました。
また、別の機会によろしくお願いします。
返事頂いてたんですね。アドレス間違えたのかな‥本当に申し訳ないです。
貴重な時間にお手間とらせて本当に申し訳ありません。
いつもご教授頂きありがとうございます。今回は上手なシナリオの描き方というテーマでしたが、自分は毎回進歩がなくて情けないのですが、シナリオを立てるもののトレードをしているうちにいつの間にか場当たりエントリーになってしまってます。それで昨日はポン円で10~15pipsの損切りを山積みし100pips以上の大負けとなってしまいました。最近はトレードノートも付けなくなりそれが停滞の原因だと思うのですが、なぜ付けなくなったのかというと付けられない状態だからです。まずシナリオを立てる時点から複雑に考えて過ぎてますし、エントリーの根拠もその時によってバラバラ、そして何よりも問題なのはエントリーし過ぎです。これではとてもノートに書ききれません。マヨハレ先生も常におっしゃってるように勝ててる人は全てシンプルです。エントリーする時もライン抜けならライン抜けだけ、三尊、逆三尊だけに拘ってる人もいれば、移動平均線だけの人もいます。そしてこの形になった時だけエントリーするという自分だけのぶれない形を持っていて他のことはやりません。結果として無駄なエントリーも激減し、一つのパターンを完全マスターすることによって実は次の2つ、3つ目のことも自然にできるようになってるようです。自分もシンプルでかつ一つのやり方で暫くやってみたいと思います。シナリオは3つにゾーン分けし中段を様子見、上段入りでロング、下段入りでショート。1時間足実体抜けでエントリーを準備し(抜けてすぐ行かない)押し目買い、戻り売りです。こうしてシンプルにすればやることは常に一緒ですから頭を使いませんし、ノートに書くことやエントリー回数の激減にも繋ると思います。暫くこのやり方に徹してみます。
迷ったら、シンプルに考える。
これはとても大切なことですね。スランプ脱出を祈ります!
いつも素晴らしい動画をありがとうございます。初めて投稿させていただきます。
私はトレードを始めて3ヶ月の初心者です。始めて1ヶ月頃に迷晴れ様の動画&ブログと出会い、過去の動画や毎週アップされる動画で日々勉強させていただいております。
恥ずかしながら、トレードを始めてすぐの頃に売買のタイミングがわかるというサインツールを購入してしまい、サイン通りにトレードしてもまったく利益が出せないまま悶々とした時期を過ごしておりました。
なぜここで買いのサインが出るのか?なぜ売りになるのか?といった根拠となるものがわからないままトレードしていたので、損切になっても全く納得できず、そのツールにも疑問を抱くようになったころ、こちらのブログを知りました。
迷晴れ様の動画は、それまでなんとなくでトレードしていた私に、大きな衝撃を与えてくれました。
例えるなら、ヘレンケラーが初めて水にwaterという名前がついていることを知った時のような衝撃です。
迷晴れ様の動画で勉強するようになってからは、こんなにトレードって楽しいんだ!と、チャートを見て過ごす時間があっという間に過ぎます。
こちらのブログに出会ってからは、毎日朝の出勤前と、夜寝る前に一つずつ動画を見て気付いたことをノートにまとめ、特に重要なことは付箋に書いてPC周りに張り付けるようにしています。
そのおかげで、サインツールを使っていたころのようにわけも分からずトレードするのではなく、自分の頭で考えた根拠をもとに入れるようになってきました。まだまだ利益が出せるには程遠いのですが(たまにポジポジ病を発症してしまうため)、2ヶ月前の大損期に比べればかすり傷程度の損失で済ませられるようになってきました。
先日FT3も購入したので、今後は迷晴れ様の動画で学んだことを、トレードで活かせるようにトレーニングしていきます。
こんなにトレードに毎日向き合えるようになったのは迷晴れ様のおかげです。
毎週の更新本当にありがとうございます。
その調子なら、すぐに上達を楽しめる段階になれると思います。自分のしていることの確かさを実感しながら一歩づつ前進してきてください。
いつも更新ありがとうございます。
シナリオとは値動き、値動きには動線がある。
今回もまた、「なるほどー」と唸る解説でした。
動画を見ながら、「これマーケティングやマーチャンダイジングと一緒だな」
と思った矢先にコンビニの話が出てきて、勝手に嬉しくなりました(笑
不思議な事に、ビジネスもトレードも本質は近いところにあるのかな、と思います。
理由は明確で、人間の心理が全ての原理だからです。
長らくマーケティング部で仕事をしていた自分なら、牛歩でもいつかFXも上達する。
と改めて背中を押してもらった回となりました!
今回の内容も非常に学びが多く、自分に活かしていきます。
確かに!普及の曲線なんかも、考え方は一緒ですよね。