28Jul
週刊チャートナビ(2018.07.23~2018.07.27)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
どのタイムフレームでトレードするのかで注視するレートは違うが、デイトレードなら、今週、最も注目されそうなレートを基準にすればシナリオが立てやすい。
今週のドル円なら、ボクは、「7.11押し安値」に注目していた。理由は、この安値起点で大陽線が立ち上がり、週足トレンドラインをブレイクしたからだ。
つまり、この安値は、売り買いの分水嶺「最後の砦」として死守されるだろうと推測した。
もし、あなたがヘッジファンドのマネージャーなら、7.11安値でどう対応するだろう。持ち玉に余力があれば、おそらく、この安値を死守するのではなかろうか。
上位足の節目になるほど、揉み合いになることが多いし、反転するにも時間がかかるので、「レンジになるから休もう」という判断もできるようになる。
ドル円
先週足は週足トレンドライン裏への試しで陰線になった。今週は、週足トレンドライン裏、または、7.11押し安値で反発で、コマ足・下ヒゲ陽線になるだろう。
7.11押し安値は週足トレンドラインをブレイクさせたプライスなので、買い支えられる可能性が高い。もし、このレートを割れば、ブレイクそのものがフェイクになり、ベア派のモチベーションが一気に上がる。
今週、最も注目すべきレートは、7.11押し安値、週足トレンドライン・ブレイクの起点、このサポートが破られれば、大きな流れが売り目線に変わる。このサポートが破られるまで、ブレイクの事実は崩れない。
ハザード・エリアは、先週終値と7.11押し安値の70ピプス、レンジになることが推測できる。
Jul.23 Mon.
流れ:ブレイクした週足トレンドライン裏に到達している。この周辺で押し目をつくるか、あるいは、週足トレンドライン・ブレイク起点の7.11押し安値まで下がるかを見極める。週足で引くナナメラインでピタリ止まるとは考えにくい、アバウトにみておくべき。
売り:先週安下抜けで、7.11押し安値まで売り。
買い:7.11押し安値で買い。
東京時間、金曜陰線終値(先週終値)を試し、安値を更新した赤1イン、7.11押し安値アウト。注目レートなので、青1ラインタッチでイン、ショート組の利確+逆張りロングに便乗する。先週終値から7.11押し安値にかけては攻防する可能性があるので、真ん中でのトレードに注意。NY時間、真ん中でポジションをとるなら戻り売りに注意して青2高値抜けエントリーになる。
Jul.24 The.
流れ:今週の注目レートである、7.11押し安値で反発後、先週終値でレジスタンスされ、日足クローズ。ここから以降、70ピプス・レンジの認識を持っておきたい。
売り:本日は7.11押し安値への2度目の試しを狙う。
買い:先週終値を上抜けないと買えない。
東京時間、前日高値+先週終値への試しを確認後、赤1イン、青トレンドライン裏タッチでアウト。
東京終盤にできた緑ボックス、スグに先週終値でレジスタンスされ、ヘッドフェイクになったので、赤2イン、111.0でアウト。
Jul.25 Wed.
流れ:引き続き70ピプス・レンジのなか、徐々に高値を切下げている。7.11押し安値へ、2番底の試しが考えられるが、レンジ内で値動きが乱流することがある。
売り:なるべくレンジ上から、7.11押し安値への2度目の試しを売る。
買い:7.11押し安値に引き付けてから買う。
欧州初動、東京高値を試してダメだったあと、小さなモミになった赤1イン、111.0を下抜けば、7.11押し安値を目指す。
深夜トレードが可能なら、7.11押し安値にできた「下ヒゲ」で青1インしてもいい。レンジの真ん中の渋滞エリアでトレードするより、負け方もスッキリ納得できる、「指値」しておいてもいいだろう。
Jul.26 Thu.
流れ:25日高値からの青トレンドラインが効いていて、これを上抜けないと上昇はしない。
売り:7.11押し安値サポート周辺は慎重にしたい。4時間足が明確に抜けないとブレイクと判断できない。
買い:青トレンドラインのブレイクで買い。
欧州初動、東京時間の安値を下抜いたが、4時間足が閉じる頃には、ほぼ押し戻された。
欧州時間、青切下げラインブレイクで青1イン、紫ダマシ出現で、ベア派は消極的になっている、青CHL上限でアウト。
Jul.27 Fri.
流れ:7.11押し安値で2番底を試してから、青CHL上限まで上昇した。そろそろ上抜けてもいい頃合いなので、若干、買いバイアスをかける。
売り:青CHLを緩やかに下っているがレンジ扱いでいい、上限でレジスタンスされてもインナーラインまでの値幅が小さい。
買い:青CHL上限を上抜いても、先週終値が控えているので注意!
青CHLを上抜くなり、再度、7.11押し安値を試してからトレードすればいい。
ユーロドル
オレンジ上昇CHLに再び潜って乱高下が続いてる。そもそも、6.14高値と1.150日足ラインのハラミで方向感はなく、ハラミ上下限には届きそうにない。
今週は20日大陽線とオレンジCHLをガイドにプランをたてた。この大陽線の半値押し周辺では揉み合いが推測できる。
Jul.23 Mon.
流れ:20日の逆三尊右肩から急騰は、先週分を下げ幅を全モ。こういう大きなロウソク足は、その後のトレード基準にしやすい。
売り:先週高値レジスタンスから20日大陽線「半値押し」まで売り。
買い:先週高値を上抜くまで買えない。
欧州初動、先週高値を試した赤1でイン、半値押しエリアでアウト。その後、ミニ逆三尊右肩の青1でスキャル、その後は、どう動くかわからなかったのでノートレード。
Jul.24 The.
流れ:半値押しエリアで日足クローズ、暫く揉み合いになるかもしれない。高安を更新できなかった波の真ん中は難しい。
売り:半値押しエリアを下抜ければオレンジCHL下限までは買いの壁はない。
買い:半値押しで上昇し始めるかもしれないが、売りの壁が連続していて難しそう。
東京時間終盤、半値押しエリア下限をブレイク、赤1イン、オレンジCHL下限アウト。
Jul.25 Wed.
流れ:ハラミの真ん中で揉み合ってる、下限・上限に達するのを待つのがいい。
売り:1.165を下抜けないと売れない。
買い:オレンジCHL下限から買いい。
1.165まで20ピプスの損切りを許容できるなら、緑ラインに「指値(青1)」しておけばいい。成り行き注文よりリスク高めだが、チャートを監視する必要がない。
Jul.26 Thu.
流れ:先週高値とオレンジCHL下限で三角持ち合いになっている。前日、先週高値にほぼ到達。本日はECB総裁ドラギ氏の会見があるので、その時刻までは様子見になるだろう。
オレンジCHL下限から7.11ネックラインまでの判断が難しい、たとえチャネルを下抜けても、ユロドルは大きくみてレンジなので、方向感が強まるとは思えない。
売り:先週高値レジスタンスで売り。
買い:オレンジCHL下限を抜けても、明確なサポートはないので逆張りはできない。
欧州初動で先週高値を試したところで売るか(ドラギ発言でサプライズなら負ける可能性もアリ)、ドラギ発言まで待って天井を試した赤2でイン、利確は状況次第。
Jul.27 Fri.
流れ:1.165を割って日足クローズ。昨夜の急落、動きだすのに時間調整が必要だろう。
売り:7.11サポートを割るか、オレンジCHL下限裏まで売れない。
買い:7.11ネックサポートで1.165サポートで買い。
昨夜の下落がとれていればやらなくてもいい日、値幅も小さくてキリ番1.165が真ん中にあって難しいゾーン、今週分は動いてしまった感じなのでノートレード。
ユーロ円
先週足は陰線コマ足、132.0日足レジスタンスされた。オレンジCHLやフィボナッチで押し目候補に目安をつけるが、日足トレンドラインと129.0周辺の重合ポイントに注目していた。4時間足SMA21が機能中。
青CHL下落中の押し目買い候補に注意しつつオレンジCHL下、さらには日足トレンドライン裏タッチ辺りまで売っていきたいが、クロス円なので、他の2通貨ペア次第なところもある。
Jul.23 Mon.
流れ:132.0日足レジスタンスから青CHLを下落中。
売り:先週安値サポート下抜けで7.11押し安値130.0まで売り。
買い:先週安値サポートなら青CHL上限まで買い。
東京時間、先週安値サポートを下にブレイク(ドル円同期)で赤1イン、プルバックを警戒して、ミニWボトムでアウト、その後は、ドル円サポートが近く追従売りは避けた。
Jul.24 The.
流れ:前日足は7.11押し安値(130.0)でサポート。ここでの押し目買いと先週安値からの売りで、この50ピプスは揉み合いそう。下はオレンジCHLインナーラインとも重合していて、さらに渋滞しそう。青下降CHLか4時間足SMA21をガイドにできていれば、横スライドの動きを推測できる。
売り:7.11押し安値をが割っても青CHLまでが近い、さらにインナーラインも絡んで「お祭り」状態。
買い:青CHL+4時間足SMA2!を上抜くまで買わない。
東京時間、赤1はドル円ショートと同期、あとは青CHL上限に達するまでノートレード。
Jul.25 Wed.
流れ:インナーラインを挟んで青フラッグ出現、これを抜けるまでお手付き無用。日足トレンドライン裏まで100ピプスの下げ幅あるが、上昇波「半値押し」もあるのが厄介だ。
売り:フラッグ下抜けで129.5(Fibo50%)まで売り
買い:129.5反発で買い。
NY時間、フラッグを下ブレイク、プルバックから赤1でイン、129.5でアウト。
Jul.26 Thu.
流れ:昨晩中にフラッグ上限+4時間足SMA21まで戻した。4時間足SMA21はレジスタンスとして機能しているので注視。
4時間足レベルの上昇波半値押しと4時間足SMA21の力関係はイーブン。NY時間130.0を下から試したところでユロドル同期で赤1イン、緑安値でアウト。
Jul.27 Fri.
流れ:前日足は129.5サポートでクローズ。すでにオレンジCHL下限に達している。日足トレンドラインとの絡みを見極めてトレードを再開したい。
物事には優先順位をつけるべきだ。
1番と2番目の差は思うよりずっと大きい。
日本で一番高い山は富士山だが、二番目に高い山なんて知らない。
一番大きな湖は琵琶湖だが、二番目なんて知らない。
一番搾りは知ってても、二番絞りんなんて知らない。
グーグルの検索1位表示と2位のクリック率の差は2倍以上、スマホなら25倍も違うらしい。
個人的には「セカンドの美学」が好きで、ゴレンジャーなら赤より青、ガッチャマンならコンドルのジョー、魔女っ子メグならメグよりノン、ガンダムならアムロよりシャアが好きです。
セカンドの存在が、主人公に一層光が当たる、そういうのが好きだが…大衆心理で動く相場に、個人的なセンスは関係ない。
結局、1位に比べれば、二位なんて、ほぼ注目されないのが世の常だ。
せいぜいトップ3までおさえておけばいい、それ未満は、この世に存在していないのと等しく無視してもいい。
これは、おそらく、トレードのシナリオをたてるときでも同じだろう。
相場での力関係は、大きい時間足>小さい時間足なので、圧倒的1位の「日足の節目周辺」で、5分足の節目のことでアレコレ迷っていても仕方ない。
では、一位を選ぶにはどうすればいいか…
「今週のなかで、注目されそうなレートをひとつ選ぶなら、どこだろう?」
「今日一日で、注目されそうなレートをひとつ選ぶなら、どこだろう?」
こうやって自問自答することで、ひとつだけ選べる。こうすることで、中途半端なラインを引かなくてすむ。
なぜ、そのレートを一番としたのか?
他の、レートよりも注目度が高いのはなぜか?
この問いに答えられなければ、一番強いものを見極める力がない証明になる。
そんな思考停止状態で、チャートを眺め、テキトーにラインを引いても、何も学べてないし、「気づき」は得られない。
気づきがなければ、10年経っても、おそらく理想の自分にはなれない。
積み重ねた「正しい努力」にしか「気づき」の矢は刺さらないからだ。
間違っていても、自分なりの解釈で構わない。それなら、それで、素晴らしい「検証テーマ」になるだろう。
ひとつの基準を持つことで、10の気づきを得られるが、10本のテキトーなラインを引いて、仮に勝てても、それに再現性はない。
一位を選ぶのが一番簡単なので、選べなければ、二位も三位も当然選べない。
わかるという勘違い、わからないという思考停止。
これが続く限り、何もやっても結果はついてこない。
一閃(線)入魂
これで、少なくとも「思考停止状態」から抜け出そうとする自分と真正面から向き合える。
そういうことが肝心だ。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (10)
いつもご教授頂きありがとうございます。7/11ドル円のラインは見てはいたものの、自分たちは最重要視してたかというとそうではなく、目先の動きに翻弄されていたと思います。しっかりと鳥の目で全体を見なければいけませんね!しかしながらドル円、ユーロドル共に金曜日のニューヨーク時間は動かないと判断してノートレードにできた点はよかったと思います。来週は日米で重要イベントが沢山あり、米欧は夏休み前の週ということもあり相場は動きそうですね!急な逆行が来ても大損しないように損切りラインを忘れずに設定したいと思います。自分の今月の最大目標にしていたしっかり損切りすることは、だいぶできるようになりました。そして損切りの後には以外とチャンスが多いとも感じました。来月以降もしっかりした損切りを続けていきたいと思います。
気持ちの切り替えが上手になると、チャンスを掴みやすくなるのかもしれませんね。ナイストレード!
いつも素晴らしい動画ありがとうございます
1つを選ぶ
これって人生に似てますよね
大切なものが沢山あるけど
この中で1つ選ぶとなったらどうする?
これって僕の仕事のスタンスに凄い似てるんです
確かに全部必要で大事だけど
1つを選ばなければならないとき
どれを選ぶ
大事な事ですよね
いつも奥深い動画をありがとうございます😄
1つ気になることがあったのですが
今回の解説に無かったのですが
日足がヒゲになってるラインで今の四時間足の実体の部分なのですが【その前の日足のロウソク足もヒゲになってる】
前日の四時間足の部分も日足がヒゲになってるので
サポートされたのか?と認識するトレダーもいるのかな?と思うのですが安全策としてはチャネルラインを抜けるのを確認する方がより根拠が増すので動画では触れなかった感じでしょうか?
レンジなので方向性がないのですが
日足がヒゲになったのが気になって仕方がなかったのですが
ここは気にするところではないのでしょうか?
ロウソク足に振り回されてるのだろうか?
凄い自分が不安になってしまいました
お時間ある時で構いませんのでお返事頂けると大変助かります
動画で色々教えてもらってるのに質問ばかりですみませんです
今週もお疲れさまでした(^_-)-☆どの通貨ペアの、どの足か、示してもらえると助かります。
すみませんです
情報足らずでした
ドル円です
動画で解説していたフェイクになった場所の足と今現状止まってる4時間足の陰線・陽線です
日足で2日とものヒゲになってる部分です
110.762ゾーンをサポートしたと見る人はいないのかな?と思いまして
日足も陰線・陽線・陰線と3本ともにヒゲを出してるのでどうなんだろう?と思いました
迷晴さんの過去動画でも日足の足から得られる情報って言うのを見てから日足のロウソク足を観察するようになったので凄く気になった次第です
サポート確定とは思っているのではないのですが、されたかも?って思ってるのですが
今回の動画でふれられていなかったので、僕が間違った認識をしているのかもしれないぞと思い
コメント送らせていただきました
動画で解説していたフェイクになった場所の足と今現状止まってる4時間足の陰線・陽線です
日足で2日とものヒゲになってる部分です
>>>25日、26日の日足下ヒゲのことなら7.11押し安値でサポートされています。
110.762ゾーンをサポートしたと見る人はいないのかな?と思いまして
>>>7.11押し安値は重要サポートです。
日足も陰線・陽線・陰線と3本ともにヒゲを出してるのでどうなんだろう?と思いました。
>>>7.11押し安値が重要ということはメインでお伝えしていますが、それとは違う意味でしょうか。
言葉足らずですみません
サポートされてるんですね^^
その場所の事です
押し安値の重要ポイントの説明は★つきで解説がありました
大変分かりやすい説明で分かりやすかったです
4H・1Hでの解説はあったのですが日足のロウソク足の解説がなかったので
日足はどうなんだろう?と思った感じです
文字だと伝えるの難しいですね
迷晴BOXにチャート付きで今後は質問します
貴重なお時間をすみませんでした
いつも内容の濃い非常に為になる動画ありがとうございます。私はドル円しかしませんが、今週はどの通貨ペアも難しかったと思います。今回は大負けしてしまいました。
ドル円で今週の一番大事な7.11押し安値には気付いていたのですが、2回か3回のアタックで破られるだろうと考えていました。それよりもむしろその左下(110.4〜5くらい)の押し安値の方がサポート力が強いと思っていました。理由としては日足や週足ではこちらが週足トレンドラインを破った起点となるからです。下抜けフェイクのところでは7.11押し安値を破ったと考え増し玉までして110.5の少し上に利確の指し値を入れて外出しました。帰ってくると悲惨なことになっていました。
今回は自分の考えに(根拠のない)自信があっただけにショックでした。やはりまだまだ洞察力が足りないことを痛感しました。これからも迷晴れさんの動画で日々勉強させて頂きたいと思います。
見方は間違ってないと思います。
7.11下フェイクの値動きは110.5を試した痕跡だと思います。もしかしたら一旦110.5まで押してからV字で戻った可能性もあります。
売りではなく、110.5上に「指値」しておけばよかったですね(^_-)-☆
早速の返信、わかりやすい解説ありがとうございました。
もう3年半もトレードしているのになかなか上達しないと焦っていました。見方は間違っていないというお言葉で少し安心しました。110.5を試したということは到達することもしないこともありますので、到達しないと感じたら素早く逃げるスキルが必要ですね。
強いと思われるラインでの逆張りは今まであまりしなかったのですが、今回アドバイスして下さった「指値」しておくという方法も今後試してみようと思います。
今回も大変参考になりました。いつも大変感謝しております。