21Apr
週間チャートナビ(2018.04.16~2018.04.20)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
今週のドル円とユーロドルを比べれば難易度の違いに気づく。
ユーロドル4時間足をみれば、今週はハラミ中央部でブルベア攻防してトレンドが出現しずらいことが予測できる。一方、ドル円は、日足レベルの売りゾーンこそあるが、そこまでは、先週からの上昇の流れで、押し目買いすれば勝てたチャート。
トレンドとは”流行”という意味で、マーケティングでは”イノベーター理論”に描かれた普及曲線でよく解説されている。
商品やサービスの普及は、導入期・成長期・安定期・衰退期から成っていて、導入と安定の間にはキャズム(深い溝)がある。
このキャズムを知らずに商品への情熱だけ傾けても日の目を見ないので、いろんな仕掛けが施されるが、相場もこれとよく似ていて、このキャズムを乗り越えるために、上位足レジサポが必要な役目を果たす。
この概念は”エリオット波動論”とよく似ているので合わせて解説してみたいと思う。
16%理論
なるものがあって、普及率が16%を越えると一気に成長期に入るという。ちなみに、今回のドル円チャートをみてみたら、下降トレンドから上昇トレンドへの転換部分で、16%から一気に上昇していた(笑)
導入ⅰ波
17日のWボトム、17日ロンドンフィックスを過ぎたこととRN107.0が影響しているが、白点線のような値動きイメージの変形ともよみとれる。この転換一波の使命はネックラインに突破口を開けること、ネックラインをブレイクできれば先週高値(下降波戻り売り候補)まで買える。
キャズムⅱ波
キャズムは”試し”ともいえる。これホントに流行るの?とばかりに、底値を試す下落が始まる。この深い溝の性格は、エリオットⅱ波の持つ意味合いと似ている。この段階では、上昇トレンド発生に半信半疑な人もいて、底が抜けてしまうこともよくある。俗にいう”一発屋”で終わるというやつだ。
この試しに耐えられなければ、トレンドは発生しない。そのためには”時代の流れ”を味方につけるしかない。相場なら上位足レジサポや適切な押し目候補ということになる。言い換えれば、そういう強力な支えなしに大きなトレンド転換は起こりにくいとも考えられる。個人の努力云々は関係なく、あくまで”時代の流れ”が肝心だ。
成長ⅲ波
エリオットだと、ロングトレーダーが続々と参入して波が成長しやすいのがⅲ波。商売もトレードも、この成長波に乗るのが理にかなっている。
チャートだと短期ダウの反転した青2がロングポイントだが、ロンドンフィックスを過ぎたせいか上昇が翌朝に持ち越された。日足レベルのレジスタンスがあったので、気持ち良くは延びなかったが、それなりに延びた。
みんな持ってるから買う。
これでは、流行に鈍感な人の発想だし、楽して稼げる、一番おいしいところを取り逃がすことになる。
よく考えれば、流行も相場も人の心理が作り出すものなので、似ていてもちっともおかしくないわけだが。
ドル円
107.5~108.0日足レベルの売りゾーンに注意!先週足陽線からの押し目買いがレジされる大。
13日足ピンバーは売りの強さを示唆しているが、日足未満の時間足では高値更新しているので、基本戦略は押し目買い。押し目買い候補は①先週終値②Nゾーン③107.0+先週始値+ネックライン。
押3での押し目買い、上昇目標は日足売りゾーン。
Apr.16 Mon.
押し目候補での反応を見る日。押し目失敗の可能性も考えバイアスかけ過ぎに注意!
東京時間、”押1”のロングが赤レジまでも届かずに黄高値で失速、この動きで買いの弱さを確認。”押1失敗”を狙って赤1でショート、紫安値を更新できなければ逃げる。ここを見送れば、窓埋めの完了から”押1失敗”を確認後の赤2でショート、利確目標は”押2”まで。
”押2”に到達、欧州時間前に緑ダマシ安値出現+赤切下げライン上抜けの黄1ロングに注意、このままトレンド転換することはまずない、一度、売りを受けるのは必至。黄2のロングも下抜けてきた先週終値でレジサポ転換する可能性大。
Apr.17 The.
”押3”まで下がってきたのでロングの準備。ここでは、1時間足青下降トレンド転換なので青矢印イメージにはならないことに注意したい。
欧州時間初動、黄ダマシ安値出現で反発力を確認、2回目の試し直後、青1の5分足モミ上抜けでロング。これは青トレンドラインを抜けてくだけの波なので延び切ったところで利確、すぐに、トレンドラインを試す下降波が始まるので赤1でショート、利確目標は1時間足トレンドラインへの裏反発まで。
ボクは青1でロング、逆指値を入れて放置したが、深夜まで起きていれば青2がロングポイント、この安値確定で青の仮ネックが引ける。
Apr.18 Wed.
前日は”押3”でのWボトムを確認、本日はトレンド転換を狙える日。
東京時間、紫高値の飛び乗りに注意!ダマシになる下降性が高い。この紫高値を抜き返せば青1でロングできる、利確目標は先週終値。
仮ネックラインを上抜けたことで”押し目買いセットアップ”が完成、次の押し目でⅲ波狙いの本命のロングができる。しかし、黄安値がV字になってしまいエントリーできなかった。理由は107.0を試す可能性が残っていたから。
Apr.19 Thu.
日足売りゾーンに近くなってきた、107.5は日足以上では未だ上抜けてない。青1ロングや赤1ショートは、ともに赤ブロックの小競り合いを足場にしたブレイクアウトだが短期決済前提。青2ロングが失敗したことでRN107.5での高値レンジ入りが確定、青サポを仮ネックとした天井圏形成に入った。
Apr.20 Fri.
日足売りゾーンに入ったので、ロングポジションの利確決済・先週高値での逆張りショートが入ってくる。値幅も小さく急落の可能性があるのでトレードを控えたほうがいい。
ユーロドル
グレーのハラミに入れ子になった緑ハラミ、三角持ち合いの様相を呈している。今週はその中央部にあって指向性は弱いく、一見して難易度高そうなチャート。
指向性弱くトレンドは出にくい。水平線を基準にブレイクで攻める。
Apr.16 Mon.
先週終値基準でみて、押し目買いされるか、崩れるかを見極めるため青サポ・赤レジを引いて待つ。東京時間の緑サポを下抜いても、1.230アラウンドまで買われるゾーンなのに注意!
欧州時間初動、黄ダマシ安値サポートから青モミ抜けでロング、利確目標は先週高値。
Apr.17 The.
RN1.240には先週高値がある分足程度が抜けても飛びついてはいけない。
東京時間の黄レンジは上げ幅・下げ幅ともになく位置的に中途半端、売るなら青サポを下抜けてからだし、買うなら先週高値を上抜けてからだが日足が閉じてみないと確定できない。
欧州時間初動の先週高値ブレイクをダマシとみて、赤ブロック下抜けでショート。NY時間に入って、青サポで支持されたが、上げきれなかった赤2でショートできる。
Apr.18 Wed.
安値が切り上げていることに気づかず、先週高値レジスタンスばかりに気を取られているとショートしてしまいそうなエリア。
欧州時間初動、青サポ下抜けで赤1ショートできるが、利延ばしても、青切り上げラインまで。
黄1での戻り売りも、直前のピンバーをみれば売れない、結果、トレンドラインに支持されて強反発。東京時間レンジをブレイクさせた黄高値からの戻り売り黄2も直前のV字があって売れない。
青1ロングは一瞬モメンタム上昇したところを赤レジまで狙える。黄高値から下がり始めたにも関わらず、紫安値からの買いが強く、赤ブロックで小競り合い、逆三尊になった。それ以降は、赤レジを上抜き返した黄3ロングだが、ここも、上げ幅が少なく買えない。
Apr.19 Thu.
先週高値と安値切上げに挟まれたエリアで、スキャルしかできないエリア、ブレイクするまでノートレードでも良い。
前日の逆三尊肩(青サポ)と東京時間にできた赤レジを基準にプランをたてる。
青サポに届かず黄安値と欧州時間初動の緑安値で切上げ始めた。東京時間の紫高値で3回レジされたにも関わらず、下げるパワーがなかったので青1でロング、利確目標は先週高値。
先週高値でピンク強反発、赤レジの抜き返しで赤1からショート、利確目標は青サポ。
青サポで2回(オレンジ)支えられたので赤レジまで青2ロングできる、ただし、赤レジで買いの弱さを確認したら、おとなしく青切上げラインのブレイクを待った方がいい。赤2で青サポ・ブレイクのショートは、先週終値までしか狙えない、このショートは青矢印上昇の恐れがあったがRN1.235で上げ止まっている。
Apr.20 Fri.
RN1.235レジと先週終値サポで考える。昨日、青切上げラインは下抜けているので売り選好。欧州初動の赤1ダマシ高値からショート、ここで入れなければ、ブレイク後の赤2、ここも逃せばRN1.230のブレイク赤3ショートになる。
ユーロ円
13日以降、高値レンジが続いているので、このなかで戦略をたてる。
Apr.16 Mon.
先週終値が押し目候補になってはいるが赤レジを上抜けないと買えない。赤1からドル円の押し目が崩れたポイントでショート、欧州時間に入りドル円は下げ止まった。
青1ロングはユーロドルが東京時間の高値をブレイクしたポイント、ユーロ円も押し目候補で安値を切上げ始めた。
Apr.17 The.
ドル円は下降トレンド終焉で強いモメンタムが得られないのでユーロドル基準、ユーロ円も前日高値を試す動きがでる。
欧州時間、ユーロ円は前日高値に届かず切り下げ始め、赤ブロックをつくったタイミングで、ユーロドルもレジスタンスに頭を押さえられたので赤ブロック下抜けで赤1ショート。
紫安値はRN132.0に届いてないが、ドル円は下降トレンドラインへの裏反発で強い上昇モメンタムが発生するところ、対して、ユーロドルは下げ止まっている。
Apr.18 Wed.
東京時間の青1の高値ブレイクは、ドル円と同期している。欧州時間、紫安値の強反発はユーロドルも同じだが、このタイミングでは入れなかった。ユーロドルの逆三尊のタイミングで青2ロング、利確目標はユーロドルがレジされるまで。
Apr.19 Thu.
ドル円は107.5手前、ユーロドルは先週高値手前で持ち合い中なのでユーロ円はノートレード。
Apr.20 Fri.
東京時間、青1の高値ブレイクはドル円と同期、先週高値レジ後の欧州時間、ネック下抜けから天井への試しが失敗した赤1ショートは、ユーロドルの切上げライン・ブレイクに準じている。
次に何がくるのか、今まさに導入期にあるものを見つけるのは、商売とした扱うか扱わないかは別として洞察力を鍛えるにはいい。
先日、ジーパン屋にいくとスキニージーンズが売られていた、形だけみればスリムだが、現代では”スキニー”というらしい。
バンド時代、よくこういうパツパツのジーンズを履いていたが、あの頃からウェスト10cm増しの今では…と思ったが履けた。なにやらスキニーはストレッチ素材らしくウエストにかなりの柔軟性がある。
流行は繰り返してはいるが、螺旋状に進化している。
世の中にニーズさえあれば1~2数年かけて普及度が高まっていき、中国や台湾で小型化され使い勝手が向上されると一気にブレイクするような気がする。競合他社もあるので絶対ではないが、ブレイク手前でメーカーの販売代理店になってネットで売れば、そこそこうまくいくんじゃないだろうか。
最近だと”ジンバル”というカメラやスマホを載せて、動画撮影時に手振れを防ぐ装置を数年前からウォッチしていた。カメラに詳しいわけではないが、時代の流れで素人が動画を撮る人口が増えているのと、国内メーカーが手を出してない分野なので面白いと思ったが、昨年ごろから、続々と販売され始めている。
やはり”時代の流れ”がキャズムを持ち上げたせいだろうか。
最近、知人の知人だが、お店の撤退を決めた。もともと、ブリザーブドフラワーといって、ドライフラワーの生花バージョンをつくる薬剤を販売していたが、次に流行るものとして、生花を固めてアクセサリーなどに加工するための樹脂を手掛けショップを開いていた。
一度拝見したことがあるが、樹脂で花を固めることで光沢が出てしまって生花の雰囲気が損なわれてイマイチな印象を持ったのを覚えている。結構、上手くいきかけていたが、とうとう、運転資金が尽きてしまったらしい。
そんな折、朝テレビをつけたら、生花を樹脂で固めたアクセサリーが紹介されていた。ただし光沢はなく生花のイメージのまま。光沢かマットかという違いだが、些細なことで運命が分かれるものだ。
この撤退したお店は、SNSを活用してなかったらしい。SNSは”時代の流れ”そのもの、今の時代にモノを売るのに避けては通れない。本人の努力に関係なく、何を味方につけるかという基準がズレといたことが負けた原因だったのかもしれない。
キャズムを試しと言い換えることもできる。
人生も相場も、上手くいきかけた頃に”試し”が来る。
勝利の女神からお前は本気なのか?と問われるように、この試しに負けない”強さ”を持っているかどうかが肝心なんだと思う。
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コメント
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コメント (9)
今週もありがとうございます。
最後の雑記ですが、商売をやってる自分としても非常に考えさせられる内容でしたね。
ちょっとの違いが流行る店、流行らない店として別れてしまう。
自分だけの目線で商売してるときっとダメになると思っているので、なるべく一般の感覚を忘れないようにいつも気をつけています。
トレードも、俯瞰して世界全体を見れるようにならないとダメですね・・・(`・ω・´;)
おっしゃる通り、数ミリ程度の微差が、いつの間にか大差になることって結構起こりますよね(^_-)-☆
偶然、私も先日スキニージーンズを買いました。
最近はリーバイスなんかもストレッチを導入して楽に履けます。
本家米国リーバイスは知りませんが、リーバイ・ストラウス・ジャパンは10年程前に民事再生法を適用したと思います。
いわゆる倒産ですね。
ストレッチ素材を使うと履きごごちは良いかもしれませんが、その伸縮性により型が崩れてしまいます。
伝統を守りスタイルにこだわるのなら、ストレッチ素材は採用しないと思いますが、それでは生き残れないという判断かもしれません。
基本を守り、基本を外れずにどうアレンジしていくのかというのは、マーケティング的にも大きなポイントかもしれません。
これは自慢ですが(笑)、私は身長175cmで体重70kg弱で28インチのスキニーを履いてました。
しかし、今回は29インチにしました。
格好も大切ですが、楽に生きることも必要ですね(笑)
カッコイイですね!古き良きリーバイスもストレッチ素材ですか。ボクはスコッチ&ソーダというオランダのブランドが最近お気に入りです。
迷晴れ様、こんばんわ。
私は20年前、洋服を作る仕事を営んでいました(^-^)
まさかこんな時代が訪れるとは、あの頃、想像できなかったですね。
近所に出店したユニクロなんて、程なく撤退するだろうぐらいに思っていましたし…。
初期の頃のユニクロって買いたい商品がなかったですから…。
今となっては先見性の欠片もないですね。
結局、私達の会社は時代の流れに飲み込まれて廃業するに至りました(^_^;)
まあ~人生思うように事は運ばないですね。
最近のジーンズは穿きやすいです。私もロック少年だったので年甲斐もなく今もビタビタのスキニーです!
しかも敢えてレディースをチョイスしてます。ブランドにもよりますが、ボトムはレディースの方が私にはフィットするんです。でも、なんか恥ずかしいので支払いは妻にお願いします。
最近は何事もサイクルが早く、私は新しいことを知ろうとする努力が億劫になりました。歳ですね。
一巡して、アパレル業界も昔ながらのやり方が、また脚光を浴びるかもしれませんね。東海地方には繊維の町がありますが、廃業せずに続けていた工場が、品質の良さでまた注目されているようです。でも、なかなか、低迷期を耐えるのは難しいですよね。やはり、タイミングでしょうか。
仰る通りですね。
まさに東海地方の繊維の町の町工場だったんですよ。
40年続いた家業も終焉はあっけなかったです…(^_^;)
当初、1年間はみっちりやってみようと思っており。
その時点でどうするかと方向性を考えることにしてました。昨年4月から。
他の方で4月末から専業なさるコメントがありましたが、私は逆に相場から離れることにしました。
2,3ピプス取れ、ハイロットで日給分にはなる。
一貫したこの方法で行けるとわかったときには、時遅しでした。
これは、表題の”試し”なのでしょうかね?
1年間、最初は商材、次にEAと、結局は楽しようとしていたツケ、
1年前に見ていたYouTube動画が商材屋さんのボクちゃんではなく、
迷晴れさんのだったら、変ってたのかもなとも思っています。
人生、出会いとタイミングがありますよね。それとトレードだけが人生を豊かにできる手段ではないので、大きな荷物を捨てることで、きっと得られることも多いはず。
このブログの貴重な読者が減るのは残念ですが、よければ、またちょくちょく覗いてください。