18Mar
週刊チャートナビ、今週の視点は、切上げや切下げといった”斜めライン”についてです。これら斜めラインには、水平線にはない魅力を感じてしまいます。
今週の視点
切下げ・切上げといった斜めのラインは、レジサポという”防御力”では水平線に劣る気がしますが、使い方次第で、水平線よりも早くエントリー・タイミングがとれる、いうなれば”攻撃力”に優れたラインです。ある程度の時間、機能している斜めラインなら信頼性も高いので、とっても頼れる奴です。
ただし、安値や高値までの”値幅”には注意しないと思わぬ反転を喰らいます。逆に、レジサポ水平線までの値幅があれば、そこまでを限定したトレードができます。トレンド発生中の押し目買いを”切下げライン抜け”でエントリーという、よくあるパターンも、高値=レジスタンスまでを第一目標としたトレードになります。
つまり、レジスタンスやサポート水平線までの”値幅”と”力関係”を視て使っていくのがいいでしょう。レジサポまで10ピプス未満ではトレードを見送るとか、レジ>サポの力関係なら、下に抜けやすいので”切り上げライン抜け”で入るとか、勿論、ルールは決め事であって絶対ではないですが、一貫性は有った方がいいと思います。
ドル円
今週は”ア”の高値圏に注目でした。先週末、切り下げ黄ラインを上抜けたことで、緑ボックス・ブレイクの可能性が高まるも”FOMC”きっかけで急落しました。
”緑ボックス上限”を意識した売り目線なら、先週高値に届かない事実から売るでしょうし、”切り下げ黄ライン”を意識する買い目線なら、反発から緑ボックス・ブレイクを狙って買うでしょう。意識するものが違えば戦略も180°異なります。
一旦、先週足高値(115.50)を目指す動きは想定できますが、その先どちらが勝つのかはわかりません。結局のところ”高値圏ア”でのブルベア綱引きはベアの勝利で終わりました。
14日足の”ピンク急落”は売り手の強さを示唆しています。これで、ダブルトップになりましたが、ブルベア綱引きに決着がついたわけではありません。
14日から15日にかけて”緑ミニ三尊”をつくりました。左のダブルトップと合わせての連続パターンで、かなり下に行きやすいカタチになりましたが、”FOMC”でサプライズがあれば、どうなったかわかりません。
13(月)先週高値試し
先週高値を試すための押し目候補なら、114.500+切下げ黄ラインが有力候補なので、ここで底堅い値動きをしたら買っていきまう。エントリーは、自分のタイミングでいいですが、ネックラインをブレイクしても、緑丸のように一度深く押してくることがあります。
14(火)先週高値からの切下げ
先週高値を試す動きの続き。点線ネックラインでのレジスタンスを想定しましたが、その手前で止まりました。それだけ、先週高値+緑ボックス上限からの売りが強いことを示唆しています。日足ライン115.000ブレイクで買っても、このエリアはすでに”熊出没注意”です。
15(水)FOMCで急落
深夜にFOMCがあるので、それ待ちの日でした。チャート的には売り優勢で”三尊天井”をつくりましたが、指標結果次第なところがあります。
16(木)FOMC急落後の調整期間
FOMCによる急落で、先週安値と1時間足水色ライン(113.000)の押し目買い候補に挟まれたカタチになりました。急落直後のトレードは避けるとして、乱高下してしまいました。
値動きが落ち着いてくれば、先週安値をレジスタンスに売るか、1時間足水色ラインをサポートにして買うかですが、50ピプスのレンジと見立てての逆張りレードになってしまいます。
17(金)週足安値対1時間足水色サポート
レジサポの強弱関係からして、サポレジ転換した週足黄安値(113.500)>1時間足水色ライン(113.000)となるのがセオリーなので、週足安値を背にして売ればいいでしょう。113.000をブレイクするとき”小競り合い”を起こしているので、売りやすいです。
ユーロドル
”緑ボックス”をブレイク、先週高値でレジスタンスされれば、妥当な押し目から狙います。第一押し目候補は週足終値ですが、先週足陽線からすると、”黄丸”は浅い押し目なので、失敗する可能性もあります。これに対して”緑丸”は先週始値+ネックライン+先週足半値付近なので、押し目として有力です。FOMCで先週高値をブレイク後は、勢いが強く、浅い押し目から反転上昇しました。
13(月)~15(水)先週足陽線の押し目候補探し
”ピンク急落”は売りの強さを示唆しているので、先週高値を越えていくより、押し目候補まで落ちていきそうな気配です。浅い押し目は”黄丸”ですが、可能性としては低い。ここを下抜くと、次の押し目候補は週足始値(1.06000)なので、ここで底堅い動きをすれば買ってみてもいいでしょう。
押し目候補までの下落を狙うにしても、”赤丸”のような小さな押し目の抵抗があります。週足始値(1.06000)をサポート根拠に、いつもなら”黄丸”のような安値切上げで買えますが、FOMC直前なのでリスクがあります。
16(木)先週高値ブレイクからの押し目買い
FOMC急騰後はヨコヨコになることが多いので、暫く様子を見るのが無難でしょう。”黄丸”のような安値も、V字反転していて、ほぼ決め打ちになってしまいます。スキャルピングで10ピプス程度を抜くことならできますが、乱高下していて、押し目を拾うのが難しいです。
ユーロ円
週足高値でレジスタンスされたら、先週足陽線の押し目買い候補まで売るシナリオ。押し目候補となるフィボナッチ38.2%、50%、61.8%でそれぞれ反発しましたが、売りの勢いが強く、次々に押し目候補をブレイクしていきました。さらに、ユーロ円は、ドル円の動きと相関関係があるので注意したいところです。
13(月)~14(火)先週高値レジスタンスからの売り
先週高値を試し、”押し安値1”から高値更新できなかったところ(122.500のフラツグ上限)やフラッグ下限抜けからエントリーできます。週足高値の強いレジスタンスで反発して、高値を切下げているので、下に抜けやすいと推測できます。
15(水)先週足陽線フィボナッチ38.2%押し目候補
多少の反発があることが想定できる”押し目候補A”ですが、崩れれば”損切り狙い”できます。今回はFOMCの時刻に絡んでしまいました。
16(木)FOMC後の乱高下
先週足押し目候補フィボナッチ50%付近まで下がったあと、乱高下してしまいました。”Bゾーン”の切下げラインを抜けても、122.000の高値が控えていて、ここでレジスタンスされた可能性もありました。上下のレジサポの力関係もよくわからないので、利益を引っ張れるところじゃありません。
17(金)戻り売り対押し目買い
”高値2”は”安値のネックライン1”を下抜いた起点(強者の値)、なので、戻ってくるとレジスタンスされやすいプライスです。売りやすいカタチになれば売ってみてもいいです。ただし、下からの押し目買いは効いているので、サポートされそうなところで121.500周辺までです。
ゴレンジャーなら”アカレンジャー”じゃなくて”アオレンジャー”、ガッチャマンなら”大鷲の健”じゃなくて”コンドルのジョー”、昔から、そういう少し斜に構えたキャラが好きでした。多少ネガティブでコミュニケーション能力が欠落していても、「アイツは仕方ない」と許せてしまうほどの実力の持ち主…なんか魅力的です。
”ナンバー2の美学”といいますが、黒田官兵衛や諸葛孔明などの軍師は、トップと互角の力を持つつつ、トップに苦言を呈すことができる、そんな人って格好いいと思います。30代に、そういうナンバー2を目指した頃がありました。ナンバー2は、自分を殺して、常にトップを立てないといけないので、心の底からトップに”共感”できないとできません。共感ゾーンが崩れると”敵”になってしまうという苦い経験もしました。
動画をつくりながら、水平線は”大鷲の健”、斜めラインは”コンドルのジョー”、これは、トップとナンバー2のいい関係だなぁ、としみじみ感じました。
今はもう、トップとか、ナンバー2とか、自己アピールとか、全く関係のない生き方をしていますが、未だに、ナンバー2には、トップはない”独特の美学”を感じてしまいます。
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コメント
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コメント (6)
迷晴れさま、こんばんは。
クラクション、戻していただきありがとうございます♪
くるみちゃんの「ここがポイントだね」のポイントだけをデータベース化したい今日この頃ですw
指標や要人発言があるときも結局は上下どちらかの何本目かのラインで止まるっていうことにいつも驚きます。
(もちろん、何事にも例外はありますが・・・)
まるで何人かの人が示し合わせてるみたいですよねぇ。
不思議でとてもおもしろいです。
この推理ゲームをもう少し余裕の気持ちをもって解けるようにがんばります。
これからも楽しい動画を楽しみにしています。
時間足とイベントの大きさって比例しますね。相場を俯瞰できていれば、希望的観測もできなくなり、”損切り”を無意味に遅らせることもなくなるのかなと思っています。大きな視点が大事ですね。
こんばんは、
切り上げ・切り下げラインは、波の転換確認に使います。
しかし、水平線より引き方が難しい上に三角持ち合いの詰めでは、まるでレスリングの試合でバックを取り合うような攻防になったり一筋縄ではいきません。
水平線もそうでしょうが、斜めのラインも相場を見やすくするためのツールであり、相場の本質を示すものではないように思います。究極のトレーダーは、インジケータのみならず、水平線や切り上げ・切り下げ線すら表示せずとも高確率のトレードが可能なのではないかと最近思います。
相場の波の性質を熟知していれば、攻防が最終的にどちらに傾くかは高確率で読めるはずなので、各ラインのブレイクやキープの確定は、最後の事実確認として活用する。そういうトレードを目指したいです。
波の本質とは、自然で起きている海岸での波のように一定の周期や法則性は認められるものの人口造波装置で作られた機械的な正確性で刻む波ではない。私たちは、機械的な造形に慣れていて太古の人類が自然を畏怖したように理解不能と考えてしまいますが、物理学者が宇宙の始まりを数式化するのにあと一歩のところまで解明してきたように、100%は無理でも、論理的に高確率で流れを見切ることは可能だと確信します。これを生半可にやっている人からは超能力(インチキ)とか適当な解釈と思われるかもしれませんが。
巷で見るFXをはじめとする株式などの相場本は、インジケータの活用やチャートパターンに主眼が置かれていて、本質論的なところが弱いような気がします。
初心者にはわかりやすく解説しているようで、三つ子の魂百までではないですけど、相場に対する変な思考の癖がついて苦労もしますし、それをもってテクニカル分析を揶揄したり逆に絶対視する論調もあるので、相場をますますややこしく見せているような気がします。
「デイトレイド」的に言うと、テクニカル分析の真髄はマーケット参加者の感情と真理を読むこと。指標やツールは、そのための手段であり、何がプライスを動かすのか決めるのかそれを見極めるべきである。
まだまだ道行く途上ですが、だいぶ明かりが見えてきました。
ありがとうございます。
同感です。やはり、局所的に切り取ってもダメなのかと…流れ、勢い、パワー。それが具象化した”波”、説明が難しいですが、そういうものを掴むことが大事なのかと思ってます。
動画投稿お疲れ様です。
今週は確かに斜めラインの登場が多かったです。
斜めラインが機能するときって手法として用いるというよりチャートがその形になって斜めラインが浮かび上がってくるような感じがします。待っていると形を作ってくれるというか…。
あと、値幅の話をよくされていますがこれを意識してから本当に変わりました。
無駄エントリーが減って防御以前の間合いが取れるようになりました。「今完璧なトレードができたとしても端から端までとって20ピプス前後か、ならやめとこう」と思えるようになったのが進歩です。
せっかく自分の時間を使っているのだから安い仕事は引き受けないようにし、いずれくる高い仕事に向けて準備を練る。あとは読書しながら待っているとストレスも少なくて待つのも苦になりません。
相場に合わせるってやはり大事ですね。
確かに、目の前のカタチが”自分だけの幻想”か”世界の事実”か、その辺の見極めが大事ですね。