28Jun

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週刊チャートナビ 第538回(2025/06/23〜2025/06/27)一週間の為替チャート(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)を振り返りながら、週トレードやデイトレードにおける攻略ポイントを深掘り解説します。
来週のトレード戦略の参考にご活用ください。
ドル円
今週の見通し
相場の背景
- 140円と150円の値幅(ボトム・ブロック)で推移
- 上値の押さえ、日足下降チャネル上限+100日線(=週足SMA21)が接近中
- 米トランプ関税政策の先行きと中東情勢の不透明感
- 月末リバランス
- 日足下降トレンドと5月安値サポート(=140円の2番底候補)の攻防
- 先週は5月安値が意識されるなか3週前はらみ足高値に到達
- 3週前はらみ足高値+100日線(=週足SMA21)付近に4時間足レベルの反転パターンを形成する可能性アリ
ベアの注目
- 3週前高値+100日線周辺は日足下降トレンドの戻り売り候補
- 日足下降チャネル上限の押さえ
ブルの注目
- 5月安値のサポート(=140円の2番底候補)
- 4月安値→5月安値のキリアゲ
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 5月高値 |
TR中段 | 3週前はらみ足高値と2週前安値 |
TR下段㊦ | 5月安値 |
ベアのシナリオ
日足下降トレンドの戻り売り①3週前高値+100日線付近に”反転パターン”をつくれば売る②5月高値+日足下降チャネル上限付近の反発で売りを検討
ブルのシナリオ
140円の2番底(=5月安値)由来の2週前安値上昇波をフォロー①3週前高値+100日線の”反転パターン崩れ”で買う②2週前安値上昇波を押し目買い
毎日の値動き
シナリオとトレード
06/23 月曜
- 3週前高値+100日線は日足下降トレンドの戻り売り候補
- 4時間足レベルの反転パターンを想定
- 2週前安値上昇波の伸び切った感→調整下落の予兆
ベアのシナリオ:①3週前高値周辺の押さえで145.00へ向けてショート
ブルのシナリオ:①2週前安値上昇波の調整下落を待つ
- 東京時間、中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」で上昇。
- ロンドン時間、3週前高値+100日線のレジスタンス・ゾーン突破後は、日足下降チャネル上限の”押さえ”で上昇圧力が収まるのを待つ。
- NY時間、3週前高値のオーバーシュート期待、反発足(=4時間4番陰線ピンバー)安値抜けで赤1ショート、3週前高値で半決済。
- 翌日、15分足SMA21の下り電車道で”売りポジション”をホールド、NY時間、FOMC安値手前の145.00の反発でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
日足下降トレンドの日足下降チャネル上限戻り売り候補
【事実】
日足下降チャネル上限×反発足(=4時間足ピンバー)で逆張り
15分足SMA21の押さえ
撤退値:3週前高値
目標値1:3週前高値
目標値2:FOMC安値
損切り:147.50(=5分足の戻り高値)
06/24 火曜
- 中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」で、3週前高値と100日線をレジスタンスゾーンを突破して日足下降チャネル上限の手前まで急騰。
しかし、イラン側の報復攻撃が事前通告ありの抑制的なものだったため、緊迫が緩んでNYY時間からはドルが売られた。 - 日足下降チャネル上限は日足下降トレンドの戻り売り候補
- 前日の陰線ピンバーを根拠に3週前高値と100日線のオーバーシュートを疑える
ベアのシナリオ:前日ピンバー根拠のオーバーシュート狙い①3週前高値+100日線周辺の押さえでショート
ブルのシナリオ:①20日安値上昇波の押し目買い検討
3週前高値での”レジサポ転換”は起こらず、15分足SMA21のガイドで”電車道”となったため、新規ショートは見送り。
06/25 水曜
- ファンダ面では、イランとイスラエルが停戦に合意と報じられ、また、ボウマンFRB理事の7月利下げ発言が、ドルを大きく押し下げることになった。
- テクニカル面では、日足下降チャネル上限の日足下降トレンド戻り売り候補で強く反発して、ドルが売られている。
- 2週前安値上昇波のフォボ61.8まで下落
ベアのシナリオ:①23日高値下降波の戻り売りを検討
ブルのシナリオ:①2週前安値上昇波の押し目買いを検討(FOMC安値付近)
- 東京時間、23日高値下降波の”調整”による戻り狙い、144.50ダブルボトムのネックライン上抜けで、3週前高値裏を目安に青1ロング。
- NY時間、146.00の反発を確認、15分足SMA21のブレイクでアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
2週前安値上昇波の押し目買い候補でのサポート
【事実】
2週前安値上昇波の押し目買い候補×15分足のキリアゲ
1時間足SMA21+15分足SMA21の支え
撤退値:4時間足SMA21
目標値1:4時間足SMA21
目標値2:3週前高値裏
損切り:4時間2番足安値
06/26 木曜
日足下降トレンド背景の日足下降チャネル上限戻り売りVS5月安値サポート背景の2週前安値上昇波押し目買い
ベアのシナリオ:①23日高値下降波の戻り売り、3週前高値周辺への”上値試し”でショート。
ブルのシナリオ:①2週前安値上昇波の押し目買い、2番底形成でロング。
- 東京時間、144.50(=前日安値)の2番底候補が崩れた。
- ロンドン時間、1時間足の高値キリサゲを確認。
- NY時間、先週安値が目前で様子見。
06/27 金曜 PCEデフレーター
- 日足下降トレンド背景の日足下降チャネル上限戻り売りVS5月安値サポート背景の2週前安値上昇波押し目買い
- 昨日は144.50の押し目候補が崩れ先週安値を試した(1時間足の高値キリサゲを確認)
ベアのシナリオ:①25日高値下降波の戻り売りを検討
ブルのシナリオ:①2週前安値上昇波の押し目買い、先週安値のサポートでロング検討。
25日高値下降波の”引き戻し”を待ってノートレ
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:日足の戻り売りで反落
週初は中東情勢の緊迫化による「有事のドル買い」で急騰しましたが、日足下降チャネル上限に到達すると、戻り売りが意識されて反落。
その後は、3週前高値裏を試してから先週安値へと戻り売られる展開となりました。
来週は、日足の戻り売りと、140円から切り上げてきた5月安値サポートとの攻防に注目したいところです。
今週の局面整理
フェーズ1.日足の戻り売りで反落
23日の急騰(=ファンダ要因)により、3週前高値と100日線を突破する動きが見られましたが、日足下降チャネル上限に到達したことで日足の戻り売りが意識され、反落しました。
フェーズ2.急落波の戻り売り
23日高値からの急落波は、FOMC安値手前でいったん下げ止まり、3週前高値の裏側まで戻してから再び売られる展開に。
その後、FOMC安値手前に押し目を形成しかけましたが、これが否定され、先週安値まで下落して145.00まで引き戻されています。
今週の狙い目:日足の戻り売り
今週は「中東情勢の緊迫化」が懸念されるなかでも、あくまでチャートに従い、日足の戻り売りを狙いました。
チャートの構造的に見れば、「2週前安値に近づくほど買い圧力を受けて、難しい相場になる」ことが予想されたため、できるだけ高い位置で売るのが賢明です。
ファンダ要因はあくまで不確定要素なので、もしニュースによってシナリオが崩れたら、潔く損切りすればいいと割り切りました。
幸い、23日の急騰によって日足下降チャネル上限が試されたことで、理想的な高値圏から“逆張り”するチャンスが訪れました。
今週の学び:高く売り、安く買う
今週は日足の戻り売りフェーズである一方、4時間足では5月安値サポートによる押し目買いフェーズという、時間軸ごとの方向性がぶつかる相場でした。
つまり、価格が2週前安値に近づくほど、4時間足の買い勢力と衝突し、レンジ相場になりやすい状態です。
※過去に「初心者が負けやすい相場環境3選」をこちらの記事で紹介しているので、参考にしてください。
トレンドとレンジでは戦術が違います。
- トレンド相場: 押し目買い/戻り売り
- レンジ相場: 上限で売り/下限で買い
この“戦術スイッチ”を入れ間違えると、負けがかさむ原因になります。
今週、最もリスク・リターンのバランスが良かったのは、23日高値付近からの“逆張り”だったと思います。
ただし、相場環境の認識に自信がなかったり、中東情勢への警戒が強すぎるとエントリーできなかったでしょう。
また、25日高値での戻り売りも狙い目でしたが、15分足レベルでのダブルトップなど、明確な反転サインもないまま急落してしまったため、こちらもタイミングをつかむのが難しかったはずです。
ユーロドル
今週の見通し
相場の背景
- 2022年高値(=1.15)が意識されるなか4月高値に2番天井を形成中
- 米トランプ関税政策の先行きと中東情勢の不透明感
- 月末リバランス
- 日足上昇トレンド(過熱感アリ)と4月高値2番天井候補の攻防
- 先週は4月高値で2回目の反発を確認
- 先週高安に4時間足ダブルトップをイメージ
ベアの注目
- 4月高値2番天井候補の押さえ
- 日足SMA21と100日線(=週足SMA21)が大きく乖離→調整下落の予兆
ブルの注目
- 日足上昇トレンドが継続中
- 日足SMA21と4時間足上昇チャネル下限の支え
- 2週前の陽線終値が2022年高値を更新
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 2021年高値ネックライン(1.17) |
TR中段 | 先週高安 |
TR下段㊦ | 2週前安値 |
ベアのシナリオ
日足SMA21→100日線(=週足SMA21)の調整下落を狙って4月高値2番天井候補で売る①先週高値2番天井を売り、先週安値を割れば、2週前安値割れも視野にいれる。
ブルのシナリオ
日足上昇トレンドをフォロー①4時間足上昇チャネル内部の5月安値上昇トレンドをフォロー
毎日の値動き
シナリオとトレード
06/23月曜
- 2022年高値(=1.15)が意識された4月高値2番天井を形成中
- 先週高安ダブルトップをイメージ
ベアのシナリオ:①先週高安ダブルトップの2番天井待ち
ブルのシナリオ:①2022年高値の反発(=先週安値逆三尊右肩)で上値試しのロング
- 東京時間、先週安値付近まで売られてからのスタート。
- ロンドン時間、先週安値2番底で押し目買い、2番底に反発足(=4時間4番陰線)を確認して青1ロング。
- 翌日の東京時間、ほぼ先週高値に到達、4時間足1番陽線のクローズでアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
先週高値2番天井の形成プロセス
【事実】
先週安値の押し目買い候補×先週安値のマルチボトム(1時間足2番底×15分足2番底)
日足SMA21の支え
撤退値:20日高値
目標値1:先週高値
損切り:4時間足4番陰線安値
06/24 火曜
- 中東情勢はイランの報復が事前通告ありの抑制的なものとして緊迫化が解かれている状況。
- 2022年高値(=1.15)が意識された4月高値2番天井を形成中
- 先週高値の2番天井へ向けて上昇中
ベアのシナリオ:①先週高値2番天井待ち
ブルのシナリオ:①前日陽線を押し目買い
4月高値2番天井候補、先週高値周辺の保ち合いを静観。
06/25 水曜
- イランとイスラエルが停戦に合意と報じられている
- 4月高値2番天井が意識され先週高値で上値の重い展開
ベアのシナリオ:①先週高値の押さえでショート検討
ブルのシナリオ:①先週高値のブレイクで1.17へロング
- 東京・ロンドン時間、先週高値周辺の保ち合いを静観。
- 日本時間の深夜に先週高値をブレイクして買えなかった。
06/26 木曜
前日陽線の終値が先週高値を更新、この事実により、4月高値2番天井候補が突破された確率が高まった。
ベアのシナリオ:①1.17到達後に”調整”のショートを検討
ブルのシナリオ:①先週高値への”下値試し”から1.70へ押し目買い
- 東京時間、1.17での反発足(=4時間2番足)で確認。
- ロンドン時間、4時間3番陽線が1.17を更新したが上値の押さえを様子見。
06/27 金曜 PCEデフレーター
先週高値を更新後、前日陽線が1.17+4時間足上昇チャネル上限の押さえで反発。
ベアのシナリオ:①先週安値上昇波の”調整”をショート
ブルのシナリオ:①25日安値上昇波を押し目買いを検討
1.17の天井ブロック形成待ちでノートレ
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:4月高値+先週高値マルチトップの否定
先週安値の押し目買いによって、先週高値のダブルトップが否定され、ユーロは続伸。
現在は、1.17と4時間足チャネル上限の重なるポイントで調整中です。
今週の局面整理
フェーズ1.先週高値の2番天井へ押し目買い
週初、先週安値にダブルボトムが形成されると、そこから買われて先週高値を試す、いつも通りの展開に。
フェーズ2.先週高値マルチトップ否定で上昇加速
先週高値でダブルトップを想定していましたが、25日の陽線で先週高値を明確に上抜け。
その後、連続陽線で1.17まで到達し、現在は調整局面に入っています。
今週の狙い目:先週高値の2番天井を売る(未遂)
今週は、4月高値のレジスタンス(=2022年高値背景)を根拠に、先週高値ダブルトップでの売りを狙っていました。
しかし、実際は先週高値到達後にしばらく揉み合ったのち、上抜け。次の目標である1.17まで上昇しました。
今週の学び:トレードは仮説VS仮説
トレードは、自分の仮説に基づいてポジションを建てるゲームです。
仮説とは、“仮の答え”を設定し、それに合致する根拠を逆算的に導き出す思考プロセス。
たとえば今週の「売りの仮説」は、4月高値のレジスタンスを根拠に2番天井を売るというものでした。
しかし、FXは相対取引。相場には常に、正反対の「買いの仮説」も存在します。
具体的には、
- ダウ理論:日足+4時間足ともに上昇トレンド
- 移動平均線:SMA21(M15/H1/D4/D1)が右上がりのパーフェクトオーダー
- 重要水平線:2022年高値を、6月第2週の週足終値が明確に上抜け済
これらは「買いの優位性」を示しています。
では、4月高値の反発は、これらを打ち消せるほどの「売りの優位性」となり得たのか?
それは、事前には誰にもわかりません。
でも、それでいいんです。
所詮、仮説は“仮”なのですから。
未来を知るために仮説を立てるのではなく、行動の軸を持つために仮説を立てるのです。
そして、仮説Aが否定されたなら、すぐに仮説B(=プランB)に切り替える。
そのために“分水嶺”をあらかじめ定めておく。
それが裁量トレードの本質的な強みです。
今週は、日本時間の深夜にプランBの発動タイミングが来てしまったため実行できませんでしたが、
「分水嶺さえ把握できていれば、どちらに転んでも対応できる」
この柔軟性こそが、裁量トレード最大の武器だと、あらためて感じた1週間でした。
ポンドドル
今週の見通し
相場の背景
5月陽線終値が2024年高値を更新後、日足上昇チャネル上限の押さえで上値が重い展開。
米トランプ関税政策と中東情勢の先行きに不透明感がある
- 5月安値上昇波の押し目買いvs5月高値3トップの完成(大局の上昇相場に”過熱感”アリ)
- 月末リバランス
ベアの注目
- 日足上昇チャネル上限の押さえ
- 5月高値3トップの完成
- 日足SMA21と100日線(=週足SMA21)の大幅乖離
ブルの注目
- 日足上昇トレンドが2024年高値を更新
- 先週安値=5月安値上昇波の半値押し目候補
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 2022年高値+日足上昇チャネル上限 |
TR中段 | 先週高安 |
TR下段㊦ | 5週前安値 |
ベアのシナリオ
日足SMA21→100日線(=週足SMA21)の調整狙い①5月高値3トップ由来の1.35下降波を、先週安値のサポート崩れで5週前安値へ売る
ブルのシナリオ
5月安値上昇波の半値押し目買い①先週安値のサポートで、5月高値3トップの”下降3波崩れ”を買う。
毎日の値動き
06/23月曜
5月安値上昇波の先週安値押し目買い
- 東京時間、先週安値付近まで売られてのスタート。
- ロンドン時間、先週安値2番底で押し目買い、2番底に反発足(=4時間4番陰線)を確認して青1ロング。
- 翌日のロンドン時間、先週高値で半決済。
- 26日、2022年高値の到達でアウト。
【エントリーの根拠】
【背景】
日足上昇トレンド
【事実】
5月安値上昇波の先週安値押し目買い候補×先週安値のマルチボトム(4時間足2番底×1時間足2番底×15分足2番だまし底)
撤退値:15分足の戻り高値=1.3450
目標値1:先週高値
目標値2:2022年高値
損切り:4時間足4番陰線安値
今週の攻略ポイント
今週のあらすじ:5月高値3トップの否定で急騰
5月高値3トップからの下降3波は、先週安値のダブルボトムで否定されました。
これにより、先週の陰線で仕込まれた売りオーダーの利益確定(買い戻し)や、安値掴みの損切りが重なり、強い上昇モメンタムが発生。
先週高値(=前回高値)を上抜き、ついに2022年高値に到達しました。
今週の局面整理
フェーズ1.5月高値3トップの戻り売り否定で急騰
5月高値3トップからの下降3波が、2024年高値周辺の5月安値上昇波の半値押し目買い候補(=先週安値)で強く反発。
明確なダブルボトムを形成したあと、25日の陽線で先週高値を上抜け、2022年高値に到達後、調整局面へ。
今週の狙い目:分水嶺=先週安値で仕掛ける
今週は、先週安値を「勝負の分水嶺」と位置づけ、買い・売り両方のシナリオを用意しました。
- 売りシナリオ: 先週安値のサポートが崩れたら、5月高値3トップの押さえを背景に、5週前安値へ向けた戻り売り。
- 買いシナリオ: 先週安値でサポートされれば、5月安値上昇波の半値押し目買いで高値更新を狙う。
結果は後者が成立し、5月高値3トップからの下降3波が否定されたことで急騰という展開に。
このような「トレンド転換の否定から急伸」のパターンは、これまでもたびたび紹介してきた勝ちパターンです。
その後は、SMA21(M15/H1/H4/D1)すべてが右肩上がりのパーフェクトオーダーとなり、上昇が加速。
まさに「環境が揃えば相場は走る」という相場の鉄則を体感できた週でした。
今週の学び:大衆心理の逆を突く動きは大きく伸びる
5月高値3トップの押さえを背景に「下落」を期待していた売り手にとって、先週安値からの強い反発はまさに青天の霹靂。
このように、大衆の大きな期待が否定されると、その裏返しの動きが爆発的なモメンタムを生み出します。
- 売りの否定 → 売りポジの損切り(=買い戻し) → 上昇圧力
- そこに新規の買い注文が重なることで、”ダブルの圧力”が発生
- 結果、前回高値(=先週高値)すら更新する強い上昇モメンタムに発展
このような「否定 → ダブルの圧力 → 急騰(あるいは急落)」の構図は、シナリオが崩れた側の動きこそ、反対方向への起爆剤になることを如実に示しています。
来週の相場展望
ドル円
相場の背景
- チャートは5月高値をネックラインとするトップ&ボトム構造で、現在、140円底値のダブルボトムを形成中。
- 先週は日足の戻り売りが意識されて、日足下降チャネル上限+100日線(=週足SMA21)で強く反発。
- 米トランプ政権と中東情勢の先行き不透明感
- 日足の戻り売りVS5月安値(=140円の2番底候補)→レンジ(144-146)の可能性アリ
- 重要経済指標:米雇用統計
ベアの注目
日足下降チャネル上限+100日線の強反発→日足の戻り売りが意識
ブルの注目
5月安値のサポート(=140円の2番底候補)→5月安値からの安値キリアゲ
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 先週高値 |
中段 | 146.00と先週安値 |
下段㊦ | 5月安値 |
来週のシナリオ
ベアのシナリオ
日足下降トレンドの戻り売りフォローで先週高値下降波を売る
ブルのシナリオ
5月安値サポートを背景に3週前安値上昇波による146.00への”上値試し”を買う
ユーロドル
相場の背景
- ドル買い材料が出てもなおユーロが崩れない。正直「え、まだ上がるの…?」って感じ。「米一強」からの揺り戻しがじわじわ起きているのかもしれない。
- 2021年高値のネックライン(=1.17)に到達
- 大局の上昇相場に”過熱感”アリ
- 米トランプ政権と中東情勢の先行き不透明感
- 4月高値を更新して日足&4時間足の上昇トレンドが継続
- 4時間足上昇チャネル内を推移
- 重要経済指標:米雇用統計
ベアの注目
- 2021年高値のネックライン(=1.17周辺)の押さえ
- SMA21の乖離(4時間足→日足→100日線)
ブルの注目
- 移動平均線:SMA21(100日線+日足+4時間足)のパーフェクトオーダー
- ダウ:上昇トレンド(日足+4時間足)の支え
- 重要な水平線:4月高値を先週陽線が更新済
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 1.19(1.073N波動のN値) |
中段 | 先週高安 |
下段㊦ | 3週前安値 |
来週のシナリオ
ベアのシナリオ
SMA21の乖離を背景に1.17周辺の押さえで先週安値へ売る
ブルのシナリオ
前回高値(=4月高値)更新を背景に4時間足上昇トレンドを1.19へ買う
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コメント
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コメント (7)
今週もお疲れ様です!
今週は全く押し目も戻り目も作らずに大きく上昇しては下落してはでまるで手が出ませんでした。。月曜のショートは流石すぎます。。
環境認識のもとシナリオを立てど立てど全くセットアップすら整ってくれず大きく行かれるのが続くとメンタル的にしんどいですが来月こそはと切り替えて頑張ります。
一点ご質問させてください!
ドル円水曜ロングについて、自分もここでエントリーを検討していたのですが、
23日高値起点下降波に対する修正波のため、WNCを抜けた後下押しレジサポ転換3波を待ったのですがそのまま下押すことなく行かれてしまいました。
修正波なので波の構造的に戻り売りリスクもあり、基本的にはNC抜けからの下押しからのサポートを待たれている印象があるのですが、
ここでNC抜けで仕掛けられる意図はどのようになりますでしょうか。
損切幅もかなり遠く、考えても仕掛けられる理屈がピンとこず。。
お手数ですがアドバイス頂けますと大変助かりますmm
今週もお疲れさまでした!
水曜のロングは、23日高値起点下降波の戻り売りポイントがターゲットでした。
この下降波は”電車道”になっていて、戻り目の目星をつけるのが難しかったです。
エントリーポイントは、SMA21(1時間足+15分足)をすでに上抜けていたので、暫くはこれらのSMA21に支えられて上昇。下押しされるなら、早くても4時間足SMA21付近だろうと考えました。
解説いただきありがとうございます!
色々考えて腑に落ちました。そもそも狙う波のイメージがずれていました。
1H青波を基準波及び孕みとして見た、15分紫波の転換3波をイメージしていましたが、そもそも修正波抜け1波の伸び余地が十分にあったのですね。
無意識に修正波抜け1波は騙しリスクから無条件でトレードできないと考えてしまっていました。
今回のように1H青波が戻り目もつけず350PIPSほどの電車道で長くなると、
15分紫波の反転修正抜け1波ですら、戻り売りリスクのあるレート(今回は電車道かつSMA21(1時間足+15分足)も抜けていたことで4HSMAまで特に何もない状況)まで十分な値幅ができやすいので、
トレードの余地があることがわかりました。
通常ボラだと修正1波はリスク要素までの値幅的にほぼトレードする機会が訪れないだけで、決してトレードできない訳ではないと気づけました。
こういった大きな動きになった時にいつも通りのスケール感で見てしまうと波を見誤りますね。
いつも学びの機会を本当にありがとうございます。
引き続き何卒よろしくお願いいたしますmm
いつもご教授頂き有難うございます。月曜日のドル円の行って来いは仕事中だったので当然取れませんでした。しかしそれ自体は大した問題ではなく、むしろ状況をしっかり様子見することの方がはるかに有意義だと思います。チャート的にも行き過ぎた動きですし、ファンダから見ても地政学要因は一過性で終わるのは大方のセオリーですので、しっかり波が落ち着いてからトレードするのが正解だと思います。仮にこの時にチャートを見てトレードできたとしても、展開のシグナルをハッキリ確認した上でトレードしなければいけませんね。明らかに買われ過ぎとわかっていて、今回のドル円なら100日SMAにも当たっているので絶好の売り場に見えますが、そこで適当にバチっとショートしてしまうと折角絶好のポイントなのに振り落とされてしまいます。きちんと5分足の転換パターンを確認してから入りたいです。但し今回のような急激な行って来いの場合はV字になってしまうことも多いので、そういう時は無理に入らないことですね。トレードはあくまで優位性、期待値の高いところでやり続けることが大事だと思いますので、その場の動きだけに惑わされないようにしたいと思います。
「行き過ぎた動きは様子見する方がはるかに有意義」
この判断、本当に的確です。大半のトレーダーは「見てたら入りたくなる」心理に負けてしまいがちですが、”動いたあと”ではなく、”落ち着いたあと”にこそ優位性が生まれるんですよね。
一週間お疲れ様でした。
ユーロが強いですね。米国離れが進み始めているのでしょうか。有事のドル買いもユロドルは限定的でした。
そろそろ売られるだろうと思い始めてかれこれ1ヵ月は経ち、期待は裏切られ、予想は上回るものだとつくづく実感しています。
トレードは積極性より忍耐と言い聞かせて来週からも平常心で相場と向き合いたいと思います。
地政学リスクやドル買い材料が出てもなおユーロが崩れない。
正直「え、まだ上がるの…?」って感じです。
「米一強」からの揺り戻しがじわじわ起きているのかもしれません。