27Jan
週間チャートナビ(2018.01.22~2018.01.26)は、ドル円、ユーロドル、ユーロ円の主要三通貨ペアの一週間を振り返ったチャート考察です。
今週の視点
ボクのエントリータイミングは3つのパターンしかありません。
たとえば、ロングなら(ショートはこの逆)
- サポートでロング
- 高値水平線レジスタンス・ブレイクでロング
- 切下げレジスタンス・ブレイクでロング
これ以外は中途半端なポジショニングと考えています。
つまり、サポート反発か、レジスタンス抜けのどちらかで、難易度は、高値水平線レジスタンス・切下げレジスタンスブレイク・サポートの順に難しくなりますが、難易度に反してリスクリワードに大きな違いが出ます。
基本的に、高値抜けロングなら、損切り位置を押し安値下にした場合、遠く離れてしまい、リスクリワードが悪くなります。
そこで、切下げラインなどのナナメ線をうまく使うと、高値水平線レジスタンスを抜くよりも早いタイミングでロングできて、リスクリワードも悪くないです。
ところが、このナナメ線、少々厄介なんです。
ドル円、300ピプスのスイング完成。
緑ブロック下方ブレイクから、大きな流れは売り目線なので、次の推進波を狙って、時間足トレーダーが仕掛けてくるところに相乗りです。結果、スイング幅310ピプスでN値に達しました。
レジスタンスXより上はロング有利、サポートYより下はショート有利。
それまでの相場の流れから、グレーゾーンをショートで攻めます。サポートYを下抜けたあとの目標としては、E値を目安とするとよいでしょう。
事実1安値の切上げ
①安値試し・②切下げラインのブレイク・③底値への試しと、時間が経過するほどに110.50サポートへの確度が高くなり、早々と逆張りブル派や、短期勝負のロングトレーダーが現れます。
ただし、下落の推進波を狙っているので、ここでのロングは短期決済、あくまで戻り売りポイントまでです。
レジスタンスXを上抜くまで、本気のロングはできません。
安値の切上げは、ベアの勢いが弱くなっていることを示唆しているので、サポートYに届かないなら、レジスタンスXとの間に「三角持ち合い」をつくり始める能性があります。
4時間足チャートでみる下降推進波のサイズからして、この戻しを完了するには、しばらく時間がかかりそうです。
この戻しのフォーメションとして「三角持ち合い」ができる前提で、レジサポXYの内側を扱います。
事実2高値の切下げ
一回目の天井への試し①の段階で、短期波は買い目線になっていますが、戻し中という前提なら、大きく狙うロングは打てません。
ただし、事実1の安値切上げをみてロングするブル派もいます。彼らの敗北は、そのままショートの推進力になるので、そこをうまく活用します。
最も早いショートは2度目の高値試し②で、それまでのロングポジションが逃げ始めるからです。次に、「三角持ち合い」を下抜けたZで、さらにブル派敗退の可能性が高くなります。
事実3ベアの支配
レートがサポートYを下抜ければ、ベア派の勝利がゆるぎなきものになります。勢いが一段落して戻し始めるまで、ロングする理由は見当たりません。
事実4下降トレンド(切下げ)ラインのブレイク
切下げラインはレジスタンスの機能を持ちます。これを上抜くことは、下降トレンドの終焉を示唆します。
今回はトランプ発言で急騰してしまいましたが、通常ならWボトムなどのフォーメーションをつくってから、切下げラインを上抜けていくので、慌ててロングすることはありません。
事実5戻り売り
下降ペースが一旦崩れれば、次は、戻り売り候補までのロングと、戻り売りを狙います。今回は半値で反発しました。
Jan.22 Mon.
赤切下げラインを抜けたことで、青1ロングするも、戻り高値橙〇を更新できずタイムアウトしてしまいました。
本命ショート(戻り売り)はレジスタンスXを試してからですが、月曜日は、そこまで動きませんでした。
Jan.23.Tue.
戻り売りを狙っています。前日、レジスタンスXを試して届かなかったので、2度目にWトップになればショートします(青1はそこまでのロングスキャル)
欧州時間に入って前日高値を試し、レジされた赤1が最も早いショートのタイミングです。これを逃すと、次のショートポイントは、「三角持ち合い」を下抜けた赤2、最後に、サポートY(先週安値)ブレイクです。
要するに、ブル派があきらめ利確で逃げるところから、損切りになるところまでの時間幅のなかでタイミングで合わせます。
誰でも、なるべく多く利益を残したい、損切りしたくないと考行動します。モチベーション低下は、いきなりではなく、徐々に起こります。
どこでエントリーしても、必ずリスクはあります。エントリーを選ぶより、どのリスクを選ぶかを決めるほうが、納得度の高いトレードができます。
勝ち負けに関係なく、リスクを理解してないのは、最悪なトレードです。
個人的に、売るならなるべく高いところから売るようにしています。
根元で売るのが難しければ、「三角持ち合い」を使います。サポート水平線よりもずっと手前で入れますが、めったやたらに、このナナメ線を引くと負けまくります。
ブログへ「建値へストップを移す」件で、ご質問頂きました。
機械的に10ピプス延びたら建値にストップを移動するということですが、それはそれでいいと思います。
損切りと機会損失、どちらのリスクを選ぶかの問題なので、選べていれば問題ないです。
エントリーポイントがレジサポラインになっていて、そこまで回帰することはあります。その場合、建値をストップにするとスプレッド分で確実に切られます。さらに、ブレイクアウトでエントリーしたときなどは、もう一段離れたレジサポまで引かされることもあります。
ボクの場合、赤1でショートして、赤2を下抜ける(第一関門)までは、集中して監視します。抜けたら一安心して、赤2の上に逆指値をおいて利益を確保します。
もし、第一関門まで届かずに、波が転換し始めたら、建値まで待たずに微益で逃げます。なので、建値に逆指値を置くことはありません。
Jan.24.Wed.
東京時間、サポートYのある先週安値をブレイク+プルバック(赤1)でショート、ここを下抜ければ、ショート天国です、それでもロングして、落ちてきたナイフにグサグサ刺される人もいます。
50ピプス刻みのキリ番に注意しつつ、短期ダウの目線が切り替わるまで保有可能です。
Jan.25.Thu.
急落ペースが落ち着き、緩やかな戻りのプルバックに入っています。
東京時間、109.50を試し、5分足が天井形成、その後、天井を試した赤1でショート。ボラが大きいので、青切上げラインのブレイクだと、損切りまでが遠くなってしまいます。
一旦109.00をブレイクしましたがV字回復、ここが底値になる可能性を疑いました。欧州時間に再度、安値を試して強反発したので逃げました。
1時間チャートでみても、E値を越えN値にも、ほぼ達しているので、ここからの深追いショートは、振り落とされるリスクがあります。
深夜のトランプ発言で米ドルが買われ急騰、下降トレンドラインを崩しました。結果、汚い底値フォーメーションになりましたが、こういうこともあります。
Jan.26.Fri.
次に狙うのは、戻ってからのショートですが、トランプ発言で前日一気に戻ってしまいました。
戻り高値も上抜き、短期的には買い目線になっていますが、1時間足チャートなら、すでに戻り売り候補に達しているので、ショート有利です。
小競り合い青1を利用して10ピプス程度を抜くスキャルもできますが、これはオマケで、本命は戻り売りです。
青1サポを下抜ける手前に小競り合い赤2をつくっているので、ここを抜ければ109.00まで落ちることがわかります。
これより早くショートするなら、赤1で天井を試したあとを狙います。
こういう場所は、ブルベアが綱引きするところなのでカオスです。
ユーロドル、ドル円と逆相関。
先週の値動きが天井になって下がり始めるか、高値更新するか、底堅い事実が出ると上に抜けやすくなります。
推進波が3回出そろい、週足レベルのレジスタンスに達したので、そろそろブルベアの勢力が反転するかもしれません。
事実1底堅い値動き
ブル派が相場を支配し始めるのは、レジスタンスXを上抜いてからですが、逆説的にいえば、下にいかないなら上に行くと考えられます。
もし、先週の値動きが天井になるなら、サポートYを下抜くはずなので、ショートを考えるのは、それからでいい。
事実2三角持ち合いのブレイク
レジスタンスXを上抜くまでショートを持ち続けるベア派もいるが、赤切下げライン1を上抜けば、逃げるベア派が出始める。キリ番や先週高値もあって揉み合ってはいるが高値を更新した。
事実3ブルの支配
先週高値を上抜けてしまえば、ブル派の支配する相場になる。トレンドラインやダウが売り目線になるまでロングで攻める。
Jan.22 Mon.
高値を切下げ、安値もサポートされているので、「三角持ち合い」になる可能性があり、中途半端なところでエントリーすると、すぐに反転してしまう。
Jan.23.Tue.
先週終値(サポートY)で何度も支えされているので、青1などの反発で逆張りできるが、根拠としてはサポートのみとなる。ただ、赤切下げライン1を抜けるには、夜中まで起きていないといけない。みすみすチャンスを見逃すくらいなら、リスクをとって手前で入るもアリだと思う。
Jan.24.Wed.
先週高値を上抜くまでは完全に安心はできないが、安値が先週終値で何度もサポートされている事実があるので、ブル有利の前提で考えている(もちろん、それが覆される可能性もある)
押し目を拾うのが苦手なら、赤切下げラインのブレイクアウトを使えばいい。ここでも、小さな三角持ち合いができている。
レジスタンスXを抜けた事実はブル派に有利だが、三角持ち合いブレイクも、ロングする材料になる。
Jan.25.Thu.
上昇トレンドは続いているので、無暗なショートは気をつけたい。
小さなWトップからの転換が失敗したところを青1から5分足でねらう。
東京時間終盤になっての急落、青1からのロングを保有中だったが、この下落中に逃げると損する。ここは耐えて、もう一度、高値を試す動きを待って緑〇のようなところで逃げる。
急落・急騰に遭遇しても、余程のパニックでない限り、必ず、戻りや押しがあるので、反射的にクリックすると勿体ないことになる。
夜のECB総裁ドラギさんの発言(ユーロ圏経済好調)で急騰したが、手前にWボトムがあって、赤切下げラインの裏で、ちゃんと反発(青2)している。
Jan.26.Fri.
前日のドラギ砲は行ってこいになった。上昇トレンド半値まで落ちてきたので押し目買いを狙う。Wボトムの値動きの後の小競り合い(青1)が使える。
戻り売りもあるので、一度売りを受けてから高値抜け青2でもいい。
既に、週足レベルのレジスタンスに届いているのであまり深追いは禁物だ。
ユーロ円は綱引き状態
今週ユーロ円はノートレードでした。ドル円とユーロドルが逆相関になっているのでユーロ円は浮動します。トレードできるところもありますが、ドル円でも十分なボラがありました。
ナナメ線を使うと水平線のレジサポより早いタイミングでエントリーできますが、水平線と違い主観が入りやすいのがデメリットです。
水平線は高値・安値、キリ番、日足4本値など、世界共通のレートと併用できますが、ナナメ線は個人がマイルールや感覚で引くラインです。
特に気を付けたいのは、エントリーのために引くナナメ線。
ラインは2つの頂点があれば、どこでも引けてしまうので、なるべく早くエントリーしたい気持ちが、エゴなラインを引かせます。
- 最低でも3回反発を確認する。
- なるべく長期間機能しているものを使う。
- 裏反発を確認する。
- 急角度なラインは引かない。
- なるべく遠いところから引く。
などのルールをつくることをおすすめします。
水平線は相場をスクエアで捉える方法ですが、波はスクエアではなく、トライアングルに動きます。
スクエアなゾーンのなかにトライアングルを見つけることで、投資心理の変化を水平線よりもタイムリーに捉えることができます。
相場の至るところに三角持ち合い(トライアングル)が出現します。トレンド中の押し目という事象も、見方を変えれば三角持ち合いです。
今、どの四角ゾーンのなかにあって、そのなかに、どういう三角が存在しているのか、これを見つけて意識するだけでも、ムダ撃ちを減らせるはずです。
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コメント
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コメント (11)
いつもブログを読んで参考にさせていただいております。
ブログには初めてコメントさせていただきます!
記事を読ませていただいて一つ気になったのですが、
「事実3ベアの支配」の項目で
「レートがサポート”X”を下抜ければ、ベア派の勝利がゆるぎなきものになります。」
とありますが、
「レートがサポート”Y”もしくは”Z”を下抜ければ、ベア派の勝利がゆるぎなきものになります。」
かなと思いました。
間違っていたら申し訳ありません。
失礼します(^^)
ご指摘感謝です!
何回か見直してもなお、誤字や誤りがあります。また、発見したら教えてください。動画だけでなくブログもご覧いただき有難うございます。
ご協力できてよかったです!
またコメントさせていただきます!
迷晴れ様、いつも参考にしています。
もう1月も終わりになりますが、今年もよろしくお願います。
斜めのラインの解説、参考になります。
月単位ではプラス収支に出来るようになりましたが、週単位では波が激しく結局ちょいプラみたいな週が多いです。
ダウの転換を待つと直ぐにネックラインや戻り売り、押し目買いポイントが近く、なかなか利益が伸ばせない感じです。
結局は投資家心理が読めてないと思うのですが… 検証ですね(^^)
寒い日が続きますが、体調に気を付けて下さいね。
波の振幅が小さくなると、頭と尻尾が近くなります(それがくっつくとレンジ)
1時間足や4時間足チャートをみて、大きなスイングを狙っていけば、そういうことも減るかなと思います。
本日も動画製作お疲れ様でした。そしてありがとうございました。私は年末年始から思い切ってデモトレードに移行し50lotという大きい数字に慣れようと試みています。不思議なもんで、デモトレードにした途端に相場がわかりやすく、利益も出るという始末。しかし、もういいやと実践に戻すとまた元に戻ることもあるので、今年一年は完全に自分のものにできるようになるまで我慢しようと思っています。相場のパターンは決まっていて、迷晴れさんの解説を聞きながら、「そうそう」と納得、共感できるのですが、実際の動いているチャートでトレードしようとなると、全く違う感覚になります。それは「先が読めない」=「本当に思った通りになるのか不安」という心理状態が働いているせいで、その感情になるという事は「損切への割り切りができていない」ことだと自覚するようになりました。良いトレードというのはリスクリワードをきっちりはかり、「こうなったら損切、ここまで来たら決済、たとえこのようになっても建値撤退または半分決済」などきっちりと計画することになります。先がわからないことは当たり前、と言い聞かせ、どのように動いてもそれに「備える」ことで、【不安を消せないまでも和らげることはできるのですよね。】それが心から理解できるようになったことで少し前に進めた気がします。
迷晴れさん、大変お忙しそうで、迷晴れボックスも大変好評だと思います。ですが、最近迷晴れさんのトレードを見ていない私としては少し物足りなさを感じています。もちろんできればで結構ですが、「迷晴れさん実践トレード」見たいです。自分のトレードはもちろん大事ですが、成功している人のトレードほど貴重なものはありませんので、できる限り、よろしくお願いいたします。
「実践トレード」了解しました。近々にやってみたいと思います。
毎週のチャートナビ、参考にさせて頂いております。
大変勉強になります!
迷晴れさんのチャートは非常に見やすく、
同じ様にしたいのですが、どうしても一点だけ分かりません!
ローソク足の実体が見えるまま、出来る限り縮小したいのですが、
どうやっても横幅が迷晴れさんの様な倍率になりません・・
(通常設定より横幅細いですよね・・?)
過去記事で解説済みでしたら申し訳ございませんが、
どうやって設定なさっているのか、ご教示頂けないでしょうか。
何卒、宜しくお願い申し上げます。
MT5で、ヒゲと実体の区別がつかなくなるギリギリまで細くしています。特別なことはしていません。おそらくMT4でも同じことができると思います。
ご回答誠に有難うございます!!
申し訳ありません、単なるズームアウトではないですよね?
バー太さの設定変更、という事でしょうか。
バー太さの変更でしたらそのやり方が、一通り検索しましたが分かりません。
特別な事はしていないという事ですと、MT4では倍率設定が異なり出来ないのか、
もしやPCの画面サイズ起因なのか・・
初歩的なご質問で大変恐縮ですが、
今一度ご教示の程、お願い申し上げます泣
ズームアウトしか使っていませんので、おっしゃるようにMT4、倍率か、モニターサイズの問題かもしれませんね。