海外FX業者スペック比較
海外FX業者(ブローカー)を、営業実績、約定力、スプレッド、証拠金維持率、入出金の利便性、サポート等で比較しました。老舗業者と新興業者の違い等々、今後の参考にしてください。
海外FX業者と国内FX業者の違い
取引方式 | スプレッド | 追証 | 証拠金の管理 | 最大レバレッジ | 取引チャート | スキャルピング・EA | |
国内FX業者 | DD方式:相対取引で透明性が低い。 | 狭い | 有り | 法律により全額信託保全が義務化されている。 | 個人25倍 | オリジナルチャート | 規制あり |
海外FX業者 | ※NDD方式:取引に関与されず透明性が高い。※各ブローカーの注文執行規約に基づく | 普通 | 無し | 業者のポリシーによる。 | 規制なし | MT4/5 cTrader |
規制なし |
国内FX業者の強み
- 顧客資金の信託保全が義務化されている。
- 圧倒的なスプレッドの狭さ
国内FX業者の弱み
- レバレッジ規制(個人25倍)により、少額資金では利益が出しにくい。
- 週末の価格急変、リーマンショック等の不測の事態が起こると口座資金がマイナスになる追証(負債)を請求される。
- 顧客と業者の相対取引(DD方式)なので取引に介入される不透明感が否めない。
- DD業者はスキャルピング、自動売買禁止。
海外FX業者の強み
- ハイレバレッジなので、少額資金でも利益を出しやすい。
- ゼロカット方式の業者を選べば、不測の事態が起こっても、預けた証拠金以上に負債請求されない。
- ※NDD方式で取引の透明性が高い。※各ブローカーの注文執行規約に基づく
- スキャルピング、自動売買ができる。
海外業者の弱み
- 顧客資金管理が業者のポリシーによる。
- 国内業者に比べスプレッドが普通水準。
安全な海外FX業者5つの見極めポイント
海外FXは国際的な金融取引となり、日本の法律が適応されず、顧客資金の信託保全も義務化されていません。そこで、なるべく安心して取引のできる海外FX業者を選ぶ条件をいくつか挙げてみました。
顧客資金を「信託保全」または「保障」している
海外FXブローカーにおける、顧客の資金保全は国内FX業者とは違い、業者のポリシー次第です。顧客の資金を、会社のお金とは別に管理することを「分別管理」といいますが、これだけですと、業者内で銀行口座を分けているだけなので勝手に流用される危険性があります。
「信託保全」とは証拠金を、別の管理者(信託銀行等の別法人)が管理することで「分別管理」よりも安全性が高く、さらに安心なのは「信託保全」された証拠金を、第三者機関に監視させていることです。「信託保全」あるいは、それに準じる顧客資金の返金保障をしていれば安全性が高いといえます。
金融ライセンスを所持している
いかなる場合においても、金融ライセンスを所持していない無登録業者は非常に危険です!会社に体力がなくて、金融ライセンスを取得できないのか、詐欺業者だから、あえてしないのかわからないが、どちらにしても、絶対に口座開設しないこと。
金融ライセンスは、国によって取得の難易度が違っていて、キプロス証券取引所(CySEC)・イギリス金融行動監査機構(FCA)・オーストラリア証券投資委員会 (ASIC)・ニュージーランド証券投資委員会(FSP)などのライセンスは信頼度が高いと言われているが、近年、少し事情が変わってきている。
英国FCAやキプロスなどの金融ライセンス下では、日本人の受け入れが難しくなっているため、回避策として、規制の緩いセーシェルやセントビンセント、ベリーズなどでライセンスを取得し直している。今後も、このような傾向が続くものと思われるので、取得が難しい金融ライセンスを持っていることが全てではないことを覚えておこう。
ゼロカット方式で追証なし
ゼロカット方式とは、2015年のスイスフランショックやFX業者の営業していない週末に強制決済がマヒするような不測の事態が起こっても、口座をマイナスにしない仕組みのことです。国内FX業者のように「追証」を請求される危険性がありません。
スイスフランショックの際、FXDDは「追証なし」を謳っていましたが、「特殊なケースにあたる場合追証請求をする」と方針を一変しました。これに対してXMとFXPROは多額のゼロカットを実施した実績があるので信頼できます。
ゼロカットなら、何かあっても借金を背負うようなことはない。
3年以上の運営実績がある。
立ち上げから3年未満の業者は避けておいたほうがいいかもしれない。海外FX業界で運営実績が5年以上なら”中堅”、10年以上なら”老舗”で、運営歴が長いほど信頼性が高いといえる。
日本市場開拓に積極的である
ホームページの日本語化・日本人サポートの有無、日本人向け入出金オプションの有無などで日本市場開拓への本気度が伺えます。日本上陸直後の新興業者はシステムに不備があったり、サーバーの安定性が悪いことがあるので、しばらく様子を見るのがいいでしょう。
海外FX業者スペック比較
運営実績と信頼
運営実績と信頼ならココ!
- 国内FX業者のように顧客資金を「信託保全」していること。
- 信頼性のある金融ライセンスを取得していること。
- ゼロカット方式で追証がないこと。
- 資本力があること。
- 一定の運営期間があること。
上記5つの条件をみると、安心と信頼で選ぶならXM・Tradeviewになります。
XMに関して、2016年より日本市場の口座は、子会社管理となり、ライセンスはセーシェル金融庁となりました。これによって、XMの親会社の持つキプロスライセンスの資金保全から外れたことになります。
おそらく、こうなった経緯として、日本の金融庁との絡みがあると思われます。日本の金融庁としては、国内で営業しているFX業者を利用させたいというお国事情があって、これまでも、オーストラリアなど各国の金融庁を介して海外業者に規制をかけてきました。
日本人に大人気のXMは、海外FXの代名詞のような企業なので、今後、日本の金融庁が、キプロスに圧力をかけた場合、まっさきに影響を受ける可能性があります。そこで、日本人顧客が一時的にも取引できなくなるリスクを避けるために、日本人顧客専用口座としての子会社を設立したと思われます。XMだけではなく、AXIORYやLAND-FXも同様の理由で、規制の緩いライセンスで営業していますので、今後、こういった対応をする海外FX業者は、ますます増加する傾向にあります。
これまでの実績を鑑みれば、日本人顧客がXMの子会社扱いとなったことで、これまでのサービスや信頼性が損なわれる可能性は低いと考えます。
資本金を公開しているXMは3億6000万ドル(375億円)。国内最大手のGMOクリック証券の43億円、DMM FXの98億円と比べても圧倒的な資金力を保持しています。事業継続期間も他社に比べ長いことで、取引プラットフォームの信頼性も高く安定したパフォーマンスが保たれています。
Tradeviewはあまり知名度がありませんが、運営歴が14年と長く、3万5000ドルの信託保全を備え、過去に出金トラブルの噂もありません。経営陣がウォール街出身ということもあって、低スプレッドを実現させています。
約定力と約定スピード
約定方式 | スプレッド | スリッページ | リクオート | 約定力 | 約定スピード | |
Instant | FX業者が即時カバー | 広い | 許容スリッページ設定可 | あり | 高い | 速い |
Market | FX業者がカバー | 狭い | あり | なし | 普通 | 普通 |
ECN | インターバンク直結 | 狭い(別途手数料がかかる) | あり | なし | 普通 | 普通 |
約定力とは決済注文してから何ミリ秒で約定するか、約定スピードとは注文からポジションを持てるまでの時間です。約定力と約定スピードを決めるのは、注文の執行方式です。よく、サーバーの処理能力と約定力、約定スピードを一緒にしてしまいがちですが、これは全く別の問題になります。XM・LAND-FX・AXIORYは具体的な約定スペックを公式サイトで開示しています。
インスタント方式は、FX業者側で顧客の注文を即時処理式するので、最も約定力が高く、約定スピードも速いですが、FX業者側がスリッページ等のリスクを負う形になるので、スプレッドが広めです。国内業者の「呑み方式」と同一視されそうですが、顧客数の多い業者であれば、自動で注文をマッチングできます。XMのスタンダードがこれに該当します。
マーケット方式は、受けた顧客注文をそのままカバー先に流します。インスタント方式に比べ、約定力と約定スピードは普通ですが、スプレッドはインスタント方式より若干狭くなります。AXIORY・TITANFXのMT4マーケットがこれに該当します。マーケット方式では、スプレッドが狭い代わりに、急な価格変動があった際、インスタント方式よりも、スリッページの発生率が高いのが特徴です。
ECN方式はインスタントやマーケット方式より、さらに透明性が高い取引ができますが、売り手と買い手を、その場で探さなければならないため、LP先の多い方が有利になります。リクオート(約定拒否)は起こりませんが、スリッページは起こります。その代わりにスプレッドがかなり狭いです(別途手数料がかかる)
インスタント | マーケット | ECN | |
スキャルピング | 不向き | 向く | 向く |
デイトレ(1日数回) | 向く | 普通 | 普通 |
デイトレ(1日5回以上) | 普通 | 向く | 向く |
中長期スイング | 向く | 普通 | 普通 |
約定力が高く、約定スピードが速く、スプレッドが狭い業者は存在しません。狭いスプレッドの業者はスリッページが発生しやすく、反対にスリッページが少ない業者はスプレッドが広めなのが普通です。ネット上で語られている約定スピードは、単にサーバーまでの到達速度であって正直、あてになりません。もとより「約定」だけを重視して業者を選ぶことはナンセンスといえます。一日に何回もトレードするなら、ある程度のスリッページを受け入れ、取引コスト重視のマーケット、デイトレード以上ならインスタント、徹底的に取引の透明性を重視するならECN方式を選択するといいでしょう。
約定力や約定スピードとは別問題ですが、サーバーの処理能力が低いと注文が執行されるのに時間がかかります。口座数が多ければ、それだけ強いサーバーが必要になります。新興業者は口座数増加に応じてサーバーを強化していく傾向があります。貧弱なサーバーが原因でシステムが不安定になることがあるので要注意です。また、データ送信時間という点でいえば、日本国内にサーバーを設置している業者の方が若干有利といえます。
スプレッドとECN取引手数料
狭いスプレッドならココ!
ECN口座 安い手数料ならココ!
海外業者は変動スプレッド制なので、日本、ロンドン、ニューヨークの3大為替市場が重なる日本時間22時以降が最もスプレッドが狭くなる傾向にあります。
スプレッドの狭さではTradeview(ECN口座のみ)・TITANFX・LAND-FXが狭く、Tradeviewはドル円で1ピプスを切っていて、ECN口座の手数料も最安値です。スキャルピングに特化したトレーダーならTradeviewがおすすめです。
取引プラットフォームはMT4とcTraderの主に2種類で国内FX業者のような専用チャートはありません。AXIORY・Tradeviewの採用するcTraderは、スキャルピングに適したプラットフォームです。余計な機能を排除した軽快な操作性と、グラフィカルなインターフェイスを備えた最新の取引ツールで板情報や1Tick足から月足まで39の時間足に対応しています。
証拠金維持率
口座種別 | 最大レバレッジ | 証拠金維持率(ロスカット水準) | |
マイクロ・スタンダード | 888倍 | 証拠金の20% | |
ゼロ | 500倍 | 証拠金の20% | |
個人 | 500倍 | 証拠金の30% | |
ECN | 200倍 | 証拠金の30% | |
スタンダード/ナノ | 400倍 | 証拠金の20% | |
スタンダード/ブレード | 500倍 | 証拠金の20% | |
ILC(ECN)口座 | 200倍 | 証拠金の100% |
強制ロスカットとは一定の証拠金を上回る損失がでた場合、ポジションを自動決済する仕組みのことです。一般的には証拠金維持率100%~300倍ほどのレバレッジでトレードするのが安全とされていますが、あえて、少ない証拠金にハイレバレッジをかけると(ハイレバを推奨しているわけではありません)、最大レバレッジが大きくても「証拠金維持率」が低いことで、あっという間にロスカットされることになります。証拠金維持率が低いほどギリギリまでポジションを保有できます。Tradeviewのように証拠金維持率が100%に近い業者は少額資金+ハイレバトレードには不向きです。
※証拠金維持率=有効証拠金(証拠金±含み損益)÷建玉必要証拠金×100
入出金の利便性と手数料
⚠電子マネーやクレジットカードを使った入出金は大変に便利ですが、日本人利用者の急増や資金の流れが把握しずらいために規制対象になりやすいオプションです。現在、海外FXにおいて電子マネーに関して日本居住者の利用ができにくくなっていて、取扱いを中止する海外FX業者も増えています。必ず最新の公式サイトもご覧いただき、不明な点はFX業者にメールでお問い合わせください。
国内FXでの入出金は「銀行送金」のみですが、海外FXでは様々な入出金オプションが選べます。国内FXと違い、海外とお金をやりとりする海外FXでは、資金の移動に手数料がかかるため、こまめに入出金する方なら手数料も気になるところです。
2017年10月現在、最も確実でおすすめなのは、入金は「国内銀行送金」、出金は「海外(銀行)送金」です。日本市場の開拓に積極的な業者は「国内銀行送金」オプションを用意しています。出金は「海外送金」となり銀行側の手数料がかかりますが、国際取引である以上やむを得ないでしょう。
- 国内銀行送金(入金)
国内FX業者のクイック入金と同様に、海外FX業者が日本国内に口座(三井住友銀行)を設け、顧客はそこへ入金する仕組みです。海外送金ではないので、手数料も数百円程度と格安です。今後、日本人にとって主流となりそうな入金オプションです。
Tradeviewは国内銀行送金に対応していないので、mybitwallet経由でのクレジットカード入金がベターです。手数料は負担してもらえます。
- 決済サービス
電子マネーを利用した入出金は、資金の移動がスムースで手数料も安いので大変に便利です。最もおすすめなのは、ドルから円への為替手数料がかからないネッテラーですが、日本人の利用が制限されてしまう、専用カードを使ったセブンイレブンATM出金もできなくなりました。その代わりに現れたのが”mybitwallet”で、現在、XM・TITANFX・AXIORY・TRADEVIEWでの利用法が可能です。出金手数料を安く抑えられ便利ですが、ネッテラーのように、いずれ規制対象となる可能性もあります。
- クレジットカード/デビットカード
入金は簡単かつ迅速ですが、ショッピングの返金扱いとなるため、出金時にタイムラグが数日から数週間発生します。当然ながら、入金分しか出金できないため、トレードの利益分は他の出金方法を選ぶことになります。銀行系のクレジットカードによっては、対応していないことがありますが、数万円程度の入金であれば選択肢のひとつになるでしょう。
デビットカードは銀行口座と直結しているカードで、銀行口座に残高があれば、そのまま支払いができます。一般のクレジットカードと違い、審査もなく、支払いは即時決済です。入出金の際、デビットカードの方がクレジットカードよりも迅速で使いやすいと言われています。
- 海外送金(国際送金)
経由銀行側で3,000円~5,000の送金手数料が発生しますが、日本人にも馴染みがあり確実な出金方法です。新生銀行に口座を開けば、着金時の手数料を安く抑えることができます。
- 業者専用プリペイドカード
業者専用プリペイドカードは、円対応ではないので、出金時に「為替手数料」がかかりますが便利で迅速です。しかし、国内での資金移動の把握が難しくため規制対象となり、多くの業者が撤退を余儀なくされています。2016年11月時点で専用カードが使えるのはLAND-FXのみです(申請にパスポートが必要)
日本人サポート
電話サポートはAXIORYは国内通話、そのほかの業者は国際電話なので事実上利用できませんが、メールやチャットを利用できるので問題ありません。対応時間はAXIORYが日本時間23時までなので、帰宅後のトレード時間内もカバーされます。
タイプ別海外FX業者
日本人口座開設数1位、運営実績と知名度の高さは抜群!
XMの特徴
- 口座開設(未入金)するだけで3,000円のボーナスが貰えるので、一切お金をかけずに資金を増やしていくことが可能。
- 随時、100%入金ボーナスアリ
- 日本人口座開設数ナンバーワンの安心感
- サイトやツールが使いやすく完全日本語化されている
- 運営歴が長く信頼できる
- 最大レバレッジ888倍で海外FXの醍醐味を味わえる
- スプレッドは普通なので超短期のスキャルピングには向かない
- ゼロカット・追証無し
- 入出金手数料無料
スキャルピングなら
AXIORYの特徴
- 顧客が疑念を抱かないクリーン運営を宣言
- 非常に透明性が高く約定スピードも開示している
- 狭いスプレッドと手数料を実現
- サイトやマイページがわかりやすい
- 国内銀行送金に対応
- スキャルピング・ツールcTraderに対応
- 日本市場へのサービス提供に熱心
Tradeviewの特徴
- ECN口座のスプレッドがダントツに狭く手数料も安い
- NDD方式で取引透明性が高い
- ハイレベルな約定力
- 少額資金+ハイレバトレードには向かない
- 国内銀行送金は未対応
- スキャルピング・ツールcTraderに対応
- サイトの日本語化が未完成
- ボーナスは無し
- 入金額10万円・最低取引枚数1万通貨
ボーナスよりバランス重視で選ぶなら
TITANFXの特徴
- 日本で人気を集めたPepperstoneの生まれ変わり
- スタンダード・ECN口座ともに狭いスプレッド
- ハイレベルな約定力
- NDD方式で透明性が高い
- 国内銀行送金は未対応
- 豪華ボーナスやキャンペーンは無し
- 国内銀行送金に対応
- 万全な日本語サポート
豪華ボーナスと狭いスプレッドの両立なら
LANDFXの特徴
- 最大50万円の100%入金ボーナス(LPボーナス口座を選択)が魅力
- 豪華ボーナスと狭いスプレッドを両立している
- 0.035秒の約定スピード
- マイページが使いやすい
- 顧客資金を5万ユーロまで補償
- 英国FCAライセンスを取得で信頼性向上※日本市場はFSA(セントビンセント金融サービス機構)ライセンス
- 禁止取引を行うと出金拒否されることがある
- 出金手数料がかかる
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⚠ご注意 海外FXには高いリスクが伴います。当記事は海外FX一般に関する情報提供を目的として作成したものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。また、日本居住者を対象としたものではありません。正確性、安全性を保障するものではなく、情報が古い場合もございますので、最新情報は公式サイトをご確認ください。当サイトの情報に基づいて被ったいかなるトラブルや損害についても一切責任を負いません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようにお願いします。