8Jun
週刊チャートナビ486回(2024.06.03~2024.06.07)は、今週の相場(ドル円・ユーロドル・ポンドドル)を振り返り、今後のトレードに役立つ情報を提供します。トレードの予習と復習にお役立てださい。
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ドル円
今週の見通し
概要
- 為替介入で160円から152円まで下落したが、4月陽線終値まで引き戻され、5月足は長い下ヒゲ(上昇圧力が強い)が出た。
- 為替介入危険水域ではあるが、仮に介入でドルが売られても、米国の金融政策が変わらない限り、再び、押し目買いされるだろう。
- 158円と152円に孕まれてる。
- 先週は158.00急落高値直下で持ち合ったので、この動きが2番天井になるかを注視する。
- 重要経済指標:5月米国雇用統計
売り手の注目
急落高値158.00の2番天井。
買い手の注目
- 5月足の長い下ヒゲが上昇の強さを示唆。
- 152.00は3月安値上昇波の押し目候補。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 160.00 |
TR中段 | 先週コマ足高安 |
TR下段㊦ | 3週前V字底 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
158.00の2番天井が背景。①2番天井形成から155.00へショート。
4時間足ブルの視点
3月安値上昇波の152.00押し目買いが背景。①158.00の2番天井崩れで160.00へロング。②155.00周辺まで下落すれば押し目買いを検討。
今週の値動き
先週の三尊天井から152.00上昇トレンドの押し目候補155.00へ下落後、金曜の雇用統計でダブルボトムが完成した。
今週の焦点
158.00と155.00の攻防。
ドル円の大局は上目線なので、今週は158.00の三尊天井からの売りだけでなく、152.00上昇トレンドの155.00押し目買いに備えるべき局面でした。
今週の流れ
フェーズ1.2番天井158.00から押し目候補155.00へ下落。
フェーズ2.雇用統計でダブルボトムが完成。
06/03月曜 米国5月ISM製造業景況指数
158.00下に2番天井(先週安値ネック)を形成中。
ベアの視点:①反転パターン(Mトップ2番天井や三尊右肩)から先週安値抜きショート。
ブルの視点:①反転パターン(Mトップ2番天井や三尊右肩)の崩れで158.00抜きロング。
- 東京時間、金曜高値を騙したあと、先週高値から高値を切下げ始めた。
- ロンドン時間、157.00のネック割れで赤1ショート、直前の戻り高値の上に逆指値を設定。
- NY時間、”米国5月ISM製造業景況指数”の悪化で下落、先週安値のブレイクでホールド。
- 翌日のNY時間、155.00の4時間足サポートでアウト。
06/04火曜
- 158.00の2番天井の売りと3週前安値上昇波押し目買い攻防。
- 158.00の三尊天井から売られ始めている。
ベアの視点:①先週安値ネックを下抜いた前日陰線を155.00へフォロー。
ブルの視点:①156.00+日足21SMAのサポートで三尊天井を否定する動きになればロング。②155.00到達後に押し目買い検討。
- 東京時間、156.50+1時間足21SMAの反発、4時間コマ足の安値抜けで赤1戻り売り。
- NY時間、4時間足の155.00の4時間足サポートでアウト。
06/05水曜 5月米国ADP雇用統計・5月米国ISM非製造業景況指数
158.00の2番三尊天井から続落、前日の陰線終値は155.00を下抜いた。
ベアの視点:①158.00からの下降トレンドを3週前安値へフォロー。
ブルの視点:①3週前安値上昇波の押し目買い、155.00のアンダーシュートを疑う。
- 東京時間、155.00アンダーシュート狙い。15分21SMAのレジサポ転換で青1ロング、1時間足21SMAの突破でホールド。
- ロンドン時間、先週安値+4時間足21SMA到達で米国指標を控えてアウト。
06/06木曜
158.00下降波の戻り売りVS.3週前安値上昇波の155.00押し目買い。
ベアの視点:①158.00下降波を先週安値で戻り売り。
ブルの視点:①先週安値の戻り目崩れで先週高値へロング。②先週安値の戻り売りを受け2番底でロング検討。
- 東京時間、158.00下降波を8時コマ足安値抜けで赤1戻り売り、155.50のサポートで微損撤退。
- ロンドン・NY時間、先週安値に再びレジスタンスされたがショートは見送り。
06/07金曜 5月米国雇用統計
- 158.00下降波の先週安値戻り売りVS.3週前安値上昇波の155.00押し目買い。
- 雇用統計待ちの相場。
ベアの視点:①155.00付近の2番底崩れで、3週前安値へショート。
ブルの視点:①155.00付近の2番底でロング。
2番底155.00への下値試しから、雇用統計で急騰したが買えなかった。
ユーロドル
今週の見通し
概要
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 5月陽線は4月高値(日足目線変更レート)でレジスタンスされた。
- 4月陰線がハラミ足+1になった。
- 4月高値にダブルトップを形成後、3波の戻り売りに失敗したが、4月高値は上抜けなかった。
- 3週前陽線がハラミ足+2
- 重要経済指標:ECB政策金利・5月米国雇用統計
売り手の注目
4月高値(日足目線変更レート)のダブルトップ。
買い手の注目
4月安値上昇トレンド+日足21SMAのサポート。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 1.1 |
TR中段 | 4月高値と3週前ハラミ安値 |
TR下段㊦ | 12月安値 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
4月高値のダブルトップを背景に、12月安値へ戻り売り。
4時間足ブルの視点
4月安値上昇トレンドをフォロー。①4月高値のブレイクで1.1へ向けてロング。②3週前ハラミ安値周辺で押し目買い検討。
今週の値動き
4月高値(日足の目線変更レート)が意識され、上値の重い展開が続いたが、金曜の雇用統計でダブルトップが完成した。
今週の焦点
4月高値の抵抗を重視する。
今週はECB政策金利や雇用統計もあり、これらの結果を待ってポジションを持つトレーダーが多いことが推測できるので、月曜陽線の4月高値更新を疑うことができる。
今週の流れ
フェーズ1.4月高値の抵抗で横這い。
フェーズ2.雇用統計でダブルトップが完成。
06/03月曜 米国5月ISM製造業景況指数
4月高値の抵抗と4月安値上昇トレンドの衝突で先週足はコマ足になった。
ベアの視点:4月高値の抵抗が背景。①先週安値上昇トレンドの買いを受け高値切り下げでショート。
ブルの視点:高値掴みに注意!①日足21SMAでサポートされれば先週安値上昇トレンドの押し目買い検討。
NY時間、”米国5月ISM製造業景況指数”の悪化で急騰、深夜に4月高値をブレイク。
06/04火曜
”米国5月ISM製造業景況指数”の悪化で、4月高値を前日陽線終値が更新。
ベアの視点:①4月高値のブレイクがダマシになれば、前日安値へショート。
ブルの視点:①4月高値を上抜いた、前日陽線を3.21高値へフォロー。
- 東京・ロンドン時間、前日陽線の押し戻し待ち。
- NY時間に押し目をつくるも、4月高値目前で黄1ロングは見送り。
06/05水曜 5月米国ADP雇用統計・5月米国ISM非製造業景況指数
月曜の米国指標で4月高値を更新するも、4月高値で頭を押さえられた。
ベアの視点:①4月高値更新ダマシ狙い。前日安値の2番底崩れでショート。
ブルの視点:①前日安値サポートで、4月高値を上抜いた上昇波を押し目買い。
- ロンドン時間、前日安値まで下げたが、米国指標を控え様子見。
- NY時間の米国指標の乱高下はノーポジ。
06/06木曜 欧州ECB政策金利+ラガルド総裁会見
- 月曜陽線終値が4月高値を更新するも、前日陰線コマ足は4月高値に頭を押さえられた。
- ECB政策金利待ちの相場。
ベアの視点:①4月高値更新ダマシ狙い。火曜安値ネック抜けの高値切下げでショート。
ブルの視点:①月曜陽線の押し目買い。押し目の範囲は火曜安値から月曜安値。
ECB政策金利待ちの横這いでノーポジ。
06/07金曜 5月米国雇用統計
- 4月高値で上値の重い展開、火曜ハラミ足+2本。
- 雇用統計待ちの相場。
ベアの視点:4月高値反転狙い。①火曜ハラミ足高値への上値試しからショート。
ブルの視点:①4月高値ブロックの崩れでロング。
火曜ハラミ足高値への上値試しから、雇用統計で急落したが売れなかった。
ポンドドル
今週の見通し
概要
GBPUSD 日足に月足ロウソク
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 12月安値更新を根拠に下目線だが、ユーロドルの4月高値+ポンドドルの12月高値の抵抗で攻防。
GBPUSD 4時間足に月足+週足ロウソク
- 12月高値の下に三尊天井を形成中。
- 5月陽線終値が4月高値を上抜いたが、ユーロドルの4月高値の抵抗で上値が重く、ポンドドルは12月高値目前なので要注意!
- 重要経済指標:ECB政策金利・米国雇用統計
売り手の注目
ユーロドルの4月高値+ポンドドルの12月高値、ダブルの抵抗で上値が重い。
買い手の注目
5月陽線終値の4月高値更新。
トレーディング・レンジ
TR上段㊤ | 3月高値 |
TR中段 | 12月高値と先週安値 |
TR下段㊦ | 1.2600 |
今週のシナリオ
4時間足ベアの視点
12月高値の抵抗が背景にユーロドルの4月高値攻防を併せ見る。①三尊天井ネックの先週安値割れで1.2600へショート。②12月高値に頭を押さえられればショート検討。
4時間足ブルの視点
①先週安値付近のサポートで、12月高値へロング。②12月高値の崩れで3月高値へロング検討。
今週の値動き
GBPUSD 1時間足に月足+週足+日足ロウソク
ユーロドルは4月高値、ポンドドルは12月高値が意識され上値の重い展開が続いたが、金曜の雇用統計でダブルトップが完成した。
今週の焦点
GBPUSD 4時間足に月足+週足ロウソク
12月高値とユーロドルの4月高値の抵抗を重視する。
ドル・ストレートは上値が重いので、決着がつくまで、ポンドドルのトレードを見送ることとした。
今週の深堀り
モノの形を捉えるのが上手い人は、おそらく、トレードの上達も早いでしょう。
なぜなら、
チャート分析とは相場環境を形で理解することだからです。
では、どうすれば形を理解できるのか?
そのコツは、線ではなく「面」で見ることです。
相場は線ではなく、価格と時間の織りなす「面」で構成されています。
ここでいう面とは、主にチャネル・ゾーン・フォーメーションのことです。
チャートは一次元の線ではなく、時間足ごとの二次元の面が重なり合った、3次元の立体構造になってます。
つまり、トレーダーはチャートを「立体」として見るべきなのです。
ビギナーのチャート分析は、一次元のラインを量産するので、形を理解するのが難しくなります。
大きく面で形を捉えながら、徐々に細かい部分を見ていくほうが、シンプルな分析ができます。
どんなに複雑な形であっても、面には方向性と変化があるので、面で捉えることで、形の変化にも気づけます。
上図は、上位足のマゼンダ・チャネルのなかに、下位足のネイビー・チャネルがネストされていることを表してます。
下位足トレーダーは、ネイビー・チャネルの早い流れのなかから、売買を繰り返し、素早く利益を抜きます。
上位足トレーダーは、マゼンダ・チャネルの上昇に乗ってる限り、ロング・ポジションをホールドするかもしれません。
ちなみに、チャネルとトレンド・ラインは混同されがちですが、チャネルが道でトレンドラインは車の関係なので、ボクの認識では全く別物です。
トレンドラインは、波=車のペースを知るもので、こちらの記事で解説したように一定ではないし、チャネルとは異なります。
ここで大事なことは、もし、あなたが下位足トレーダーでも、上位足のマゼンダ・チャネルをしっかり認知できることです。
複数の流れを捉える”魚の目”が育ってくれば、自信を持ってトレードができるようになるので、チキンな利食いや損切りをしなくなります。
ドル円は5月の上髭をオーバーシュートとみて、158.00と152.00のハラミ=面で捉えました。
ゾーンで区切ることで、なかの動きに集中できるので雑念が湧きません。
このハラミのなかを、チャンネル(CH-HとCH-L)で上昇していることがわかります。
ちなみに、CH-Lは日足のマゼンダ・ミドルチャネルを並行に降ろしたものです。
今週は158.00の2番天井と152.00上昇トレンドの155.00押し目買いの攻防とみていましたが、その根拠のひとつとしてチャネルがありました。
今週は雇用統計で急騰してしまい、買えませんでしたが、ここまで分析できれば、あとは、事実についていくだけです。
参考になれば幸いです。
来週の相場観
ドル円
概要
- 160円の為替介入で152円まで下落後、158円まで引き戻された。
- 5月足は長い下ヒゲ(上昇圧力)が出ているが、再び、為替介入危険水域でもある。
- 158円と152円のハラミのなか、先週は158.00レジスタンスと155.00サポートで攻防。
- 今週は金曜の日銀会合に注目が集まる。
- 重要経済指標:5月米国CPI・FOMC+パウエル議長会見・日銀金融政策決定会合+植田総裁会見
売り手の注目
158.00ハラミ高値のレジスタンス。
買い手の注目
3月安値上昇波の152.00押し目サポート。
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 160.00 |
中段 | 158.00と155.00 |
下段㊦ | 152.00 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
158.00ハラミ高値のレジスタンスが背景。①155.00Wボトム押し目崩れで152.00への下値試しショート。②158.00付近のレジスタンスでショート検討。
4時間足ブルの視点
3月安値上昇波の152.00押し目サポートが背景。①155.00Wボトム押し目買いをフォロー。②152.00付近に2番底を待ってロング検討。
ユーロドル
概要
- 2023年高値は2021年高値下降波の戻り売り候補。
- 5月陽線は4月高値(日足目線変更レート)でレジスタンス。
- 4月陰線がハラミ足+1
- 4月高値の上値が重い展開から、金曜の雇用統計で急落。
- 3週前陽線がハラミ足+3
- 重要経済指標:5月米国CPI・FOMC+パウエル議長会見
売り手の注目
4月高値で4週連続レジスタンス。
買い手の注目
4月安値上昇トレンドは12月安値を割るまで継続。
トレーディング・レンジ
上段㊤ | 1.1 |
中段 | 雇用統計高値と2週前安値 |
下段㊦ | 4月安値 |
来週のシナリオ
4時間足ベアの視点
4月高値のレジスタンスが背景。①高値ブロック(TR中段)から反転狙いで12月安値へショート。
4時間足ブルの視点
4月安値上昇トレンドをフォロー。①12月安値を割るまで、押し目買いを狙う。
◆お断り◆
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コメント
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コメント (5)
今週もお疲れ様です!
今週もまたチャンスロスウィークでした。。
ドル円火曜ショートは、迷晴さんと同様のエントリー根拠が見えていたものの、
直下の156円サポート及び日足SMAでの反発リスクが気になり、ここでの2番底崩れの形を待っていたらそのまま行かれてしまいました。
ドル円水曜ロングに関しても、ガイドとして機能していた1HSMAがもう直上にあったため、ここでのレジサポ転換を待っていたらそのまま行かれました。
155円のOSによる戻り圧力と、1HSMAのレジスタンスリスクを天秤にかけた時にどちらが優位か、洞察の読みが浅かったのだと思います。
エントリの大枠見通しはあってるのに、最後のリスクヘッジのせいでいつも逃してしまいます。
壁打ち警戒で見送るべき時とリスク取って仕掛けるべき時の差分がまだ腑に落ちていません。
機会損失があまりに多いので、今度から一旦壁打ちリスクがあっても全て仕掛けてみて、規則性法則性を探ろうかと思います。
後一歩がずっと届かない状況がもどかしいですが、一つずつ改善していきます。
引き続きご何卒よろしくお願いいたします!
おつかれさまです!
リスクは常にあります。
裁量トレードなので「逃げ」も一手と考えてみてはどうでしょう。
狙いどころは合致してるので、最悪、微損で逃げられるはずです。
いつもアドバイスいただきありがとうございます!
マインド的にリスク要素を過大評価して洞察が鈍ってしまいがちだなと感じます。
リスクに対する捉え方を意識的に変容できるようがんばります。
引き続き何卒よろしくお願いいたします!
こんばんは。
先日、MT5がちょっとしたトラブルになり設定し直すことになりました。
再設定はひさびさということもあり不安のなかでしたが、流石迷晴れFX公認インデゴシリーズというだけあってインジ類は滞りなく復帰できました。
今後も末永く愛用していきます。
すばらしい道具をありがとうございます。
インジケーターのご愛用、ありがとうございます。
インディゴ・シリーズは、無償のアップデートを随時実施しています。
末永くご愛用いただければ幸いです